赤ちゃんのうんちの色について。生後の推移や病気の可能性

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2017/10/13

オムツ姿の赤ちゃん

赤ちゃんのうんちの色は、健康状態で変わります。そして、病気の兆候がたくさん詰まっています。おしめ交換の度にチェックしましょう。

母子手帳には、健康な時のうんちの色のバロメーターが載っています。一度見てみてくださいね。

それ以外の色のうんちが出た時は?赤ちゃんの健康に問題はないのでしょうか?健康な時の赤ちゃんのうんち、病気の時のうんちの色を比較します。


健康な時の赤ちゃんのうんちの色

赤ちゃんのうんちの色や状態は、月齢によって大きく違います。新生児期を経て乳児期、幼児期と成長に沿って色も変わって行きます。

各月齢によって、どのような色のうんちが健康の証なのでしょうか。生まれたてのころから順を追ってみてきましょう。

生まれたばかりの赤ちゃんのうんちは「タール色」

赤ちゃんの初めてのうんちは真っ黒で粘り気があります。これを見て驚くママも多いのでは。でもこれは普通の状態です。病気などではありません。

生まれてすぐに出るうんちのことを胎便と言います。赤ちゃんが飲んだ羊水と、赤ちゃんの胆汁、腸の水分などが混ざり合って、ねばねばした黒っぽい便を作ります。

この胎便が出尽くすと、次にはマスタードの様な黄色の便が出るようになります。急に色が変わるので、初産のママは驚くことがいっぱいですね。

便の色が黒から黄色に変わるのは、ママのお腹に居た時に身体にため込んでいた栄養分を使い果たすからです。それからはミルクや母乳で育ちます。

黄色い色の訳は、胆汁がタンパク質を分解するからです。その際肝臓ビリルビンという物質の作用によって、血液の赤い色素が黄色く変化します。

でも、便がお腹の中に長く留まっていると腸内細菌であるビフィズス菌、乳酸菌、などの影響を受けて、緑色に変わることもあります。

緑色のうんちが出る事自体は問題ありません。赤ちゃんのうんちの色は、大腸の中が酸性かアルカリ性が、どちらかに傾いていることで変わるからです。

生後2~3か月のうんちの色は「明るい黄色」

生後2ヶ月頃までは、明るい黄色のうんちをします。3か月以降になると、徐々に色が濃くなり、大人のような茶色いうんちに近づいてきます。

黄色から色合が濃くなっていく理由は、ミルクや母乳を飲むことに慣れてきて、胆汁の働きが穏やかになるから。

ミルクを吸収するときに働く肝臓ビリルビンの黄色い色素が、便に混ざらなくなるのです。

そのため、徐々に大人と同じ茶色のうんちに変わって行きます。これ以降は、茶色いうんちが出ることが健康の目安です。

生後4~6か月のうんちの色は「様々な色」

この時期に離乳食を始める方は多いですね。ミルクは水分が多いですが、離乳食を食べるようになると、食事の水分の摂取量も減ります。

ミルクや母乳だけの頃は下痢状の便が出ます。離乳食の回数が増えれば、だんだんと固形物のようなうんちに変わって行くでしょう。

色は、明るい色になったり暗い茶色になったり、黄色っぽくなったりと様々です。これはその日に食べた離乳食の色が関係するからです。

トマトなどの赤い色素を持つ野菜を食べれば赤みがかったうんちになりやすいですし、ホウレンソウなどの緑黄色野菜なら緑がかってきます。

うんちの色の変化は食べ物の色のせい。もし、急にへんな色のうんちが出た時にあわてないように、毎日何を食べたのか記録しておくといいですよ。

生後7ヶ月~1歳ごろのうんちの色は「濃い茶色」

徐々に離乳食も完了期に近づきます。噛む力も強くなり、大人と同じ固さのものが食べられるようになります。

そのためうんちの形や色も、どんどん大人の物に近づいてきます。濃い茶色で固いうんちが出ます。

この時期の注意点が、便秘を経験することです。便秘の時には赤い固まりが混ざったうんちが出ることがあるのです。

これは排便の時、直腸などが切れて血が混ざるからです。便秘でうんちが出にくくなったら、水分を多めに取ったり、お腹をマッサージしてあげましょう。

母乳育児とミルク育児の場合のうんちの色の違い

現在市販されている赤ちゃんミルクは、母乳とほとんど成分が変わりません。なのでうんちの色や状態もさほど違いはないです。

でも完全母乳育児のママとミルク育児をしているママの間では、赤ちゃんのうんちに若干色の差もあります。具体的に見て行きましょう。

母乳育児の赤ちゃんのうんちの色は「オレンジから黄色へ」

完全母乳で育てられている赤ちゃんは、オレンジ色のうんちをします。生後間もない赤ちゃんのうんちは黄色がかっているものですが、特に濃い色をしています。

色の推移は濃いオレンジ色から黄色へと変化します。この色の変化は、ママが食べたものによって母乳の成分が変わるからです。

脂っこい食事をすると母乳も脂質過多になるように。赤ちゃんの消化器官はまだ未発達です。脂質をうまく消化できません。

そのため、消化しづらい母乳の場合は腸が軽い炎症を起こします。その影響で、濃いオレンジ色になるのです。

ミルクに比べて母乳は消化しづらいのです。そのため、赤ちゃんの腸にも少しだけ負担を掛けるのです。ママは健康的な食生活を目指さなくてはいけません。

ミルク育児の場合の赤ちゃんのうんちの色は「明るい黄色から緑色へ」

腸の消化能力が落ち着いてくる生後3か月以降、うんちの色は母乳育児もミルク育児も違いが無くなります。

生後すぐからミルク育児になった赤ちゃんは、完全母乳育児の赤ちゃんに比べて色が薄目です。

明るい黄色から緑色にうんちの色が変化します。うんちの色が黄色になるのは先の述べた肝臓ビリルビンのためです。

黄色のうんちは新生児の健康の証。ミルクは母乳と比べて成分が安定しています。毎日同じ内容の食事が出来ていると言うことですね。

なので、母乳に比べて消化が簡単なのです。この消化し安いかし辛いかという事が、母乳とミルクでうんちの色に差を作ります。

病気のサイン?注意すべきうんちの色

病気の時、赤ちゃんはどのような色のうんちをするのでしょうか。かかっている病気の種類で、うんちの色も普段とは変わります。

赤ちゃんがお腹の病気にかかっていたら、見たこともないような変な色のうんちをするでしょう。

中でも、赤、黒、灰色、白い色のうんちが出た時は、すぐに病院を受診してください。理由は以下の通りです。

赤いうんちが出る時

腸が出血しています。便の中にまだらに血が混ざるのは、便秘の影響ですが、うんち全体がイチゴジャムの様に真っ赤になっていると、細菌感染が疑われます。

病原性大腸菌や、サルモネラ菌に感染しているかもしれません。そのため腸から出血し、血便が出るのです。

また腸重積という、腸の壁がめくれ上がってしまう病気かもしれません。この病気は強い痛みを伴います。

赤ちゃんは普段とはちがった泣き方をします。激しい泣きと赤い便には気を付けましょう。

黒いうんちが出る時

生まれてすぐの真っ黒でねばねばしたうんちは問題ありません。でも、月齢が進んでから黒い便が出る時は、赤いうんちと同様に腸内の出血が疑われます。

出血していても色が真っ赤でなく、黒くなるのは、腸内環境が関わっています。赤ちゃんの腸の酸性度が強いからです。

赤ちゃんの腸内が酸性に傾いていると、血中の鉄分が酸に反応して黒くなります。胃や十二指腸の異変も考えられます。急いで病院に行きましょう。

白いうんちが出る時

おやつや食事の時に牛乳をたくさん飲むと、うんちも白っぽくなります。そうではない時に白いうんち、クリーム色がかったうんちが出た時は要注意です。

ウイルスに感染しているのかもしれません。心配なのが、ロタウイルスです。

ロタウイルスに感染した時の症状

  • 高熱が出る
  • 嘔吐がある
  • 脱水症状を起こす
  • ぐったりして動かなくなる

脱水症状は危険な状態です。夜間でも急いで受診をして点滴などの治療を受けましょう。

灰色のうんちは先天性胆汁閉鎖症の症状

先天性胆道閉鎖症という病気があります。胆道とは、胆汁の通り道です。胆道が塞がってしまっていると、胆汁の流れが滞ります。

胆道が詰まると体に胆汁が溢れ、赤ちゃんのうんちは灰色になります。または、胆道そのものが生まれつきないために、肝臓が上手く働きません。

生後2ヶ月まで灰色のうんちが続くようでしたら、この病気の検査を受けてください。ほおっておくと肝硬変などを併発する危険な病気なのです。

うんちの色で病気が分かることも。日々のチェックが大事!

便の状態は食べたものによって変わりますが、病気や体調不良の時も色や質感が変わります。

赤ちゃんは自分で具合いが悪いことを訴えられません。なのでうんちの色を毎日確かめてください。

すぐに治療しなくてはならない病気かもしれません。場合によっては命に関わることもあります。

うんちは赤ちゃんの病気を見つけるためのヒントです。汚いと思わずに、しっかり見るくせをつけてくださいね。

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