ママの教養を磨く映画!育児に必要な人権感覚UPに期待

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2016/03/19

映画鑑賞をするママ
ママのプライベートな時間はありますか?まとまった時間を確保するのはなかなか難しいかもしれませんね。

時間を見つけて大好きな趣味を楽しむことも大切にしたいですものです。

息抜きに、一人で映像の世界に入り込めるDVD鑑賞をお勧めします。現実を離れ、全く違う世界に浸れることが魅力です。

子供が寝ている間に、幼稚園に行っている間に家でのんびり映画鑑賞をしてみましょう。

育児に必要な人権感覚が磨かれる、見て損はない映画を紹介します。

決して他人事ではない社会問題!オススメ邦画3本

出演者が日本人だと身近な感じがしますよね。近年邦画の世界もハリウッドに負けないくらい秀作が多いと思います。

犬の殺処分を通じて命の尊さについて考えさせる作品から、現代社会で問題になっている子供の貧困を取り上げたものなど3本紹介します。

「ひまわりと子犬の七日間」とことん命について考える

ひまわりと子犬の七日間 
出演 堺雅人 中谷美紀 / でんでん / 若林正恭(オードリー)/ 吉行和子
監督・脚本 平松恵美子

宮崎県の中央動物保護管理所で実際に起こった話を元に、犬の親子とそこで働く職員(堺雅人)との絆を描いた作品。

柴犬の母犬「ひまわり」と生まれて間もない子犬が保健所に連れてこられます。保健所では犬の里親が見つからなければ殺処分することになっており、その猶予はたった七日間。

この犬たちの命を必死に守ろうと奔走するも、母犬のひまわりの人間への威嚇が激しくなかなか里親を見つけることができません。

どんな犬にも生きてきた今までの歴史があるはずと、献身的に職員は犬たちと関わっていきます。この母犬のストーリーと職員の溢れる愛情に涙、涙、また涙…

【人権感覚がUPする鑑賞のポイント】
犬の親子を生きて一緒にいさせてあげたい「命の絆」を考えさせる作品です。また、母犬が牙をむく理由をちゃんと知ろうとした丁寧な優しさが心に染みます。

自分に置き換えてみれば、子供の言うことすることにも何か理由があります。その1場面だけで判断するのではなく、子供の言い分や気持ちもちゃんと聞いてあげる姿勢が大切です。

「誰も知らない」育児放棄の現実を突きつけられる

誰も知らない 
出演 柳楽優弥 /  YOU /  平泉成 /  加瀬亮
監督・脚本 是枝裕和

巣鴨子供置き去り事件を元に、過酷な状況下で生き抜く子供たちを描いた作品です。

父親の違う4人の子供を連れた母親(YOU)は、大家の目をごまかすため、自分と長男12歳(柳楽優弥)のふたり暮らしと嘘をつき、他3人の子供には姿を隠しながら生活するように言います。

しばらくして新しい男ができた母親は、お金を置いて長男にきょうだいの面倒を見させますが、もちろん学校にも行けず、お金は底をつき育児放棄状態(ネグレクト)の悲惨な生活を送ることになります。

長男を演じた、当時まだ14歳の柳楽優弥が第57回カンヌ国際映画祭で史上最年少、日本人初の最優秀主演男優賞を獲得し国内外で高い評価を得ました。演技とは言え子供たちの姿に胸が苦しくなる、すべての大人に見て欲しい作品です。

【人権感覚がUPする鑑賞のポイント】
残念ながらこのようなネグレクト、貧困問題は大小あるものの現実に起こっています。学校を含め周辺近所の大人たちがどのように子供たちを救うことが出来るかを、我が事として考えてみることがポイントです。

「箱入り息子の恋」人を愛することの強さと優しさを知る

箱入り息子の恋
出演  星野源 / 夏帆 / 平泉成 / 森山良子
監督・脚本  市井昌秀

市役所勤めの35歳独身男(彼女いない歴35年)自宅と職場の往復だけで、酒もタバコもやらない。やるのはゲームだけの草食系。見かねた両親が親同士の代理婚活に参加し、そこで盲目の女性(夏帆)とのお見合いのチャンスをつかみます。

お見合い相手の親からよく思われていない中、初めて恋に落ちた主人公(星野源)が、「好き」を爆発させ真剣に突っ走る!滑稽で不様な「35歳童貞男」の恋の行方が面白いんです。

女性が盲目なため様々な障害にぶつかりますが、爽やかな透明感のあるラブストーリー・ヒューマンドラマに仕上がっています。

【人権感覚がUPする鑑賞のポイント】
障害があるから恋愛も結婚もできないというのは偏見です。障害や家柄、学歴等にとらわれずその人そのものを見る知ることが大切というところがポイントです。

障害があるなしにかかわらず、お互い助け合い補い合うのことが人としてあるべき姿ではないでしょうか。

国際的な人権視野も広げよう!笑って泣ける洋画4本

日本も昔に比べ随分国際色豊かになりました。色んな国の人と出会うことが多くなりましたよね。

国、人種が違えば言葉も文化も違います。それに伴い人権感覚も違います。人種差別作品からアスペルガー症候群の青年のラブコメディ、相手を認め命の尊厳を考えさせる作品まで4本紹介します。

「それでも夜は明ける」アメリカの負の歴史から学ぶ人間の尊厳

それでも夜は明ける
出演 キウェテル・イジョフォー /  マイケル・ファスベンダー /  ベネディクト・カンバーバッチ
監督 スティーヴ・マックィーン

舞台は1841年のニューヨーク。奴隷制度が廃止される前、家族と幸せな暮らしを送っていたバイオリン奏者(黒人)が、ある日突然誘拐され奴隷として売られます。

連れて行かれたのはアメリカ南部の農園。そこでは白人による人種差別虐待が当たり前のように行われていました。

家族との再会を果たすために過酷な奴隷生活を12年近く生き抜きました。「人間としての尊厳」を失うことの怖さを知り、アメリカの闇の歴史を学べる伝記作品。第86回アカデミー作品賞受賞作。

【人権感覚がUPする鑑賞のポイント】
黒人奴隷の歴史を垣間見ることで、「人間の尊厳」の大切さを知ることができます。日本は島国なので人種を超えた人権課題に不慣れです。

子供のクラスに外国人の子が在籍しているなんてことはよくあることになってきました。肌の色や文化の違いでいじめ等に繋がらないようにしたいものです。

「トガニ~幼き瞳の告発~」社会的弱者を守るための人としての勇気

トガニ 幼き瞳の告発 
出演 コン・ユ/チョン・ユミ/キム・ヒョンス
監督 ファン・ドンヒョク

トガニとは「坩堝(るつぼ)」という意味です。韓国で2000年から2005年にかけて、ろう学校の幼い生徒たちに対して校長や教員たちが性的虐待や暴力を日常的に行っていた話です。実際に起きた事件が原作となっています。

赴任してきた勇気ある教師が、子供たちに寄り添い話を聞き告発に踏み切ります。韓国ではこの映画の公開後、子供への性暴力犯罪の処罰に関する改正案は「トガニ法」と名付けられ、法律を改正するまでに至りました。

この作品は韓国国民、社会を動かすほどの衝撃を与えたのです。

【人権感覚がUPする鑑賞のポイント】
この作品は韓国での実話ですが、日本でも障害者施設で通所者に対するわいせつ行為などで度々職員が逮捕されています。

障害があるというだけで危害を加えられていいはずがありません。もしそんな現場に居合わせたときは見て見ぬふりではなく、勇気を持って手助けできるような人間でありたいですね。

「人生、ブラボー!」人間って素晴らしいなと思わせる

人生、ブラボー!
出演 アントワーヌ・ベルトラン/ジュエリー・ル・ブルトン/パトリック・ユアール
監督・脚本 ケン・スコット

主人公は42歳独身男性で、若い頃お金欲しさに行った693回の精子提供の結果、533人の子供が誕生。突然533人の父親と知らされ呆然。その内の142人から身元開示の裁判を起こされてしまいます。よく考えたら全員きょうだいということですよね。

たまたま応援しているサッカーチームに自分の子が選手でいることを発見し、一人また一人と顔を知られていないことをいいことに、子供の様子を覗きに行き他人のフリで手を貸します。

借金まみれのダメ男が父親として目覚めていく姿をコミカルに描いている作品。最後は家族っていいね!ブラボー!って言いたくなる秀作!

【人権感覚がUPする鑑賞のポイント】
精子提供という医療的問題と父性愛、家族愛がテーマ。突然成長した実子が現れても一人一人の置かれた状況や性格を優しく包み込む懐の深さ、程よい緩さと心のこもった関係性は親として見習いたいくらいです。

人間同士の心のつながりや縁の不思議さについて改めて考えてみることがポイントです。

「シンプル・シモン」」見た目に分からないアスペルガー症候群

シンプル・シモン
出演 ビル・スカルスガルド/マッティン・バルストレム/セシリア・フォッシュ
監督・脚本 アンドレアス・エーマン

物理とSFが大好きなシモン(18歳)はアスペルガー症候群。他人の感情が分からない、触られることも嫌いといった特徴があります。自分のせいで彼女に振られた大好きなお兄ちゃんのために「完璧な彼女」を探し始めます。

シモンは「僕はアスペルガー症候群です」というバッジをつけて仕事場まで通勤しています。日本ではありえないようなことです。でも周辺もアスペルガーとわかれば対応の仕方もありますので、マタニティバッジのように将来作られるかもしれませんね。

福祉国家のスエーデンで制作されたというのも興味深いですね。重い内容を扱いながらも北欧のポップな雰囲気に仕上がっています。全編に暖かいアットホームな雰囲気と、クスッと笑えるチャーミングなハートフルコメディです。

【人権感覚がUPする鑑賞のポイント】
発達障害や学習障害を抱えた、支援を必要とする子供たちは想像以上に多いのです。見た目にはわかりにくいですが、どんな状態なのかがわかれば、対応にも困りません。

知らないと怖がったり、避けたり、無視したりにつながりますから、まず知ることです。

どんな症状なのかみんなで学ぶため、PTAや自治会などで勉強会を開くといいですね。

鑑賞後、自分だったらどうする?と置き換えてみよう

ストーリーの中の誰かに自分を置き換えてみてください。

自分だったらどうするだろうか?なんて言うだろうか?いろんな局面で自分の行動を想像することは大切なことです。

もう少し勇気があれば…私には無理かも…それでも構いません。今の自分に何が足りないのか、何ができないのかを知るからこそ次のステップに進めます。

たかが映画されど映画、「この1本で人生観が変わった」そんなこともあるかもしれませんよ。

DVDを借りるのに各社宅配レンタルサイトがオススメです。

映画の良さは、知らない世界を教えてくれるところ

毎日の生活に追われていると、狭い世の中になってしまいがちです。社会を知る情報源のテレビニュースはどこか他人事のように流れていくだけです。

映画の場合は物語性に感情移入できますし、その中の誰かに自分を重ね合わせたとき、登場人物と同じ気持ちになるか、はたまた全然違う感情が沸くか、理解できすに勉強不足を感じるなどいろいろあると思います。

同じでなくても構わないんです。でも登場人物の考えや行動に共感(そのまま受け止めること)しましょう。日常ではいろんな立場の人を受け止める寛容な思いやりが大切です。

子育てやママ友とのお付き合いなど、関係を築くときに相手の立場を思いやることは、人権を尊重することにつながります。

読書と違い鑑賞は楽にできますし、同じ観るなら感動できて勉強になるに越したことはありません。

特に今回は人権感覚が磨かれる作品ばかりをご紹介しました。子育てのためやママ自身の成長のためにもぜひご覧になってみてください。

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