赤ちゃんがずっとくっつく…何もできない…ママから離れない理由と改善方法
ちょっとでもママの姿が見えなくなると泣いてしまったり、抱っこしていないと泣いてしまったり…赤ちゃんが離れなくて困っているママは多いものです。
このような悩みは決して珍しいものではなく、程度には差があるもののほとんどの赤ちゃんに見られる特徴です。
子供の心理と、少しでもラクにする改善方法をご紹介します。
この記事の目次
赤ちゃんが離れてくれない!ママはこんな悩みを抱えている
赤ちゃんがくっついて離れてくれないおかげで、家事が進まなかったり自分の時間が全くとれなかったりと、ママのストレスになってしまう事もしばしば…。
たくさん抱っこしてあげているのに1日中くっつきぱなしなので、子育ての仕方が間違っているのかしら…?と悩んでしまうママも少なくありません。
赤ちゃんがくっついて離れない!というよくある悩みをあげてみましょう。
- 家事をしている時、ママが少しでも見えなくなると泣いて怒る
- ハイハイができるようになると、いつでもママの後を追いかけてくる
- 抱き癖があり、下ろすとすぐに泣いてしまってほとんど抱いている
- 保育園に行くことを異常に拒否してくる
- 食事中やテレビを見ている時など、ママの膝の上に座りたがる
- 外出するとずっとママにくっついている
- 就寝時ママに触っていないと眠れない、または添い寝が必要 など
家にいる時はママのそばを離れない、ずっと抱っこしてないと泣いてしまう子供もいます。外出先では尚更ママと離れては過ごせません。
ママにくっついていたい子供は、保育園やベビーシッターにお願いする時には相当嫌がります。
また、夜寝る時にはママの腕枕じゃないと寝ない…ママの体に触れていないと寝ない…もしくは授乳しながらでないと泣いてしまうなどに悩まされ、ゆっくり眠れないママも多いのです。
赤ちゃんがママにくっついて離れない理由
いくら抱っこしても満足してくれない…なぜ赤ちゃんはずっとママにくっついたまま離れようとしないのでしょうか?その理由を確認してみましょう。
母子分離不安という自己防衛本能
産まれてから3歳程度までに見られる特徴で、お母さんと離れる事に大きな不安を抱えてしまう現象のことです。
これは決して愛情不足であるわけではなく、1日中ママと一緒にいるのも関わらず一時も離れたくないと思ってしまいます。
ただ母子分離不安という現象は、十分に心が満たされて安定性を保てば成長と共に減少し、少しずつ母親とも離れて過ごせるようになります。
スキンシップで安心感や幸福感を得ている
子供は親とスキンシップを取る事で”幸せ”や”安心”を感じています。人の体内ではオキシトシンという脳から分泌されるホルモンによって幸福感を得ています。
このオキシトシンは人と触れ合うと分泌される事が多く「きずなホルモン」とも呼ばれます。
また、このオキシトシンは女性ホルモンと同時に分泌される傾向が多く、そのため女の子は少しの触れ合いでも幸福感を感じやすく、男の子は女の子と比べるとオキシトシンが分泌しにくいため、より多くの触れ合いを求める傾向にあります。
女の子よりも男の子のほうが甘えん坊と言われる所以はオキシトシンが影響していると言われているようです。
習慣化していて異なる状況に違和感がある
見慣れない人がいたり初めての場所に行くと、よりお母さんにベッタリな傾向がありますよね。
大人でもそうですがいきなり環境が変わるとストレスや不安があるため、余計に防御反応が出てお母さんから離れなくなります。
また、例えば寝る時はいつもお母さんの耳たぶを触って寝ている子供は、入眠儀式として習慣化してしまっているので、いつものようにお母さんの耳たぶがない場合は、相当な違和感があり不安を感じてしまうのです。
赤ちゃんの気質や家庭環境が影響している
お母さんと離れると不安を感じやすい子供の気質というものもあります。
- 神経質な性格
- 対人関係に敏感な性格
- 内気な性格 など
他人に気を遣わずに人見知りをしないアクティブな子供よりも、恥ずかしがり屋さんで神経質な子供のほうが、母子分離不安を感じやすい傾向にあると言います。
両親の不仲で家庭の空気が悪かったり、兄弟が産まれて甘えづらくなったなど、間接的な影響で母子分離不安が強くなる事もあります。
3歳以降も変化がない場合は過剰なストレス要因を疑う
母子分離不安は3歳くらいから少しずつ減少し、成長しながら徐々に安定してくるのが一般的です。少々の個人差はあり、家庭環境の変化や子供の気質によって時期やタイミングは前後します。
親が気づかないところで抱えている大きなストレスが原因であるケースが多いため、母親に異常な執着を持っている場合は、無理に突き放す事はせずに細やかなメンタルケアが必要となります。
分離不安障害という病気の可能性
お母さんと離れたくなくて不登校になってしまったり、不安感が出ると頭痛や吐き気などの症状が出てしまう事を「分離不安障害」と言います。
分離不安障害を持つ子供は、年齢に関係なくおねしょや赤ちゃん返り、悪夢をよく見るなどの特徴もみられ、時にはうつ症状や怒りっぽくなるなど精神症状も発生します。
治療は、認知療法やカウンセリングを行い考えそのものを修正していきながら、ひどい場合薬物療法も取り入れます。
無理に離さないで!スキンシップや言葉掛けで対処しよう
では、ずっと離れてくれないけどどうしても離れてないといけない時、少しずつでも早期に離れられるように慣れさせたい時などには、どのような手段が有効でしょうか?
子供の心を理解して沢山スキンシップをしよう
ずっとくっついていて離れない子供に対して、少しずつ一人でも過ごせるようにするには、まずは気が済むまでスキンシップをしてあげる事です。
それでは何も解決していないように思いますが、母子分離をしていくためには「たくさん甘えられた」という満足感を得て心が満たされなければなりません。
また、満足いくスキンシップがあれば将来的に、自分で行動や感情をコントロールできるようになる事も実験調査から分かっているそうです。
母子分離不安のある子供は、まず親との十分なスキンシップを経験する事が重要なのです。
子供の心を満たすスキンシップ方法
- 8秒以上抱きしめる(オキシトシン分泌には8秒必要と言われています)
- 「抱っこして」などと甘えれたら優しく対応する
- ママから「大好き」などと言葉で愛情表現をする
- できた事や頑張っている事を褒めて承認欲求を満たしてあげる
- 小さな事にも「ありがとう」と感謝を伝える
- 手に触れたり頭をなでてあげたり小さな触れ合いを増やす
- ママと離れる事に慣れさせようとするのは逆効果!
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ママと離れると不安を感じてぴったりくっついている子供を、無理に突き放すと逆効果です。
不安とストレスを抱えたままで、ママと離れて心が満たされない状態が続くと精神的不安定になるばかりか、脳の発達にも影響してくると言われています。
早期に問題を解決するためには、まずは子供の気持ちを受け入れる事が成長への近道です。
どうしても離れたい時は言葉で説明する
ずっと子供をフォローしてあげたいと思っても、外せない仕事ややるべき家事があります。子供をずっと抱っこしているのは現実的にも難しいですよね。
ママがいないと不安がる子供と離れる時には、安心感を得られる言葉をかけるように習慣づけましょう。子供がまだ言葉を理解できない年齢でも声をかける事が重要です。
ママと離れる時には、ママは必ず戻ってくると約束してくれる事を学べば少しずつ心が安定してくると言われています。
子供のペースに合わせて時間を費やす
家事で忙しい時に、子供に「抱っこして」「こっちきて」と言われると、「後でね」「ちょっと待っててね」と言って親のタイミングに合わせてしまう事が多いと思います。
しかし、母子分離不安にある子供には、できるだけ家事を中断してでも対応してあげるように意識してみましょう。
また、保育園や小学校に通う際にママと離れたくないと言ってきた時も、少し余裕を持って対応してあげます。
「ママが受け入れてくれる」と感じられる子供は少しずつ心が満たれて、不安感が軽減されていくと言われています。
- お母さんの言い訳を押し付けるのはNG!
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ママには大人の都合があるため、忙しい時に「やだ!もっと」と言われると焦ってしまいますよね。
「お母さんは用事があるから!」「ママは忙しいの!」と子供に言い聞かせてしまいがちですが、子供にとってはママの勝手な都合にしか見えていないものです。
子供に理解してもらおうとするだけでなく、子供の気持ちも受け入れるコミュニケーションを心掛けましょう。
忙しい時でも「ママがお仕事から帰ったらいっぱいぎゅーしようね」などと、子供が安心できる言葉掛けをしてあげてください。
スキンシップが多い子供は心と体も成長する!
ママとぴったりくっついて離れようとしない子供は、ずっとその状況が続くわけではありません。ある程度大きくなれば自然と親から離れていってしまいます。
子供が離れようとしないのは、ママが大好きな証拠。そしてほんの数年間の出来事だと思えば少し気持ちもラクになるはずです。
子供が立派に自立するためには親子のスキンシップが何よりも大切。意識して子供との触れ合いを増やしていきたいですね。
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