妊婦の麻疹は重症化も!赤ちゃん与える影響と予防法

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2018/08/17

妊婦が麻疹(はしか)に感染すると流産や早産を引き起こし、重症化しやすいと言われています。感染力が強く、免疫を持っていない場合は100%の確率で発症します。

麻疹の予防接種の有無や感染履歴など曖昧な部分があり、自分に免疫があるかどうかも不明なことも多いですよね。

妊娠を望んでいる場合、重症化を防ぐためにも妊娠前から抗体検査を受け、妊婦に与える影響やリスクを知って完全に予防していきましょう。

麻疹(はしか)の発症時期・感染経路・症状について

麻疹(はしか)とは「麻疹ウイルス」によって引き起こされる感染症です。その感染力は非常に強く、免疫を持っていない人が感染すると100%発症し、人から人へ麻疹ウイルスが伝播します。

麻疹の発症時期や感染経路、症状について確認していきましょう。

発症時期 感染してから約10日後の潜伏期を経て発症
感染経路 空気感染・飛沫感染・接触感染
【症状】
①潜伏期 10~12日間の潜伏期・風邪のような症状
 ②カルタ期 潜伏期を経て38℃前後の発熱が2~4日間続く
③発疹期 カルタ期後、39℃以上の高熱と発疹が3~4日間続く
④回復期 発疹期後、回復期へ入ると解熱・発疹の色素沈着
予防法 2回の麻疹ワクチン接種
ワクチン免疫持続期間 10年程度

麻疹ウイルスに感染してから約10日後の潜伏期間を経て、風邪のような症状が続き発症します。潜伏期を過ぎるとカルタ期が2~4日間続き、38℃前後の発熱・倦怠感・鼻水・目の充血などがあります。

発疹期が3~4日間続き、カルタ期の発熱が1℃程下がった後、半日で39℃以上の高熱と発疹が体に現れます。

発疹期後、熱が下がり始め赤い発疹が色素沈着し徐々に消えていきます。熱が下がった後、3日間は外出が禁止とされていますが体調が優れない場合は様子を見ます。

麻疹は感染力が強いため、手洗い・マスクでの予防ができません。予防法としては、麻疹ワクチンの接種が有効となります。

参考サイト:厚生労働省・NID国立感染症研究所

確認が必要!妊婦さんの年代によっては受けてない・1回接種の可能性も

現在は、1歳頃の第1期と就学前の第2期、麻疹風疹混合ワクチン(MRワクチン)による2回の定期接種ですが、これは2006年度から始まりました。

それ以前は任意接種で年齢によっては麻疹ワクチンの接種を受けていない、または1回しか受けていないことも考えられます。

1977年以前生まれは任意接種
1977年以前は任意接種だったため、予防接種を受けていないこともあるため確認が必要です。
1978年~2005年生まれは定期接種が1回
1978年からは定期接種となりましたが、この時代の接種は1回のみです。十分な免疫がついていないことも考えれます。
2006年以降は2回の定期接種
2006年からは予防接種が2回の定期接種となりましたが、強制ではないので何らかの理由で接種していない可能性もあるので注意が必要です。
過去に麻疹にかかった経験があるのか、予防接種をいつ受けているのかをまずは確認しておく必要があります。

妊婦が麻疹にかかると重症化し流産・早産を引き起こす

下記のデータは、1988年から91年に米国で麻疹が流行しその時の調査によって分かった記録になります。

  • 30%の確率で流産・早産を起こす
  • 妊婦は肺炎の確率が2.6倍・死亡率は6.4倍

参考:大阪府立母子保健総合医療センター
http://www.jaog.or.jp/sep2012/JAPANESE/MEMBERS/TANPA/H13/010910.htm

6614名の患者が麻疹を発症し、その中に58名の妊婦さんが含まれていました。一般の患者さんの肺炎は9.8%、死亡率0.5%に比べると、妊婦さんがかかった場合は数値が高くなっています。そのうち、流産が5名、早産が13名で発疹後2週間以内に流早産が起きています。

妊娠中はとくに免疫力が低下し、麻疹にかかると重症化することも報告されているので、感染しないように注意する必要があります。

麻疹による合併症

麻疹によって合併症を起こす感染者は約3割とされており、最も多い合併症は中耳炎です。大人と子供では合併症を引き起こす症状が違うこともあります。

  • 中耳炎:患者の5~15%で起こる一番多い合併症
  • 肺 炎:ウイルス性肺炎・細菌性肺炎・巨細胞性肺炎
  • 脳 炎:患者の2000人に1人の割合で起こる
  • 心筋炎:心不全・不整脈・胸痛など心臓の筋肉に発生する炎症

合併症によって引き起こされる発育不全・難聴・痙攣・麻痺は20~40%の割合で残ることが分かっています。

妊娠中の接種は不可!麻疹にかかったら…赤ちゃんの影響は?

麻疹は「生ワクチン」で、生きたワクチンの毒性を弱くして体内に入れるので妊娠中の接種はできません。

妊婦さんが麻疹にかかると、麻疹ウイルスが直接胎児に影響することは少ないとされていますが、妊娠中は重症化しやすいため90%以上が発疹後、2週間以内で流産や早産になります。

麻疹の抗体を持っていないママから生まれた新生児は1~2歳頃に麻疹にかかると重症化するすることが多いと言われています。

高熱や発疹などの症状が見られる場合は、早めに病院へ受診し医師の指示に従いましょう。

妊娠前から準備を!家族の協力と麻疹感染を防ぐ過ごし方

麻疹の感染を防ぐためにも、妊娠前から抗体検査・予防接種を受けることを検討しましょう。もちろん、妊娠中でも家族のみんなが受けることで感染を防ぐこともできます。

妊娠前に麻疹の予防接種を受ける

麻疹ワクチンは妊娠を希望する女性やご家族は無料、または一部助成で受けることができます。地域によって違いますので市区町村に確認してみましょう。

【下記に該当する場合は接種をお勧めします】

  • 妊娠を希望している
  • 麻疹の予防接種を受けたことがない
  • 麻疹に感染したことがない
  • 麻疹の予防接種を1回しか受けていない
  • 予防接種をしてから10年以上経っている

妊娠前に抗体があるか調べる

妊娠を望んでいる場合、麻疹の抗体を検査することができます。下記に該当する場合は抗体検査を受けることをお勧めします。

  • 麻疹ワクチンを接種したが10年以上経っている
  • 麻疹ワクチンを1回しか受けていない
  • 麻疹に感染したことがあるか分からない

参考:ウイメンズ・クリニック・大泉学園
http://reniya-womens.com/guidance/rubella.php

妊娠前に自身の母子手帳を確認し、接種記録、感染履歴も家族に確認しておきましょう。

  • 検査方法:血液検査
  • 結  果:1~2週間程度
  • 検査費用:保険適用外数千円
  • 検査場所:市町村の医療機関

接種を受けていても年数が経っている場合は抗体がなくなっていることもありますので、まずは抗体検査を受けて確認するか、抗体検査をせずにそのまま予防接種を受けても大丈夫です。

妊娠判明後は家族の麻疹ワクチン接種

妊娠判明後、自身に麻疹抗体がないことが分かっても残念ながら予防接種はできません。しかし、妊婦さんの感染を防ぐためには家族みんなが理解し、予防接種することが大切です。

また、パパが麻疹のワクチンを接種した後、2ヶ月間は避妊をする必要があります。もちろん妊娠前も同じです。

その他麻疹を防ぐ方法

麻疹の感染力は非常に強く、広い空間であっても免疫を持っていなければ同じ場所にいるだけですぐに感染してしまいます。

妊娠が判明した後、麻疹の免疫を持っていないことが分かれば予防接種もできないので感染を防ぐためにも自己管理が重要になってきます。

手洗いやマスクでも防ぐことができないため、春~夏にかけて麻疹が流行する季節や人混みを避けるなど対処していくようにしましょう。

  • 人混みは避ける
  • 外出を控える

麻疹の流行情報は厚生労働省のHPからも確認することができるので、いち早く情報をキャッチして備えるようにしましょう。

厚生労働省:http://www.mhlw.go.jp/

妊娠前に免疫があるか確認を!母体や赤ちゃん与える影響を考えて

妊娠を希望し、不安がある場合は妊娠前に抗体検査を受けて抗体価の確認をしてみましょう。流行時期によっては、麻疹単体のワクチンは不足していることがあります。

麻疹と風疹が一緒になったMRワクチンを同居の家族と受けることも予防の1つになります。とくに風疹は、胎児に先天性風疹症候群を起こすことがあるので同時に抗体検査を調べて予防していくことが望ましいでしょう。

妊婦の重症化や赤ちゃんのリスクを防ぐためにも、妊娠前からの予防や家族の理解と協力も大切なことです。
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