離乳食を1回食から2回食に!スムーズな移行は時間と量がポイント!
一日1回の離乳食を上手に食べられるようになりペースをつかんできたら、いよいよ2回食!
1回食を始めた頃に比べると赤ちゃんは少しずつ成長しているでしょう。
上下に可愛い歯が見えてくると、いずれこの歯で噛んで食べるようになるのかと想像するとワクワクしますね。
離乳食の回数が増えるだけでなく、形や量も少しずつ変化をもたせる離乳食中期!
2回食へのステップアップの時期や進め方、注意点、赤ちゃんがスムーズに2回食に慣れるコツまで紹介します。
この記事の目次
2回食へステップアップのポイント
離乳食開始から完了までは、大きく分けて4期に分かれます。
- 離乳初期(1回食)
- ミルク以外の物をペースト状で飲みこめるようになるゴックン期(生後5~6ヶ月)
- 離乳中期(2回食)
- 舌を使って押しつぶし食べられるようになるモグモグ期(生後7~8ヶ月)
- 離乳後期(3回食)
- 歯を使ってつぶして食べられるようになるカミカミ期(生後9~11ヶ月)
- 離乳完了期
- 食べ物を意識して噛むことができるようになるパクパク期(生後12~18ヶ月)
赤ちゃんによって時期に違いがあっても、1回食から2回食そして3回食へと離乳食完了までに踏むステップは同じです。
2回食に移行のタイミングは赤ちゃんの様子を見て!
生後7~8ヶ月になったからと、簡単に1回食を2回食にステップアップするのは、赤ちゃんに負担をかけてしまいます。
赤ちゃんの様子をよく見て、以下がクリアできているかがステップアップのポイントとなります。
- 離乳食を始めてから1ヶ月以上経過している
- 食べ物を上手にゴックンと飲み込める
- スプーンで食べることに慣れてきた
- 赤ちゃん用のお茶碗の3分の2程度の量を食べきれる
- 離乳食を嫌がらずに喜んで食べる
離乳食を嫌がる赤ちゃん、欲しがる赤ちゃんの対処法!
離乳食を初めて一ヶ月以上経っていても、口に入れるとベーッと出してしまう赤ちゃんに回数を増やすと返って嫌になってしまいます。
そんなときはしばらく1回食で様子を見てタイミングをずらしましょう。2回食にして食が進まないときも、無理矢理続けずに1回食に戻してもOK。
大切なことは月齢にこだわらず、赤ちゃんの機嫌を見てペースに合わせてあげることです。
逆に赤ちゃんが良く食べる場合、お腹がすいて欲しがるからと回数や量を増やすと内臓機能が未熟な赤ちゃんの身体に負担がかかってしまいます。
下痢や便秘、発疹などの体調不良に繋がるので、心を鬼にして決めた量だけで切り上げるようにしましょう。
その子なりに身長体重共に増加しているなら、過度な心配は必要ありません。
2回食の目標は食べることだけではない!
2回食になっても食べ物から栄養を摂取することが目標ではありません。食べることに慣れること、赤ちゃん自身が食べるって楽しいと感じることがポイントです。
- 生活リズムを整える
- 一日2回決まった時間に離乳食タイムを作ることで、生活にメリハリができ規則正しいリズムが身につきます。早寝早起きの習慣にもつながるでしょう。
- モグモグと食べられるようになる
- まだ歯を使うことはできないので、大人の指でつぶせる程度の柔らかさの食材を舌と上あごでつぶしてモグモグと上手に食べられることも目標の一つです。
- 色々な食材を楽しむこと
- 1回食では食べられなかった食材も食べられるようになり、離乳食の種類が増えます。うまみも少しずつわかるようになるので、味や食感も楽しませてあげましょう。
- 食べることが楽しいと思わせること
- 離乳食は義務感で作るのではなく、赤ちゃんが食べるって楽しいんだなと食事タイムが待ち遠しくなるような雰囲気作りも大切です。美味しいねとママも笑顔で声かけを!
2回食をあげる時間帯は午前と午後に一回ずつ
2回食の時間の間隔は、一回目の離乳食の時間から4時間以上あけて二回目をあげることが理想です。
午前中に一回、午後は夕方に二回目というリズムが赤ちゃんもママにも負担のないスケジュールでしょう。
※パターン1
時間 | スケジュール |
---|---|
6:00 | 起床・授乳 |
10:00 | 離乳食・授乳 |
11:00 | お昼寝 |
13:00 | 授乳 |
14:00 | お昼寝 |
16:00 | 離乳食・授乳 |
18:00 | お風呂 |
20:00 | 授乳・就寝 |
※パターン2
時間 | スケジュール |
---|---|
7:00 | 起床・授乳 |
11:00 | 離乳食・授乳 |
12:00 | お昼寝 |
14:00 | 授乳 |
15:00 | お昼寝 |
17:00 | お風呂 |
18:00 | 離乳食・授乳 |
20:00 | 授乳・就寝 |
育児中は散歩程度のお出かけだけの日もあれば、上の子の用事などで忙しい日など様々です。
育休が終わり保育園に通うことになったことを考え、夕方のお風呂と離乳食の時間を入れ替えるなど、家庭の状況に合わせたタイムスケジュールを考えましょう。
その日によって違うリズムにはせずに、できるだけ同じ時間帯に離乳食をあげるのが理想ですね。
一回に食べさせる量は徐々に増やすことがコツ
2回食にステップアップしたからと、いきなり今までの1回食と同じ量を午前と午後に二回あげてしまうと赤ちゃんに負担がかかってしまいます。
また午前の離乳食を多く作り過ぎたり、残ったからと同じメニューにすることはおすすめできません。
午前の離乳食は今まで通りの量を食べさせ、午後は大さじ1杯程度から始めると良いでしょう。
午後の離乳食の安心な進め方
午後の離乳食はまず炭水化物だけを少量から始め、約1週間後に野菜や果物を少しずつ増やします。
10日から半月後を目安にタンパク質の魚や肉などを足して、1ヶ月かけゆっくりと午前と午後の量を同じにしましょう。
日にち | 量 |
---|---|
1~2日目 | つぶし粥大さじ1 |
3~4日目 | つぶし粥大さじ2 |
5~6日目 | つぶし粥大さじ3 |
7~10日目 | つぶし粥大さじ4・野菜果物大さじ1 |
11~15日目 | つぶし粥大さじ5 野菜果物大さじ2 タンパク質小さじ1 |
16~25日目 | つぶし粥大さじ6 野菜果物大さじ3 タンパク質小さじ2 |
26~30日目 | つぶし粥大さじ6(30g) 野菜果物大さじ3(15g) タンパク質大さじ1(5g) |
上記は量の推移なので、炭水化物のつぶし粥をうどんやパンなどに変えても問題ありません。
2回食のリズムができてきた頃の一食分の目安量
約一ヶ月かけて午前と午後の量が同じくらいになり、毎回完食できるようになったら、少しずつ量を増やしていきます。
2回食のリズムが赤ちゃんに負担なくできてきた頃の、一食分の量は以下の通りです。
栄養素 | 目安量 | 食材 |
---|---|---|
炭水化物 | 50~80g | 7倍かゆ・パン・うどん・そうめん |
ビタミン | 20~30g | じゃが芋、さつま芋、里芋、キャベツ、 白菜、大根、カブ、ほうれん草、 小松菜、チンゲン菜、レタス、ブロッコリー、 カリフラワー、人参、かぼちゃ、玉ねぎ、なす、 きゅうり、グリーンアスパラガス、さやいんげん、 さやえんどう、トマト、とうもろこし、 りんご、バナナ、いちご |
タンパク質 | 豆腐 20~30g 魚 10~15g 肉 10~15g 卵 乳製品 50~70g |
豆腐、豆乳、きな粉、高野豆腐、納豆 タイ、ヒラメ、カレイ、生さけ、まぐろ、かつお、 鶏ささみ、鶏むね肉 卵黄 1個、全卵 1/3 プレーンヨーグルト、粉チーズ、プロセルチーズ |
タンパク質はいずれかの食品を一つ程度でじゅうぶんです。
肉は鶏ささみかむね肉とし牛肉や豚肉は3回食からとしましょう。魚は骨の少ない白身魚がおすすめです。
一日に必要な栄養素は離乳食3分の1、授乳3分の2で摂る
ただ授乳が中心だからと離乳食の栄養面のバランスを考慮せずに進めていると、次の3回食への移行がスムーズにできないことになってしまいます。
栄養バランスは三つの栄養素を意識しよう
離乳食作りは炭水化物、ビタミン、タンパク質の三つの栄養素をバランス良く取り入れることを2回食のうちから考えて進めていきましょう。
見た目がきれいだと赤ちゃんもつい手を伸ばし、口に入れようとする心理が働きますね。
- 炭水化物
- 身体と脳を働かせる栄養素で人間の一番のエネルギー源。
- ビタミン
- 体の機能を正常に維持するために不可欠な栄養素で体の調子を整える働き
- タンパク質
- 筋肉の増強や各種の臓器を構成するうえの主成分
離乳食のあとは欲しがるだけ授乳しよう
離乳食を食べたあとでもおっぱいやミルクを飲みたがる子供、離乳食後はそこまで欲しがらない子供と様々ですが、ママは気にせず欲しがるだけあげてOK。
完母でも完ミでも、子育て中のお母さんが抱える悩みの一つ「離乳」や「断乳」を考える時期はまだ先のことです。
午前と午後の離乳食後の授乳以外で、授乳だけの時間は一日に3回たっぷり飲ませてあげましょう。
2回食は水分を少し減らしてネットリ感を出す
1回食ではペースト状の離乳食を上手にゴックンできるようになるのが目標でした。
ワンステップ上がった2回食の離乳食中期は、舌と歯茎を使ってモグモグしてからゴックンできるようになるのが目標です。
そのため、固さや形状に少しずつ変化をつけましょう。
- 大人の指でつぶせる程度の固さに
- 赤ちゃんが舌と歯茎でつぶしてモグモグするためには、大人の指で簡単につぶすことができる固さを意識すると良いでしょう。顎を使って咀嚼できることが目標です。
- 1回食よりもネットリ感を出す
- ペースト状が基本だった1回食よりも、少し水分を減らしネットリした感触やツブツブ感があるものにしていきます。水溶き片栗粉でとろみをつけたり、こんぶだし、野菜スープなどで固さ調節をしましょう。
- お粥は7倍粥が目安
- 1回食ではご飯の粒が残らないドロドロ状の10倍粥でしたが、水の量を減らし少し粒が目で見える程度の7倍粥を目安にしましょう。赤ちゃんが食べづらいようなら10倍粥に戻したり、ママが少しつぶしてあげると良いですね。
- 大きさは粗みじん切りが目安
- 食材の大きさは、3㎜程度の粗みじん切りが目安です。みじん切りの大きさを少しずつ大きめにしていきますが、それでも2回食のうちは5㎜程度を目指すと良いでしょう。
利用できるものは利用して時短離乳食作りもおすすめ!
一日に2回の離乳食作りは育児・家事に追われるママにとって負担になることもあるでしょう。
一から作ったできたてのママの手作り料理を食べさせてあげたい気持ちは山々ですが、毎回できない事情もありますね。
そんなときは家電製品や市販の製品など、利用できるものを使って時短離乳食作りを目指しましょう。
面倒な裏ごしはブレンダーで!
つぶす・刻む・混ぜる・泡立てるなどの便利機能がついているブレンダーが一台あれば手間が省け、離乳食作りも楽しくなります。
1回食から活躍し、月齢に合わせた離乳食作りに役立つ時短家電!
もちろん離乳食が完了した後もケーキやジュース、凝ったソースまで料理のレパートリーが増えるでしょう。
まとめて作って冷凍保存!
おかゆ、野菜スープ、だし汁など大抵のものは冷凍保存が可能です。
製氷皿や専用の容器などに1食分ずつ小分けして冷凍し、それをフリーザーパックに入れた冷凍保存方法がおすすめ。
解凍はレンジでチンしてもお鍋で温めなおしても、いつでも新鮮な離乳食が出来上がります。
関連記事:離乳食作りはフリージングで時間短縮!冷凍保存の方法と注意点
市販のベビーフードもおすすめ!
市販のベビーフードは忙しいママのお助けアイテムの一つ。市販のものは気が引けると思っているママも一度使ってみてください。
ベビーフード協会が安全性を守り衛生管理を行っているので、安心して食べさせられます。
外出先や忙しいときはベビーフード、時間があるときは手作りと家庭環境に合わせて工夫してみても…。
ベビーフードにひと手間加えてアレンジメニューを作ることもおすすめです。
食材宅配サービスを上手に使おう!
離乳食の材料を宅配してくれる食材宅配は、赤ちゃんの健康に配慮された野菜を使っているので安心です。
お湯で茹でるだけで完成するものやレンジで加熱するだけで作れるものなど、メニューも充実!
また大人用の料理の食材を少しずつ取り分けて、赤ちゃんの離乳食を作ることもできます。
与える食材が増えたことで注意すべき点5つ
食材の品数やレパートリーが増えてきた2回食は、離乳食をアレンジして大人の食事にもできる献立が増えてきます。
ここで大切なことは、大人が何ともない食材でも小さい赤ちゃんには注意しなくてはいけない点もいくつかあり、命の危険にも及ぶ可能性があることなので以下の5つはチェックしておきましょう。
- ①卵は必ず火を通す!
- 卵はサルモネラ菌が多く小さい赤ちゃんが食中毒を起こすと危険です。厚生労働省も乳児に与える卵には必ず火を通すこと、卵を触った手も洗うようにと推奨しています。
関連記事:赤ちゃんに特に多い卵アレルギー!原因・症状・対処法と付き合い方
- ②食物アレルギー反応が出やすい食材に注意!
- うどん、パンなどの小麦製品や魚は食物アレルギーの恐れがあるので、食べ始めは1さじからあげて様子を見る慎重さが大切。卵は白身にアレルギー成分があるため卵黄を少しずつあげ、慣れたら全卵を3分の1程度にすると安心。
- ③新しい食材は午前の離乳食で取り入れる!
- 赤ちゃんが初めて口にする食材は午前にあげる離乳食で試し、午後は食べ慣れたものをあげるようにしましょう。万が一新しい食材でアレルギーなど起こしても、小児科の医師や保健師さんなどに相談できるためです。
- ④調味料は使わず、だしやスープでまろやかな味を!
- 赤ちゃんはまだ腎臓の機能が出来上がっていないので塩分などの調味料は不要です。こんぶだしや野菜スープでうまみをつけたり、食材を混ぜて素材の味を生かすなど、大人が食べて味があると感じる手前の風味を心掛けましょう。
- ⑤2回食は食べられない食材をチェックしておく
- 離乳食中期には食べられないものも多くあります。
- キノコ類
- 牛肉・豚肉
- 生の食材や貝類
- かに、いか、あさりなどの魚以外の海産物
- ちくわ、魚肉ソーセージなどの加工食品
- 餅
- ナッツ類
- 銀杏
- 黒砂糖
- ハチミツ
- 油っこいもの
赤ちゃんのペースで楽しい離乳食の時間を
一日に1回だけだった離乳食が2回食となり、食べさせる品数や量も増えてくるとママの忙しさも倍になります。
日々あしたの離乳食のことが頭から離れないことも…。
せっかく作った離乳食を赤ちゃんが食べなかったり、離乳食の移行が上手くいかなくて心配になることもありますね。
ママが神経質になるとその気持ちが赤ちゃんにも伝わってしまいます。
赤ちゃんの様子をよく見て、食べた食べないで一喜一憂はせずに赤ちゃんのペースに合わせ、焦らずにすすめていきましょう。


