大根は離乳食初期からOK。お腹に優しいアレンジレシピをご紹介
離乳食に使う野菜としてオススメされている大根。なぜよく利用されているのでしょうか。
大根はアレルギーの起こりにくい食材で消化もよく茹でると柔らかくなるため離乳食初期から完了期まで安心して赤ちゃんに与えられる食材の一つです。
消化器官の発達していない赤ちゃんにはなるべくお腹にやさしい食材がオススメ!味も淡白でいろいろな食材とも合わせやすくとても便利です。
離乳食に大根を取り入れる時に注意したいポイントや大根の選び方、オススメのアレンジレシピを紹介します。
離乳食初期から食べられる大根に含まれる栄養素と相性のいい食材
大根には消化酵素がたっぷり含まれていますが、消化酵素は熱に弱いため加熱すると働きが弱ってしまいます。
1歳までは生の野菜を食べさせることはできないのでこれらの効果を期待するのは難しいです。
また大根の葉にはより多くの栄養が詰まっています。大根を買うときに葉付きのものがあればそちらがオススメです。
根と葉で変わる!それぞれに含まれる栄養素
大根の根の部分の95%は水分でできており、全体的に栄養は少なめです。生で食べられる頃になれば消化酵素とビタミンCも効率よくとることができます。
消化酵素の働きは弱まりますが加熱することで消化吸収が良くなり、食材の甘みの増します。ペーストはなめらかで口当たりも良くとても食べやすい食材です。
- 大根の根と葉に含まれる栄養素とその働き
【根の部分】
ビタミンC | コラーゲンの生成を促し皮膚や粘膜の健康を維持する。鉄の吸収を高める。 |
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食物繊維 | うんちのかさを増やし便秘を解消する。善玉菌のエサになり腸内環境を改善する。 |
アミラーゼ | でんぷんを分解し、消化を助ける。胸やけや胃もたれを防ぐ。 |
【葉の部分】
βカロテン | ビタミンAの働きを助ける。免疫力を上げる。 |
---|---|
カルシウム | 骨や歯を形成する。 |
ビタミンK | 血を固めて出血を止める。骨と血管の健康を維持する。 |
リン | 骨や歯を作る。エネルギーを心臓や腎臓の機能を維持する。 |
鉄分 | ヘモグロビンの材料になり酸素を運ぶ。 |
とりたい栄養素別 オススメ調理方法
栄養素は調理方法によって吸収が良くも悪くもなります。大根に含まれる栄養素を効率よく摂取するにはどのような調理方法が向いているのでしょうか。栄養素別まとめたので参考にしてみてください。
- ビタミンC
- 加熱に弱く水に溶けやすいので生で食べるとよい。蒸したりレンジ調理だと流出量が少なくなる。炒めるときに油を使うと表面がコーティングされ流れ出にくくなる。
- アミラーゼ
- 熱に弱いので生で食べるとよい。大根おろしや野菜ステック、サラダが向いている。
- βカロテン
- 油と一緒に摂ると効率よく吸収できる。炒め物や揚げ物が向いている。
- カルシウム
- 吸収率があまりよくないのでマグネシウムやビタミンDを含む食品と一緒に摂るとよい。
- リン
- 様々な食品に含まれているため不足することはほぼない。インスタント食品やスナック菓子に多く摂りすぎるとカルシウムの吸収を阻害してしまうので注意が必要。
- 鉄分
- 大根の葉に含まれる鉄分は非ヘム鉄で身体に吸収されにくい。ビタミンCやたんぱく質を一緒に摂ると吸収率を上げられる。鉄鍋やスキレットを使って調理すると鉄分を補給できる。
大根を離乳食に取り入れるときに気を付けたいポイント
大根はアレルギーの心配も少なく離乳食に使う野菜としてとてもオススメですが、どこの部位を使うかで味わいが大きく変わる野菜でもあります。
先端の部分はピリリと辛く大根おろしにするとおいしくいただけますが、繊維が多く離乳食に使うには向いていません。
葉に近い部分は甘くてみずみずしくサラダなど生で食べるとおいしい部分です。甘さがあるので離乳食によさそうですが少し固さがあります。
中心部分は甘みもあり火を通すと柔らかくなり、おでんやふろふき大根など煮込み料理にするとおいしくいただけます。離乳食に使うならこの部分が最適です。
離乳食に使うなら新鮮なものを!新鮮な大根の選び方と保存方法
赤ちゃんにはできるだけ新鮮でおいしいものを食べさせてあげたいですよね。1本そのまま買う場合とカット済みのものを買うときの選び方をを紹介します。
- 1本そのままの大根を買う場合
- ずっしりと重く固さがあり全体がまっすぐと伸びていて丸みのあるものがよい。白く艶がありひげ根の毛穴が少ないもので、毛穴が黒ずんでいないものを選びましょう。
黒ずんでいるものは固い筋が入っていたり、表面の艶がなくしなびているものは鮮度が落ちています。
- カット済みのものを買う場合
- 切り口が乾いておらずみずみずしくてキメの細かいものがよい。鮮度の落ちているものは乾燥していて軽く、重量感がありません。
大根の葉がついているものの場合は買ってきたらすぐに切り落としましょう。そのままだと葉に栄養が取られてしまいます。
離乳食に便利な大根の下ごしらえと冷凍方法
離乳食に使う大根を下ごしらえしておく場合は時期に合わせて大きさを変え、火を通して冷凍保存が便利です。
大根おろしをそのまま冷凍することもできますが、衛生面で離乳食に使う場合は火を通しておくと安心です。
- 電子レンジを使って加熱する方法
-
- 大根の皮をむいていちょう切りにする
- 耐熱容器に入れて少し水を加えラップをする
- 500wで2分ほど加熱する
初期はおろしてから火を通すと加熱時間が短くなり作りやすくなります。中期以降は時期に合わせてみじん切りやさいの目切りにしておくとすぐに使えて便利です。
- 初期・中期
- ペーストやみじん切りは製氷皿でキューブ状に凍らせたり、ジップロックに平らに凍らせておくとポキポキ折って使えます。
- 後期・完了期
- さいの目はジップロックに広げて凍らせ、固まる前にバラバラにしておくと使いやすく便利です。
いずれも保存期間は1週間を目安に使い切るようにしましょう。必ず再加熱し使用するようにしてください。
【離乳食時期別】大根のオススメアレンジレシピ
大根は味にクセがなく和食から中華、洋食までいろんな味付けで楽しむことができます。調理方法によって食感も変わる野菜なので時期によってさまざまなメニューに使ってみましょう。
【初期】基本の大根ペースト
他の野菜と合わせたり、お豆腐やちょっと食べにくい白身魚にかけて食べやすく。おかゆに混ぜても軽くほんのりあまくなります。
- 大根 5㎝(200gくらい)
- 大根をお鍋でやわらかく茹でるか電子レンジで透き通るまで加熱する
- すり鉢やハンドブレンダーでトロトロになるまですり潰す
- ゆで汁やお出汁で固さを調節する
【中期】納豆のみぞれ和え
納豆に足りないビタミンCを大根で補えるメニュー。大根はレンジで加熱してビタミンの流出を抑えて。
- 大根 大さじ1
- 納豆 大さじ1
- 出汁 小さじ1
- 大根は皮をむいていちょう切りにする
- 透き通るまで電子レンジで加熱し、食べやすい大きさに刻む
- 納豆も食べやすい大きさに刻み、熱湯をかけてねばりを落とす
- お出汁を加えて混ぜる
【後期】栄養たっぷり!大根ふりかけ
大根の葉も使ったふりかけです。おかゆに混ぜたり軟飯が食べられるようになるとおにぎりにも。お豆腐や魚と和えてもおいしい。
- にんじん 5㎝
- 大根 2㎝
- 大根の葉 柔らかい部分をお好みで
- しらす 50g
- ごま 適量
- かつお節 適量
- 醤油 大さじ1/2
- ごま油 大さじ1/2
- にんじんと大根は5㎜角に切り、大根の葉は細かく刻む
- フライパンににんじんと大根を入れ浸る程度の水を入れ強めの中火で水分がなくなるまで炒め煮にする
- 大根の葉を加えさらに水分をとばす
- 塩抜きしたしらす、醤油、ごま油を加えて炒める
- お好みでごま手でつぶしながら加える
【完了期】お出汁香る 切り干し大根
食物繊維がたっぷりとれる切り干し大根は大人のを作るついでにとりわけも。同じものを食べられて赤ちゃんにっこりのメニューです。
- 切り干し大根 15g(乾燥)
- にんじん 3㎝
- しいたけ 1個
- 油揚げ 1/5枚
- だし汁 200㏄
- 醤油 大さじ1/2
- みりん 大さじ1/3
- サラダ油 少々
- 切り干し大根は洗い、水にさらしたまま10分置いて水を切る
- 切り干し大根、にんじん、しいたけ、油揚げを食べやすい大きさに切る
- 鍋にサラダ油をひき、2を入れて軽く炒める
- 全体に油が回ったらだし汁と調味料を入れ、煮汁がなくなるまで煮る
初期から大活躍の大根でおいしい離乳食を
大根は離乳食初期から完了期まで使い続けられ、いつでもスーパーで買うことができるありがたい食材です。
アレルギーの心配も少ないので離乳食を始めたばかりの赤ちゃんにも安心して食べさせられるのもうれしいポイント。
レシピで紹介はできませんでしたが大根もちやコンソメスープ、切り干し大根はサラダにしてもおいしいです!
作り置きしやすいレシピも多いので時間があるときにまとめて作って活用してみてください。
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