子供のRSウイルス感染症の気になる症状と対策!流行は秋から

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2015/11/20

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秋から冬にかけて、空気が乾燥し気温が下がってくると、風邪などの病気が流行しはじめます。冬の病気といえば、インフルエンザとお腹の病気・ロタウイルス&ノロウイルスですが、それだけではありません。

冬になると、例年流行するのがRSウイルス感染症です。小学生以上になるとほとんど重症化しないのであまり知られていませんが、生後6ヶ月未満の赤ちゃんにとってはとても怖い病気です。

知らずにいてうっかり重症化させてしまった…ということがないように、RSウイルス感染症の特徴や、重症化のサイン、治療や予防に関して、流行前からしっかりチェックしておきましょう。

赤ちゃんには怖い!秋冬に流行しはじめるRSウイルス感染症

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RSウイルス感染症は、気管支系の病気のひとつです。秋から患者が増え始め、12月から1月にかけて患者数がぐんと増えます。ここ数年、毎年のように流行のニュースを耳にするようになりましたね。

【RSウイルス感染症の症状】鼻風邪から始まる激しい咳症状

RSウイルス感染症は、一般的な風邪ととてもよく似た症状の病気です。私たち大人もよくかかる病気で、かかっても「鼻風邪をひいたかな?」くらいの感覚で済んでしまうことが多い病気です。

2歳までにほとんどの子どもが感染を経験すると言われているほど、子どもにとってもポピュラーな病気です。また、水ぼうそうやおたふく風邪のように、一度感染したらもう感染しない、ということはありません。

何度でも感染するため、子どもから大人に、また大人から子どもにうつってしまうことも少なくありません。鼻風邪をうつされたな、と思ったら、RSウイルスに感染している場合も多いのではないでしょうか。多くの人がよくかかる病気です。

RSウイルスの大きな特徴は、小さな子どもほど重症化しやすく、年長さんくらいになるとほとんど重症化しなくなるという点です。特に、生後6ヶ月くらいまでの赤ちゃんが感染すると、肺炎や気管支炎など、重症化する危険が高まります。

RS(respiratory syncytial)ウイルスは、乳幼児の呼吸器感染症としては最も頻度が高いもので、(中略)肺炎、気管支炎、細気管支炎に要注意の感染症です。

RSウイルスの主な症状

  • 鼻水
  • 激しいせき
  • のどの痛み
  • 発熱
  • ゼーゼーという苦しそうな呼吸

RSウイルス感染症に特効薬はありません。インフルエンザに対するタミフルのようにウイルスをダイレクトにやっつける薬はないので、対処療法が中心になります。大人なら、栄養と睡眠をしっかりとっていれば1週間ほどで軽快します。

小学生や大人がかかっても重症化しないため、甘く見ていると赤ちゃんにうつって重症化してしまう、ということもあります。

流行している時期に家族が鼻風邪をひいたら、RSウイルス感染症をうたがって対策をスタートしたいですね。

【実体験】生後5ヶ月の赤ちゃんが感染した我が家の重症化と入院にの例

実は、我が家の子どもも赤ちゃんのころにRSウイルス感染症に感染して、重症化したことがあります。どんな経緯をたどって重症化したのか、ご紹介しましょう。

ゴールデンウィークに入る直前に、幼稚園に通っていたお兄ちゃんが鼻風邪をひきました。私たち家族に次々うつり、大人たちは軽い鼻風邪にかかりました。しかし、まだ生後5ヶ月だった双子が、はげしく咳き込むようになりました。

鼻水と38度を超える高熱、そしてひどい咳がおさまらなかったのですが、ゴールデンウィークに入ってしまったため、信頼しているかかりつけ医は休診でした。そこで、仕方なく市内の休日診療所につれていきました。

しかし、双子を診察した医師は「なんの病気かわからない。検査しても結果が出るまで時間がかかるし、無駄だ」といって、ほとんど何の治療もしてくれませんでした。悪化したため翌日も連れていきましたが、同じ対応でした。

連休あけの朝、双子の呼吸が「ゼーゼー、ヒューヒュー」と異常な音になり、顔色が明らかに悪くなりました。今度こそすぐにかかりつけ医へ連れていくと、すぐに「RSウイルス感染症だ。総合病院を紹介するから即入院しなさい」と言われました。

すぐに入院し、レントゲンなどの検査の結果、RSウイルス感染症と判明しました。その時は大流行しており、同じ病棟に入院している子の半分は同じ病気、というほどでした。

双子たちは点滴や吸入などを行い、どんどん元気になっていきました。3日もすると明らかに良くなってきて、1週間たらずで退院できました。

当時は私たち両親にもRSウイルス感染症という病気に対する知識がなかったため、同じ鼻風邪なのに、なぜ赤ちゃんの双子だけがどんどん重症化するのかまったくわかりませんでした。

今になって思えば、当時鼻風邪が大流行していたことや、双子がゼーゼーという異常な呼吸になったことなど、すべてがRSウイルス感染症の特徴でした。生後6ヶ月未満の赤ちゃん、という点も重なりました。

私の友人も、生後6ヶ月以内の赤ちゃんがお兄ちゃんからうつされたRSウイルス感染症にかかり、入院してしまいました。我が家だけではない、ということを痛感しました。RSウイルスは流行期には、赤ちゃんがいる家庭で特に気をつけたい病気のひとつです。

我が家の双子は、それまで呼吸器の病気も、アレルギーも持っていませんでした。出生時は低体重ではありましたが2000g近くでしたし、早産でもありませんでした。それでも、悪化した時はぜんそくのような状態になりました。

普段からぜんそくなど呼吸器に病気を持っている子や、低体重で生まれた子、早産で生まれた子などは、より重症化するリスクが高くなると言われています。呼吸に関する悪化は急激なことも多いため、充分注意したいですね。

RSウイルス感染症は、鼻水やせきといった普通の風邪と変わらない症状なので、症状だけで私たち一般人が判断するのは難しいでしょう。

病院では鼻水ですぐにわかる検査を実施しています。

赤ちゃんがいる家庭で、赤ちゃんへの感染が不安な場合は、家族が鼻風邪をひいたら検査を受けると安心です。特に流行中の幼稚園・保育園に通っている子はもらってきやすいので、要注意ですね。

他の病気と同時にかかってしまうことも!時期にも要注意

子どもは、いろいろな病気を同時に発症することがあります。我が家の子どもたちも、全員「新型インフルエンザと溶連菌感染症」を同時発症したことがありました。

RSウイルス感染症でも同様です。RSウイルス感染症と、インフルエンザや溶連菌感染症、マイコプラズマ肺炎などに同時に感染してしまうこともあるようです。

こうならないためにも、日頃からの対策をしっかりとしておきましょう。

肺炎・気管支炎への重症化を防ごう!すぐできる予防と対策

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赤ちゃんは悪化する危険が高いRSウイルス感染症は、どのように予防すれば良いのでしょうか。予防や対策のために、どうやって感染が拡大していくのか調べてみました。

RSウイルスを防ぐために…飛沫と接触をマスク&手洗いで防止!

RSウイルスは、「飛沫感染」と「接触感染」で広まります。飛沫感染は、感染している人のくしゃみやせきでひろまる感染経路で、接触感染はウイルスが付着したものをさわることでひろまる感染経路です。

風邪の症状に大変よく似ていて、鼻水やせきといった症状が出るRSウイルスは、飛沫感染ですぐにひろがり、流行します。しかしそれだけではありません。感染する力が非常に強いため、接触感染でもひろがってしまうのです。

赤ちゃんや小さな子どもは、おもちゃを触った手を口に入れたり、鼻をいじったりすることが多いですよね。そのため、不特定多数の子どもが集まる場所や集団生活を送る保育園では特に注意が必要です。

基本的には、手洗い・うがいの徹底が感染を防ぐ対策です。遊んだ後や食事・おやつの前など、必ず石けんでしっかり手を洗いましょう。手首までよく洗い、流水で流します。

マスクができる年齢の子は、マスクも有効です。感染してしまった場合は、他の子どもや家族に感染をひろげないようにマスクをさせましょう。鼻水や咳が出ている子は、できるだけ赤ちゃんに近づけないよう気をつけることも大切です。

【咳の悪化に注意】感染してしまったら…直ちに病院へ!

感染してしまったかもという疑いを持ったら直ちに病院へ行きましょう。生後6ヶ月以内の赤ちゃんは発熱することもあまりないので、普段元気な子なら「突発性発疹かなにかだよね」と油断してしまうかもしれません。

でも、RSウイルス感染症にかかると、普段病気知らずの子でも急激に具合が悪くなることもあります。咳が激しい、熱が高い、ゼーゼー息をしているなど、少しでもおかしいなと思ったら早めに病院で検査をしてもらいましょう。

RSウイルス感染症は鼻水で簡単に検査できるキットがあります。最近では同時期に流行する病気なので、インフルエンザとRSウイルス感染症を同時に検査できるキットも使用されるようになりました。

インフルエンザが猛威をふるっていれば、医師はまずインフルエンザの検査を行います。もしきょうだいや親が鼻風邪をひいているなど、RSウイルスの可能性が高いとママが感じたら、その旨をかかりつけの小児科に伝えましょう。

同時感染したからといって、RSウイルス感染症がインフルエンザウイルスやマイコプラズマによってもっと悪化する、ということはあまりないようです。我が家でもインフルエンザと溶連菌感染症に同時感染した際、どちらも軽く済みました。

しかし、油断は禁物です。秋冬にかけてどの病気も大流行するので、治りが悪いような気がしたり、長引くような気がした際は同時感染かもしれないと考えて、もう一度病院で検査をしてもらいましょう。

重症化するリスクの高い赤ちゃんの特徴…流行時は要注意!

下記に挙げた特徴を持った赤ちゃんや子どもは、特に重症化するリスクが高いと言われています。

  • 早産で生まれた赤ちゃん
  • 慢性肺疾患を持っている赤ちゃん、および2歳までの子ども
  • 先天性心疾患を持っている赤ちゃん、および2歳までの子ども
  • ダウン症や免疫不全を持つ赤ちゃん、および2歳までの子ども

早産で生まれた赤ちゃんは、在胎期間が短く、出生後の月数が少ないほど重症化のリスクがあると考えられています。気になるママは、かかりつけの小児科で相談してみてくださいね。

感染したかもしれない、と感じたら、早めに受診しましょう。特に顔色や息苦しさ、激しい咳には注意が必要です。

【シナジス】ハイリスクの赤ちゃんには予防接種もあります

重症化のリスクがあると考えられる子に対しては、「シナジス」という予防注射を使用する病院もある、ということを覚えておきたいですね。シナジスは、健康保険適応ですが、自治体によって異なることもあるので問い合わせてみましょう。

シナジスは、RSウイルスの流行が始まる時期に合わせて予防接種をスタートします。月に1度接種しますが、特殊な薬なので、他の予防接種と重なってしまっても大丈夫です。

入院治療も…肺炎・気管支炎など、重症化したときの対処法

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重症化してしまった時は、入院治療を行うこともあります。入院した方が安全かどうかの判断をしてもらうためにも、6ヶ月未満の赤ちゃんが風邪をひいた際は病院で診察してもらいましょう。

見逃さないで!RSウイルス感染症が重症化したときの症状

RSウイルス感染症が重症化すると、肺炎・気管支炎などを起こすこともあります。こんな症状があらわれます。

  • 高熱
  • はげしいせき
  • 食欲低下・おっぱいやミルクの飲みが悪くなる・吐き戻す
  • ゼーゼー・ヒューヒューという音を立てて呼吸する「喘鳴」
  • 肩で息をする・呼吸のたびに胸が上下する・呼吸が苦しそうになる
  • 顔色が悪くなる

我が家では、発症から数日たったころ、ゼーゼーという異常な呼吸になり、熱で赤かった顔色がみるみる悪くなっていきました。それまでも休日診療には行っていましたが、「風邪をこじらせたのかな?」という程度でした。

しかし、重症化したときの症状はかなりはっきりとしていて、家族の目から見ても一刻を争うような状態でした。呼吸困難に陥ると、あっという間に悪化してしまうので、ゼーゼー息をするような気がしたときはとにかく急いで病院へ行きましょう。

咳き込んでぐったりし、おっぱいやミルクの飲みが悪くなることもあります。小さな子は胃がわん曲していないので、咳き込んだだけでもガボっとミルクを吐いてしまうこともあります。吐くのに飲めなければ脱水になってしまうので、その点も要注意です。

重症化で赤ちゃんが入院!合併症がなければ1週間ほどで元気に

重症化してミルクやおっぱいを飲めなくなっていたり、呼吸が困難になっている場合は入院になることが多いでしょう。入院すると、まず検査を行い、それから点滴や吸入などの対処療法がおこなわれます。

赤ちゃんでも、点滴は管を通した腕を添え木や包帯でしっかり固定するため、安心です。病院によっては、乳幼児の場合親の付き添いが必要になることもあるので、その点をしっかり病院にたずねておきましょう。私も双子に付き添い入院しました。

入院になり、ママも付き添い入院することになった場合は、パパをはじめ家族の協力が必要不可欠です。祖父母にも事情を話して他のきょうだいの面倒を見てもらうなど、工夫して乗り切りましょう。

合併症などがなければ、だいたい1週間ほどで軽快します。

赤ちゃんが入院したときの必需品…ママの付き添い入院の準備

赤ちゃんの入院の必需品は、病院によっても異なります。大病院であればオムツやお尻ふきなども院内で購入できます。ミルク授乳の場合は、入院中はミルクもほ乳瓶も院内で支給されることが多いでしょう。

また赤ちゃんの寝間着は、治療や診察がしやすいタイプのものを貸してくれる場合も多いでしょう。ママも付き添い入院していて衣類の洗濯が追い付かない場合など、病院で借りられる衣類を使った方が楽ですし清潔です。

もし持参する場合は、下着もベビー服も前あきになっているものを選びましょう。持参の場合は、院内の洗濯場を借りて洗濯できる場合もあります。

入院が決まった時に用意すると便利なもの

  • 健康保険証・子ども医療に関する受給者証・診察券
  • お金(入院中は極力大金を持ち歩かない)
  • おむつ・お尻ふき1週間分程度
  • 授乳セット・離乳食(必要な場合のみ)
  • 洗濯洗剤・小さな物干しやハンガー類
  • ママの着替え・室内ばき(すべりにくく転びにくいもの)
  • ママの暇つぶしアイテム

入院中、ママはかなり退屈で窮屈な生活を強いられます。我が家の双子が入院していた病院では、病院側で赤ちゃんを預かってくれる時間は5分間だけだったので、お昼ごはんなどはダッシュでおむすびを買いに行っていました。

万一売り切れていたらお昼ごはんは抜き、家族が交代に来てくれるまで何も食べられない…ということもあったので、おやつや携帯食、雑誌、病院側でOKが出ればポータブルDVDやタブレットなど、気分転換グッズを持参すると良いですね。

院内では、きっちりした衣類を着ていると疲れがたまりやすくなるので、ルームウエアのような居心地の良い服装を用意していくとよいでしょう。すべりにくく安全な室内ばきも忘れずに持参してくださいね。

冬だけ、6ヶ月未満児だけとは限らない!普段から様子をチェック

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インフルエンザが春や夏の終わりに流行することがあるように、RSウイルス感染症も秋冬ではない時期に流行することもあります。実際に、我が家の双子が感染したのはゴールデンウィークでした。

幼稚園や保育園に通っているきょうだいがいる場合は、鼻風邪が流行していないかしっかりチェックしておきましょう。また、予防接種や健診で病院を訪れた際、今年の流行度合いをお医者さんに訊いておくと良いですね。

RSウイルスは、6ヶ月未満の赤ちゃんは重症化しやすいと言われていますが、赤ちゃんの発達具合によっては1歳くらい、また2歳近くまで油断できない場合もあります。普段から子どもの呼吸や鼻水、顔色などにしっかりアンテナを立てて、重症化を防ぎましょう。

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