出産で思いきって仕事を辞める選択も!フリーな生き方を楽しむコツ
女性は結婚後、あるいは妊娠・出産を機に、仕事を辞めるか続けるか大きな転機を迎えます。生涯を左右する決断に悩む方も多いのではないでしょうか。
また、女性も働こう!という世間の風潮も決断に影響するのではないでしょうか。そんな悩ましい中「出産・子育ては自分に与えられた新しい仕事」と受け止める方法も…
今までのキャリアを一度休止し、2度目の全く新しい生き方も出来るのではないでしょうか。子供や夫との時間を重視した、充実した新しい生き方を一緒に考えてみませんか?
この記事の目次
会社を辞めたことであなたのキャリアが失われるわけではない
女性の働き方も随分変化しましたが、男女の格差が無くなったわけでもなく、改善されたとは言え子育て環境が整ったわけでもないように思います。
正規の仕事を続けながら出産・子育てをすることは容易ではなく、周囲の理解とやはり本人のかなりの覚悟がいります。
仕事を続けられるかは環境次第
出産については産休で会社を問題なく休めても、いざ育児休業となり実際に育児が始まると「どうやって仕事と育児を両立するの!?」という気持ちに誰もがなるのではないでしょうか。
仕事に復帰するつもりだったけど、やっぱり無理…と方向転換した方もおられるのではないでしょうか。
子供を見てくれる祖父母が近くにいるのか、夫がどの程度育児を手伝えるのか、保育園は確保できるのか、また復帰する仕事場の内容なども仕事を継続できるかどうかの判断材料になります。
私の場合は、両親は全くあてにできず、仕事の時間も、早朝、深夜、泊まりと決まってなかったため貯金を切り崩してでも数年の我慢と、子育て重視で退社しました。
子供の核となる人間形成を作ることは私にとってかけがえのない仕事だと考え、自分の人生を仕切り直せるタイミングが来るまでは、臨機応変に対応していけばいいと割り切りました。
でも、実家が近くサポートしてもらえるとか、職場の子育て支援が充実している、収入の点から辞めるわけにいかないなど、様々な事情で専業主婦にはなれないこともあるかと思います。
会社を辞める時はその後を想定して円満退社
妊娠・出産のため会社を辞めると決めたなら、上司や同僚になるべく迷惑をかけないように円満に退社できるよう気を配りましょう。
仕事の引き継ぎはもちろん、女性の社会進出の弊害になるような辞め方は避けましょう。女性はすぐ辞めるからということで、いつまでたっても女性の地位向上が果たせません。
しかしながら、近年では結婚しない女性も増加していますので、キャリア組が育っていることも確かです。みんなが寿退社する時代とは違いがあります。
子育てに専念したいため退社する決断をしても、全く引け目を感じることはありません。
あなたに能力があれば、数年後、会社にカムバックすることもないとは限りません。その時声をかけてもらえるような関係性を築いておくことも大切です。
職場でお世話になった方たちには、年賀状などで自分や家庭の様子を知らせておき、関係を切らずにつないでおけば、よいパート先や新しい仕事を紹介してくれる場合だってあります。
それまで勤めた会社でのキャリアは、必ず将来無駄にならず形を変えて活かす時が来ます。今までの全てが無駄になるわけではないのです。
自分の未来像をイメージしてみよう
日々慌ただしく仕事に追われていると、自分の未来の姿ってゆっくり想像する余裕がないかもしれません。今の仕事を辞めるか考える時、出産後子どものいる自分をイメージしてみましょう。
様々な角度から考えて仕事を辞めるか続けるかじっくり考えましょう。仕事を続けるのはそれなりの苦労があるでしょうが、何となくイメージしやすいかもしれませんね。
辞めるとなると、決断にも勇気がいるかもしれません。育児が落ちついたその後の自分が想像しにくいからです。正直何も浮かばないかもしれません。
ですが、まったく新しい自分の未来が開けていることは間違いないのです。子育ての状況に合わせた働き方を選び、新しい経験を積み段階を踏んでキャリアアップしていく方法もあります。
新しい経験は自分を生き生きとさせますし、新しい自分の発見や成長、新しい人間関係が楽しめます。夫とも相談して納得の選択をしましょう!
仕事を辞める前に退職時にもらえるお金の事も調べておこう
出産や育児に関わる給付金がいくつかありますが、仕事を辞めるともらえなくなるものもありますので、お金の事についても赤ちゃんが出来たとわかった段階で調べておく必要があります。
- 出産育児一時金
- 出産手当金
- 育児休業給付金
- 失業給付金
誰でももらえる出産育児一時金
社会保険や国民健康保険に入っていれば誰でももらえるのが「出産育児一時金」です。平均的に42万円が受け取れます。
退職してから出産の場合でも退職日から6ヶ月以内に出産すれば支給されるので心配ありません。健康保険に加入しているなら、会社か社会保険事務所で手続きできます。国民健康保険の場合は居住地区の役所に申請します。
退職してももらえる出産手当金
「出産手当金」は健康保険を継続して1年以上収めていれば退職してももらえます。ただし、退職してから半年以内の出産が条件です。(残念ながら国民健康保険加入者には適用されません。)
出産予定日から遅れてしまうこともありますので、半年以内とは言え余裕を持って退職日を決める必要がありますね。
もし、どうしても退職日を調節できない場合「健康保険を任意継続する」手続きを退職日翌日から20日以内にすれば、「出産手当金」の受給資格を得ることができます。
退職したらもらえない育児休業給付金は高額!
潔く会社を辞めると決めて、後で「え!?育休とって復帰すればこんなにもらえたの?」と後悔しないために知っておきましょう。
さらに、育児休業期間を終え職場に復帰し6ヶ月経てば「育児休業者職場復帰給付金」がもらえます。こちらは月給の10%を育児休業給付金を受けた月数分支給されます。
このように仕事を続けていれば、結構な金額の給付金があるということを知った上で判断しましょう。
注意! 妊娠してすぐ退職の場合、失業給付金は対象外
妊娠してすぐ退職してしまうと「失業給付金」がもらえません。失業給付金というのは再就職する人のための手当なので対象外となってしまいます。
出産後落ち着いたら再就職しようと考えているなら「失業給付の延長」手続きをしておくといいですよ。受給期間1年間プラス最大3年間延長することができます。
手続きは退職日の翌日から30日間過ぎてからの1ヶ月の間にしなければなりません。
申請期間が短いので注意が必要です。
退職後夫の扶養に入るための手続きも忘れずに
妻が退職すると夫の扶養に入ることになりますが、夫の会社の方でも扶養加入の手続きをしなければなりません。この時に必要な書類を準備しておきましょう。
会社によっては提出書類に違いがあると思いますので、夫の会社の担当者に確認するのが確実です。
そう何度もあることではありませんので、手続きが不安ですよね。社会保険労務士に相談したりしながら準備を進めるのか安心です。
今までになかった女性の活躍の場が生まれていることにも注目
2000年頃と、今とを比べると世の中での働き方が大きく変貌を遂げています。ネット社会がもたらした恩恵とも言えます。
私自身、一時的には培ったキャリアと全く関係ないパート仕事をした時期もありました。このままこんな状態が続くのかと暗澹たる気持ちになったのも事実です。
しかし、子育てや地域に関わることで自分自身の得意とする分野で力を発揮できる機会が出てきました。この時に例えお金に繋がらなくてもリハビリと称して動くのです。
すると過去にはない新しい社会での人間関係もどんどん広がります。充実した子育て経験を仕事に生かすこともできます。(このような子育てライターもしかりです)
社会との新しい関係を築く中で、自分に巡ってくるそのチャンスを逃さず大きく舵を切ることで過去とは違ったキャリアの道筋が見えてきました。
不思議と、自分の積み重ねてきた過去のキャリアが根っこのところで活かされています。決して会社を辞めたからといってそれまでの経験が無駄になるわけではないのです。
同じ資格でも働くフィールドは昔に比べ広がっている
資格を持っている人はたくさんいると思いますが、その資格がもっといろいろなところで役立つことを知っておきましょう。
例えば保育士や教員の資格。学校や幼稚園で必要な資格ですが、今時子供が好きなだけでは教育現場で働くのは大変です。
ご存知のように保護者との関係や、事務処理などの割合の負担が大きいからです。でも、その資格さえあればもっと違った働き方もできます。
子育てのサポート体制充実のため、自治体はこぞって保育士を募集しています。企業も保育ルームを備えるために教育者を募ります。
士業といわれる行政書士や弁護士資格も個人で事務所を開かなくても、行政機関が募集していたり、NPO法人とタッグを組んだり、働き方を選べる時代になってきています。
カウンセラーの資格も病院や個人開業でなくても、昔は存在しなかったスクールカウンセラーや企業カウンセラーなどもあり、働き方は時代と共に様変わりしています。
ママが家事育児の合間に通信講座で勉強して資格を取得するなんてこともできます。給与は少し下がっても条件の合う余裕のある働き方もできるはずです。
小さく起業してネットワークで仕事を広げる女性たち
私の周りにもママさん起業家はたくさんいます。起業家といえば聞こえはいいですが、儲かっているかどうかは正直怪しいです。
でも、自分で仕事を作り上げていくパワー、ネットワーク、フットワークの良さにいつも感心します。
そのエネルギーはどこから出てくるのかというと、「自分で稼げる」「楽しい」「充実感がある」「自由が利く」など、何もかも主体的だということではないかと思います。
それぞれされている仕事は様々です。興味のある分野、好きなこと、過去勤めていた会社から独立して個人でなど、大きな組織に取り込まれるのではなく、小さく起業する女性がたくさんいます。
ハンドメイド系、音楽系、子育て系、料理系、イベント・制作系など、これから他の分野もまだまだ生まれてきそうな感じです。
女性ならではの仕事だったり、ご自身の得意分野を生かした仕事に発展させている方が多いように思います。
一度は出産のために仕事を辞めたけれども、時期を見て準備をし、新しいフィールドに挑戦するママさんたちが今までにない働き方を示してくれています。
最近では自治体や民間でも、こういった女性の起業のバックアップ体制が随分整ってきています。
時代の動きは自分たちの手で作っていくという女性たちの柔軟な力強さが頼もしいです。
キャリアや収入にこだわり過ぎずに適性を大切に
出産・子育てと仕事との関係についてもう少し心の面からも考えてみましょう。
キャリアを失わないために、結婚、出産をしない選択をする女性も出てきました。
それはそれで一つの選択です。
女性としての大仕事である出産をすると、大きな喜びは得られるものの今までのようには働けないことになります。
旦那さんの年収だけではやっていけないからと共働きを考える時に、将来的な人生設計と仕事と育児が両立できるのかも考えておく必要がありますね。
ママ業をしながらの正社員は適性も良く考えて!
正社員として物理的に通勤できていたとしても、家事育児をしながらというのは精神的・肉体的に大変な負担がかかるものです。
子供の成長に合わせて家庭内の問題も様々持ち上がります。子供ができれば今まで以上に経済的な問題も解決していかなければなりません。
育児のために一旦正社員を辞め、パートとして再スタートをしても、子供が大きくなれば収入アップのため再度正社員を望む方も多いかもしれません。
私の経験談になりますが、家計の為に子供が高学年になったところで、40歳になるまでにと就活をして正社員として働く道を選びました。
女性が高齢になってくると仕事先も減りますので、それなりのタイミングもありますよね。
しかし、自分の適性を見誤ったばかりに、半年で心身ともにダウンしてしまい結果辞めてしまうことになりました。
社長は辞めなくてもとおっしゃってくださいましたが、心が壊れかけなのか吐き気など体調も最悪で涙が止まらず病的でした。仕事の内容や人間関係が問題だったと思います。
その半年、確かに収入的には余裕が出来ましたが、家族にも心配をかける結果となり働き方について再度考え直すきっかけとなりました。
夫のお金を使うことに罪悪感があり、自分で収入を得たい
専業主婦の心の内の一つに、夫の給料を使うことへの後ろめたさがあります。これはそれまで働いていた妻に多い感情だと思います。
自分は収入ゼロの状況で、夫のお金で買い物をすることへ抵抗があるのです。夫は何も思っていないのに妻が勝手に感じることなのですが、これも働きたい動機になります。
気持ちの問題なので、この場合は金額の問題はあまり関係ありません。無理せず気分転換になるくらいの時間帯での働き方をおすすめします。
専業主婦だって適性がある
妊娠・出産・育児をきっかけに仕事を辞める選択に引け目を感じる必要は全くありません。
ややもすると専業主婦は無能だとか、暇を持て余しているだとか、聞きたくない言葉を浴びせられることがあります。
今は女性が出産だろうが子育て中だろうが、どんな状況でも働くことが良いとされる風潮があります。
時代の言葉に踊らされてはいけません。昔は働きながら子育てする女性は白い目で見られていたものです。
同じ女性でも、料理がからきしダメだったり、かたずけが下手だったり、掃除が嫌いでできなかったり、無駄遣いばかりだったり、子供に愛情を持てなかったりする人だっているのです。
専業主婦に適性がないと、いつも子供と一緒がうっとおしく思え子供を虐待する可能性もありますし、育児ノイローゼになる人もいます。
専業主婦を楽しめる、家族の太陽のようにみんなに必要とされるママは素敵です。専業主婦だって誰でもできるものではないのです。
後悔しない選択!仕事を辞める準備と気持ちの切り替えが大切
妊娠・出産・育児で仕事を辞める時は会社の制度をしっかり確認し、もらえる給付金は漏らさず申請しましょう。保険の手続きはどうなるのかなどもチェックしておきましょう。
育児休業給付金、失業給付金、児童手当などの申請方法や支給されるのはいつからかなどを調べておけば安心です。退職金の支給額も気になりますよね。
すっきりした気持ちで退職日を迎えられるように、同僚や上司にも前もって相談し、意見を聞きながら進めるのもいいですね。
「妊娠したことでなんとなく体がしんどいから、もういいかな…」とか、「旦那が辞めてもいいよと言ってくれたから」などの中途半端な他人任せの理由では、辞めたあと後悔することになるかもしれません。
「自分たちの楽しい家庭を作ること」を、しばらくの新しい仕事として考えれば、キャリアの形が変わるだけで「プロのママ」「職人ママ」を頑張れるのではないでしょうか。
家の中に引きこもるのではなく、ニュースや社会に触れながらいつでも職場復帰、社会復帰できるような気構えが落ち込まないためのポイントです。
仕事、子供、家庭、家計など、優先順位をどうするのか夫婦で話し合って仕事を辞めるか続けるか決めましょう。
夫が決めるものでもなく、社会の風潮が決めるものでもありません。ご自身の人生はご自身に決定権があるのです。準備万端、後悔しない選択をされるよう願っています。
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