夫婦で決める叱り方のルール!子供に最適な家庭環境作りを意識して
子供に対する夫婦の叱り方や夫婦間の子育て方針を振り返ってみてください。
- 子供の教育に熱心で、夫婦2人で子供に叱っている
- 夫婦で教育方針が異なる
- 夫婦で役割分担について話し合ったことがない
もし上記の内容に心当たりがあれば、子供の叱り方について夫婦で話し合う機会を設けてみましょう。もしかしたら、子供が過度なプレッシャーや迷い、混乱を感じている可能性も。
夫婦間で叱り方のルールをしっかり決めておかなければ、思わぬ形で子供にストレスを与えてしまう事に繋がります。
夫婦で決める「子供の叱り方」についてご紹介します。
この記事の目次
夫婦の叱り方1.二人で叱らずに1人はフォロー役にまわる
夫婦一緒にいる時に、子供に叱りたい場面があったら2人同時に叱りつけるのは避けたほうがよいでしょう。
ママが子供を叱っている時に、パパも一緒に叱っている…夫婦2人揃って子供を叱りつけると子供は逃げ場を失い、精神的に追いつめられてしまう事もあり得ます。
- パパが叱ったら、ママはフォロー役にまわる
- ママが叱ったら、パパがフォロー役にまわる
このように、父親と母親は違う役割を演じられるのが理想です。どちらがフォロー役にまわるのかは、場面ごとで柔軟に対応するのがよいでしょう。
夫婦の叱り方主な3パターン
外出先や電車内で騒いでいる子供をなだめたい時は、どちらが注意するかを決めておくとスムーズです。
ママ「大きな声が苦手な人もいるのよ。静かにできて偉いわね」
パパの目の前で子供がおもちゃを投げつけていたなら、先に叱るのはパパのほうが分かりやすいでしょう。その際は、ママがフォロー役にまわります。
ママ「パパは〇〇(子供の名前)が好きだからこそ怒るのよ」
ママが料理をしている時に、コンロを触ろうとしていたならママが注意をします。その後、パパがしっかりフォローしてあげるのがいいでしょう。
パパ「ママは〇〇(子供の名前)にやけどをしてほしくないから心配したんだよ」
先に叱るセリフを言ったほうが叱り役になり、その様子を観察して上手にフォローにつなげていけるとベストです。
子供を叱る時はフォローが大切です。ただ怒られているだけだと、子供は頭ごなしに押し付けられている印象だけが残り良い効果を発揮できない可能性があります。
叱られた原因を知り、叱られながらも気持ちに共感してもらえる構図ができていると、子供の飲み込みも早く素直に学ぶ事ができます。
フォローの言葉がけは主に4パターンあります。
- 子供の言い訳や理由を聞いてあげる
- 子供の気持ちに共感してあげる
- 反省できた事を褒めてあげる
- 叱られた理由はあなたのためだと教えてあげる
夫婦のうち1人はビシッとインパクトを与えて怒ってあげると印象に残り意識づけする事ができます。もう1人はしっかりフォローしてあげると素直に納得でき、気持ちを引きづらずに愛情を感じる事ができます。
夫婦二役でしっかり役割を決めていきましょう。
夫婦の叱り方2.叱る理由は夫婦で一致させる
叱るタイミングや内容は夫婦で一致させる事が大切です。
- 息子は怪我をするくらいがちょうどいいと考えるパパ/怪我をしてほしくないママ
- 娘の夜更かしはOKなパパ/早く寝てほしいママ
- なんでも1位になってほしいパパ/1位じゃなくても頑張ればいいと思っているママ
男性と女性で物事の考え方が異なるのは当然です。特に、パパは男の子には厳しく女の子のには甘い傾向があり、ママはその逆パターンが多いでしょう。
子供は都合のいい意見に賛同するので「パパは食べなくていいって言ったもん」と言うかもしれません。
そこで、パパを否定するのもよくありませんし、ママの言う事だけ聞いてねと教えるのも間違っています。
この場合はパパを否定せずに説明しましょう。
しかし、ここぞという時には夫婦で同じ価値観を持って子供に教えてあげたいものです。夫婦だけの時間を設けて、教育方針を話し合ってみましょう。
夫婦の叱り方3.父親と母親の役割を整理する
日常的なルールや親の価値観を伝える時は、父親と母親の役割分担を明確にしておくと良いでしょう。
「ご飯をしっかり食べなさい」とパパに叱られた1時間後に、ママから「ご飯食べて!」と叱られたら、2人同時に叱られているのと変わりません。
また、昨日はパパに叱られて今日は同じ事でママに叱られたという条件でも、子供にとっては締め付けが強くなり逃げ道がない状態になってしまいます。
「誰が中心になってルールを教えるか」「誰がフォロー役になるか」と役割を分担し、両者が異なるアプローチであるほうが子供のやる気を促す事ができます。
例 ①食の指導はパパが中心になって叱る
ママ「パパは〇〇(子供の名前)に大きくなってほしいのね」
例②夜の寝かしつけはママが中心になって叱る
パパ「早く寝ると気持ち良く起きられるよね」
役割を決めていても両親が揃っていない時もあると思います。その時は「パパがご飯いっぱい食べようって言ってたね」と行動を促す事ができます。
一方の親がビシッと叱るようにしておけば子供にしっかり意識させる事ができます。そして、親1人の時は気持ちに寄り添ってあげながらも、子供に決まりを思い出させるようにして効果的に指導する事ができます。
父親と母親の役割を明確に決める事で子供の心の安定とやる気を引き出し、よりよい家庭環境作りに繋がります。
母親と父親の得意分野は本能的にも異なる
現代では母親と父親の役割は決まりきったものではなく、母親でも働いていますし父親でも家事をします。しかし、男と女の脳の作りや本能的な機能によって、それぞれが得意な役割というものがあります。
母親は共感性に優れており、子供の気持ちに寄り添う事が得意なのは比較的女性のほうです。
ちょっとした子供の変化にも気づきやすく、体調や心の機微を察知できるのが特徴です。日常生活の中での細かなルールや基本的なしつけは母親の役割としたほうが良いとされています。
また、母親から温かな愛情を注いでもらう事で思いやりや優しさを学び、子供の情緒を安定させる効果もあります。
- 【母親の役割分担の例】
-
- 歯磨きを習慣化させる
- 早寝早起きを習慣化させる
- 「ありがとう」「ごめんなさい」の挨拶を教える
- 人を助ける優しさを教える など
一方で父親は、秩序感覚や社会的ルールを教えるのに良いとされています。
『お父さん効果』と呼ばれ、父親と接する機会が多いと将来的に社会的地位が高い傾向にあったり、会話や本の読み聞かせが多いと言語能力が発達しやすいと言われています。
子供にとって父親は、外の世界=社会との接点が強い印象があります。父親の背中を見て尊敬できる部分があり、「憧れ」や「目標」になれると良いでしょう。
- 【父親の役割分担の例】
-
- 友達との付き合い方を教える
- スポーツや勉強のやる気を教える
- 公共施設での姿勢を教える
- 「こんにちは」社交場での挨拶を教える など
父親が母のような愛情ばかりだと子供の社会性が育たず自立が遅れる、母親が父のように威厳を持っていると愛情不足になるとも言われています。
しかし、夫婦間での得意不得意は個人で異なるため、家族の数だけそれぞれのカタチがあります。性格や特徴を踏まえ、お互いの役割をカバーし合える関係であるのがベストですね。
夫婦の叱り方4.夫婦の悪口を子供に言わない
「ママの言う事は間違ってるよ」「パパの言う事は聞かなくていい!」このようにお互いの批判を子供に伝えると、いい印象が残らないのは当然の事。
子供は親の行動を見て様々な事を学びます。母親が父親の悪口を子供に言うと「パパは悪い人だ」と思い込み、パパの言葉を信用しなくなったり尊重する気持ちを失います。
特に男の子は、父親が憧れの対象であり超える壁でもあるべきなのに、父親の批判ばかり聞かされていると男としてのロールモデルを失います。逆のパターンも然りです。
子供に夫婦の悪口を言うのは避けて、問題があれば夫婦間で解決していきましょう。
敢えて違う視点を持つ事が有効な時もある!
子供の教育方針が夫婦間で異なる場合でも、父親が対応するか・母親が対応するかで敢えて意見が異なっても良い場面もあります。
ママは怪我を避けるために危険な行為を止めたいのが理由です。もし足を滑らせたら自分が守りきれる自信がないからです。
一方、パパは子供が落ちてきたとしても受け止めてあげるだけの体力に自信があれば、少々危なくても挑戦する気持ちを尊重してあげたいと思う事もあるでしょう。
このように子供の教育方針が夫婦間で食い違ってしまうのは、その後のリスク回避ができるかどうかでも異なります。
その場合は、いつも同じ教育方針できっちり行う必要はありません。子供の年齢によっても教育方法はどんどん変化するからです。
「パパだけだと不安だけど、ママがいれば安心できる…」
このように子供は、パパとママの役割や頼りにできる場面を使い分けていきます。夫婦の視線が異なる事が子供の経験を増やし、やる気と勇気を育てる事に繋がる時もあります。
夫婦仲良くする事が子供を幸せにする
子供にとって最適な家庭環境は「夫婦仲が良い」事も大きく影響すると言われています。
叱り方のルールを決めたり教育方針を共有する事も大切ですが、基盤には夫婦仲が良好である事を意識していきましょう。
夫婦が心に余裕を持ち優しい心でいれば、子供も同じように精神面の安定に繋がるのです。
子供のためには夫婦の話し合いは欠かせない
夫婦仲を継続するためにも、子供のためにも話し合いは欠かせません。
コミュニケーションの機会を増やし、子供の成長と共に夫婦の子育ての仕方も良い方向に変化していけると良いですね。
子供と父親・母親の関係性を今一度見直し、心地良く愛情いっぱいの家庭を意識してみましょう。
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