昔ながらの出産スタイル座産!メリットと注意点を知っておこう
座産とは、文字通り座ってお産に臨む出産方法です。かつては日本でも出産時の姿勢として一般的なものでした。
昔の座産は床に腰掛けて、天井からつるした布などにつかまって、産婆さんの介助を受けながらいきむ。これが普通でした。
現在、座産で出産を行うことはできるのでしょうか。そして、具体的にはどうやって座産で出産に向かうのでしょうか。
座って産むことの最大のメリットはかかる時間が短く済む!
座産はかなりクラシカルな出産方法で、今では取り入れている病院や助産院はほとんどありません。
通常の経腟分娩の場合は、特別な費用は掛かりません。しかし出産時に異常が発生した場合には、迅速な医療措置が必要になります。その場合は医療行為を行ったことになるので、保険適用の範囲に入ります。
しかし通常の座産では保険は適用外だと思ってください。
現在ではアクティブバースの姿勢の一環として、座ったままいきむという方法は行われているそうです。
この昔ながらの出産方法なのですが、が最近また脚光を浴びてきています。それは、座産の方が仰臥位の出産よりも出産時間を短く出来るという統計があるからです。
座っていきむことで下腹部に力が入ります
椅子に腰かけていると、寝転んいでる時よりお腹に力を入れやすくなります。そのため、陣痛が来るタイミングで下腹部にうまく力が掛かります。
そのため、座産で出産を行っていたころは、今よりもお産に掛かる時間が短かったという記録があります。
お産の時間が短いと、妊婦さんへの負担が少なく産後の回復にも時間がかからずに済みます。
女性が貴重な働き手だった時代には、早く出産を終わらせて労働力としての役割を果たして欲しいという思いがあったのでしょう。
そこで、時間のかからない方法を探して座産にたどり着いたのだと思われます。時代の都合とも関係する出産方法だったのですね。
子宮口の方向が赤ちゃんにとって好位置にある
座産の場合は子宮口が下に向いています。座産だと赤ちゃんが外に出て行く角度が重力の方向と平行なので、自然と下に下りやすくなるのです。
産み落とされる赤ちゃんは、下を向いた子宮口に向かって重力に引かれて下りて行きます。そのために赤ちゃんにも母体にも負担が少なくなります。
仰臥位のお産だと子宮口は重力の方向に向かって垂直に近い角度なので、赤ちゃんとしては外に出るのが大変ですね。
座産のほうが仰臥位よりも出産時間を短くすることが出来るのです。今座産が見直されているのには、こうしたメリットがあるからです。
現在の座産の実践方法
椅子に腰かけた状態で陣痛を迎えます。赤ちゃんはお母さんの子宮口から下向きに出てきますので、そこを助産師さんに受け止めてもらいます。
座産はアクティブバースを実施している病院や、助産師さんのいる助産院、また自宅出産などの時に実践することが出来ます。
助産院や自宅出産の場合には、赤ちゃんが産まれてすぐから同じ空間で過ごすというメリットがあります。
そのためお母さんが産後に精神的に落ち着きやすく、同時に赤ちゃんもママの近くに居られるので安心度が違います。
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気を付けておきたい座産のデメリット
メリットも多い座産ですが、注意すべき点もあるのでしっかり頭に入れておきましょう。万が一の時には速やかに病院に行けるように連携を取っておくことも大事です。
腹圧が掛かってしまうことによる危険性
座産では、座った姿勢でいきむので下腹部に力が掛かりやすいと述べました。しかしこれが逆にデメリットになってしまうという側面もあります。
それは座って陣痛を待つことによって、まだ子宮口が開かないうちから腹圧が掛かってしまう点です。
座産は進行が速い出産方法です。近代的な出産方法が普及するまでは、とにかくお産を早くすませてしまうのがよいとされていたようです。
そのためお腹に力を入れて赤ちゃんを早く外に出そうとしていたのでしょう。しかし現在の考え方では、子宮口が開ききらないうちにいきみ始めるのは良くないとされています。
子宮口が完全に開いて赤ちゃんが出て来る準備が整ってから、「本格的にいきむ」方が、手順としては正しいとされるようになりました。
いきむときは注意を!メリットとデメリットを覚えて
座産は、今ではアクティブバースの一方法として捉えることも出来ます。昔は座って産むのが普通だったと思うと、出産の方法にも歴史があると思えますね。
お腹の中の赤ちゃんと、ママのコンディションが整っていることを確かめてからいきむことが座産の大前提です。
陣痛の始まりから座ったりしゃがみこんだりしていると、まだ子宮口が柔らかくなっていないのに、無理に赤ちゃんを押し出すことになってしまいます。
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