ラマーズ法の特徴!呼吸と弛緩(しかん)リズムの身に着け方と注意点

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2017/07/26

近年、妊婦さんの心と体の負担を減らすために、様々な出産方法が考案されています。

中でもラマーズ法はもっとも知られた方法です。どのような手順をとり、注意点やデメリットはあるのでしょうか。

ラマーズ法で赤ちゃんを安全に出産するための方法を紹介します。具体的な手順を見てきましょう。

ラマーズ法の目的は母体のリラックス

ラマーズ法の名前は、考案者であり普及に尽力した『フランスの産科医ラマーズ博士』から取られたものです。

この出産手法の目的は自然分娩です。体から余分な力を除いて自然に起こる子宮収縮でお産を行うことにあります。

力を抜いて、リラックスすることで、お腹に余計な緊張を与えず弛緩(しかん)状態に導きます。弛緩するとは緊張の反対で、筋肉が力抜いて柔らかくなることを言います。

ラマーズ法ではその状態を意図的に作り出すために、特殊な呼吸方法を用います。『呼吸法こそがラマーズ法の最大のポイント』です。

独特なリズムで吐く息に集中します

陣痛強まってきて、いよいよい分娩台に上がって出産準備を始める、という時に、ラマーズ法ではヒッヒッフー、というリズムの呼吸を繰り返します。

ポイントは、吐く息に集中することです。人間の体は息を吐くと、筋肉が緩むように出来ています。ラマーズ法はこの性質に着目したものです。

息を吐く動作に集中することで、陣痛の痛みが強くなっていく時の体の緊張をほぐすのです。そのためママがリラックスして出産に臨めます。

現在日本の多くの病院で取り入れられているため、出産のときにラマーズ法でお産臨んだというママは多いようです。

ラマーズ法はナチュラルな出産方法なので、特別な出産費用が必要ないと言うことも選ばれている理由です。

この独特の鼻呼吸のリズムに意識を集中することで、陣痛の痛みから意識を反らして冷静さを保つという意味も持っています。

人の意識は何か一つの事に集中していると、そのほかのことが頭に入らなくなるように出来ています。

このことを利用して、陣痛の強烈な痛みを回避するために、ヒッヒッフー、という独特なリズムが採用されているのです。

本番に向けて練習をしておきましょう。

ラマーズ法は分娩時の呼吸をコントロールすることが重要ですが、その為には事前に練習しておくことが欠かせません。

ラマーズ法の基礎はこの二つです。

  • 呼吸
  • 弛緩

これが分娩の本番でしっかりと実践できるように、ラマーズ法で出産を望む妊婦さんは出産の前から練習しておきましょう。

大切なのは、息を吐ききったときにしっかりと身体が弛緩していることをイメージすることです。弛緩とはリラックスでもあります。

意外と、自分の身体がリラックスしている状態を自覚するのは難しい事なのです。そこで事前の練習が重要なのですね。

そのコツをつかむためにも、「ヒッヒ、フー」のリズムの時に深呼吸が出来るように、妊娠中から時間を見つけてトレーニングしましょう。本番であわてずにすみます。

ラマーズ法の呼吸法の練習には、パパの協力があると効果が大きいと言われています。出産のときにママの不安を取り除いてあげるために、パパも付き添って練習しましょう。

陣痛が来ると、今まで体験したことのない痛みからパニックを起こしがちです。その際に、ラマーズ法の呼吸リズムで気持ちが落ち着いた、という先輩ママの報告もあります。

こうしたメリットが力を発揮するように、事前の練習には時間を取ってください。可能ならば夫婦で赤ちゃんに話しかけるように行いましょう。

段階を踏んだ呼吸の仕方の変化

出産が進行するにしたがって、ラマーズ法の呼吸の仕方は変化して行きます。上手にいきむためにも、どの段階でどんな呼吸をしたらいいのでしょうか。

【準備期】ゆっくりと深呼吸!

子宮口が3センチ程度の状態の時です。

陣痛がまだ強くないので、ゆっくりとした深呼吸を心がけましょう3秒かけて鼻から息を吸い、また3秒かけて口から吐きます。

大切なのは、口からしっかりと息を吐けているのか確認することです。準備期にはまだ陣痛が辛くないので、今のうちに呼吸のリズムを覚えます。

陣痛が強くなると息も早くなってしまって、場合によっては過呼吸になる人もいます。準備期の間に冷静に、落ち着いた呼吸の練習をしておきます。

【進行期】ヒッ、フーが基調

子宮口4センチから7センチ程度の時期です。

痛みが徐々に強くなって来ます。この時期の呼吸のリズムは、ヒッ、フーが基調です。鼻から充分に息を吸って、口からヒッ、フーと吐き出します。

ポイントはフーの時に長めに吐くことです。息を長く履くことで、次に吸う息の量が増えて自然と深い呼吸が出来るようになります。

呼吸が深くなるとそれだけリラックスの度合いも深くなります。陣痛が強くなってくるとどうしても痛みで体が緊張してしまいます。それを防ぐ意味があります。

【極期】ヒッヒッフーのリズム!

子宮口8~10センチ、いわゆる全開大という状態になります。陣痛は更に強くなって痛みも強く感じるようになって行きます。

ここまでお産が進行したら、鼻で吸った息を口からヒッヒッフー、のリズムで吐き出します。最初のヒッヒ、は短く、フーで長く吐き出します。

準備段階の時と基本は同じで、最後のフー、の時にしっかりと息を吐き出します。それによって陣痛の痛みから意識を反らし、身体の弛緩を促します。

ラマーズ法の注意点は、「呼吸は止めない」こと

ラマーズ法はお産に向かう前からの練習が重要です。でも実際に陣痛が始まると、痛みをうまく流せずにパニックを起こしてしまうことも。

陣痛のさなかに心配なのは、痛みを受け流せずに呼吸が止まってしまうことです。特にいきんでいる最中に息が止まってしまう妊婦さんが多いようです。

いきんでいる最中にママが呼吸を止めてしまうと、胎児に酸素が行きわたらなくなってしまって、危険な状態になります。

それを防ぐために、臨月に入る前から呼吸に集中する練習を習慣づけましょう。呼吸法を身に着けておくことで、陣痛の痛みに立ち向かえますから。

他の選択肢がないというデメリットもあります

ラマーズ法は日本の産科医療で最も普及している出産方法です。そのため、出産に向けた両親学級でも呼吸法のトレーニングを行うケースがあります。

しかし、それは他の出産方法の知識が無いという医師が多いからという部分もあります。その場合、妊婦さんも他の出産方法の情報がもらえません。

ラマーズ法以外の出産方法を知らなかった…、選べなかった…という方も多いのです。

ラマーズ法自体は危険を伴うものではありません。毎年多くの妊婦さんがラマーズ法で元気な赤ちゃんを出産しています。

ですがお産の方法は今様々な種類のものが開発、考案されています。そこには、お産の主役をママと捉えたものもあります。

自分の意思で出産の方法を選びたい、と言う方は、受診した病院に出産の方法はどんなものがあるのか、訊いてみるのもいいですね。

▼ソフロロジーについてはコチラも参考にしてみて!

▼気功要素を取り入れた「リーブ法」についてはコチラも参考にしてみて!

息を吐くことでリラックス!陣痛の辛さをうまく乗り越えましょう

ラマーズ法の利点は、陣痛の苦痛を乗り越える手助けをしてくれるというものです。そのために使用されているのが呼吸法ですね。

息を吐くときに身体が弛緩することを利用して、リラックスする。体の自然な反応を使った合理的な出産方法です。

何より日本でもっとも普及している出産方法なので、産科医師は助産師さんもこの方法について深い知識を持っている方が多いです。

安全に安心に出産を行いたいと望むママにとっては、病院の指導を受けながら行えるラマーズ法はもっ
とも理にかなった方法と言えるでしょう。

特に初めての出産で不安、と言う方にはおすすめです。産科の先生が付いていてくれるので、アクシデントの時も安心ですよ。

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