出産施設・出産場所はどこがいい?失敗しない選び方は?施設の特徴比較
妊娠が発覚したら、これから十月十日お腹の中で大切な命を育みながら、ゴールとなる出産も無事終えることができるよう、夫婦二人三脚でがんばっていきたいですよね。
そんなマタニティライフの中では、母体のため赤ちゃんのため、たくさんのことを考えたり決めていく必要がありますね。
その中の一つとして、どこで出産をするのかということは、妊娠初期に夫婦で話し合いたい大切なテーマです。
今回は、新しく拡がってきている施設の取り組みも含め、さまざまな出産施設についてお伝えします。
妊婦さんが安心して出産を迎えられるよう、出産施設の特徴をしっかりと知り、自分たちにはどの施設が合っているのか、どんな出産を希望するのかという話し合いの参考にしてください。
この記事の目次
出産施設は大きく分けて4つある!特徴を紹介します!
まずは大きく分けて、産科・産婦人科と助産院とで分けることができます。
- 産科・産婦人科:総合病院や大学病院・産科専門の病院・産婦人科個人病院
- 助産院
出産施設は、4種類の施設に分類されています。
- 総合病院や大学病院
- 産科(周産期)専門の病院
- 産婦人科個人クリニック(個人病院)
- 助産院
それぞれの特徴を踏まえてのメリット・デメリット、そこを選ぶ際の注意点を見てみましょう。
総合病院や大学病院の特徴
総合病院や大学病院といえば、少し前に大きな話題を呼んだ『コウノドリ』という産科医療ドラマ(マンガ)でも有名な、さまざまな医療設備のある大きな病院ですね。
産科に焦点を当てると、ハイリスクの妊婦さんや持病のある妊婦さんでも、安心して健診を受けたり出産を迎えることができる病院です。
- メリット
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- 多くの患者を受け入れた実績があり、研究や取組も豊富で、さまざまな医療を受けることができる
- ハイリスクの出産や計画出産などに対しても、整った医療体制の元で安心して出産に臨むことができる
- 多くの医師がいるため、考え方や診療方針など自分に合った医師の元で健診を受けることができる
- 新生児科・新生児集中治療室(NICU)が併設されている場合が多く、出産時に赤ちゃんに何かあった時にもすぐ対応してもらえる
- 内科や外科など他の科も同病院内に併設されているため、妊婦さん自身の急変にも他科と連携を取って迅速な対応ができる
- 出産や入院の費用を抑えられる場合が多い(さまざまな医療行為に対する費用は除く)
このように、総合病院や大学病院には大きな病院ならではの設備面や人材面でのメリットが多くあります。
- デメリット
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- 患者数が多く、健診の際に待ち時間が長い。会計や薬をもらうまでにもかなり時間がかかるケースが多く、体調がすぐれない妊娠期には通院がつらい場合もある
- 多くの医師がいるため、健診を希望する医師の担当日時に自分のスケジュールを合せなければならない。または、毎回違う医師の健診となるケースが多い。出産当日も、担当医が不在であることも多い
- 研修医も多く、医師の力量に差がある。実習生などが健診の様子などを見学している場合もある
- 立ち会い出産の希望が叶わなかったり、赤ちゃんのお兄ちゃん・お姉ちゃんとなる子供が病院では赤ちゃんに直接会ったり触れることができないケースが多い
- 入院は大部屋であることが多い
このように、医療設備や技術以外の面では、大きな病院ならではの気持ちの負担が大きいなどといったデメリットがあるようです。
- 選ぶ際の注意点
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総合病院や大学病院で出産を望む際には、「自宅から近いから」などの理由では受け入れてもらえないということに注意をしてください。
これらの病院は、高齢出産や合併症など、妊娠の過程や出産において何らかのリスクがある(予想される)妊婦さんが健診を受けることのできる出産施設です。
妊娠経過も順調で、リスクの少ない(どんな妊婦さんでもリスク0ということはないので、少ないと記します)妊婦さんは出産施設として選ぶことはできません。
ほとんどの場合、別の婦人科や出産施設からの紹介状がないと、手続きができません。
産科(周産期)専門の病院の特徴
周産期とは、出産前後の期間を総合的に意味しは、妊婦さんと胎児・新生児の二つの命に対する医療をおこなってくれるのが周産期医療です。
- メリット
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- 新生児集中治療室(NICU)が併設されている場合が多く、未熟児や新生児の急変にも対応してもらえる
- 経験豊富な医師や助産師が多い
- 総合病院や大学病院に比べ医師の数は少ないため、担当医による健診を受けるスケジュールが組みやすい
- さまざまな分娩スタイル・分娩方法の希望が実現しやすい
- 小児科が併設されている場合も多く、出産後も子供の診察や予防接種など安心してお世話になることができる
総合病院や大学病院の産科に準ずる医療体制が整っていて、個人の希望で選ぶことができる出産施設である点も嬉しいですよね。
- デメリット
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- 医師が交代制のため、出産の際担当医が不在となる場合も多い
- 出産や入院の費用が割高である場合が多い
やはり専門性に特化した大規模の出産施設ゆえのデメリットもありますね。
- 選ぶ際の注意点
- 病院によって方針や特色、出産費用にいたるまで、大きな差があります。
気になる産科専門病院が複数ある場合は、何に重点を置くかを夫婦でよく話し合ったり、実際にその病院で出産をされた方の口コミを見るなどをしながら、比較検討をしてくださいね。
たとえば、健診の待ち時間に焦点を当ててみても、完全予約制でほとんど待ち時間なく健診を受けることができる病院もあれば、大きな病院ならではの「半日仕事」と言わんばかりの待ち時間になってしまう病院もあります。
病院の雰囲気においても、アットホームな雰囲気の病院から、大きな病院(産科に限らず)によく言われる「機械的な診療(対応)」だと感じられる病院までさまざまです。
また、個人クリニックに比べ高度な医療を受けることはできますが、大きなリスクが起こった場合には、母体・新生児共に総合病院や大学病院へ移る(出産を含む)ことになる可能性もあるということを、頭に入れておきましょう。
産婦人科個人クリニックの特徴
産科医である院長先生が個人で開業されているクリニックです。リスクの少ない妊婦さんを対象としています。
- メリット
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- ずっと同じ医師や助産師さんに診てもらうことができる
- 出産時もいつもの医師に担当してもらえる可能性が高い
- 入院は個室であることが多く、食事やエステなどが充実している場合が多い
- バースプランや希望などを伝えやすい
- 予約制で待ち時間が少ないところが多い
スタッフとの信頼関係の築きやすさや、リラックスして出産や入院をすることができるのが魅力ですね。
- デメリット
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- 受け入れられる分娩数が限られているため、早くに予約が埋まってしまう場合がある
- 妊娠経過に難所が見られたり、分娩中にトラブルが起こった際には個人クリニックでは対応できないことが多く、そのような場合には総合病院や大学病院に移ることもある(提携先があるので心配は不要)
- 個室や豪華な食事など、サービスは良いがその分費用は高い
通いやすさや充実したサービスが嬉しい個人産婦人科クリニックですが、妊娠の経過によってや経済状況によっては選択しづらいというのがデメリットとなりますね。
- 選ぶ際の注意点
- ベッド数に限りがあるため、早めに分娩予約をすることが必要です。
気になる個人産科クリニックがある場合には(里帰り出産で希望をする場合も含め)、前もって調べたり見学に行くなど、早めの行動と予約をしておかれることをおすすめします。
費用面も、大きな病院に近いくらいに抑えられるクリニックから、一般的な入院(初産、自然分娩で、出産日を0日とした場合6日目に退院となるケースが多い)だけでも100万円近くかかるクリニックまでさまざまなようです。事前にしっかり調べておきましょう。
また、筆者は少し規模の大きめの個人産婦人科クリニックで出産をしたのですが、健診の際、経過が順調でも「34週未満にお産の兆候が出た場合、うちでは出産できない」と言われてしまいました。
順調に臨月に近づき、このクリニックで出産できるものだと思い込んでいただけに、その際は焦りました。リスクの少ない妊婦でも、個人産婦人科クリニックでは未熟児など赤ちゃんのトラブルに対応できないため、予め断られる条件が決まっていたようです。
その個人産婦人科クリニックで出産が可能な条件なども、予め聞いておくと安心ですね。健診の際などに、医師や受付で聞いておきましょう。念のため、提携先の医療機関についても調べておくと病院選びの参考にもなり、心強いですね。
また、個人産婦人科クリニックでは、「どんな出産を希望するか」といったバースプランや、「母子同室を希望するか」など、出産や入院の際の希望を早めに聞かれることも多いです。
希望によってはそのクリニックでは対応できなかったり、スタッフ側の早めの準備が必要な場合もあります。早めに夫婦でよく話し合ったり、妊婦さん自身の理想をメモなどにまとめておくようにしましょう。
助産院の特徴
助産院に産科医はいないため、助産院では医療行為を受けることはできません。緊急時には提携している病院で処置をすることになります。
(詳しくは、“選ぶ際の注意点”にて説明します。)
自分の力で産みたい、安産に向けての体づくりやおっぱいのケアもしっかり学びたい、といった妊婦さんに人気の出産施設です。
- メリット
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- 担当の助産師さんとの距離が近く、信頼関係を築きやすく何でも気軽に相談できる
- 「どんな出産にしたいか」という希望を叶えやすく、自宅出産に対応してくれる場合もある
- 分娩台の上での出産ではなく、妊婦さんの好きな・楽な・自然な分娩スタイルでの出産が可能
- 母乳育児や母子同室など、産後もママのケア・赤ちゃんのお世話を総合的に支援してもらえる
- 入院床数が少なく(9床以下)、アットホームな雰囲気である
- 家族みんなで出産に立ち会える場合も多い
- 産後もおっぱいのケア(卒乳指導も含め)をしてもらえるなど、退院後もママや赤ちゃんをサポートしてくれる場所となる
医療機関とは違った、助産院ならではの、ママと赤ちゃんに寄り添った出産方法・育児支援が充実していますね。
- デメリット
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- 助産院の助産師と相談の上、産科・婦人科のある病院で妊婦健診を受けなくてはならない。二か所の出産施設にて妊婦健診を受けることになるため少し大変。
- 妊婦健診のチケットが使えないことがある。助産院で健診や分娩をする場合、健診や分娩後に市役所に申請が必要な自治体があるので、申請の仕方なども調べておくと安心。
- 助産院では医療行為を行えないため、何かトラブルが起きたり経過からトラブルが予想される際には、助産院での出産はできなくなる
やはり、医療機関ではないということによってのデメリットも目立ちます。
- 選ぶ際の注意点
- 助産院には、出産のスタイルや産後の入院生活全般に置いて、助産院ごとのこだわりやカラーがあります。
自分の希望に合った出産ができる助産院か、信頼のできる助産師さんかを、見学や健診に訪れ納得してから予約を取られることをおすすめします。
また、助産院の項目の冒頭でお伝えしたとおり、助産院では正常分娩しか取り扱うことができないので、リスクの高い妊婦さんは助産院での出産をすることができません。
以下のようなケースに当てはまる妊婦さんは、医療機関での出産となります。
- 多胎妊娠をしている
- 胎児が逆子の状態になっている
- 前回、帝王切開で出産している
- 感染症のキャリアがある
- 合併症がある
- 妊娠中毒症と診断された
- 血液型がRh-(マイナス)
Rh-は異常ではありませんが、出産時に特別な処置と検査が必要となるため、助産院では取り扱うことができません。
新たな出産施設の選択肢!?院内助産院が増えている!
上のように、医療機関、助産院には、それぞれの特徴やメリット・デメリットがあります。
多くの妊婦さんは、医療機関か助産院のどちらかを出産施設として選択をする(または、してきた)でしょう。
- 助産院のように、実際に分娩やその後のおっぱいのケアや育児を支援してくれる助産師さんに悩みやバースプランを相談したいという希望
- いつ何が起こるかわからない妊娠・出産という過程において、検査や医療行為のできる産科医がいる場所で健診を受け、出産をしたいという希望
今、これらの双方の良いところを併せ持った、“院内助産院(院内助産所)”と呼ばれる出産施設が増えているのです。
実は馴染みのある方も多い!?院内助産院&助産師外来
院内助産院(院内助産所)という言葉は聞き慣れなくても、“助産師外来”という言葉は聞いたことがあったり、出産を経験された方であれば「助産師外来を受けたことがある」という方も多いのではないでしょうか。
厚生労働省医政局看護課発行の資料では、院内助産所と助産師外来について、以下のように説明されています。
- 院内助産所
- 院内助産所は、緊急時にも対応ができる医療機関等において、妊娠の経過が順調でリスクの少ない妊産婦さんに対して、助産師さんがメインとなってケアやサポートをしてくれるものです。
- 助産師外来
- 医療機関等の外来で、、妊娠の経過が正常な妊産婦さんの健康診査や保健指導を、助産師さんがおこなってくれるものです。
産科医や分娩を取り扱う病院や診療所等の医療機関は年々減少していますが、妊婦さんの出産に対する希望やニーズは多様化してきています。
しかし、そんな中でも、助産師さんだけでは対応しきれないリスクが生じる場合もありますよね。繰り返しになりますが、妊娠や出産は突然トラブルが起こることも重々あり得るのです。
同じ空間(医療機関内)に産科医がいて、健診の記録なども共有できることから、双方が迅速に妊婦さんと赤ちゃんのために必要な体制を整えることができるというメリットがあります。
「助産院で出産できないケース」に当てはまる妊婦もOK!助産師外来の魅力
筆者自身も2014年に初めての妊娠・出産を経験しましたが、今思うと、産科での妊婦健診のスケジュールに、希望制ですが助産師外来が組み込まれていたように思います。
医師が健診の際の筆者自身やおなかの赤ちゃんの様子を記録したカルテを元に、助産師さんがバースプランや体調への不安などに親身に寄り添ってくださいました。
筆者は、上の「助産院で出産できないケース」に当てはまる、血液型がRh-(マイナス)で、かつ常時服用している薬があったので、妊娠・出産に対してかなり大きな不安がありました。
しかし、医師と助産師さんと双方のスタッフがそれぞれの立場でケアをしてくれたことで、安心して出産に臨むことができたと感じています。
院内助産院や助産師外来を設けている医療機関では、筆者のように助産師さんの分娩介助だけでは対応が難しいリスクのある妊婦さんでも、医療機関・助産院の良いところをしっかりと合せた、チームでの対応をしてくれるので心強いですね。
増えている院内助産院&助産師外来!地域の実情を調べてみよう!
このように、医療機関でも助産師外来を受けることができる施設は年々増えています。
分娩を取り扱う施設は減少しているようですが、医師と助産師がそれぞれの立場でケアを行い協力をすることで、多くの妊産婦さんや赤ちゃんを救っているのですね。
妊娠初期には仕事をしながら健診に通ったり、つわりで体調が悪いなか通院をされる妊婦さんも多いでしょう。
妊娠中期~後期にかけては、お腹も大きくなり、健診の頻度も高くなるので、健診は通いやすい施設を選択したいという場合も多いですよね。
そして、出産の際には安心できる大きな医療機関で出産をしたいという希望もあるでしょう。
その際に、これまでお世話になっていた医師や助産師さんのサポートを受けることも可能な場合があります。
これまでの経過を知ってくれているスタッフによって、より安全性の高い医療機関で出産をサポートしてもらえるというのは精神面でもかなり安心できますね。
このように、産科医と助産師さんなど、地域の出産施設のスタッフの方々が連携をすることによって、妊婦さんにとってより負担が少なく安全な出産が実現するというわけです。
新たな選択肢として、このようなシステムができてきているのですね。
出産施設を選ぶ際には、地域の病院などにこのような連携システムがあるのかや、そこを利用した先輩ママの口コミなどを調べてみると、より心強い情報を見つけることができるかもしれません。
出産施設の選ぶ時にどんなポイントに着目すればいいのか?については、こちらの記事も参考になりますよ!
▼出産施設の選ぶ際のポイントについてはコチラも参考にしてみて!
産後の生活も視野に入れて考えよう!助けてくれる人・施設
無事に赤ちゃんの顔を見ることができ、これからの育児に気合十分のママも、無理は禁物です。
これから始まる育児には、しばらくの間、休みはありません。特に母乳育児を目指す場合などは、ママにしかできない役割もたくさんありますからね。
そこで、育児以外の面や、体調がすぐれない場合には、積極的に周囲に頼ってママは体しっかりと休めることが必要となってくるのです。
入院中は母子別室も視野に入れて!
近年、積極的に取り入れる出産施設も人気も高まってきている母子同室という産後の過ごし方があります。
母子同室とは、産後ママと赤ちゃんが同じ部屋で過ごし、さまざまなメリットもあります。
- 可愛い我が子とずっと一緒にいたい気持ちが叶う、ママになった自覚が湧く
- 母乳育児の場合、時間ごとに新生児室や授乳室など別室へ移動しなくても良い
- 赤ちゃんを見に来てくれた方々にも赤ちゃんに触れてもらえる
- 困った際にはナースコールを押せば助産師さんや看護師さんが来てくれ、育児の指導も受けられる
このように、赤ちゃんとの触れ合いや、これから始まる育児の予行演習として、産後すぐから母子同室を希望するママは多いようです。
しかし、母子同室には、デメリットもあります。
- 出産直後から頻繁な泣き声や授乳で眠れない、体を休められない
- 相部屋の場合、周囲のママに気を遣う
- おっぱいが思うように出ないなど不安になることが多い
バースプランで母子同室を希望した場合や、出産直後に思った以上に元気で母子同室をスタートさせた場合でも、入院期間はしっかりママ自身が回復をするための期間でもあります。
辛いと感じた場合には、母子別室にしてもらう(授乳を希望する場合には指定された時間に別室に行く)という方法も遠慮なく申し出ることが大切です。
出産を終えた後、入院する平均日数は1週間前後であることが多いです。
- 正常分娩の場合:初産で5~7日程度(経産婦の場合-1日であることが多い)
- 帝王切開の場合:7~10日程度(母子同室の場合も、出産数日後からスタートする場合が多い)
幸せいっぱいな期間である反面、ママの体のダメージが一番大きい期間でもあるため、しっかりと休養を心がけるようにしましょう。
- 希望する出産施設の産後の過ごし方について調べておく
- 出産直後にすぐ連絡をする人を最低限にしぼりリストアップしておく
出産前の段階から、このようなことも行動計画に入れておくと、産後にあれこれ考えたり調べたりせずに済み、しっかりと心と体を休めることができますね。
里帰り出産or手伝いに来てもらうことで、ママは育児に専念できる!
産後のママの体のケアや、家事負担の軽減のために、里帰り出産や(退院後家に)手伝いに来てもらうという選択をする方も多いでしょう。
手伝ってくれる人がいる場合、授乳や基本的な赤ちゃんのお世話はママの役割りですが、炊事・洗濯・掃除といった家事をお願いすることができ、ママは育児と休養に専念できるというメリットがあります。
義母との関係や、実家までの距離などにもよりますが、産後すぐのダメージが大きいママが一番頼りたい人は、実母であることが多いようです。
そして、実母等手伝いを頼む相手にも、しっかりと話し合いとお願いをしておきましょう。
また、里帰り出産を選択する場合には、以下の行程が必要です。妊娠がわかったら、早めに計画を立てましょう。
- 里帰り先から通える出産施設を探す・選ぶ
- 出産直前の健診や、出産の際に出向くことになる出産施設選びは、施設の雰囲気などももちろん大切ですが、通いやすさ等も考慮してピックアップや決定をしていきましょう。
中には、里帰り出産は受け入れできない、といった出産施設もあるようです。しっかり調べておきましょう。
- 現在通院中の病院から紹介状を書いてもらう
- 里帰り出産をする際には、これまでの経過や検査結果等を医師から医師へ伝えてもらうための紹介状が必要です。
現在健診を受けている病院で、早めに医師に里帰り出産を希望する旨を伝えて紹介状を書いてもらうようにしましょう。
紹介状はすぐに書いてもらえない(時間がかかる)ケースがほとんどです。また、費用もかかります。(1000~5000円程度、病院によって異なります。)早めに申し出・準備をしておきましょう。
- 里帰り先の出産施設に初診の予約をする
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里帰りの時期が決まったら、出産予定の施設に初診の予約をしましょう。その際、持ってきた紹介状を渡したり、分娩予約を取るなどの手続きを行うことになります。
事前に電話で気になる点などを聞いておくと安心ですが、実際に出産の際お世話になる医師や助産師さんと話ができる最初の機会となるため、しっかりと時間を確保できる日時を選んでおくと安心です。
また、里帰り出産をする場合には、臨月に近づくと予定日前でもいつ赤ちゃんが生まれるかわからないため、妊娠34週までには里帰りをしておくようにしましょう。
産後ケアセンターも視野に入れ、無理のない育児のスタートを!
出産施設から退院後、ママの体が辛い際や、人に手伝いを頼めない場合などに、産後ケアセンターを利用することで、ゆっくりと体を回復させながら育児をスタートさせていくことができます。
産後ケアセンターには、赤ちゃんのお世話の仕方(授乳や沐浴など)の仕方を教えてもらえたり、ヨガやアロママッサージなどママの心と体をケアするプログラムが導入されているなど、ママにも赤ちゃんにも嬉しい支援がたくさんあります。
助産師・看護師・臨床心理士・産後ケアリストなどの専門家スタッフが、24時間体制でママと赤ちゃんをケアしてくれます。
全国各地に施設があるので、出産前から情報収集をしておくと心強いですね。以下の産後ケアセンター公式サイトに、施設の一覧表が載っています。
なお、産後ケアセンターは、人気が高まってきているため、出産前に事前予約をしておく方がおすすめです。
しかし、産後に不安が出てきた場合なども、遠慮なく問い合わせをしてみてくださいね。
情報収集は、事前に行っておくと、産後の負担が減りますね。
パパの積極的な協力があれば、夫婦での新生活もイメージできる!
ここまでは、いくつかの“誰か(人・施設)の助けを借りる方法”を紹介してきました。
しかし、産後は絶対に家族以外の協力を得なければならないわけでも、ママが一人で家事・育児をこなしてはいけないというわけでもありません。
産後退院して、赤ちゃんと二人で大変な思いをしながらもがんばっているママだってたくさんいます。
しかし、産後のママは、先に述べたとおり、事故に遭ったくらいの大ダメージを受けた状態で新生活をスタートさせているわけです。
そうなると、長い夫婦生活・育児生活、そしてママ自身の人生にも影響が出てしまいますよね。
誰かに頼るのではなく、家族で新生活をスタートさせたい場合には、何よりパパが積極的に協力をすることが大切になってきます!
と言っても、パパには特に難しいことが求められるわけではないので、安心してくださいね。
理由と合わせて、実例を紹介します。
- ママは日中は育児と休養に専念できるよう、家事は朝か夜にパパが負担する
- 産後しばらくはママは外出や重いものを持つことができないため、パパが仕事帰りに買い物に行ったり、食材や育児用品の宅配の手配をする
- ママが授乳や休養に専念できるよう、休日はオムツ替え等を積極的にパパが行う
- パパは会社等仕事場でも、家庭の状況を伝え、残業や休日出勤を減らせるよう努力する
慣れない家事や、仕事の面では少し大変な期間となってしまいますが、夫婦二人で新生活をがんばりたいと思う場合には、日頃ママがしていた分の家事負担+新しく始まった育児の分担も、パパは背負う覚悟を持った方が良いでしょう。
大変な分、後から夫婦で力を合せてがんばったという素敵な思い出としてもしっかりと残る期間となりそうですね!
妊娠発覚~産後まで、自分たちに合ったスタイルを選ぼう!
妊娠してから出産まで、そして初めての育児生活も見通した、これからの約1年間。この約1年の生活を考えた時、調べたり決めなくてはいけないことはたくさんありますよね。
妊婦さんには、楽しくもあり、体調も大きく変化し時につらい人生の激動の期間ですが、夫婦としての話し合いや協力を繰り返し、絆も深まっていく期間となるでしょう。
今回お伝えしたように、出産施設にはさまざまな種類や特徴があります。また、産後の生活を考える際にも、たくさんの選択肢があります。
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