就学時検診って知能検査と健診をするの?知っておきたい内容
小学校に向けた大きな行事の1つに就学時検診や健診が行われます。早いところでは秋頃から始まります。入学予定の子供たちを集めて行うので、来年の新1年生の顔ぶれが大体わかることでも親も子もドキドキの行事ですよね。
特に初めての経験だと、検診はどんなことをするのかなどその内容が気になるという方も多いのではないでしょうか?
そこで、就学時検診も健診もどんなことをするのか色々とご紹介していきます。
この記事の目次
「検診」と「健診」は調べる内容が違います!
お住まいの地域によって表記の仕方に違いがあると思いますが、就学時検診と健診の2つがあります。1回で全部済んでしまうところもあるようですが、ほとんどのところが2回に分けて行われます。
知能や言語などは「検診」
「検診」はその子の能力や知能、言語などの発達状態の確認といった感じです。特に皆さんが気になっているは知能検査と言語調査だと思いますが、それは後程説明します。
- 知能検査または知的発達スクリーニングなど
- 言語調査
- 聴覚検査
- 視力検査
知能検査は知的発達スクリーニングや知能的テストなど呼び方は様々ですが、内容はほぼ同じです
内科や歯科など健康状態のチェックが「健診」
対して「健診」は内科、歯科など、子供の現時点の健康状態をチェックするものです。
- 内科(肥満・やせ気味の他にも皮膚や骨格のチェックも含む)
- 歯科
- 耳鼻科
- 眼科
- 予防接種確認
予防接種確認は自治体によってはあったりなかったりするようです。
規模や人数によって違いがあるかもしれませんが、大体秋から年末にかけて行われます。
1番気になる!「知的検査」と「言語検査」は何をするのでしょうか?
この就学時検診・健診の中でも皆さんが特に気になる項目は「知的検査」と「言語検査」ではないでしょうか?それぞれの詳細を説明します。
線や○△□を書くことが多い「知的検査」
知的検査は知的スクリーニングなどとも呼ばれています。と親とは別室で子供たちと先生のみで行われるので、何をしているのか気になるところですよね。
ここで、親と一緒じゃなくて不安になる子もいると思いますが、「大丈夫、ここで必ず待っているからね」「絶対あなたのことを待っているよ」ということを伝えると大体の子が安心してくれます。
逆に親が不安そうな顔をしているとその気持ちが子供にも伝わってしまいます。離れる時間は長くても1時間程度です。何か特別なことをやらされるわけではないので、親もドーンと構えて待ってあげましょう。
そして、内容等は具体的なことはあまり大きな声では言えないのですが、線や○△□を書くなどをします。問題は全部で6,7問程度。「ザ・お受験」みたいな難問は出てこないようなので身構えず自然体でいましょう。
「うちの子まだ文字が読めないんだけど…」と心配される方もいると思いますが、問題文は先生が読んでくれるので大丈夫。ただ、自分の名前の読み書きぐらいはできていたほうがよさそうです。
6,7問を解いたあとは自分たちで丸付けをします。事前の説明などを入れても30分程度で終わるようになっています。
この知的検査の結果ですが、全部できたから優秀であるとかそういうテストではないようです。
検査の結果から相談が必要な場合は、個別に連絡が行きます。できなかったからと言って悪いレッテルを貼るわけではありませんし、緊張してその時だけ調子が出なかったという子もいます。
個別相談の場合は、学校または自治体のほうから発達相談や支援など、就学に向けて子供が少しでも快適な学校生活をスタートできるようにサポートしてくれます。
親でも気づいてないこともプロなら気づく「言語検査」
言語検査の目的は発音の誤りを調べることです。小学校にはいると国語で音読等も始まりますし、本人が話しやすいようにすることが1番の目的です。
言語検査の所見は大きくわけて4つです。
・置換…五十音の中で別の発音に置き換わること。
(例)「キリン」→「チリン」、「クリ」→「トゥリ」など
・側(面)音…イキシチニ等のイ段の音やサ行音を発音する時に違った発音になる。 舌の構造というよりも話し方のクセ。
(例)「キャラメル」→「シャラメル」や「キツツキ」→「キチュチュキ」など
・吃音…言葉の出だしでひっかかる。
(例)「おはようございます」→「お、お、おはようございます」など
・その他…上記以外で、舌の動きが未熟ではっきりしない、受け答えのときに戸惑うなど。
検査の仕方はこの検査の専門家の方がいて、「今から言う事を繰り返してね」と子供とある言葉のやり取りをします。
正しい検査結果を出すためにどんな言葉が出るのかはあまり口外してはいけないのですが、「中華料理」や「キツツキ」など全部で10個ほど復唱するようです。
中耳炎や緊張など外部的な要因が影響してその検査の場で上手く聞き取れず、上手く発音できないこともありますし、短時間の検査のため保護者とのズレももちろん生じます。
「うちではそんな気にしたことないのに…」と最初はショックを受けることもあると思いますが、知的検査同様悪いレッテルを貼るわけではありません。
再検査や指導が必要と判定された場合は、自治体が運営する”ことばの教室”などという教室で、発音の指導してもらえる支援があります。
うちの子も”ことばの教室”に通いました。何回か通級しているうちに「ママ!あたち”ゴパン”って言ってたけど”ゴハン”って言えるようになったよ!」と教えてくれました。(「ご飯」を”ドゥハン”や”ゴパン”と言っていました)
本人の自信に溢れた表情をみると、通ってよかったなぁと思いますし、専門家にお任せすることの重要性に気が付きました。引き続き就学に向けて頑張っているところです。
「就学時検診・健診」に参加するにあたり気をつけるべきこと
ドキドキの就学時検診・健診は、指定された物以外特に持参するものはありませんが、念のため前日に準備しておいたほうがいいものや当日に心得についてをお伝えします。
前日に耳掃除は絶対にしましょう!
前日は就学時検診・健診の持ち物を揃えておきましょう。スリッパや就学時検診・健診に関する書類、母子手帳など忘れ物がないようにチェックします。
そして、就学時健診で耳鼻科がある日は、耳垢が詰まっていないようにするために、必ず前日に子供の耳掃除を行うことをオススメします。
耳垢が詰まっているという判断基準は鼓膜が見えない程度のことを言います。耳鼻科の場合、鼓膜の状態を見たいので耳垢が溜まっていては診てもらう意味がなくなってしまうので、前日の耳掃除が大切なのです。
また、風邪などでどうしても具合が悪くて参加できそうになければ、無理をせず前日の早いうちに決断して電話で欠席する旨の電話をしましょう。
就学時検診・健診の案内にどこに連絡するのがいいのか書いてありますし、別の日にもできるので無理しないようにしましょう。
事前に渡されている書類の書き忘れや、忘れ物には注意して
地域によって違いがありますが、就学時検診・健診を受けるにあたって子供の情報を書き込む書類が事前に送られてきます。提出書類は忘れないように必ず前日までに書き込んでおきましょう。
提出書類の内容や持ち物は以下のようなものがあります。
就学時検診・健診時の持ち物の一例
- 就学時検診(健診)の通知書
- 住所や生年月日など子供の基本的な情報
- アレルギー関連の書類
- 予防接種関係の書類
- 母子手帳
- 上履き
- 筆記用具
就学時検診・健診の1か月以上前に書類が届いていることもあるので、当日にうっかり忘れてしまわぬように気を付けましょう。
当日は時間に余裕を持って行動して
当日はもちろん受付時間に間に合うように時間に余裕を持って行動しましょう。
当日までに中耳炎や虫歯治療、アトピーなど治療中のときはその旨を書く欄が書類にありますが、検診・健診で診てもらう毎に忘れず”治療中”である旨を伝えるようにしましょう。
また、特に髪の長い女の子は診察の際に髪の毛が邪魔にならないように、耳や目に髪の毛がかからないような髪型で行くようにしましょう。
それから年末にかけてはグッと寒くなりますし、場所によって空調の効き方が違うので、暑さ寒さ調節ができる服装やブランケットを用意するなどするといいですよ。
就学時検診・健診は、楽しい小学校生活を送るための大切なイベント
ほとんどの就学時検診・健診が平日の午後に行われています。そのため、幼稚園も保育園の子も早めの降園となるため、働いている親御にとっては大変なことかもしれませんが、ここが踏ん張りどころです。
就学時検診・健診に行くと、「何か言われるかな」とドキドキしますが、「もうすぐ小学生なんだな」と実感する大切な時間です。
何かにひっかかったとしても、何度も言いますが、悪いレッテルを貼るわけではありません。その子が少しでもいい小学校生活がスタートできるように支援するためのものです。そのためには1人で抱え込まずプロや専門家に任せることはとても重要です。
あまり重く考えずに、「もうすぐ小学校に行くんだね」と子供と小学校生活に対する期待を込めた会話をしながら受けて下さいね。
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