視覚障がいを支える「つばさの会」点字のマスキングテープから広める支援
神奈川県にある「つばさの会」は、視覚障がいのあるお子さんと親御さんで活動されている団体です。
つばさの会では多くの人に視覚障害について知ってほしいという思いで、「点字ブロック」や「点字」をデザインした用いた可愛らしいマスキングテープを作っています。
この記事の目次
つばさの会が点字がモチーフのマスキングテープに込めた思いは2つ!
つばさの会がマスキングテープを制作した背景には、二つの思いがあるそうです。
- 1.視覚障害に興味を持ってもらう入口の一つになるといいな!
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啓蒙活動だからといって「点字ブロックに物を置かないで!」と禁止するような口調も嫌だし、「障害を理解してください。」とか、「困っているの助けてください。」というのも、違うなと感じられていたんだそう。
視覚障害者(児)と接したことがない人が、障害のある人がかわいそうだから買うのではなく、「デザインがかわいい」「おもしろい」と手に取ってくれたらいいなと思って、点字ブロックと点字のデザインにされたとのこと。
- 2.感謝を伝えたい!
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視覚障害者に直接手を差し伸べたことはないけれど、温かい目で見守ってくださっている人がたくさんいらっしゃると常々感じている中、感謝の気持ちを表したくて、お子さんたちが点字で書いたメッセージカードを付けられたんだそうですよ。
【実際に点字でメッセージを書いている様子】
同封の点字50音表と照らし合わせながら、謎解きを楽しんでもらおうというしかけになっています。
「かわいそうだから買ってあげようかな…」ではなくて、「何これ!?かわいい!」「へ~おもしろいデザインだね!」と手に取ってもらえればうれしいです。とのこと。
点字のマスキングテープの詳細と購入できる先
「多くの人に視覚障がいについて知ってほしいな」そんな思いがつまったこのマステ。本物の点字やブロックの絵を印刷したもので、凹凸はありません。
- 点字ブロック
- 点字のメッセージ「ありがとう+こんにちは)→点字ではありがとうをありがとー、こんにちはをこんにちわと表記
ラッピングセットはとってもかわいいのでプレゼントにもおすすめ!もちろん、自分用に購入してもOKですよ。
文章では伝えきれないデザインや点字ブロックの図柄など詳細は、つばさの会のホームページで確認することが出来ます。
- つばさの会のHP
- 社会福祉法人日本点字図書館が運営するわくわく用具ショップ(商品カテゴリー:日用品→便利商品)
※但しおまけセットが購入できるのはつばさの会HPのお問い合わせフォームのみ
主な仕様と価格は以下のとおりです。
種類 | 単品 / 単品おまけ付きラッピングセット/ 2個組おまけ付きラッピングセット |
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単品の仕様 | 幅15mmx長さ10m |
価格 | 250円 / 350円 / 600円(全て税込み) |
「おまけ」について ※ラッピングセットのみ |
2つ折りカード(表:テープの説明/裏:点字の五十音表) つばさの会の子どもたちが書いてくれた点字の手作りメッセージカード |
お問い合わせ先 | つばさの会お問い合わせフォーム |
つばさの会オリジナルマスキングテープ『点字ブロック』『点字メッセージ』について。
実際に購入された方の声をみても支援が広がっているのがわかる!
様々なメディアでも取りあげられ、かわいい文房具が好きな人や、マステアートを作られる方、鉄道模型を作られる方がジオラマに利用するために購入されるなど、ふだん視覚障害者(児)と接点のない方も購入してくださっているそう。
「点字ブロックに種類があることや、意味が違うことをはじめて知りました。」という声もありました。
その他、点字のマスキングテープを購入された方の声を紹介します!
これは実際に購入した方の声の一部ですが…。皆さんがかわいい!おもしろい!と感じ購入のきっかけになっていますね。
購入者様の声を参考にしてみてくださいね。つばさの会マスキングテープについてはこちら
点字関連のマスキングテープを考案したつばさの会について
「つばさの会」は、神奈川県内に住む、視覚障害のあるお子さんのいる保護者がたち上げた団体です。
亥埜理絵さんへのインタビュー:つばさの会を立ち上げようと思ったきっかけ
「目が見えない子も普通に育てることが大事だ。」と言われていますが、初めて子育てする親にとって何が「普通」なのかが分かりません。
子どもは「見よう見まね」で学ぶことができない分、「体験」をたくさんすることが大切ですが、親だけでそれを担うには限界があります。
また、視覚障害児はとても数が少ないため、特に幼児期は、同じような障害のある子と出会うこともなく、等身大の情報を入手しにくい現状があります。
そのころ、娘はプールが大好きだったので、スイミングを習わせてやりたかったのですが、目が見えない子を入れてくれるスイミングスクールはありませんでした。
そこでコーチを招き水泳教室をすることにしたのがつばさの会立ち上げのきっかけです。その後、クライミングやブラインドサッカーなどのスポーツ推進や、保護者の勉強会などを行うようになりました。
他にも夏祭り、ファミリーキャンプ、スキー旅行など家族そろって楽しめるイベントを行っています。
メンバーさんがつばさの会を通じて親子で学んだことや大変だったこと
- 誰かとつながっているということに人は安心感を得られる
- 一人一人違いがあるけど、悩みは一緒だったり違ったり。でもたくさんの意見が聞ける場なので考えることができる
- 結果はすぐには出ないが、継続することで子どもの変化や成長が見られたり、みんなと同じようにできなくても大丈夫と思わせてくれる。
- わが子だけでなく、みんなの成長が見れるので、見通しをもった子育てができるようになった
- 家族ぐるみで居場所があることが親の心の安定につながり、子どもの成長にとっての大きな力になることを身を持って学んだ
会の活動を通じて「お子さん」がどう成長していっているかもお伺いしました!
視覚障がいのある方たちは命がけで外を歩いている現状
- つばさの会の代表の亥埜理絵(いのりえ)さんが語られたこと
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「私の娘は全盲なので、白杖を使って自分にとっての目印になるものを確認したり、安全を確保したり、白杖を持つ手から伝わる感覚でたくさんの情報を得ながら歩いています。
娘にとって、点字ブロックは命綱ともいえる大切な目印です。点字ブロックから外れると、方向が分からなくなったり、危険な方向に進んでしまうこともあります
娘が歩いていて、怖いことはもうひとつあります。それは、白杖で他の人の足をひっかけて転ばせてしまったり、相手にケガをさせてたりしまうかもしれないという不安です。
見える人、見えない人のどちらの危険も回避するためにも、街で白杖をもった人が点字ブロックに沿って歩いていたら、道を譲っていただけると、とってもとっても助かります。」
点字ブロックの上を歩きたがる子どもには?
点字ブロックの上を歩きたがる小さなお子さんには、ぜひ歩かせてあげてください。
そして、「白杖をもった人は、目が見えなかったり、見えにくかったりするので、すぐに点字ブロックを譲ってね。」と小さいころから教えてあげてください。
ブロックは歩いてはいけない場所ではなく、目の見えない人の大切な道だと教えていただけると嬉しいです。
普段の生活で視覚障がい者の方を支援できる方法はある!
街で目の不自由な人が、困っているなと感じたら、「何かお手伝いできることはありますか?」と一声かけてみることから始めてみませんか。
やっぱりこれはとても助かることなんだそうですよ!
介助や誘導については、不安かもしれませんが、本当に危険なときは、迷わず「危ない!」と声をかけていただけるとありがたいとのこと。
さいごに、つばさの会一同様よりおすすめの情報があります。
「ヨシタケシンスケさんの『みえるとかみえないとか』という絵本をぜひご覧になってみてください!」だそうです。
障害があるとかないとか、支援をするとかされるとか、そんな言葉や関係ではなく、お互いのことを「へぇ、そうなんだ~」と興味を持つことが理解の入り口。
「つばさの会の活動やマスキングテープも、「見えない人」を知るための入り口です。
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