陣痛は下痢の痛みと間違えやすい?陣痛とお腹の不調の関係
妊娠36週を過ぎると臨月となり、出産予定日も間近に控えてドキドキと落ち着かなくなってくるママも多いのではないでしょうか。
この時期に入ってくると、体が出産準備に入るのに合わせて様々な体の不調が生じることもあります。
陣痛前の兆候として下痢になる事、陣痛の痛みは下痢に似ていると言われることは両方とも珍しい事ではありません。
実は、お腹の不調とお産には関係があります。下痢と陣痛の痛みの違いや下痢が起こりやすくなる原因と理由を紹介していきます。
出産直前に下痢になりやすいのはホルモンが原因
出産直前のママの身体は、出産に向けてホルモンバランスが大きく変化する時期でもあります。
分娩予定日が近づいてくると、これまで出産継続のために働いていた女性ホルモン分泌量が出産に向けた量へと変化し、その影響で消化器官にも不調が出てくるのです。
では、下痢になってしまう原因であるホルモンバランスの中で、特に重要な位置を占めるプロゲステロンの変化について、順を追って詳しく見ていきましょう。
- プロゲステロンの妊娠中の役割
- 出産前のプロゲステロン分泌量の変化
- 全員が下痢になるわけではない
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
妊娠継続に必要なホルモン、プロゲステロンの特徴
プロゲステロンという女性ホルモンは妊娠継続に重要な役割を果していますが、このプロゲステロンが出産前に減少することが下痢の原因にもなります。
プロゲステロンには以下のような働きがあります。
- 子宮内膜を厚く柔らかくすることで、受精卵が着床しやすくする
- 妊娠すると基礎体温を高温に維持する
- 乳腺を発達させ授乳に向けて準備する
- 妊娠中の子宮収縮を抑制する
- 腸の運動を抑制して体内に水分と栄養を貯める
プロゲステロンは妊娠前よりも妊娠中に多く分泌し、妊娠を維持させていくためにフル活動します。
特に、働きの紹介の中で最後に挙げた腸の運動の抑制は、妊娠中のむくみや便秘の原因のひとつとして考えられています。
臨月に入ってからのプロゲステロンの変化
プロゲステロンの分泌量は妊娠8ヶ月から9ヶ月をピークにして徐々に減少していき、正産期には陣痛に向けて子宮収縮しやすい状態になります。
プロゲステロンが減少することで子宮収縮が起こりやすくなるだけでなく、これまで抑えられていた腸の活動も活発になります。
大きくなったお腹の影響で便秘になる事も
しかしながら、全ての妊婦さんが出産前に下痢になってしまう経験談があるわけではありません。
つまり、「必ずしも下痢になるわけではないけれど下痢になっても不思議ではない状態」であると捉えるのが適切でしょう。
下痢になったらすぐに陣痛が始まるわけではないにしろ、陣痛前の出産兆候の一つとして考えることも出来ます。
陣痛の痛みは下痢に似ている?感じ方には個人差
一人目の出産を控えた初産婦さんの場合は特に言えることですが、陣痛の痛みがどんなものなのか心配になることもあるでしょう。
陣痛の痛みの感じ方は個人差が大きく、よく言う「鼻からスイカ」以外にも多くの表現があります。
- 生理痛のような痛み
- 腰が重くなる
- 下腹部がキューっとする
- お腹よりも腰が痛い
- お腹の内側から圧がかかる感じ
- トンカチで骨盤を叩かれている感じ
- 胎動がものすごく激しい時の痛み
- 我慢できないもぞもぞとした違和感 など
この中の表現の一つに「下痢に似た痛み」というものが含まれます。
また、実際に下痢になっている間に陣痛も起こり、どちらの痛みも同時に来てしまって陣痛になかなか気づけなかったという経験談もあります。
しかし、似ていると言っても陣痛の痛みと下痢の痛みは違う性質のものですので、定期的にお腹が張りながら痛む場合は陣痛であることを念頭に置いておくと良いでしょう。
▼陣痛の痛みについてはコチラも参考にしてみて!
他の病気にも注意を払いながら下痢対応を
ここまで見てきたように、出産間近の場合下痢は珍しい事ではありませんが、中にはウイルス性の胃腸炎やストレスによる下痢のこともあります。
ただし、下痢で病院を受診して確定診断をしてもらうことは出来ても、下痢に効く特効薬をもらえることはあまりありません。
脱水症状にならないように水分補給をしっかりしながら、下痢に対応していくようにしましょう。
また、冷えや消化の悪い食物繊維が豊富な食べ物は下痢の症状をより悪化させて辛くなってしまうこともあります。
体を冷やさないように注意しながら、お腹に優しい食べ物を選ぶなどの対策を行って、残り少ないマタニティライフを過ごせると良いですね。
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