嘘をつく子供の知的な心理。自分を守る・願望のために嘘をつく

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2017/09/01

嘘をついてしまった子供

子供がわかりきった嘘をついた時、皆さんどの様に受け止められていますか?幼い子供の言うことですから悪意は無いにしても「嘘をついた」ことに心穏やかではいられません。

なぜ嘘をついたのか、嘘をつく必要があったのか?本人は自分の嘘を理解できているのか?親として様々な想像、憶測が次々出てきます。

成長とともに嘘のつき方も知的になってきます。子供が嘘をつく時の要因を探りながら、その時の子供の心理状態について考えてみましょう。

まずは子どもの嘘の理由を知るところから!

知恵が付いてくると子どもは自分の都合のいいように嘘をつきます。嘘をつくから悪い子というわけではありません。

何か嘘をつきたい、ついてしまうような理由があるものです。「嘘をついてでも親に褒められたい」「怒られたくないから嘘でごまかす」などです。

嘘をつく裏側には欲求や願望が隠れています。「嘘をついちゃダメ!」と嘘そのものを叱っても意味はありません。

どうしてそんな嘘をつかないといけないのか、そこが問題なのです。

子どもの嘘が気になるならまず自分を振り返る

もし、子どもをいつも厳しく叱っているようならそこに原因があるのかもしれませんよ。叱られるのが嫌で、なんとか回避するために嘘をついているのでは?

「正直に話したのでは怒られる…」これくらいの判断は子どもにもつきます。そう思えば自分に都合のいい嘘を言ったりしたくなります。

防衛本能から嘘をつくことは多いと思います。自分の失敗を誰かのせいにしたり、明らかに自分のせいでも自分じゃないとシラを切ったりして身を守ろうとします。

お母さんに失敗をきつく叱責されるのを十分熟知しているからです。失敗しても「ドンマイドンマイ」という感じのお母さんなら素直に本当のことが話せそうな気がしませんか?

大人だって都合が悪いことは隠したり誤魔化したりすることがあるものです。また親に怒られると思えば嘘もつきたくなります。

「構って欲しいサインとなる嘘」もある

例えば下の子が生まれて上の子に手がまわらない…そんな時に赤ちゃんがえりのように構って欲しいがためにわざと嘘をついたりします。

「下の子ができて上の子をほったらかしてしまっていたな…」振り返れば親の方に問題がある場合が結構あります。

そんな時はお母さんが上の子と特別に時間を取って一緒に過ごしてあげるのがいいですね。お父さんにも協力してもらって大好きだよが伝わる接し方をしてあげるといいです。

子どもが嘘をつくには何か要因がある

世の中に嘘を一度もついたことのない人などいないのではないでしょうか。いつも嘘が悪い場面で使われているとは限りません。人を傷つけないために嘘をつくこともありますよね。

子どもが嘘をついたからといって感情的に大騒ぎするのではなく、嘘の内容や「なぜ嘘をついたのか」その要因を考えることが大切です。

なぜ嘘をついたのか子どもの心の内を知れば、親としてどうすればいいのか対処法も見えてくるのではないでしょうか。

幼児期の嘘に悪意は無いので安心して大丈夫

昔から「嘘つきは泥棒の始まり」などと言われます。嘘をつく子は悪い子、放っておけば悪さがエスカレートして泥棒にもなりかねないといった怖いイメージがありますね。

嘘をつくのは良いこととは言えませんが、幼児期につく嘘はそう複雑な理由ではなく、警戒が必要な悪意もあまりありません。

子どもに嘘をつかれたからといって、あまり心配することはありませんのでまずは安心してください。

「ママに怒られたくない」「褒めてもらいたい」「こっちを見て欲しい」「夢と現実がごっちゃになっている」このような理由から悪意なく嘘をついていることが多いようです。

皆さんも心当たりがありませんか?「何か隠しているなあ…」「見え透いた嘘でも褒めて欲しいのかな…」「空なんか飛んでないよ…」時には笑えるような嘘もありますよね。

幼児期に嘘をつく理由は大きく分けると3つ

小学生、中学生と学年が上がるにつれ、嘘の内容が複雑になり、時にはついてはいけない嘘をつき人を傷つけることになったりもしますので要注意ですが、幼児期の嘘は単純な理由なことがほとんどです。

恐怖心・怒られるのを避けるため(防衛本能)
なんとか怒られないで済むように咄嗟に嘘をつきます。例えば、「もう歯磨きした?」の問いかけに、まだしていないのに「したよ」と答えます。兄弟や友達と喧嘩して、どっちが悪いかは別にしても「〇〇ちゃんが悪いんだよ」ととりあえず相手のせいにするため嘘をつきます。怒られ、怒鳴られたりすることは子どもにとって嘘をついてでも避けたい恐怖なのです。
褒められたい・認めてもらいたいため(承認欲求)
この場合、ママ・パパの気を引きたい一心で、できていないことを「できたよ」と嘘をついたり、友達を引き合いに出して「僕のほうが上手く出来たんだよ」と、褒められたい気持ちが過剰な表現になってしまいます。本人がそう思い込んでいたら本人にとっては嘘ではなくなりますので見極めが難しいですね。
夢と現実がごっちゃになっているため
小さい頃はアニメや絵本などの虚構の世界に集中しすぎるあまり、現実の世界でもファンタジーな夢の世界が実現可能なように錯覚して嘘になります。アニメの主人公が空を飛んでいたら「自分も飛べる」と言い出したり、「自分のおやつは〇〇ライダーにあげた」など、子どもの素晴らしい想像力で夢と現実がごっちゃになったまま言葉が出ていることもあります。

「悪意ある嘘」というより、子どもなら誰でもしちゃう「空想話」「作り話」といった受け止め方でもいいかもしれませんね。

嘘をつく時の子どもの「嘘をついてごまかそう」という感情は非常に知的だと思いませんか?成長の証とも言えます。

怒られないよう本能的に防御の嘘が咄嗟に出ることのほうが圧倒的に多いとは思いますが、中には少し計算して「こう言えばこうなる」と先を読んで冷静に嘘をついてくる場合も出てきます。

こうなってくると可愛げがなくなりますよね(笑)。内容によってはしっかり叱ることも必要になってきます。

子どもがどのような気持ちで嘘をついているのか、その裏を見破るくらいの気持ちで接することが大切かもしれませんね。

親が嘘をついているようでは子どもの嘘は治らない

どんな時も正直でいたいとは思いますが、どうしてもつかなければならない嘘もあります。

ですが、なんとなく軽い嘘やごまかしが家庭内で日常化しているようであれば、それが原因となる場合も忘れてはいけません。

明日公園に行こうと約束していたのに、やっぱりまた今度と、約束を反故にすることだって立派な嘘です。

子どもは親の言葉を聞いていないようでよく聞いています。親の言葉や態度をすぐ真似たりしますよね。それも嫌なところばかり…(笑)。

親の嘘だって真似るようになります。嘘だと何か感じるのかもしれません。嘘をつくことが当たり前になっていれば、子どもにとってもそれが当たり前なのです。

親にとっても耳の痛い話なんですから、躾と称して子どもの嘘をたしなめることはなかなか難しいですよね。

大人だからといって嘘が許されるものでもありません。子育て中は意識して「子どもたちの手本になる」ことを行動で示しましょう。

▼親が手本になるコツについてはコチラも参考にしてみて!

▼子供と約束をするときに気を付けることについてはコチラも参考にしてみて!

本能的につく嘘には本音が隠れている

親が厳しすぎたりすると、子どもは本能的になんとか親の叱責から逃れようと頻繁に嘘をつくようになります。「親から怒られる=親に嫌われる」こんな気持ちでいる子も多いと思います。

親に嫌われたくないから好きでいてほしいから、良い子を演出するために嘘をつく…。親はそんなつもりがなくても子どもは心を痛めている時があります。

私自身、褒めベタだったせいか、うちの息子はよく話を盛る癖がありましたね(笑)。大人になった今でもその癖は抜けないみたいです。

子どもの頃、褒められたい、注目されたいという気持ちが強すぎて、嘘ではないのだけれど、事実より少し大げさな話に盛られるということがよくありました。

また、自分の気持ちをごまかすために嘘をついたりすることもあります。例えば、なかなか親と遊ぶ時間が取れずにさみしい場合「昨日はパパと遊園地へ行った」「ママとお買いものに行った」など友達や保育園の先生に嘘を言ったりもします。

自分の心のバランスを取るために健気な嘘をついてしまう。本能的につく嘘の裏には子どもの本音が隠れているのではないでしょうか。

嘘をつく原因は今の親子関係が問題だったり、母親や父親への要望があったり、愛情不足から構って欲しかったりと、何かそれなりの原因があってのことだと思います。

嘘をついたという行為を叱るのではなく、その奥にある本当に言いたいことが何なのかを考えてあげましょう。

あまり平気で嘘を重ねるようなら子どもからのSOSかもしれない

子どもが誰に嘘をつくかということも気になります。家族に平気で嘘をつく、幼稚園の先生にも、友達やそのお母さんにも嘘をつく。

あまり酷いようだと何か、問題を抱えてSOSを出している可能性も考えられます。本来嘘をつかないでも楽しく過ごせるのが子どもというものです。

親御さんに問題があるようなら、周囲の人間が手を差し伸べる必要があるかもしれませんし、外でいじめられているなどであれば家庭でしっかり話を聞いてあげる必要があります。

悪いことをしてしまった罪悪感から取り繕う嘘をつく

当然ながら子どもは叱られることが大嫌いです。自分で悪いことをしでかしてしまった自覚がある時、罪悪感から嘘をつくこともあるでしょう。

例えば、腹が立ってつい友達を突き飛ばして怪我をさせてしまった…こんな時、怪我をさせてしまった自分が悪いんだと自覚しています。

でも、「○○くんが勝手に転んだ」とつい嘘をついてしまう…。自分が悪いんだけれどという罪悪感とともに自己防衛の気持ちが働き嘘をついてしまいます。

嘘をついてしまったことで、さらに罪悪感が大きくなってしまうという辛いパターンです。

一度嘘をつくと引っ込みがつかなくなって、心が固く小さく縮こまってしまいます。気持ちに対処できなくなって泣き出す子もいるのではないでしょうか。

隠したいような悪いことでも、正直に話せばそんな辛い思いはしないで済むんだということを穏やかに伝えてあげましょう。

時には誰かを守って正義の嘘をつく時もある

正義感の強い子や、母性の強い子は、自分より弱いものを守るため誰かをかばって嘘をつくこともあります。

優しい気持ちからつく嘘なので見逃してあげたいところですが、真実を隠したままでは解決しなかったり更にひどい事態を招いたりすることがあります。

子どもの気持ちを大切にしてあげながら、親として嬉しいその成長過程を見守りつつ正直に話すことが一番いいと教えてあげたいですね。

嘘をつくのは人としての成長の証

幼児期に誰かを陥れようとした嘘をつくことは少ないのではないかと思いますが、他人を傷つけたり故意に嘘をついて悪い行為に及ぶような時には毅然とした態度で叱る必要があります。

ですが、小さいうちは現実と虚構の夢の世界、自分のワールドな妄想との境界線があやふやなことから口にする作り話は多いと思います。とんちんかんな嘘や、夢見る嘘は大目に見て見守りましょう。

説明するのが面倒で適当な嘘をつくこともあります。大意はないのですが上手にコミュニケーションが取れないのも幼児の特徴です。

親に怒られまいとつく嘘も知恵が働き自己防衛からくるもので成長の証と言えます。

同じことを何度も繰り返し怒られてばかりでは逆に心配になりますよね。少々ごまかしてやろうと嘘をつき始めるのは賢くなった証拠です。

なぜ嘘をつくのかその理由を考えることがポイントです。理由が分かれば対応のしようもありますし、子どもの考えていることも見えてきます。

嘘を見破る技術もいりますよね。毎日子どもを観察していれば、嘘をついた時の顔や声の感じの違い、喋るスピードなんかも違ったりすることがわかります。

子どもが心のバランスを取るために嘘をついたり、SOSのかわりに出す嘘には早めに対処してあげないといけませんね。

嘘といっても様々な種類のものがあり、放っておいていいものとそうでないものがあることは知っておきましょう。

▼子供が嘘をついたときの対応についてはコチラも参考にしてみて!

みんなのコメント
  • あみぱんさん

    子供の追いかけてくる理由は何だろう?・・・。
    そう思い錯覚が出てきました。
    森友学園の放送から子供たちが追いかけてくる幻覚がみえてくるのです。
    私が仕事でも、学校から抜け出し、愚痴を言ってきます。
    まねをしてきて、仕事に行こうとしたら私の仕事場へついてきていた事も今起きています。
    薬がどんどん増えていく一方です。
    もう我慢できない!限界が出てるのです!

  • あみぱんさん

    仕事へ行くなといったりもしてきます。
    本当に困ります。
    薬が増えていきますよ。
    指導の仕方考えて欲しいです。
    教育がまずい気がします。

  • カナリアさん

    子供の友達の嘘に巻き込まれてトラブルになってます。その子のお母さんは家庭でも嘘が多くて困っていると悩んでいるので、お母さんに原因があるのかもとは言い出せません…。

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