子宮外妊娠の症状を知っておこう。早期発見が鉄則!

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2017/09/04

子宮外妊娠の症状について考えている妊婦さん

全ての妊婦さんのうち約1%に見られる妊娠初期の異常が「子宮外妊娠」です。

母体にも大きな影響を及ぼすこの状態は、早期発見と治療が重要となりますので、いち早く気づきたいものです。

では、子宮外妊娠にはどのような症状があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

子宮外妊娠とは?知っておくべき知識

子宮外妊娠の症状を知るにあたり、まずは子宮外妊娠とはどういった状態であるのかを知っておく必要があります。

ここでは、簡単にではありますが子宮外妊娠の概要について見ていきましょう。

子宮外妊娠は子宮以外で着床している状態

子宮外妊娠とは、本来であれば子宮内膜に着床するはずの受精卵が、何かしらの理由で子宮内膜以外に着床して根をはってしまった状態を言い、正確には「異所性妊娠」と呼びます。

本来の妊娠の場合、卵巣から排卵された卵子は精子と出会って受精した後、細胞分裂を繰り返しながら卵管を通り、子宮へと運ばれて着床し根を張ります。

しかし、子宮外妊娠の場合は子宮へと運ばれる道すがらの卵管で着床してしまうと、子宮外妊娠のうち最もよく見られる「卵管での子宮外妊娠」となります。

他にも、着床が起こってしまう場所として、腹腔、卵巣、子宮頚管などが挙げられます。

子宮外妊娠では、正常な場所での着床ではなくても着床と同時に正常な妊娠時と同様のホルモンバランスとなり始めますので、妊娠検査薬を使ったり尿検査を行えば、妊娠の陽性反応が現れます。

ところが、子宮ではない場所では受精卵の正常な発育は出来ませんし自然な流産もありません。

母体にも少なからず悪影響を及ぼすため、そのまま妊娠を継続することは不可能です。

子宮外妊娠が生じる可能性は、妊娠を望む女性であれば誰しもありますが、実際になる方は全体の1%ほどです。

中でも、性感染症の罹患歴のある人、第二子以降の経産婦、開腹手術歴のある人、子宮外妊娠経験者、不妊治療での人工授精などの場合はリスクが高まることがわかっています。

関連記事:子宮外妊娠の原因と生じる確率。他人事だと思わないで!

出血と腹痛に注意…子宮外妊娠の症状

先述の通り、子宮外妊娠は妊娠を継続することが出来ません。また、母体への影響が大きいためなるべく早くに発見し適切な治療を行う必要があります。

では、子宮外妊娠の症状にはどのようなものがあるのでしょうか。

  • 子宮外妊娠の初期症状について
  • 具体的な症状と時期
  • 子宮外妊娠の診断

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

子宮外妊娠の初期症状はほぼなし

子宮外妊娠は、初期の段階の場合は特別な症状が出ることはなく、正常妊娠と同様に生理が止まり、妊娠検査薬で陽性反応が出ます。

特に妊娠週数がまだ経っておらず、「そろそろ月経の頃なのに来ないな…」と疑っているような時期に気づけることはほぼありません。

しかし、週数が進むうちに子宮以外で受精卵が成長をし始めるので、徐々に具体的な症状が現れてきます。

子宮外妊娠の症状は6週頃から…腹痛と出血が主な症状

妊娠6週あたりになると、受精卵の成長の影響が体に現れてきます。生理に似た不正出血、下腹部痛や違和感といった症状が代表的なものです。

また、ホルモンが通常の妊娠初期と同じようなバランスになるため、この頃からつわりになったり、体がだるくなる人もいます。

着床出血と子宮外妊娠の出血との違いを知っておこう

出血について、生理予定日より1週間前後で出血が起こったにも関わらず、妊娠検査薬で陽性反応が出た場合は、子宮外妊娠の症状である可能性があります。

同様の時期の出血には通常妊娠の「着床出血」もありますが、以下に挙げるような明確な違いがあります。

子宮外妊娠の出血

  • 出血回数が一度ではない
  • 断続的にしばらく続く
  • 徐々に量が増えたり、同時に腹痛も増していく

着床出血

  • 出血回数は一度
  • 長くても2,3日で収まる
  • 量が増えることはなく、腹痛が併発して続くことはない

子宮外妊娠の出血と月経との差は基礎体温

子宮外妊娠の出血でも最初は出血量もそれほど多くないことがほとんどなので、普通の月経だと自己判断をしてしまうこともありえます。

子宮外妊娠から日が経つにつれて症状はより重くなり、出血量も増えて痛みは増していきます。

生理との決定的な違いは基礎体温に現れており、生理であれば低温期に入るのに、高温期が維持されたまま妊娠検査薬が陽性反応を示します。

子宮外妊娠の診断は必ず病院で!

子宮外妊娠の症状に当てはまった場合はもちろんですが、当てはまらなくても、妊娠検査薬で陽性反応が出たり妊娠を疑った時点で早めに病院を受診するのが賢明です。

子宮外妊娠の診断の一般的な方法

正常な妊娠かどうかを正確に診断するには超音波検査を行って子宮内の胎嚢を確認する必要があり、正常の着床をしていれば、妊娠6週あたりで産婦人科の先生のエコー検査によって子宮内の着床と胎嚢が確認出来ます。

一方、子宮外妊娠の場合は、妊娠の陽性反応が出ているに子宮内に胎嚢が確認出来ない状態となります。

妊娠週数の数え方によっては妊娠6週を過ぎていても胎嚢が確認できないこともあるため、必ず子宮外妊娠を断定できるとは言い切れません。

しかし、出血や腹痛や違和感がある場合は子宮外妊娠の可能性は少なからずありますので、必ず医師に申告の上で検査を受けるようにしましょう。

早期発見はママの未来を救う…早めに産婦人科へ

子宮外妊娠は「妊娠」という言葉が使われているにもかかわらず妊娠の継続が出来ないため、心配や疑いがあっても受診をためらう人もいるそうです。

しかし、子宮外妊娠を放置していると受精卵の成長による激痛や卵管破裂などを引き起こしかねません。

卵管破裂が起これば、出血性ショック状態や腹膜炎などによる命の危険を伴うことも十分に考えられますし、子宮切除などをせざるを得なくなり「ママとなる事」が望みにくくなることもあります。

子宮外妊娠を早期発見して速やかに処置を行うことは、ママの未来を守ることにつながりますので、妊娠を疑ったら早めに産婦人科を受診するようにしましょう。

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