切迫流産の症状・兆候を知っておいて!進行流産に移行の危険が…

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2017/08/29

切迫流産から進行流産に移行しかかっている妊婦さん

切迫流産と言っても、流産の危険性が高いものから低いものまで様々です。

流産の危険性がある切迫流産の症状に気付かず処置が遅れると、進行流産に移行する恐れもあるため、小さなサインを見落とさないようにすることが大切です。

切迫流産の症状と兆候についてお話しします。

切迫流産と少量の子宮からの出血について

妊娠22週までに性器出血があれば、切迫流産ということになります。

切迫流産の定義
切迫流産は、必ずしも流産の状態を表現したものではなく、妊娠22週未満に子宮からの出血を主要因とした症状の事を言います。

  • 子宮口が閉じている状態であること
  • 妊娠継続が可能であること
  • 下腹部の痛みの有無は関係なく子宮口から少量の出血がある

切迫流産の出血についてお話しします。

妊娠12週までの出血だけで流産の危険があるか判断できない

妊娠12週までは子宮からの不正出血を経験する人は意外と多いです。そのため、出血があるからといって、流産の危険性がある状態とは言い切れません。

妊婦の約30%が妊娠初期の出血を経験していて、流産した人、しなかった人は半々くらいで存在しています。

妊娠初期の出血の原因は様々で、着床出血から絨毛性出血など心配のない出血から、流産の危険を伴う出血があります。

出血量は流産リスクと比例していると言われています。出血量が多い場合は、流産の危険性が増しますので、すぐに医療機関へ連絡または受診しましょう。

妊娠初期に性器出血があれば、流産の危険が無くても、出血の原因の特定が難しいため、切迫流産と診断されます。

妊娠12週以降の出血は流産を引き起こす可能性が大きい

12週以降に不正出血がある場合は、原因がはっきりしてくるため、流産の危険が迫っている状態かどうか特定されやすくなります。

妊娠12週以降になると流産のリスクとしては、染色体異常以外の母体側の要因も入ってきます。

この時期は流産になる危険性を含む出血の可能性が高くなりますが、手術や薬などの医療措置や安静にすることで防げるものも増えてきます。

妊娠12週以降に出血したら主治医に連絡をとり、迅速な対応することで、進行流産への移行を防ぐことができる可能性が高くなります。

下腹部痛・お腹の張り・茶色のオリモノの危険性

切迫流産と診断される前の出血以外の症状・兆候としては、下腹部の痛み、お腹の張り、茶色のオリモノなどがあげられます。

お腹の痛みや張り、茶色のオリモノと流産の危険性についてお話しします。

出血が無くても腹痛とお腹の張りがある…危険な状態とは?

お腹が痛い原因は便秘や下痢、筋肉痛などの要因も考えられるため、お腹が痛いからと言っても切迫流産・流産と限定することはできません。

妊娠初期は子宮が徐々に大きくなるに伴い、お腹に痛みや引っ張られるような感覚を覚える妊婦さんも多いです。

子宮や赤ちゃんの成長に伴った痛みの場合が多いため、軽いお腹の痛みや生理痛に似た痛みのみの症状であれば、必要以上に心配することはありません。
切迫流産・流産の可能性がある痛み
  • 継続した痛みが続く
  • 下腹部に強い痛みがある(ズキズキと痛む)
  • 痛みがある時に下腹部を触ると硬く収縮している状態になっている
症状が一時的なものであれば、心配のないものが多いのですが、痛みが継続している、強い痛みを感じる、出血を伴う場合は医療機関を受診しましょう。

茶色のおりものは流産の危険があるのか

茶色のおりものが出てくると流産の危険があるのかも…。と、心配になる方も多いです。妊娠初期の茶色のオリモノは少量であれば、心配のないものが多いです。

  • 着床出血の時の血液
  • 赤ちゃんが成長する過程で子宮内の毛細血管に傷がついたもの

上記のような血液が子宮内で酸化し、オリモノに混ざって出てきたものが、茶色のオリモノであれば問題はありません。

茶色のオリモノから出血に変わる、激しい腹痛を伴う場合は、流産の危険性が出てきます。オリモノの量や匂いについても注意が必要です。

ピンクのオリモノや赤っぽいオリモノが出た場合は、出血していることが考えられるので医療機関を受診しましょう。

どんな場合に切迫流産と診断されるのか…切迫流産の兆候

妊娠22週未満に出血や下腹部の痛みがある場合に産婦人科を受診すると、赤ちゃんの心拍の確認や妊娠継続可能か…などの検査が行われます。

産婦人科を受診した場合、どのような場合に切迫流産と診断されるのかお話しします。

出血していても胎児の心拍が確認できれば切迫流産

出血や下腹部痛で受診した場合、赤ちゃんの状態を確認するため、エコー検査をされます。

  • 妊娠12週まで…膣内にプローブという器具を入れて検査する経腟超音波
  • 妊娠12週以降…主にお腹の上から検査する経腹超音波検査
エコー検査での診断
  • 赤ちゃんの胎嚢や心拍が確認できない→流産
  • 胎児の心拍が確認できる→切迫流産

稀に妊娠週数が非常に早い段階で胎嚢が確認できていない場合は、血液検査でhcgの値を調べることがあり、hcgの値が上昇していれば、妊娠継続の可能性が出てきます。

hcg(絨毛性ゴナドトロピン)
受精卵が着床し育ち始めると絨毛組織から大量に分泌され、卵巣黄体を刺激しプロゲステロンを産生させる、妊娠を維持するために重要なホルモンです。

血液検査の結果が出るまで1週間以上待つ場合もあり、その間は仮に切迫流産の診断が出されます。分析する設備がある病院では、短時間で検査結果がでる場合もあります。

ただし、hcgが上昇しているのに妊娠5週以降になっても、胎嚢が確認できない場合は子宮外妊娠の可能性も出てきます。

血液検査での診断
  • hcg値が減少しているか上昇していない→流産の可能性
  • hcg値が上昇している→切迫流産か子宮外妊娠
正確な妊娠周期の把握、基礎体温の変化、下腹部痛などの症状を医師に伝えることで、現状の状態を医師が判断しやすくなります。

心拍が確認できていて子宮口の緩みがある

子宮から子宮頚部の検査が行われる場合があり、赤ちゃんの心拍が確認できていて、子宮口に緩みがあれば切迫流産の可能性があります。

妊娠12週までは内診で確認されますが、12週以降は超音波検査で内子宮口が開いていないか、頸管の長さが短くなっていないか…などの確認が行われます。

内子宮口
赤ちゃんが入っている内側の入り口
外子宮口
子宮の外側の入り口
頸管
内子宮口から外子宮口まで。妊娠初期は40㎜位ありますが妊娠周期が長くなると徐々に短くなり、妊娠末期には25㎜位になります。
子宮口で見られる兆候

  • 内子宮口が開いてきている
  • 頸管が短くなってきていている

内子宮口が開いてきていたり、頸管が短くなってきていたりする場合は、切迫流産であることが疑われます。

進行流産を防げる場合もある!医師の指示に従い安静が大事

切迫流産は「流産が迫っている状態」という意味から名前を付けられていますが、切迫流産と診断されても無事に出産まで至った人も多いです。

妊娠初期に性器出血があり妊娠継続が可能な状態であれば、「切迫流産」か「切迫流産の可能性がある」と診断されます。

出血の原因が分からなければ、流産の可能性があるというだけで、危険性についての判断はできません。

  • 少量の出血
  • 強い下腹部痛か継続した痛みが続く
  • 3日以上続く茶色のオリモノ

上記が自覚できる切迫流産の可能性がある症状・兆候です。原因によっては残念ながら進行流産への移行を防げない場合もあります…。でも、症状の放置はNGです。

進行流産への移行を防げる切迫流産もあります。切迫流産の症状がある放置せず、医療機関を受診し医師の指示に従うことが大切です。

▼切迫流産の診断後の生活や処置についてはコチラも参考にしてみて!

▼切迫流産の主な原因についてはコチラも参考にしてみて!

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