稽留流産の手術は妊娠周期で違う!手術と入院・その後の過ごし方

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2017/08/30

流産後の手術を受けた女性

お腹の中で胎児の心拍が確認できない稽留流産は、症状に気付かないまま妊婦健診で診断される場合が多いです。

事実を飲み込むことができず、まだ生きているのでは?と考えてしまうこともあり、手術の決意ができないこともあります。

稽留流産の手術や入院期間は妊娠週数によっても変わってきます。入院週数ごとの稽留流産の手術と入院、その後の過ごし方についてお話しします。

手術か自然排出か…医師と良く話し合い納得のいく方法で

妊娠4週~6週くらいまでの稽留流産では、自然に排出されるのを待つように指示される病院が多いですが、7週以降になると手術を勧められることが多くなります。

手術を勧める病院が多いが必ず手術が必要なわけではない

エコー検査でいきなり流産が告げられ、ママ自身が妊娠を終わらせることを受け入れることが出来ないまま、手術という流れになる場合もあります。

  • 本当に赤ちゃんは亡くなっていたの?
  • もう少しお腹の中に居させてあげたかった

手術を受けた後に心に傷を残してしまい、自分を責めてしまう方もいます。言われるがままに手術となった人の方が、後に悔いを残すことが多いです。

子宮内の状態、妊娠週数によっては自然排出も可能です。手術が必要だと言われた場合は医師の説明を受けて、納得してから手術に望むことも必要です。

海外の先進国では待機的管理を選択される場合が多く、その後は薬で、それでもだめなら最終的に手術という方法が選択されています。

病院によっては精神的な負担を配慮し、ママの気持ちが落ち着くまで、手術を施さない場合もあります。

緊急を要する状態でない場合は、医師と相談して自分の納得いく形で赤ちゃんとお別れをすることをお勧めします。

待機的管理をしたい場合に考慮すべきポイント

待機的管理(自然に排出されるのを待つ場合)は、子宮内の状態が良好かどうかを確認しながら完全流産になるのを待ちます。

待機的管理の考慮ポイント
  • 手術に比べると金銭的・身体的な負担が少ない
  • いつ出血があるか分からず日常生活に支障がでやすい
  • 流産の原因が分かりにくい
  • 経過観察する期間が長くなる

待機的管理の最大のリスクは、いつ進行流産に移行して出血するか分からないという点です。仕事をしていく方は特に、この点も考量した方が良さそうです。

完全流産に至るまでどのくらい時間が掛かるのか分かず、不安を抱えて過ごす方が多いようです。

少量の出血から徐々に出血量が増えてきて、重い生理痛のような痛みを感じた後に完全流産になる方もいます。

成功率は60%くらいと言われており、残り40%は経過を待った後に結局手術をするという選択になってしまいます。

待機的管理では子宮外妊娠や胞状奇胎などの異常妊娠を、見逃しやすくなる可能性も指摘されています。

子宮筋腫など出血量が多くなるリスクを抱えている場合は、待機的管理を選択することは大量出血の危険性があるため手術を勧められます。

▼進行流産についてはコチラも参考にしてみて!

子宮内容除去術の手術のリスクがどのくらいなのか

病院によっては待機的管理を選択する場合もありますが、日本では子宮内容除去術を勧める病院が圧倒的に多いです。

仕事を持っている方などは、スケジュール管理がしやすいので、手術を選択して良かったと感じている方もいます。

手術を予定していても進行流産になった場合で、子宮内に内容物が残されていない場合は、手術は不要になります。

手術をした場合の主なリスク
  • 手術前の処置の痛み…子宮頚部を拡張する処置の時に痛みがある
  • 感染症…流産してから長期間経過していると稀に感染症の症状が出る場合もある
  • 頸管裂傷…頸管拡張する時に損傷することがある
  • 子宮穿孔…子宮内を措置しているときに穴をあけてしまう場合がある

手術前の処置の痛みに対しては痛み止めの処方、感染症に対しては抗生剤の投与などの措置が取られます。

頸管裂傷についてはラミナリア桿等を使用して、ゆっくりと子宮頚部を拡張することで裂傷を防ぐことができます。

手術を選択する場合、不安なことは事前に医師に確認しておくことが大切です。

自分で納得して選んだ方が手術の場合も自然排出の場合も、後悔する人が少ないというデータもあります。緊急性がある場合は、医師の指示に従いましょう。

妊娠12週までの稽留流産手術は子宮内容除去術

妊娠12週までの稽留流産の手術は、主に子宮内容除去術が施されます。

手術を決める前の検査と説明

手術を選択した場合、赤ちゃんの心拍がないかなど慎重に診察した上で、手術の内容、手術のリスクなどについて説明がされます。

流産手術前に確認すること
  • 最終月経日
  • 赤ちゃんの心拍(超音波検査で何度か確認)
  • hcgの値
  • 子宮の位置や形態
  • 感染症の有無

子宮の位置や形態、感染症の有無を事前に確認することで、手術でのリスクを減らすことが出来ます。

手術前に準備しておくこと

医師から手術や麻酔の危険性、合併症などの説明を受けた後に、手術依頼書(同意書)に自分と夫のサインをして、用意をしておく必要があります。

用意する物
  • ナプキン(5枚くらい)
  • 生理用ショーツ(2枚くらい)
  • 手術依頼書(同意書)

また、手術前は麻酔による誤嚥事故を防ぐため、緊急手術でない場合は手術の6時間前から絶飲食になります。

手術の事前準備では子宮頚部を拡張する

分娩を経験していない人や帝王切開での分娩だった人は、子宮頸管が全く開いていない状態なので、子宮頸管を開く為の措置が取られる場合があります。

手術をする前日か、手術をする数時間前に処置が施されます。経産婦の場合は、事前準備なしで手術を受けることもあります。

子宮頚部を開くために、ラミナリア(ラミセル)と言われる棒状のものを、子宮頚部に挿入します。

時間が経つと水分を吸って膨らみ、子宮頸部を開いてくれます。子宮頚部に挿入する時と、膨らんできた時に痛みを感じます。

人によって感じ方は違いますが、子宮頚部に挿入するのは、一瞬ですがつねられるような強い痛み、膨らんできたときは生理痛のような痛みを感じる場合があります。

全く痛みを感じなかったという人もいますが、痛む場合は痛み止めも処方されます。挿入するときは力を抜いて、リラックスしておいた方が痛みを感じにくいようです。

極力痛みを押さえて子宮頚部を広げ、その後の子宮の中の胎児や胎盤を無理なく取り出すために必要な手術前の準備です。

子宮内容除去手術ではどんなことをするのか

子宮内容物を手術によって取り除く方法は、掻爬法(そうはほう)と吸引法の2種類があります。

掻爬法(そうはほう)
専用の器具(胎盤鋏子と呼ばれる特殊な器具や、 スプーン状の細長い器具)を子宮頚部から挿入し、子宮内容物(胎児や胎盤)を取り出します。

  • メリット…感染症などのトラブルが起きにくい
  • デメリット…子宮筋腫などのトラブルがあると、手術に時間が掛かる。子宮穿孔・頸管損傷などのリスクがある。

通常5~10分程度の手術です。静脈麻酔によって痛みを軽減して手術が行われます。

吸引法
筒状になった金属の棒(手動または電動)を挿入し、子宮内容物を吸い出します。胞状奇胎などの特殊な病態の時に、使用されることが多いです。

  • メリット…手術にかかる時間が少なく、母体への負担も軽い
  • デメリット…妊娠週数が多くなると吸引しづらくなる。機器の消毒管理が難しく一日に手術できる件数が限られてくる。

全身麻酔の一種で点滴から入れる静脈麻酔か、局部麻酔かは病院やクリニックによって異なります。

世界保健機構(WHO)が定める「安全な中絶ガイドライン第2版2012年」では吸引法が推奨されており、吸引法を使用する病院も増えてきています。

掻爬法(そうはほう)により、子宮内膜が薄くなる可能性も指摘されています。これも、医師によっては、子宮内膜を保護するように術を施す場合もあり、一概には言えません。

メリット・デメリットは両方にあり、病院やクリニックにより得手不得手もあるので、主治医と話をして、自分に合った方法を選択することをお勧めします。

入院期間は日帰り入院か1泊2日

妊娠週数が短い場合の手術はほとんどの場合が日帰りか、1泊2日の入院になります。

子宮頚部を開く処置をした場合は、子宮頚部が開かれるまでに時間が掛かるため、1泊2日の入院になる場合が多いです。

朝早い時間から処置すれば、日帰りすることも可能になります。手術後は、1~2時間の休憩後、麻酔が切れた状態になり、他にトラブルがなければ自力で帰れます。

日帰りか1泊かは自分で選ぶというより、病院によって違うようです。手術をしてもらう病院に確認をしてみてくださいね。

妊娠12週以降の手術は主に陣痛を起こして赤ちゃんを出産

妊娠12週以降の流産は早期早産とも呼ばれていて、12週までの流産とは扱いが違い、死産届(手術後7日以内)も必要になり、火葬が義務付けられています。

12週以前に死亡が確認され、12週以降に手術が行われた場合は死亡届は必要ありません。妊娠12週以降、後期流産手術についてお話しします。

後期流産手術の内容

妊娠12週以降は赤ちゃんも絨毛・胎盤も大きく育っています。手術で取り出すことが困難なため、分娩と同じ方法をとることになります。

  1. 12週未満と同様に子宮頚部を開くための処置がとられます。
  2. 子宮頚部が開いてきたら陣痛促進剤を膣内に入れます。
  3. 状態を見ながら陣痛促進剤が追加されます。
  4. 通常のお産と同じように陣痛がおきたあとに子宮口が開きます。
  5. 赤ちゃんや胎盤などが取り出されます。
胎児の死亡した時期、胎児の大きさによっては12週未満と同様に手術で取り出す場合もあります。

入院期間と後期流産手術後の処置について

陣痛促進剤を使って陣痛を起こして分娩を促すため、費用も入院も出産と同じくらいかかります。

入院期間は通常、手術後3日~4日くらいです。手術前の処置も必要になりますので、4日~1週間くらいを考えておけばよいでしょう。

退院後も2週間は安静にしておく必要があります。20週近くになると、乳腺が発達していて、分娩手術後に母乳が出てくる場合もあります。

そのため、母乳を抑えるための薬が処方される場合もあります。また、妊娠週数が進んでいると子宮が元の状態に戻るのが遅くなります。

後期流産の場合は死産扱いとなり、8週間(6週以降は本人の申し出で就労可)は就労禁止期間になっています。

流産したばかりで辛い時期の手続きになりますが、12週1日以降の流産は死産扱いになり、出産一時金も支給されますので加入している保険に申請しましょう。

退院後も医師から処方された薬(子宮収縮剤や抗生剤)を必ず日数分飲み、安静に過ごすようにしましょう。

▼自宅安静時の家事についてはコチラも参考にしてみて!

流産手術後は安静が第一…子宮回復と体力回復が大切

流産手術後は産後の過ごし方と変わりません。基本的に3日~1週間は安静に過ごすことが大事です。

流産した妊娠週数によっては、次回の妊娠のために長めに安静を言い渡される場合もあるので、その場合は医師の指示に従いましょう。

流産手術後から1週間・分娩誘発後の場合は2週間は安静に

無理をすると子宮内の回復が遅れてしまったり、炎症を起こし、それが原因となり癒着を起こすことも考えられます。

また、湯船につかると感染症になる可能性もあるので、術後は湯船に浸からず、シャワーのみで過ごすようにし、入浴に関しては医師の許可が出てからにしましょう。

湯船に浸かりたいなぁと思ったら、足湯がお勧めです。子宮の回復を助けるローズ、クラリセージなどの精油を1~2滴洗面器に垂らしてみるのも良いですよ。

術後1日目は絶対安静です。家事もせずにゴロゴロとして過ごしましょう。2日目以降も動けるからと無理は禁物です。

人によって回復の仕方は違いますが、無理をせず安静に過ごすようにしましょう。

手術後の子宮内外の傷、体調を回復させるために手術の場合は1週間・分娩誘発の場合は2週間は無理せず安静に過ごすことが大切です。

流産手術後の体調の変化…つわりや出血・腹痛は?

流産手術後も出血やつわりが続くことがあります。hcgの値が手術後すぐに下がらないため、妊娠初期の症状が治まらないということも考えられます。

手術後すぐに出血が治まる場合もありますが、一般的に1週間から10日以内におさまってくる場合が多いです。長く続く場合は診察を受けるようにしてくださいね。

手術後に子宮を元に戻すために処方される子宮収縮剤によって、腹痛が起こる場合もあります。子宮が元の大きさに戻ると数日間で痛みが治まります。

痛みや出血、つわりの症状の起こり方には個人差があります。1週間後の検査で不安がある場合は、医師に相談してみましょう。

手術後どのくらいで経てば普通の生活をしても良いのか

手術後1週間過ぎたら元通りに生活できるのかというと、それは1週間後の診察による回復具合によります。後期流産の場合は退院後2週間は安静にしておきましょう。

安静の状態は解除されたとしても、手術後1ヵ月以内は激しい運動は厳禁です。少しずつ体力を回復させながら、元の生活に戻すようにすることが大切です。

流産手術後は無理をせず安静に過ごすことが大切です。冷たい食べ物を避け、体を冷やさないようにし、十分な睡眠・休息を取るようにしてくださいね。

手術後の生理はどのくらいでくる?次の妊娠はいつから望めるのか

流産手術後の生理は4~6週間が目安になります。2ケ月以上生理が来ない場合は受診し、子宮内の回復具合をチェックしてもらいましょう。

流産後の最初の生理は無排卵月経の場合が多く、経血がだらだら続いてしまうこともあります。その場合は黄体ホルモンの入った薬が処方され、飲用により出血が治まります。

卵巣機能が回復すると安定した生理がくるようになり、hcg値が0になれば、次の妊娠にトライすることができます。

hcg値がなかなか下がらない場合は、子宮外妊娠や絨毛組織が残っていることも考えられるので、医師の指示に従って処置することが大切です。

生理が来たということは、子宮が回復してきている証拠ではあるのですが、流産手術をした場合は、子宮内膜がしっかりと回復してから次の妊娠を考えた方が良さそうです。

通常、生理を2回見送り(人によっては3回)、子宮内の状態が良好であれば次の妊娠を考えても良いと指導されることが多いです。

手術後は体調管理をしっかりと!次の妊娠に向けて準備を

実感のないまま流産が確定してしまう稽留流産ですが、流産も手術も辛く、なかなか立ち直れないこともあります。

やっと妊娠した後に流産する心の痛みは、流産を経験した人にしか分からないものでもあります。

妊娠後の流産はほとんどの場合が防げなかったものが多いので、ご自分を責めたりせずに、また赤ちゃんが戻ってきてくれるように準備をしましょう。

バランスの良い食事と睡眠、出来る限りゆったりと過ごすことで、体調を戻していき、子宮の回復を待って、次の妊娠に向けて前向きに生活してくださいね。
みんなのコメント
  • めぐママさん

    私は流産して子宮内容除去術を1/31にしました。とても悲しい事とまたママのお腹のに戻ってきてねと手術前にお腹の赤ちゃんに話しかけました😆

  • ぷくりんさん

    先日、2回目の稽留流産で手術しました。7週でした。今度は元気な姿に会えるのを楽しみに待っているからね(*^^*)

  • ころさん

    明日手術を受けます。散々泣いたので
    今は落ちついています。
    きっとまた元気な赤ちゃんが
    戻ってきてくれると信じています♪
    今回のことで命の重みを
    実感しましたm(__)m

  • のんさん

    明日手術です。想像してたよりずっと辛いものですね。まだ受け止められていないですが、ちゃんとお別れして、またお腹に宿ってねと伝えたいです。

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