赤ちゃんの原始反射が起こる理由や特徴。発達をチェックしてみて!

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2018/09/10

新生児微笑をしている赤ちゃん

赤ちゃんは、生まれて少しずつママや周りの人からさまざまなことを教わりながら、知っていることやできることを増やしていきますよね。

しかし、誰も教えていないはずなのにできることがあるのも事実です。ママの指を掴んだり、おっぱいを吸ったりといった行動や、急に「ビクッ」と手が動くなど可愛いけれど不思議な動きが見られることもありますよね。

これらの行動や反応の正体はいったい何なのでしょうか。実は、一見謎深いこれらは、“原始反射”というとても大切な反射によるものなのです。

原始反射を知ることで、赤ちゃん特有の行動の意味を知ることができ、また異常を早期に発見できる場合もあります。なにより、より愛らしさが増すことでしょう。原始反射について見ていきましょう。

【原始反射】赤ちゃんの成長に不可欠な無意識の反応!さまざまな種類と役割がある

原始反射とは、ママのお腹にいた赤ちゃんが外の世界でも正常に発育していくために必要な反射です。

ここでいう“反射”とは、特定の刺激に対して無意識に起こる身体の反応のことを指し、それが胎内や新生児期という“はじまりの段階”から現れる反射を“原始反射”と呼びます。

  • 反射が現れることを「出現」(また、その時期を「出現時期」)
  • 成長し反射が見られなくなる・卒業することを「消失」(また、その時期を「消失時期」)

反射が現れたり消えていくことを、「反射の○○(出現・消失)」このように呼ぶのです。

反射の種類によって、その時期も異なりますので、一つずつチェックをしてみてくださいね。

原始反射はお腹の中で出現が始まり、生後しばらくで消える!

原始反射はほとんどのものは、まだ赤ちゃんがママのお腹の中にいる頃に出現するのです。不思議ですよね。

中枢神経系が発達していくことで、だんだんと原始反射は必要性が無くなっていき、消失していくのが正常です。

脳幹にコントロールされ無意識に起こる“反射”であるので、出現・消失しない場合には今後生きていく過程で支障が出てくる可能性があります。

なので、適性時期になっても反射が起こる場合には、専門家に診てもらう必要が出てきます。

生きるために必要な反射ではありますが、赤ちゃんが生まれてから一定期間しか見ることができず、しかも可愛い動きが本当に多い原始反射!

意味や特徴を知って、可愛い姿をたくさん楽しんでみてくださいね。

原始反射にはいろいろある!

原始反射には、たくさんの種類があります。

  • 非対称性緊張性頸反射
  • 緊張性迷路反射
  • ギャラン反射
  • バビンスキー反射
  • 足踏み反射
  • モロー反射
  • 把握反射
  • 吸啜反射
  • 対称性緊張性頸反射
  • パラシュート反射
  • 新生児微笑

難しい名称でわかりづらい反射が多いですが、「なるほど!」・「あるある!」と思えるものが多かったり、思わず試してみたくなる反射も多いかと思います!

一つずつ見ていきましょう。

【非対称性緊張性頸反射】ポーズが可愛いく気道確保に必要な反射!

非対称性緊張性頸反射は、仰向けに寝ている赤ちゃんが首をどちらかに曲げると、自然と曲げた方の手足が伸び反対側の手足が曲がる反射です。

フェンシングポーズのような可愛い姿が見られます!

非対称性緊張性頸反射

赤ちゃんがうつ伏せ時にも窒息しないよう気道を確保するためや、手を伸ばす・立ち上がる等の動きの基礎を作るためにも必要な反射なのです。

▼非対称性緊張性頸反射についてはコチラも参考にしてみて!

【緊張性迷路反射】首の動きに連動して手足が丸ッ、伸びッ!バランス感覚を養う反射!

緊張性迷路反射は、赤ちゃんの頭を前方・後方どちらかに傾けた際に、それに伴って手足を丸めたり伸ばしたり、と首の動きと体の動きが連動する反射です。

丸まった胎児のポーズや、抱き上げた赤ちゃんが両手を広げているシーンといった可愛らしいイメージです。

緊張性迷路反射

この反射によって赤ちゃんは、重力の影響を受けるこの世界(胎外)で生きていくためのバランス感覚を養っていくのです。

▼緊張性迷路反射についてはコチラも参考にしてみて!

【ギャラン反射】おしりをフリフリ!脳を刺激し首や腰すわり等成長の基礎を養う!

ギャラン反射は、赤ちゃんの背中をさするとお尻がプリッ(連続するとフリフリ)と動く反射です。

お尻をフリフリ歩くヒヨコのようでとても愛くるしく、たくさんのママが動画に収めているようです。

ギャラン反射

脳を刺激してバランス感覚の基礎を養う反射です。きちんと反射が起こり適正な時期に消失していくことで、首や腰が正常にすわっていきます。

▼ギャラン反射についてはコチラも参考にしてみて!

【バビンスキー反射】足の指が反る反射、足が正常に機能している証!

バビンスキー反射は、赤ちゃんの足の裏を下から上へさすると、指が甲の方向や外側にグーっと反って開く反射です。

同じことをされると指を内側にグッと丸める大人とは逆の動きとなりますが、これは赤ちゃんの時期に中枢神経系や足が正常に機能している証となります。

バビンスキー反射

バランス感覚や運動神経が正常に育って行っているかを、健診でもチェックされる大切な反射です。

▼バビンスキー反射についてはコチラも参考にしてみて!

【足踏み反射】大人のように足を踏み出し歩く仕草にびっくり!歩行の基礎

足踏み反射は、「生後間もない赤ちゃんでも、ワキを抱きかかえて足を地面に軽くつけることで、大人と同じように左右交互に足を踏み出し歩行のような動作をとる」という反射です。

歩く基礎となる大切な反射ですが、妊娠後期のエコーでもその様子を見ることができたりと、とても可愛い反射です。

足踏み反射

▼足踏み反射についてはコチラも参考にしてみて!

【モロー反射】「ビクッ」と抱きつく動作が可愛い!自分の身を守るために重要

モロー反射は、赤ちゃんを急に下に下ろした際に「ビクッ」と驚き両腕を広げて抱きつくようなポーズをとる反射です。

「抱っこで眠っていたのにベッドに下ろすと…」と、この反射に何度も腕を傷めたママも多いかもしれませんね。

モロー反射

しかし、モロー反射は赤ちゃんが落下等の危険から自分の頭・身体を守るための大切な反射です。

可愛い反射ですが、生まれる前(在胎時から出現)から備わっている大切な反射なのですね。

▼モロー反射についてはコチラも参考にしてみて!

【把握反射】指をギュッと握る可愛い反射!生まれてすぐに試すママも多い!

把握反射は、赤ちゃんのてのひらや足の裏に指等で刺激を与えると、指を内側にギュッと曲げてものを握るような反応を取る反射です。

自分の身を守ったり、歩く基礎ともなる反射で、手・足それぞれに異なる意味や特徴があります。

把握反射

無意識の原始反射ではありますが、生後間もない我が子がママの指をギュッと握ってくれるのは、とても幸せなことでしょう。

生まれてすぐに試してみたり、その手の触れ合いを写真に収めるママも多いのですよ!

▼把握反射についてはコチラも参考にしてみて!

【吸啜反射】生まれてすぐにおっぱいを飲める不思議!命の力を感じる反射

吸啜反射は、赤ちゃんがおっぱいや哺乳瓶の乳首に吸いつきすする反射です。

吸啜反射が備わっているおかげで、赤ちゃんは誰に教わることもなく、生後すぐからママのおっぱいを飲むことができるのですね。

吸啜反射

赤ちゃんはおっぱいやミルクを飲むことで、生きて成長をしていくことができます。

反射として無意識に乳首に吸いつきすする吸啜反射は、小さな命の大きな力を感じる反射ですね!

▼吸啜反射についてはコチラも参考にしてみて!

【対称性緊張性頸反射】赤ちゃんのハイハイの基礎となる動き!出現は生後半年頃

対称性緊張性頸反射は、赤ちゃんが重力に逆らって体を持ち上げ、ハイハイをしていくステップとなる反射です。

ハイハイに移行する準備を始める、生後4~6ヶ月頃から出現します。他の原始反射と異なり、出現時期が遅めなのが特徴です。

うつ伏せになった赤ちゃんの頭を持ち上げると手を伸ばし足を曲げ、反対に頭を下げると手を曲げ足を伸ばします。

対称性緊張性頸反射

このように、頭の動きと手足の動きが連動していく反射です。

▼対称性緊張性頸反射についてはコチラも参考にしてみて!

【パラシュート反射】滑空ポーズがバッチリ決まるといよいよ歩き始めの合図!

パラシュート反射は、うつ伏せに抱いた赤ちゃんの頭を急に下げると、両手を開いて体を支えるようなポーズをとる反射です。

スカイダイビングでパラシュートを開き地上に滑空してくる人のポーズに似ていることから、このように呼ばれています。

パラシュート反射

この反射も出現時期が他のものより遅めで、生後8ヶ月頃から見られるようになります。

パラシュート反射を身につけた赤ちゃんは、つかまり立ちや伝い歩きをし始めるようになっていくのです。

反射が身についていることで、「転んだ際に手を先について頭を守る」という自己防衛ができるのですね!

▼パラシュート反射についてはコチラも参考にしてみて!

【新生児微笑】赤ちゃんがニッコリほほえむ、たまらなく愛おしい反射!

新生児微笑は、生後2ヶ月ほどまでの新生児期のみに見られる反射であり、赤ちゃんがニッコリとほほえんでいるように見える様子がうかがえます。

顔の筋肉の動きで口角が上がり「笑っている」ように見える反応であり、赤ちゃんの心情とは無関係の表情です。

新生児微笑

「意味のない笑い」と表現されることもありますが、ほどなく「嬉しいから笑う“社会的微笑”」へと変化していきます。

そして何より無意識の新生児微笑であっても、赤ちゃんの笑顔は周りを幸せにしてくれるので、たくさん見ておきたい原始反射と言えるでしょう。

▼新生児微笑についてはコチラも参考にしてみて!

反射がない!発達障害がも気になるがまずは専門家に相談を

これらのように、原始反射は赤ちゃんの脳の正常な発達状況をあらわすバロメーターとも言えますが、だからこそ反射が見られない場合には心配になりますよね。

反射が起こらない我が子に対して、「発達障害では?」と悩まれる方も多いようです。

しかし、反射の異常と発達障害は必ずしもリンクするわけではないようです。また、反射には個人差もあります。

「可愛い仕草を見てみたい」そう思って赤ちゃんをさすったりして反射を試してみたのにピクリともせず不安に…。

そんな時は、乳児健診や小児科等で、医師ら専門家に相談をしてみるようにしましょう。

新生児の反射には個人差が有る

パパ・ママが焦りすぎて何度も試すのは赤ちゃんにも負担になります。病気の発見や診断はプロに任せ、まずは落ち着いて見守ってあげるようにしたいですね。

▼赤ちゃんに反射がない場合の心配事についてはコチラも参考にしてみて!

今だけの可愛い原始反射をたくさん見よう

無意識に起こる原始反射は、成長とともに不要となったり意識的な行動に変化したりすることにより消失していきます。

反射にもよりますが、「赤ちゃんから幼児になったな」と感じる頃には、反射は消失するのです。見られるのは、赤ちゃんの今だけなのですね!

反射が見られるのは今だけ

いつかは消えてしまう赤ちゃんの可愛い原始反射を、たくさん見て幸せを感じたいですね!

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