離乳食初期・ゴックン期の進め方。適した食材と量を知るところから!

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2018/10/22

5.6ヶ月の赤ちゃんが離乳食を食べている様子

毎日の育児のなかで離乳食は大きな悩みの一つ。生活リズムが母乳やミルクを中心に流れていく中で、離乳食をどう取り入れていいのかも分かりませんよね。

離乳食の食器や調理器具を準備したものの、いざ始めるとなると離乳食を開始するタイミングが分からず、食材の事やアレルギーの心配など何もかもが不安で頭がいっぱい。

そんな不安に思うママさんが楽しく離乳食を進められるように、離乳食開始のタイミングの目安と進め方、適した食材や量、食材の増やし方や与え方など離乳食のノウハウをまとめました。

離乳食初期の目標はゴックンと上手に飲み込むこと

離乳食初期は食事から栄養を摂ることが目標ではなく、あくまでも食べ物をゴックンと上手に飲み込めるようになることと食材に慣れることが目的です。

まだまだ母乳やミルクが大好きな赤ちゃんは、スプーンを口に入れること自体拒否をする事も多いですが焦りは禁物です。

赤ちゃんの様子を見ながらゆっくりと進めて下さいね。

離乳食をスタートする時期の目安は生後5~6ヶ月

離乳食をスタートする時期は生後5~6ヶ月頃と言われています。生後間もない頃、母乳に含まれる乳糖等は大人と同じレベルの分解酵素を持っている為、母乳の消化・吸収がスムーズに行われています。

しかし、お米に含むデンプンなどの多糖類や他の食材に含む栄養素は消化できずアレルギーを起こす可能性もあり、母乳やミルク以外の食材を与えるのはとても危険です。

でんぷんの様な多糖類を消化する酵素(アミラーゼ)が5ヶ月頃から分泌が多くなる為、離乳食は5~6ヶ月がスタートの目安とされています。

ただし赤ちゃんの様子を見てスタート時期を決めるのが大切

離乳食を始めるにあたって、以下3つのポイントをチェックしましょう。

  • 首がすわりしっかりしている
  • 支えるとお座りができる
  • 食べ物に興味を示す

赤ちゃんの離乳食を始める時期

首がすわらず支えてもお座りができない状態で離乳食を始めると、うまく飲み込めず食材が喉につまりとても危険!

5~6ヶ月であっても焦らず赤ちゃんの様子を観察する必要があります。

大人が食べる様子をじっと見たり、一緒に口をもぐもぐ動かすなど食べ物に興味を持っているように感じたら、いよいよ離乳食を始める時期になります。

赤ちゃんの興味をもたせよう

食材の固さはなめらかにすり潰したポタージュ状を目安に

お粥をはじめ全ての食材はまずすり潰してなめらかな状態にします。

最初はとろとろのポタージュ状から始め、慣れてきたらプレーンヨーグルトくらいの固さに調節していきます。

赤ちゃんが食べにくそうにしている場合

  • 水分量を増減して調節
  • 野菜やたんぱく源には、お粥や火を通した水溶き片栗粉を足してとろみをつける

上記のような工夫で固さを調節してみましょう。

食材の固さはなめらかにすり潰したポタージュ状を目安に

離乳食開始!はじめはお粥を小さじ1杯からスタート

初めはアレルギーの可能性が一番低い10倍粥からスタート。

1回分の目安量は、赤ちゃん用のスプーン子さじ1杯からスタートして、中期に移行する頃に50g程度食べれるように進めて下さい。

10倍粥から始めよう。お粥の作り方

お粥は、10倍粥、7倍粥、5倍粥、3倍粥等水分の量によって異なり、10倍粥が一番水分が多く柔らかいお粥です。離乳食初期は10倍粥をさらにとろとろにすり潰した状態から始めます。

赤ちゃんのおかゆの種類

【10倍粥の米・ご飯と水の割合】

10倍粥 米から作る場合 ご飯から作る場合
米:水 1:10 1:5
ご飯からの10倍粥の作り方(出来上がり300g)
  1. 鍋に、ご飯(約80g)、水(400cc)を入れてご飯をほぐし中火にかける
  2. フタをして沸騰したら弱火にする。ふたを少しずらして15分程炊く
  3. 火を止めてフタを完全にのせて10分むらす
お米からの10倍粥の作り方(出来上がり220g)
  1. お米(約30g)をとぎ鍋に入れて、水(300cc)を入れて30分程吸水する
  2. 中火にかけ、沸騰したら弱火にする。フタをして50分程炊く
  3. 火をとめてフタをのせたまま10分むらす

お粥は鍋以外でも作れます

米から鍋でお米を作ると時間がかかります。最近では電子レンジでご飯からお粥が作れる離乳食用食器もあります。

少量のお粥を作るのであれば、家族のお米を炊く際に一緒に炊飯器に入れて作れるグッズも便利ですよ!

耐熱カップに赤ちゃん用のお米と水を入れて、大人用にセットした炊飯器の中央に置いて普段通りに炊きます。

赤ちゃんのお粥の作り方

耐熱カップのお米が半分を超えないようにしましょう。そして取り出すときにやけどをしないようにくれぐれも注意して下さいね。
【離乳食初期に適している穀物】

  • パン・うどん(離乳食スタート2ヵ月目くらいからOKだが、小麦アレルギーの心配があるので慎重に!)

おかゆに慣れたら野菜をとり入れてみよう

10倍粥に慣れたら野菜を取り入れていきます。どの食材も過熱してからすり潰してペースト状にします。

1回分の目安量は、小さじ1杯から与え中期に移行する頃には野菜20g程度食べれるように進めて下さい。

おかゆに慣れたら野菜をとり入れる

最初はクセのない人参やかぼちゃからスタート。離乳食初期は上手に飲み込む練習が基本ですので、沢山の種類を与えるよりは赤ちゃんが好む野菜を与えて大丈夫。

又、果物も初期から与えても問題ありませんが、初期に適したりんごやバナナはアレルギーの心配があるので2ヶ月目以降に与えることをお勧めします。

りんごやバナナは2ヶ月を目安にあげる

【離乳食初期に適している野菜・果物】
人参・カボチャ・じゃがいも・さつまいも・大根・カブ・キャベツ・玉ねぎ・白菜・小松菜・ほうれん草・チンゲン菜・ブロッコリー・りんご・バナナ

タンパク質食品は3週目以降から挑戦

お粥と野菜に慣れてきたらたんぱく源へ。必ず過熱してすり潰してペースト状にします。

1回分の目安量は、小さじ1杯から始め1ヶ月経つ頃にはタンパク質食材5g程度、中期へ移行する頃には、豆腐で30g程度、魚で10g程度食べれるように進めて下さい。

タンパク質食品は3週目以降から挑戦しよう

最初はアレルギーの少ない豆腐から。

調理の手間もかからず消化も良いので離乳食初期に適していますが、細菌感染の恐れがある為必ず過熱をして与えます。

お豆腐は必ず加熱をしよう

豆腐の次はしらすや白身魚。白身魚などはパサパサするため、お粥や片栗粉などでとろみをつけると食べやすくなります。

赤ちゃんは腎臓が未発達のためタンパク質を摂りすぎると腎臓に負担がかかりますので、過剰摂取は控えて下さい。

【離乳食初期に適しているたんぱく源】
豆腐・しらす(熱湯で塩抜き)・たい・かれい・ひらめ・すずき
※魚は刺身用を使うと骨がないので安心!

離乳食初期の献立例。1週間区切りで食材を増やしてみよう

離乳食初期は火を通した食材をすり潰してペースト状にするだけ。調味料も使いませんので特に凝った料理をするわけではありません。

何をどれだけ食べたかが分かりやすいように、最初は1週間ごとに区切りをつけて、穀物、野菜、タンパク質と増やしていくと分かりやすいと思います。

  • 1ヶ月経った頃:お粥10~15g程度、野菜10g程度、タンパク質5g程度を目安に進める
  • 2ヶ月目:は赤ちゃんの様子をみて増やしていきます。
  • 最終的に中期に移行する頃:穀物40~50g、野菜20g、タンパク質は豆腐で30g、魚で10g程度になるように、徐々に増やしていく

離乳食初期の献立

あくまでも目安なのでこの量より多くても少なくても問題ありません。ただし、タンパク質は腎臓に負担がかかるので過度の摂取は控えましょう。

離乳食初期の献立例と増やし方

何日目 10倍粥 野菜・果物 豆腐・魚
1~3日目 小さじ1
4~5目 小さじ2
6~7日目 小さじ3
8~10日目 小さじ3 小さじ1
11~12日目 小さじ3 2さじ
13~14日目 小さじ4 小さじ3
15~17日目 小さじ4 小さじ3 小さじ1
18~19日目 小さじ4 小さじ3 小さじ2
20~21日目 小さじ5 小さじ4 小さじ3
22~24日目 小さじ5 小さじ4 小さじ3
25~26日目 小さじ5 小さじ5 小さじ4
27~28日目 小さじ6 小さじ5 小さじ4
29~30日目 15~20g 10g 5g
31日~40日目 20~30g 15g 豆腐10g・魚5g
41日~50日目 30g~40g 15g 豆腐20g・魚7g
51日~60日目 40~50g 20g 豆腐30g・魚10g

離乳食初期は母乳・ミルクは好きなだけ飲ませてOK!

生後5~6ヶ月の赤ちゃんはまだまだ母乳やミルクが大好き。離乳食を始めたからといって授乳の量を減らす必要はありません。

離乳食はあくまでも食べる練習と考え、栄養価などは気にせずに母乳やミルクは赤ちゃんが欲しがるだけ与えて大丈夫です。

離乳食初期は母乳・ミルクは好きなだけ飲ませてOK

ただし、離乳食の前に授乳してしまうと離乳食を全く食べなくなってしまう可能性も出てきますので、離乳食タイムの後に好きなだけ与えましょう。

離乳食初期に必要なグッズが揃っているか確認!

離乳食を始めるにあたりアレルギーの心配がある為、食器・調理器具は普段使いしているものは使用せず、離乳食専用のものを新しく揃えるのがベスト。

下記に記載している食器を一つ一つ揃えなくても、食器や電子レンジでお粥が作れる器具、すりこ木など必要な物が揃ったセット販売のものも便利です。

赤ちゃんはデリケートなため、少しの細菌、雑菌でも感染する恐れがあります。離乳食初期で特に夏は熱湯消毒ができるような器具が良いでしょう。
エプロン・スタイ その都度手洗いができるシリコン製のものがお勧め
赤ちゃん用の食器 プラスチック製で割れないもの
離乳食用スプーン プラスチック、シリコン、木製など
材料が少量なので小さいサイズの蓋つきが便利
フライパン フッ素樹脂加工の小さいサイズで蓋がつきが便利
すり鉢・すりこ木 材料が少量の為小さいサイズがよい
おろし器 細かく刻むよりすり潰すことができる。セラミック製が良い
>こし器 ゆでた食材の水切り、裏ごしに。小さ目で足のないものが使いやすい
軽量スプーン 小さじ(5㎖)、大さじ(15㎖)を用意

食べさせ方のポイントはスプーンを下唇に優しく触れて合図

最初はママのお膝に抱っこしてあげると、赤ちゃんも安心します。声掛けをしながら赤ちゃんの目を見てゆっくりと与えて下さい。

食べさせ方の流れは次の通りです。

  1. 赤ちゃん用のスプーンを下唇に優しく触れて合図
  2. 赤ちゃんが口を開けたらスプーンをそっと口の中に入れる
  3. 赤ちゃんが自分で食べ物を取り込むのを待ってから静かにスプーンを抜く
  4. 最後にゴックンと飲み込めたか確認

離乳食の食べさせ方1

離乳食の食べさせ方2

1日のタイムスケジュール例。1回食・2回食の場合

離乳食を始める前は母乳やミルクを中心に生活リズムができています。離乳食をどのタイミングであげたら良いか、1回食の場合と2回食の場合のスケジュール例を紹介します。

「最初の1ヶ月」1日1回食から。初めての離乳食は午前中に

離乳食で一番の心配はアレルギーです。

すべての食材がアレルギーの対象となりますので、離乳食開始時は、小児科が開いている時間帯で機嫌の良い午前中に与えるのがよいでしょう。

離乳食のお試しは午前中がおすすめ

下記にあるスケジュールは一例ですのが、起床時間がもっと早い子や授乳間隔が長い子もいると思います。時間を少しずらすなど工夫しながら午前中にあげてみて下さい。

7:00  起床・授乳
10:00 離乳食・授乳
11:00 お昼寝
13:00 授乳
14:00 お昼寝
16:00 授乳
18:00 お風呂
20:00 授乳・就寝

「開始して1ヶ月過ぎた頃」1日2回食へ。午前と午後に分けるのがポイント

離乳食開始から1ヶ月程経って慣れてきたら1日2回食に増やします。

午前中は初めての食材を取り入れ、午後は食べたことのある食材を与えると良いでしょう。

7:00  起床・授乳
10:00 離乳食・授乳
11:00 お昼寝
13:00 授乳
14:00 お昼寝
16:00 離乳食・授乳
18:00 お風呂
20:00 授乳・就寝

離乳食初期に気を付けたいこと4つ。食材や味付け、調理方法も慎重に!

気を張り詰めて頑張り過ぎるのもよくありませんが、離乳食を進めるにあたり必ず気を付けておきたい点が4つあります。

アレルギーの心配。食べさせてはいけない食材は?

卵や青魚が駄目という以外にも、離乳食初期の赤ちゃんが気を付けなければいけない食材があります。

ハチミツ

1歳未満のお子様には絶対にハチミツを与えないで下さい。ハチミツの中にはボツリヌス菌が含まれています。

大人は特に影響はありませんが、乳児の体内にこの菌が侵入すると大腸で増殖し毒素が発生します。「乳児ボツリヌス症」となり死に至る危険性があります。

乳児ボツリヌス症になる赤ちゃんのほとんどが「6ヶ月未満」1歳を過ぎるとボツリヌス菌が体内に侵入しても増殖しません。

ハチミツはNG

果汁

りんごやバナナなどは離乳食初期から使用できますが、ジュースなどの果汁は8ヶ月以降が望ましいです。

果汁を早い内に与えると母乳やミルクを飲まなくなる可能性があり、甘い味に慣れてしまって野菜などの他の食材も食べなくなる可能性があります。

果物の食物アレルギーが多いのも理由です。

果汁は8ヶ月から

味付けは不要。調味料は使わない

人の腎臓は塩分の排泄機能に関わっています。

腎臓がまだ未発達の赤ちゃんが塩分を過剰摂取すると腎臓に負担がかかり喉が渇いても自力で水分摂取できないためとても危険です。

一度に塩分を過剰摂取すると体内の塩分濃度が上昇して、高ナトリウム結晶になる危険性があり、大人になってから腎機能に弊害が出てくるとも言われています。

夏に沢山汗をかくため塩分も必要ではありますが、食材の中にもナトリウムは存在し母乳やミルクにも含まれているので、離乳食初期、中期の調味料添加は不要です。

味付けは不要

食材は混ぜない方が良い

以下の理由で、離乳食初期は食材を混ぜずに単品で与える方が良いとされています。

  • 食材を混ぜるとアレルギーが出た場合どの食材かわからない。
  • 単品であげた方がそのものの味が分かり味覚が広がる。

離乳食が進むにつれて食べる事ができる食材も増えるので混ぜても問題ありませんが、離乳食初期はこういった理由から単品で与えた方が良いでしょう。

離乳食は混ぜずに単品で

ママが声かけをして楽しい離乳食タイムに!

離乳食を与える時に最も大切なことの1つは、声掛けをしながら楽しい食事の時間にすることです。

赤ちゃんは言葉が話せませんが耳でしっかりとママの声を聞いています。

何も言わずそのまま与えても赤ちゃんはどうしたら良いか分かりません。「お粥だよ。お口あ~んして~」「ごっくんするんだよ」など声かけをして食べてくれるとママも嬉しいし赤ちゃんも楽しい時間をすごせます!

楽しい離乳食タイムにしよう

食べる量は気にせずに!気を楽に赤ちゃんのペースに合わせて

初めての離乳食はアレルギーなどの心配もあり神経質になってしまいがちですが、離乳食初期の目標はゴックンと上手に飲み込むことと食材に慣れることです。

一生懸命に食材を与えることにだけこだわっては、逆に赤ちゃんは食べなくなってしまいます。

食べる量はあまり気にせずに、赤ちゃんとママが楽しく離乳食が進められるよう気持ちを楽に取り組みましょう。

▼離乳食中期・モグモグ期についてはコチラも参考にしてみて!

▼離乳食の上手な食べさせ方についてはコチラも参考にしてみて!

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