生理的体重減少ってなに?赤ちゃんの体重が減ることの原因と対策

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2018/02/11

生理的体重減少とは、新生児によく見られる生理現象です。ミルクや母乳をしっかり上げているはずなのに、体重が増えていかずにむしろ減ってしまう。

ママは不安になるでしょうし、こんなに頑張って授乳しているのになんで?と哀しくなってしまいますよね。

私の母乳が出ないせい?と自分を責めたりしないで、体重が減ってしまう原因を知り対策を立てましょう。

体重が減っていくのは新生児の自然な反応

生まれてからの2~4日の間に、赤ちゃんの体重が出生時よりも減っていくことを、生理的体重減少と言います。

これはどの赤ちゃんにも見られるもので、ミルク育児だったり母乳育児だったりという違いはありません。

体重が減っていくピークの時期は生後3日~5日ごろと言われています。なので退院する時にはすっかり軽くなっている赤ちゃんもいるのです。

おおむね生まれた時よりも10%程度体重が減ります。その後、2週間ほどかけて緩やかに元の体重に戻って行って、徐々に増えて行きます。

体重が減ってしまう原因は胎便の排出

赤ちゃんが産まれてから最初にするうんちを胎便と言います。これは真っ黒で粘っこくタールの様で、初めて見たママは病気かと勘違いするほどです。

体便は、赤ちゃんがママのお腹にいたころに臍の緒からもらった栄養分や、飲んだ羊水の成分が排出されずにたまったものです。

赤ちゃんはお腹の中で尿はしますが、排便はしません。なので、生まれた時にはお腹に便が溜まった状態なのです。

この胎便が排出されるため、生まれてすぐに体重が減っていくのです。胎便は排出されなくてはならないものですから、体重が減っても心配することはありません。

2週間以降も体重が減り続けたら受診を

胎便を排出し終わってからは、徐々にミルクや母乳をもらって赤ちゃんの体重は増え始めます。

でも、生後約2週間を過ぎてもまだ体重が減っている場合はちょっと注意が必要かもしれません。授乳による栄養が足りていないのかもしれません。

あるいは、ママが母乳を出していても、赤ちゃんの方がなかなか飲めずに身体に栄養が入っていない状態かもしれないのです。

こうした場合は、一度病院を受診して、体重を測ってもらい、粉ミルクをあげるなどして対策を練りましょう。

ママも母乳が出やすいように搾乳してもらうという方法があります。それでもどうしても体重が増えない時は、点滴をするしなくてはいけないことも。

機嫌が悪い、母乳の飲みが悪い状態で体重が減って行ったら、それはもう生理的な現象ではないかもしれないので、医師の診断を仰ぐ必要があります。

減っていく体重の割合の計算方法

赤ちゃんの体重が減っていく割合を計算する方法があります。この計算式に当てはめれば、生理的な体重減少なのか基準を知ることができます。

赤ちゃんがなかなか大きくならなくて心配なママは、ちょっと自分の子どもの割合を計算してみるといいですね。

計算式です
(出生体重-今の体重)÷出生体重×100=生理的体重減少率(%)

この計算を行って、体重の減少率が3~7%なら問題はありません。一般にミルク育児の赤ちゃんが3~5%、母乳育児の赤ちゃんが5~7%減少すると言われています。

より簡単な計算方法は、出生体重に0.1をかける方法です。これで出生時から10%分の体重が分かります。今の体重からこの体重を引いてみましょう。

出生体重から10%分まで体重が減少してなければ、まだ許容範囲内です。でもこれ以上体重が減っていた場合には、一度病院に行ってみることをおすすめします。

体重が10%以上減ってしまうのは異常事態です

身体の小さな赤ちゃんが、もともとの体重から10%も痩せてしまうことは少し異常です。何か重篤な病気が原因かもしれません。

新生児の体重が急激に減ってしまう原因と考えられているものです。

  • 脱水症状
  • 重度の新生児黄疸
  • 低血糖

赤ちゃんの体にこのような事態を起きていたら、最悪の場合命に係わります。迅速な処置をしなくてはいけません。

特に低血糖は、脳の機能を阻害したり、呼吸がしづらくなってチアノーゼ状態になるなと危険なものです。

赤ちゃんがぐったりしている、呼吸が荒い、痙攣をしている、こんな状態になったら、迷わず病院に行ってください。

生理的体重減少は起きないことも

出生時から体重が減らずに増え続けていく赤ちゃんもいます。体重が順調に増えていくとママはうれしいかもしれませんが、これはこれで問題が隠れています。

最初に述べたように、赤ちゃんの体重が減っていくのは、便の排出によるものです。生後すぐに便が排出されないと、体重がいつまでもへらずに増えていく状態になります。

胎便は体の中に溜まった老廃物の塊です。排出されないまま体内に留まっていると、腸に負担をかけてしまいます。出来るだけはやく排出された方がいいのです。

また、赤ちゃんは皮膚呼吸することで体の水分が外に出て行き、これも体重減少の一因となっています。

この皮膚からの水分蒸発がうまくいっていないと、いわゆるむくみの状態になり、赤ちゃんの体重は増えて行きます。

生理的体重減少は、むしろおこらない時の方が心配なことが多いのです。体重が増え続けている場合、赤ちゃんのお腹の張りなどに気を配ってください。

体重は減るのが自然です。心配な時は計算を

出生後に赤ちゃんの体重が減っていくのは自然な現象でした。家族としては、大きく健康に育って行ってほしいもの。体重が減るのは気になりますよね。

でもほとんどの赤ちゃんが、減少のあとで少しずつ体重が増えて行きます。体の中の要らない物を出してしまった後で、順調に栄養を補給して行くのです。

体重が増えていかない時や、生後も体重が減らない場合には、母乳の不足、飲み方、飲ませ方の問題、便秘などのトラブルが心配されます。

早いうちに医師や保健師さんに相談して、粉ミルクを使う、排便を促すなどの対策を取りましょう。

保健師さんは地域に1人担当ワーカーさんがいるはずなので、お願いすれば家に来てもらって相談を聞いてくれますよ。

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