里帰り出産するしないはママのストレスや親の環境を考えて!
日本では出産時に実家にお世話になる里帰り出産が慣習とされていて、現代でも約半数は、出産時に里帰りしているといわれています。
子育て経験豊富な実の両親や義理の両親の手厚いサポートが受けられたり、ママがゆっくり体を休ませられるところなどメリットをたくさん感じますね。
しかし里帰り先での生活リズムが合わなかったり、お互いに気を遣ったりと気苦労が多く、意外なことに里帰り出産を機に両親と仲が悪くなってしまった!なんていうこともあるんです!
「里帰りしなきゃよかった!」なんてことにならないように、私の経験を踏まえて、里帰り出産をするかしないかの判断基準をご紹介していきます。
里帰りするメリットとデメリットを考えてみましょう!
判断基準を紹介する前に、里帰りする場合とそうでない場合はどのような違いがあるのか、メリットとデメリットを挙げて比べてみましょう!
里帰りするメリットは主に3つ!ママの負担が軽くなる
まずは里帰りするメリットを考えて見ましょう。
- 上げ膳据え膳で家事をしてもらえる
- ママの回復第一に体を休ませることができる
- 実母や義母から育児について教えてもらえる
里帰りすると、何より家事をしなくて良いのでママが体を休めることができます。また子育て経験のある実母や義母が近くにいると、赤ちゃんの成長で気になることがあったときに気軽に相談できますよね。
ただ里帰り出産にはひとつ前提条件があります。それは、実母もしくは義母が元気で時間の余裕があって、受け入れに前向きであること!です。
実父もしくは義父だけでは、育児の知識が少ないかもしれませんし、最悪ママが家事を全部することになってしまうかもしれません。
実母もしくは義母が時間の余裕がない場合、里帰りすることで大きな負担をかけてしまうかもしれませんし、受け入れに前向きでない場合はトラブルの元になってしまいます。
その上こうなる!とは予想がつきにくいのが産後の生活です。
難産でママは産後も腰痛で立っていられないほどなのに赤ちゃんも泣きやまずずっと抱っこをしなければならなかったり、かたやママの体調も良好で赤ちゃんも良く寝てくれて拍子抜け!という場合もあります。
里帰りには実母もしくは義母の協力が不可欠です。この条件をクリアしてないと、上に書いたようなメリットは感じられず、ママにとってはデメリットばかりが残ることになりかねません!
里帰りするデメリット!産後クライシスのきっかけにもなりうる
次に里帰りするデメリットを考えてみます。
- 病院を変えなければならない
- ママが里帰り先での生活にストレスを感じる
- パパに父性が芽生えにくい
自宅近くの病院から里帰り先の病院に変えなくてはなりません。病院の方針が違うことも多く、困惑するママもいます。
また里帰りをすると、住み慣れた自宅とは環境が異なり、実家にはプライベートな空間がない・好きなときに外出できないなど、自宅との使い勝手が違うことで居心地が悪く感じることもあります。
そして娯楽やママのお気に入りのものがなく何もしない日々が続く。こんなのんびりした毎日が予想以上にストレスに感じるのです。
「赤ちゃんが産まれたら忙しくなるから、この退屈さから解放されるかな?」なんて思いきや、産後は産後で、「おっぱいでてないんじゃない?」とか「赤ちゃんまた寝なかったの?」という何気ない両親の言葉を素直に受け取れずに、嫌な思いをすることもあります。
また里帰りを終えてから自宅に帰ってきたときに、パパがママと赤ちゃんのペースにうまく入っていけないことで、パパの「子育てに参加したい」という積極性を削いでしまう可能性もあります。
それはママが里帰りすることでパパには空白の期間が生まれるからです。パパにとってはママが一人で先に親として成長してしまったという“置いてけぼり感”を味わうことになるんです。
こういう状態が夫婦のすれ違いを引き起こし、産後クライシスのきっかけとなると言われているんですよ!
里帰りしないメリットとデメリット
次に里帰りしないメリットとデメリットを見てみましょう!
里帰りしないメリット! パパも一から育児の練習ができる
里帰りしないメリットは次の3点です!
- パパに父性が目覚めやすい
- 自分のペースで生活できる
- 上の子たちの環境変化が少なくすむ
パパも出産してすぐから育児に参加できるので、ママと一緒にオムツ替えや抱っこなどの練習をすることができます。
また出産や育児がどれだけ大変なものかパパも実感しやすいので、ママを助けてあげたいという気持ちが生まれます。
ママは自宅で過ごすことで今までの自分たちの生活のペースを保ちやすく、他の人に気を遣わず休めるというのも良い点ですね。
上の子がいる場合、赤ちゃんが産まれたことで気持ちが不安定になりがちです。そんなときでも今までと同じように幼稚園に行ってストレス発散できるので、赤ちゃん返りも和らぐことでしょう。
里帰りしないデメリット!とにかく夫婦揃って忙しい!
では里帰りしないデメリットはなんでしょう。
- ママが休めない
- パパの負担も増える
- 初めての育児だとわからないことが多い
とにかくママとパパが大変ということです。ママは家事に育児、パパは家事の手伝いに仕事に育児と二人とも大忙しです。
さらに初めての育児の場合は、赤ちゃんのちょっとした仕草や成長にも不安を感じるけど、聞ける人がいないという不安な状況に陥る可能性があります。
里帰りは家事はサポートはあるが、ママのストレスとパパの失った時間は解消されない…
こうしてメリットとデメリットを並べてみると、やはりママの体を休ませるためには里帰り出産した方が良いような気がしてきますよね。
しかし、里帰りする場合、しない場合のデメリットに注目して自身の事を決定してください。
実は里帰りしない場合のデメリットは、ネットスーパーや宅配弁当、家事代行サービスなどで解決できちゃうんですよ!
育児で不安なことがあれば、ネットで調べたり、自治体の子育て支援センターがしている子育てダイヤルに電話すれば悩みをきいてもらえます!
家事さえしてもらえれば、ママは自宅で赤ちゃんとゆっくりできるし、パパも安心して仕事に行くことができますよね。
でも里帰りする場合のデメリットは違います。ママが里帰り先でストレスをためてしまうことも、パパが生まれたばかりの赤ちゃんと触れ合えなかったことも、解決してくれるサービスはないのです!
私は3人子どもがいて、1人目の出産は里帰りをしたので実家にストレスを感じたり、パパと育児について何度もケンカになってしまったりととても苦労しました。
そんな経験から2人目3人目は、里帰りせずに夫婦で乗り切って、今ではよく育児に参加してくれる自慢のパパです。
なので私は、いまとなっては夫婦で産後を乗り切ったほうがいい!できることなら初産は里帰りしないで!と思っています。
でもやっぱりそれは3人産んできたから言えることであって、これから初めての出産を迎えるママはやっぱり里帰りした方が安心できるんじゃない?とも思います。
なので里帰りするデメリットの影響をなるべく小さくできるように、里帰り先の環境やママのストレス具合を考えて里帰りするかしないかの判断基準をご紹介したいと思います。
里帰り先の親とママパパとの関係性が大事です!
里帰りと一言で言っても自宅との距離や実家なのか義理実家なのかなど、それぞれの家庭で条件が異なると思います。
自分の実家ならゆっくり休めると考えるママは多いとは思いますが、「実家だと遠慮がない分言い方がきつくてストレスを感じたけど、義理の実家だとゆっくりできた」ということもあるんですよ。
どちらにせよママも穏やかに産前産後の生活を送りたいものですよね。まずは親とママとの関係性や里帰り先の環境についての判断基準からご紹介します。
大変な時助けを求められる関係性ならOK!駄目ならなんらかの対策を
里帰り出産はママにとっても両親にとっても、初めてのことが多く気を遣いがちです。その中で苦しいときに両親に素直に甘えられるかはとても一番重要な判断ポイントです。
ママが一人で頑張ろうとすると、両親は一人で大丈夫そうだと思ってしまい、余計に助けてくれなくなります。
他にも手伝える大人がいるのに、手伝ってもらえないという状況は、ママにとって大きなストレスとなるでしょう。
しかし反対に、甘え上手で不安な気持ちを両親に伝えられるママには、両親からこうしろああしろと余計な口出しを受けてイヤな思いをすることがあるかもしれません。
そんな状況に陥るのが予想できるときは、里帰りを短期間にする、もしくは自宅でヘルパーさんをお願いする、など他の方法の方がママは気が休まるかもしれません。
関係性が悪いと、立ち会い出産や産後のお披露目などにも悪影響が
またパパや義理の両親と里帰り先の両親の関係も大切です。
パパや義理の両親とママの両親の関係が良好でない場合は、産まれたばかりのかわいい赤ちゃんを気軽に会わせてあげられないかもしれません。
パパはママと違ってお腹の中で赤ちゃんを育てたわけではないので、親としての自覚を持ちにくいといわれています。
里帰り期間は親になるための第一歩となる大切な時期なので、パパが会えるときに歓迎的な雰囲気で赤ちゃんに会わせてあげたいものです。
大事なことがあと一つ。「立会い出産」です。里帰り先が遠方にある場合、パパは出産に間に合わないかもしれません。
またママの入院中、パパの宿泊先が必要です。里帰り先にパパが一人でお世話になるのが難しい場合は、ホテルを用意したり、家族が一緒に泊まれる産院を選びましょう!
もちろん赤ちゃんやママの体調が優先ですが、パパや義理の両親も赤ちゃんの誕生を心待ちにしていると思いますので、里帰り出産するかの考える際の判断材料のひとつとして、パパや義理の両親のことも頭に入れておきましょう。
生活リズムの違いなど、実家の環境も考えてあげて!
ここ最近晩婚化がすすみ高齢出産が増え、里帰り先の両親も高齢の場合もあります。またその反対で、里帰り先の両親がまだまだ現役で働いている場合もあります。
どちらの場合も、里帰りすることで両親の負担を増やしてしまうこともあるし、反対にママが全部家事をしなくてはいけなくなってしまったなど、ママの負担が増えてしまうこともあるんです。
次は里帰り先の両親の生活環境についての判断基準をご紹介します。
赤ちゃんは夜間も手がかかる!事前に対策を練っておいて
両親がまだ現役で仕事をしている場合は、日中に陣痛が始まってしまったら、一人で産院に行かなくてはいけないかもしれません。
また産後も赤ちゃんとママだけになる時間が多くなると、ママの体調が良くない場合にも赤ちゃんのお世話をしなくてはいけなかったり、困ったときに頼れないという状況になるかもしれません。
さらに赤ちゃんは夜いつもおりこうに寝てくれるというわけではありません。24時間つきっきりです。
夜に赤ちゃんが寝ないで泣いてばかりいるようなときは、出産を終えたばかりのママだけでは体力的にも精神的にも限界があります。
両親がフルタイムで仕事をしている場合や高齢の場合は、夜間のサポートは体力的に難しいかもしれませんので、自宅に一人でいるような状況とほとんど変わらないかもしれません。
こういう場合は、若く体力のあるパパの方が夜間のサポートはできるかもしれませんのでパパの出番です!パパに相談してみましょう。
里帰りするときは、両親が仕事でいないときはどうするか、夜間手伝ってくれる人はいるのかどうかを事前に話し合っておきましょう。
家事の分担は明確にすることがおすすめ!
産後少したち体の回復が良いと、だんだん少しずつ体を動かしたくなってきます。
しかし産後は体が回復していると思っても少し動くと体に違和感を覚えたりするので、もちろん家事はなるべく他の人にお願いしたいところです。
しかし、病気ではないので周りの人から見ると元気そうに見えてしまうのも難しいところ。
中には、両親から「もう十分元気そうなのに家事のひとつもしない!」なんて厳しいことを言われてしまったママもいるようです。
そして家事のやり方は人それぞれなので、それもまた難しいところです。
産前は体調がよければ率先して家事を手伝うようにしましょう。産後しばらくすぎたら、体の状態を両親に伝えてみましょう。
「歩いたら骨盤が痛む」など細かいことまで伝えることが大切です。
ママの体の状態がわかっていれば、家事ができる状態なのかどうか両親もわかってくれるでしょう。
事前に自宅に帰る日にちをある程度伝えておくのも良い手です。「いつになったら帰るのだろう?」よりは「何日までしかいない」と思えた方が、「それなら休ませてあげよう!」と両親の気持ちに余裕が生まれるからです。
ママも家事の分担や滞在期間などは曖昧にせずに明確にした方が、変に気を遣わずに体を休めることができますよ!
もちろん家事の手伝いなどはしなくてもいい!とゆっくり休ませてくれそうな両親であれば、ここは存分に甘えさせてもらうのが一番です!
希望通りの里帰り出産をするためには、事前の情報収集が必要!
里帰り先がママが生まれ育ったなじみの地域だとしても、産婦人科のことや上の子を預ける保育園のことなど出産・育児に関しての情報は新しく集めないとわからないことばかりです。
幸せな里帰りをするために、知っておきたいことをまとめました。ぜひ検討材料に参考にしてみてください。
希望の産院がないことも…事前に調べるのがベター!
最近は産院によって特徴が様々。無痛分娩を選べたり、女医さんを選べたり、あるいは入院中のご飯が豪華なことで有名だったり・・・。
実家の地域によっては、ママが希望する病院が見つからないこともあります。もちろん自宅近くに気に入った産院がある場合は、自宅に両親に手伝いに来てもらうという選択肢もありますね。
人気な病院だと里帰り出産は受け入れてくれなかったりします。里帰り先に気に入る病院があるか・分娩予約ができるのかも必ず調べておきましょう。
また両親が良い病院を教えてくれたときは、分娩予約する前に必ずその情報が新しいものなのか調べましょう。
病院は先生が変わってしまっていたり、設備もどんどん変わります。最新の情報は、地元の友達やインターネットの情報を確認することをおすすめします。
上の子がいるときは里帰り先の自治体に保育園が利用できるか確認してみよう
二人目以降の出産の時は、上のお子さんをどうするかを考えなくてはなりませんね。
産前1ヶ月~産後1ヶ月までとしても、最短で2ヶ月も実家で過ごさなくてはなりません。
子どもは同じ位の年齢のお友達がいなくては退屈してしまうし、近所に気軽に行けるような公園がないこともあります。
特に下の子が産まれるときは、上の子は不安定になりがちです。帰省先が遠い場合は、環境が一変することによって、不安定な気持ちを助長させてしまう恐れもあります。
また1泊や2泊で遊びに行けば両親も孫に会えて喜んで遊ぶものの、長期間にわたるとさすがに両親も疲れてしまうこともあるでしょう。
幼稚園・保育園に行くことで、別れ際は寂しがるかもしれませんが、気を紛らわすことができるので、私は幼稚園・保育園はお休みせずに通わせ続けることをお勧めします。
上の子を連れて里帰りする場合は、自治体によっては、里帰り先の地域の保育園に預けられるという制度があるので、調べてみましょう。
上の子がストレス発散できるような環境を作ってあげられるか事前に両親と話し合っておくことも良いかもしれませんね!
友達と話してリフレッシュ!気軽に会えそうな友達に里帰りすることを伝える!
長期になりがちな里帰り期間。退屈な気持ちになってきたら、友達と外にでておしゃべりするだけでも気分転換になります。
しかし、意外と仲の良い友達はすでに地元を離れてしまっていたり、地元に残っている友達も平日は仕事でなかなか会えなかったりするのです。
地域によっては、車でないと友達に会いに行けないところもあるでしょう。予定日が近づくと、車の運転は心配ですよね。新生児を車に乗せるのことも心配に思うでしょう。
ぜひ気軽に会える友達がいるのかどうか、事前に連絡をとってみましょう!同世代の友達に会うことでストレス発散することができますよ!
ママが一番穏やかにいられる産前産後プランを!
産まれてきた赤ちゃんにとって何が一番大切なことなのでしょうか?それはママが幸せなことです。
いくら里帰りをすれば家事をしなくて済むといえども、ママが居心地の悪さを感じストレスを感じていたら、赤ちゃんにも伝わってしまいます…
私は3度の出産を経て、里帰りしなくても、手伝いに来てもらわなくても意外と乗り切れるし、何より大切なことは、ママが穏やかな気持ちでいられることだと思いました。
赤ちゃんのお世話に必要なことは産院で教えてくれるし、里帰りしない場合は、食事は出産前に作り置きしておいた冷凍物や買って来たお弁当で済ませる。掃除は少しくらいしなくても赤ちゃんは元気です!
里帰り出産で安心して過ごせる産後も良いけれど、夫婦二人で工夫して協力し合って過ごす産後も夫婦の絆を強くしてくれる良いものですよ!
出産や産後の生活の中で一番重視することを決めて、ママが一番穏やかに赤ちゃんと過ごせるような方法を選んでみてはいかがでしょうか?
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新米ママさん
里帰り出産は嫌だと言っていたのに誰も味方になってくれませんでした。 諦めていたけど妊娠6か月目を終えようとする今やっぱり嫌で旦那にこの記事を見つけ、URLを送ったところ、頑固だから俺の言うことはきかない。と旦那がおれてくれました。ありがとうございました。
MARCH(マーチ)では、妊娠や子育ての先輩たちが、ためになる情報を毎日配信しています!新米ママ&パパはぜひご覧ください♪
まだデータがありません。