破水の種類とそれぞれの症状は?出産前に知っておいて!

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2018/06/12

破水ってどんな症状なんだろうと心配している妊婦さん

出産予定日が近づいてくると、いつ赤ちゃんと会えるのか楽しみになってきますよね。その反面、陣痛や破水がいつ起こるのか、どんなものなのか不安にもなる方も多いです。

分娩に入るまでの過程は人それぞれで、必ずしもお産が陣痛から始まる訳ではなく、陣痛の兆候もなく、破水が先にきて慌ててしまうこともあります。

そもそも破水とはどんな状態をいうのか、症状や種類について説明します。

破水とは、卵膜が破れて中の羊水が外に流れ出る状態

赤ちゃんはママのお腹の羊水の中で育っていきます。この羊水を包んでいるのが卵膜です。なんらかの原因で、卵膜が破れて、中の羊水が外に流れ出る事を破水といいます。

通常、赤ちゃんが大きく育って、羊水の外でも生きていけるようになると陣痛が起こり、それに伴い破水が起きますが、陣痛もなく破水が起こる場合もあります。

破水は分娩に伴って起きるのが理想的

破水は、羊水の中で育った胎児が盤出される際に起きます。ですので、37週以降に陣痛が起き、分娩途中に起きる破水が理想的な状態と言えます。

通常、赤ちゃんが充分に育っていて、産道を降りる準備が整い、子宮口が全開大になったときに破水はおきます。

赤ちゃんの頭と子宮口側の卵膜の間にある前羊水部分が、陣痛に伴って子宮口と赤ちゃんの頭で圧迫されると、卵膜が破れて羊水が流れ出ます。

流れ出た羊水が産道を濡すことで、赤ちゃんが産道を通りやすくなり、お産をスムーズにしてくれるという役割も持っています。

羊水の中では呼吸をしていなかった赤ちゃんが、卵膜を破って、ママのお腹の中から外に出てくると、産声をあげて肺呼吸を始めます。

関連記事:適時破水が起きる正常なタイミングは分娩第2期!

全ての破水がベストなタイミングでおきるとは限らない

陣痛が始まる前に破水したり、子宮口が全開大になっても破水しない場合があります。

体質的なものや、卵膜の脆弱や強靭、羊水の量、胎位異常など、様々な要因が考えられます。

兆候が分かっていれば良いのですが、分からない場合もあるので、いつ破水が起こっても良いように意識して準備しておくことも大切です。

関連記事:非適時破水が起こる原因…理由によっては防げるものも!

破水に気づいたらすぐに医療機関に連絡!感染症のリスクも…

卵膜が破れて羊水が全て流れ出てしまうと、赤ちゃんはお腹の中で長い時間は生活することはできなくなります。

羊水には赤ちゃんを守ったり成長させるための、大切な役割を持っているためです。

赤ちゃんがお腹にいるときの羊水の主な役割
  • 外の衝撃から赤ちゃんを守るクッションになっている
  • 手足を動かして運動できるスペースを作る
  • 羊水を飲んだり吐いたりすることで肺呼吸の練習をしている

また、卵膜には細菌の侵入を防いだり、羊水が流れ出るのを防ぐ役割を持っていて、卵膜が破れると感染しやすい状態になってしまいます。

分娩が始まる前に破水した場合、医師の指示に従って管理し、37週未満に破水が起きた場合、赤ちゃんの成長を見ながら、出来るだけ妊娠期間を延長させる処置がとられます。

卵膜が破れると子宮内感染や産道感染が起きやすい状態になるので、破水に気が付いたら、すぐに産婦人科などの医療機関に連絡することが大切です。

関連記事:分娩開始前に起こる前期破水でも慌てないで!原因・症状と対処法

破水する位置によって症状が違う!破水位置による呼び方

破水する位置によって2種類の呼び方と症状に分けられます。

低位破水
子宮口近くの卵膜が破けて、破水した状態をいいます。パシャーっと大量の羊水が一度に出てきます。パチンという破ける音を感じる人もいます。
高位破水
子宮口から遠い場所が破けて、破水した状態をいいます。ちょろちょろと少量の羊水が少しずつ流れ出ます。
低位破水は一般的な破水の状態で破水の量も多いため、比較的気が付きやすいですが、高位破水は気付くのが遅れる恐れがあり注意が必要です。

関連記事:子宮口から離れた場所から破水する高位破水の症状・原因と対処法
関連記事:破水と尿漏れは間違えやすい…破水と尿漏れを見分けるには?

陣痛が来なくても破水する時がある!時期別の破水の種類

破水する時期によっても呼び方があり、それぞれの対処法も違ってきます。

適時破水
陣痛→破水→出産の順になり、子宮口が全開大(10㎝くらい)になってから、破水する状態を言い、一番多いパターンで理想的な状態と考えられています。
早期破水
適時破水と同じく陣痛→破水→出産の順ですが、子宮口が全開になる前に破水する状態を言います。分娩が始まってからの陣痛なので、通常は特に問題はありません。

赤ちゃんが感染するのを防ぐために、抗生剤を処方するなど、適切に管理する必要があります。

前期破水
早期破水と混合されやすいですが、陣痛が始まる前に破水が起きるので、最も注意すべき破水の状態と言えます。感染の恐れがあるため、早めに病院へ行く必要があります。

前期破水はPROM(プロム)と呼ばれることもあり、卵膜が破れた状態を放置しておくと、外部から細菌が入り感染する恐れがあります。

遅延破水
陣痛→破水→出産の順ですが、子宮口が全開になっているにも関わらず、破水しない状態を言います。分娩遅延、早期胎盤剥離に繋がる可能性もあります。

卵膜を人工的に破る「人工破膜」という処置を取られます。

分娩に入っていて、医師の管理下の元 適切な処置を取られば良いのですが、前期破水で高位破水の場合は破水と気づかず、処置が遅れる危険もあります。

関連記事:子宮口全開前に破水する早期破水が起きた場合の注意点と対処法

破水と判断できない場合は医療機関へ連絡することが大切

羊水や卵膜は赤ちゃんがお腹の中で成長するために大切な役割を持っています。分娩途中に起きる破水と予期できない時期に起きる破水で、破水の意味合いも変わってきます。

破水が起きると子宮内感染の恐れがでてくるため、妊娠週数に関係なく、出来るだけ早く医療機関を受診しなくてはいけません。

破水で受診した場合は入院になりますので、妊娠後期に入ったら入院準備や、破水に備えて大きめのナプキンか清潔なタオルなどを、用意しておくと安心ですよ。

「たぶん違うと思う」「違っていたら迷惑だしなぁ」など、あいまいな場合も「もしかしたら…」と考え直してすぐに医療機関へ連絡しましょう。

関連記事:破水かどうかわからない…判断方法と放置した場合のリスクは?
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