破水かどうか分からない…どうすればいい?判断方法と放置した場合のリスク

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2017/12/08

妊娠中、少し下着が湿っている気がすると、破水なのかどうかとドキドキすることがあります。

臨月に入って出産予定日が近いのならば、例え破水したとしても、すぐに掛かりつけの産婦人科を受診し、出産に繋がれば特に問題はありません。

ただし、破水した状態を放置した場合はリスクが高くなります。破水と判断する方法と、破水を放置した場合のリスクについてお話しします。

破水後24時間以上経つと感染症のリスクが高まる

卵膜は赤ちゃんが細菌感染などしないように守る役割を持っています。破水すると、感染のリスクが高まります。

子宮内感染
卵膜が破れると、細菌が子宮頸管を経由して卵膜の破れたところから子宮内に侵入し、子宮内感染を起こしやすい状態になります。
産道感染
破水してから出産までに時間が掛かりすぎると、B群溶連菌感染症、単純ヘルペスウイルス感染症などの感染症に掛かりやすい状態になります。

流れ出ている羊水にも殺菌作用があるのに加え、赤ちゃんにも抵抗力があるため、破水してすぐに危険な状態になることはありません。

ただし、破水してから出産まで24時間以上経過すると、感染症を起こしやすい状態になるので注意が必要です。

破水した場合はすぐに気付くこととで、感染症のリスクを下げることが出来ます。

破水に気付いて病院内にいる場合は、抗生剤などで感染を防ぎながら分娩するので、あまり問題ありませんが、気付かない状態だと感染の危険が高まります。

羊水の減少のままだと赤ちゃんの発育に影響が出る

低位破水だと羊水が大量に流れ出るので、破水にすぐに気が付き、病院へ向かうことが殆どですが、高位破水だと少しずつ羊水が流れ出るので気付かない場合があります。

羊水が減っているのに気づかずに放置していると、赤ちゃんの発育に影響が出てきます。

肺が育たない…赤ちゃんは羊水を飲んで肺呼吸の練習している

赤ちゃんは羊水を飲んで肺呼吸の練習をしています。羊水の量が少なくなり、肺呼吸の練習ができなくなると肺が充分に成長しなくなります。

赤ちゃんはお腹の中では臍帯(へその緒)を通じて、酸素や栄養をもらっていますが、外に出たら肺呼吸をしないと生きていくことはできません。

お腹の中で肺が充分に育つことは、生きていくために重要な意味を持っているため、肺の成熟が分娩しても良いかの基準にもなっています。

子宮壁で赤ちゃんが圧迫され苦しい状態に

羊水は赤ちゃんを守るクッション代わりにもなっています。

羊水が少なくなっているのに気づかずにいると、赤ちゃんや臍帯が子宮壁で圧迫されて苦しくなる可能性があります。

羊水スペースがないことでおきる弊害
  • 血液の流れが悪くなる…栄養や酸素が赤ちゃんに十分にいかず胎児機能不全に
  • 赤ちゃんの動くスペースが少ない…肺の成長への弊害、手足の変形
  • 羊膜との癒着…羊膜と赤ちゃんが引っ付いた状態が続くと羊膜の一部が癒着する
羊水は赤ちゃんを成長させたり、守ったりしてくれています。羊水が少なくなったのに気づかないと、赤ちゃんの成長や機能に影響が出てきます。

卵膜が破れたところから臍帯脱出の危険!

破水が起こると羊水の勢いで卵膜の破れたところから、臍帯(へその緒)が子宮外へ飛び出してしまうことがあります。小さめの赤ちゃんや逆子だと起きやすくなります。

臍帯は赤ちゃんの命綱です。お腹の中にいる赤ちゃんは、自分で呼吸することができないので、臍帯を通じて酸素や栄養をもらっています。

子宮外へ臍帯が飛び出すと、臍帯への血流が妨げられて、赤ちゃんへ栄養や酸素が行かない状態が続くと、胎児機能不全に陥る可能性が出てきます。

▼羊水過少症についてはコチラも参考にしてみて!

緑色や赤色の場合は要注意!母子が危険になることも

羊水の色は通常、通常無色透明か白っぽいです。おしるしが混ざって淡いピンク色や茶色になる場合もあります。

緑色や赤色の場合も破水の可能性が高く、その場合は放置すると通常の破水よりもリスクが高くなります。

【緑色の羊水】は羊水混濁!胎便を含んだ羊水で呼吸困難に

緑色の場合は「羊水混濁」といい、羊水に赤ちゃんの便が混ざってしまっている状態です。羊水の中で赤ちゃんは、羊水を飲み込んで肺呼吸の練習やおしっこをしています。

排便は赤ちゃんが産まれてから、0~2日後に初めてするもので、お腹の中でうんちをしてしまうのは、低酸素状態で腸の働きが活発になっている可能性があります。

胎便を含んだ羊水を飲み込むと、肺や気管支に便がはいり呼吸困難になる恐れがあり、赤ちゃんが胎便を飲む混んで、呼吸困難になった状態を「胎便吸引症候群」と言います。

出産後すぐに、口、鼻についた羊水を取り除き、汚れた羊水が気管や肺に入っている場合は洗浄され、状況によってはNICUでの治療になります。

▼羊水混濁の原因やリスクについてはコチラも参考にしてみて!

【赤色の羊水】は常位胎盤早期剥離の可能性

また、羊水の色が真っ赤~黒ずんだ赤色(血性羊水)の場合は、常位胎盤早期剥離などの可能性が考えられます。

常位胎盤早期剥離は妊娠中に何らかの原因で、胎盤が子宮から剥がれてしまう疾患で、母子ともに危険な状態になります。

  • 赤ちゃん側への影響…赤ちゃんへ酸素や栄養分が届かなくなる
  • ママ側への影響…剥がれた部分から悪影響のある物質が子宮内やママの血液内に入り込むと、血液が固まりにくい状態(DIC)になる

常位胎盤早期剥離はの頻度はそう多くはなく、0.3%~0.9%くらいです。軽い場合は気付かないときもありますが、症状が重い場合は、持続的な強い痛みを伴います。

もしも常位胎盤早期剥離だった場合、迅速に対応することが重要になります。羊水の色が赤~黒ずんだ赤い色の場合は、一刻も早く病院へ連絡しましょう。

▼胎盤剥離が起こったときの母子のリスクについてはコチラも参考にしてみて!

自分の意志で止められない液体!破水したか見分けるポイント

尿は黄色っぽくアンモニア臭なのに対して、羊水は生暖かく、無臭か生臭さを感じるママもいるようです。

低位破水は大量の水が一気に流れ出す

子宮口に近い位置から破水する低位破水だと、破水に気付く人が多いです。

低位破水の特徴
  • パシャっと大量の水が流れ出てくる(下着がびっしょり濡れるくらい)
  • 力を入れても止めることができない

大量の水が流れ出るので、破水とすぐに気付くことが出来ます。あまりに大量の羊水が出ると、大丈夫なのかと慌ててしまいますよね。

羊水は妊娠8~9ケ月で800mlくらいあり、破水しても赤ちゃんが子宮口をふさぐので、全部がすぐに流れ出てしまうことはありません。

清潔なバスタオルや大き目のナプキンなどをあてて、落ち着いて産院に連絡し、自分の運転しない車で受診しましょう。

高位破水は少量の水がチョロチョロと流れ出る

尿漏れなどと間違えて、放置しやすいのが高位破水です。

高位破水の特徴
  • 少量の水がチョロチョロ流れ出てくる(少し下着が湿る程度のことも)
  • 自分の意志で止めることが出来ない

高位破水は気が付かないうちに少しずつ羊水が流れでて、気付くのが遅れて、いつの間にか、赤ちゃんが苦しい状態になってしまう可能性があります。

高位破水低位破水ともに、破水したら自分の意志で止めることが出来ません。少量でも力を入れても止められない液体の場合は、破水が疑われます。

▼高位破水についてはコチラも参考にしてみて!

破水と判断できなくても破水を疑うのが安全

破水も症状によっては気付くことが難しいですが、破水を放置すると赤ちゃんやママへのリスクも高くなります。

まずは、自分で止めることができない液体が出てきたら、破水を疑いすぐに医療機関へ連絡するようにしましょう。

連絡する際は、出始めた時間や液体の色、状態、痛みがあるかどうかなど、状況を細かく伝えて指示を仰ぎましょう。

破水なのかただの尿漏れなのか、気付いた時間によっては明日でも良いかなどと思ってしまう場合もありますよね。

でも、破水の疑いがあれば、一刻を争う場合もあるので、診療時間内外を問わず連絡し指示を仰ぐことが、破水後のリスクを減らし安全に出産できることに繋がります。

▼前期破水についてはコチラも参考にしてみて!

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