陣痛開始前に起こる前期破水でも慌てないで!原因・症状と対処法

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2017/12/08

前期破水しているかもしれない妊婦さん

陣痛が来てから破水が来ると思っていたら、破水が先になってしまうと戸惑ったという経験を持つママは意外と多いです。

陣痛が起こる前に起きる破水を「前期破水」と呼びます。

出産予定日が近づいてきて、なんとなく心の準備が出来ている場合は破水を疑い病院へ連絡するママも多いのですが、予期せぬ時期に起きる場合もあるので注意が必要です。

前期破水が起きる原因や症状、破水したときに対処する方法について説明します。

前期破水は陣痛が起きる前、適時破水は陣痛が起きた後の破水。

適時破水は陣痛が起きた後に、子宮口全開大になった後に卵膜が破れて破水する状態で、前期破水は陣痛が起きる前に、破水してしまう状態のことを言います。

前期破水はPROMとも呼ばれ、大きく分けて、37週未満に起きるPreterm-PROMと、37週以降に起きるPROM(またはterm PROM)に分けられます。

前期破水は全分娩数の5~10%の割合で起きていて、決して珍しい事ではありません。また、そのうち20~30%(全分娩数の1~3%)がPreterm-PROMの状態です。

破水は臨月に入ってから起きるものと思われがちですが、臨月に入る前にも起きる可能性があるため、破水ではないと思い込まないことも大切です。

陣痛が始まる前に破水が起きる主な原因は2つ

一般的に破水というと陣痛が起きた後に起きる、適時破水をイメージしますが、なぜ陣痛始まる前に破水が起きてしまうのでしょうか?

前期破水の主な原因
  • 卵膜の異常
  • 急激な子宮内圧の上昇

子宮内感染などが要因になる卵膜の異常や、羊水過多・多胎妊娠などによる子宮内圧の上昇などが、前期破水の主な要因となっています。

また、羊水検査や胎児手術など卵膜に損傷があると、前期破水を起こしやすい状態になりますが、その場合は無菌的な状態なので卵膜が修復し、自然に治る可能性があります。

▼非適時破水についてはコチラも参考にしてみて!

前期破水をした時の症状と妊娠週数毎に心配されること

前期破水をした場合、陣痛が起きてから破水するのとは違い、医師の管理下にない時に起こることが殆どです。

前期破水の症状と破水してから陣痛が起きるまでの時間

子宮口付近で卵膜が破ける低位破水の場合は、いきなりドバっと大量の羊水が流れ出てきます。

高位破水の場合は、チョロチョロ少しずつ羊水が流れ出ていくので、気付くのが遅くなる傾向があります。

  • 低位破水の場合…破水が起きた後に比較的早く陣痛が始まる
  • 高位破水の場合…陣痛まで数日から数週間かかる場合がある
破水してから陣痛が起きるまでの時間は、低位破水か高位破水で違ってきます。いずれにしても、すぐに医療機関に連絡する必要があります。

37週以降の前期破水の場合の主なリスクは2つ

37週以降の前期破水では、病院内で管理されながら、陣痛から分娩に繋がれば、それほど心配されることはありません。

主に心配されること
  • 子宮内感染
  • 胎児機能不全(胎児仮死)

前期破水に気付かず、陣痛もなかなか始まらない場合には、子宮内感染や胎児機能不全に陥る可能性が出てきます。

37週以降の前期破水では80%以上が、24時間以内に陣痛が起こり、分娩に至っていますが、分娩が遅れると膣内細菌が上昇し、感染リスクが高くなります。

37週未満(Preterm-PROM)の場合は胎児発育にも注意が必要

37週以降の正期産に入ってからの前期破水とは違い、37週未満の前期破水では考慮しなくてはいけなくなる点が増えてきます。

主に心配されること
  • 子宮内感染…卵膜が破れていることによる上位感染
  • 胎児機能不全…臍帯(さいたい)が圧迫され、母体から酸素や栄養分を受け取れなくなる
  • 胎児発育不全…子宮内での胎動空間が減少するため、手足の変形や肺低形成が起こる
  • 常位胎盤早期剥離…子宮内圧の急激な減少によって胎盤が剥離する
  • 胎児の未成熟
34週以降であれば、肺も成熟しており、母体外でも管理されていれば、新生児期に合併症の起こる確率も少なくなります。

前期破水の対応法!医療機関へ連絡して動き回らず車で移動

もしかして破水かも…と、思っても「早すぎるので勘違いかも…。」と、そのまま見過ごしてしまうこともあります。

破水したとはっきり分からなくても、破水している可能性もあります。

破水した、または破水したかも?というときには、どのように対処すれば良いのかお話しします。

破水した場合は出来るだけ早く医療機関に連絡する

赤ちゃんを包み込んで守っていた卵膜が破れているため、破水後は時間が経てば経つほど、菌に感染する可能性が高くなります。

また、羊水が流れ出てしまうので、羊水が持つ衝撃を柔らかくする作用や、赤ちゃんの運動する空間を維持する作用などが無くなってしまいます。

破水に気付いたら、または破水かも…と思ったら、すぐに掛かりつけの産科医のいる病院へ連絡し、指示に従うようにしましょう。

動き回るのはNG!あわてずに行動をするのが大切

通常、陣痛や破水が起きたばかりの状況から、すぐにお産が始まることはないので、一度、深呼吸をして下記のように行動しましょう。

  1. 清潔なタオルまたは大き目のナプキン、あれば大人用のオムツをあてておく
  2. 病院へ連絡をし、指示を仰ぐ
  3. 入院の準備をする
  4. タクシーか他の人が運転する車に乗って病院へ移動する

タクシーに乗る場合はシートを汚さないように、レジャーシートや大き目のビニール袋をお尻の下に敷いておくようにしましょう。

破水をした後、動き回ると、羊水が出てしまうので、タクシーや車の準備ができるまでは、出来る限り安静にするようにして下さい。妊婦自身の運転はNGです。

破水で救急車の使用は緊急を要する場合はOK!病院の指示に従って

前期破水だと「すぐにお産が始まるのかも」という焦る気持ちから、救急車を呼んでしまう方も多いようです。

でも、通常の正産期での破水の場合は、救急車を呼ぶことはタブーとされています。ただし、破水でも場合によっては、救急車を呼ぶように指示されることもあります。

  • 妊娠週数が少ない(34週未満など)
  • 出血を伴っている
  • すぐに分娩に至る可能性がある
  • 陣痛とは異なる不規則で激しい痛み(常位胎盤早期剥離の可能性)
  • 周りに誰もおらず、歩けない状態

救急車の使用については、それぞれの置かれた状況によって異なります。緊急の場合、ママや赤ちゃんが危険に晒されることもあるため、病院の指示に従うようにしましょう。

病院へ連絡する際、症状を詳しく連絡することで、緊急を要するのかどうか判断しやすくなります。医師の指示に従って冷静に対応することが大切です。

破水したかもと思ったらシャワーやお風呂はNG

病院に行く前にお風呂に入って、清潔にしておこうと考える方もいますよね。

陣痛だけの場合はOKなのですが、破水した場合は、細菌感染しやすい状態になっているため、お風呂やシャワーは厳禁です。

破水かどうかはっきり分からない場合も、シャワーやお風呂を使用せずに、病院へ連絡するようにしましょう。

前期破水した場合どんな処置がとられるのか

前期破水した場合は、必ず入院措置がとられるようになります。妊娠の状態によって、分娩に持っていくのか、妊娠継続の処置がとられるのか変わってきます。

37週未満は状況による場合が多い…管理しながら妊娠を持続も

35週未満の前期破水の場合は、妊娠を継続する措置が取られる場合が殆どです。

35週以降でも、高位破水の場合で陣痛が起きておらず、感染がなく、羊水の流出が少量の場合は、経過観察することもあります

基本的には抗生物質の投与、羊水の注入、外陰部の清潔を保持、胎児の肺を成熟させるため副腎皮質ステロイドの母体への投与、子宮収縮の抑制などの措置が取られます。

感染や羊水過少にならないように注意し、胎児モニタリングを行いながら、管理することが大切です。

ただし、妊娠の継続をせず、分娩に持っていく場合もあります。

  • 明かな子宮内感染や胎児感染が見られる
  • 胎児機能不全(胎児仮死)
  • 子宮収縮があり抑制ができない
  • 充分に肺が成熟している

肺が成熟する34週を超えることを目指して、入院して安静を維持しながら、分娩できる時期になるのを待ちます。

37週未満(特に35週未満)の場合、NICUのある周産期施設で管理され、産科の医師と、小児科医が連携して、妊娠の状態が管理できる体勢が必要です。

37週以降は分娩が進められる

37週以降は正産期に入っているため、感染予防をし、赤ちゃんの様子を観察しながら、分娩させる方法が取られます。

陣痛が来るのを待ちながら、24時間以降になった殆どの場合が、分娩を誘発する処置が考慮されます。分娩に至らない場合は、帝王切開に切り替えられる場合もあります。

前期破水の診断方法…内診とPHの検査が一般的

前期破水の診断はまず内診によって慎重に行われます。膣鏡を使って、大量の水のようなオリモノが持続的に流出していないかを確認します。

持続的に流れ出ているようでしたら、破水と判断されます。

膣内のPHの確認…一般的な検査方法

膣内に流れ出ている液体を、BTB試験紙またはエムニケーター(専用の綿棒)を当てて液体のPHを確認します。

青色に変化する場合は、羊水と診断されます。正常な膣内は弱酸性で、羊水はアルカリ性で、精度は90~95%くらいです。

ただし、PHの検査は出血がある場合に擬陽性(羊水でなくても羊水と疑われる)を示すこともあります。

精度が高い診断方法…羊水中に高濃度に含まれる成分の検出

羊水中に高濃度に含まれる成分が、検出されるかどうかで診断する方法です。

  • 癌胎児性フィブロネクチン…膣内に存在せず、卵膜や羊水に含まれる
  • α-フェトプロテイン(AFP)…羊水中に高濃度に含まれている
  • ヒトインスリン様成長因子結合蛋白1型(IGFBP-1)…羊水中には高濃度、膣内や母体には殆ど含まれていない

いずれの方法もPHの検査よりは精度が高いです。

これら診断方法については、検査薬が高価なこともあり、通常はあまり行われていませんが、一般的な検査方法で診断できない場合に用いられる場合があります。

前期破水しても慌てないために準備しておくこと

陣痛が先と思っていたら、破水が先になってしまうことはかなりの確率であります。いざ、破水になったときに慌てないために、下記のことを準備しておきましょう。

  • 大き目のナプキン、大人用のオムツまたは清潔なタオルを用意しておく
  • 破水が起きた時の移動方法を確認しておく
  • いつでも入院できる準備をしておく

出産はまだ先と思っていても、何が起こるかわかりません。特に妊娠中期以降からは、病院への移動手段など、破水が起きた場合をシミレーションしておくと良いでしょう。

陣痛タクシー・マタニティ-タクシーなどが運行している地域でしたら、予め予約しておくことをお勧めします。

陣痛タクシーとは
事前登録しておけば陣痛が起きた時に、スムーズに産院まで、24時間対応で送り届けてくれるサービスです。サービス内容は会社により異なるので事前に確認してみましょう。
予定日はまだ先だから…と思っていたのに破水して、慌ててしまうこともあります。もしもの場合どうしたら良いのか、予め確認しておくことも大切です。

▼陣痛タクシーについてはコチラも参考にしてみて!

破水したかも…自信がなくても病院へ連絡しよう

正産期に入っていれば、破水と意識されますが、まだ臨月に入っていない場合は、まず破水ではないと思い込んでしまうこともあります。

破水と思って破水じゃなかった場合は問題ありませんが、破水じゃないと思って破水だった場合は、危険な状況になることもあります。

妊娠中は、自分で判断できないことが良くあり、不安や戸惑うことも多くなります。自分で状況を判断できないからと言っても、恥ずかしいことではありません。

破水かも…と思って、自分で判断できない場合は、自信がなくても病院へ連絡し、指示を仰ぐようにしましょう。

▼破水かどうか分からない場合の判断についてはコチラも参考にしてみて!

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