やる気スイッチは失敗や体験で入る!子どもの管理教育は危険

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2016/03/04

子供のやる気を出す親
国際的に見ても日本女性の教育レベルは高水準なせいか、近年、高学歴のママが増えてきたように思います。

マニュアル世代といわれる人が親になる年代になり、教育熱心な管理教育思考のパパママが目立ってきました。

お受験のための習い事やしつけだけでは「ただの成績のいい子」「親の言うことを聞くだけの子」になってしまう恐れがあります。

しかし、高学歴と子供の幸せはイコールとは限りません。

自立心のある個性的な人間、自分で考え行動できる頼もしい人間に育つためには、幼児期の勉強ばかりの詰め込み教育では難しいいかもしれません。

言われたことだけをきちんとこなす、成績重視の子育ての危険性についてお話します。

高学歴の親は子供にも期待しすぎてしまう

親御さんが高学歴の場合、子供も当たり前のようにいい学校、そして一流企業に就職を…と思いがちです。受験の度に苦労しないよう、幼稚園や小学校から私立を受験するという話も珍しくありません。

また、親が学歴コンプレックスなため、自分のようにさせたくないと子供を早くから習い事をさせ、塾に通わせいい学校を受けさせるなんてこともよくある話です。

自分が出来たから子供も出来るはず!は間違い…

親自身が成績が良くいい学校へ通えたから、子供も出来るはずと思い込むのは間違いです。

子供は親の分身でも何でもありません。別個体で一人の別人格なのです。

お受験で幼稚園、小学校に入学して常にいい成績で6年間優等生で過ごし、中学受験はどこどこで、高校、大学はあのあたりね!なんてイメージしている親御さんは要注意です。

このような親御さんには、既に子供への過剰な管理教育システムが作動しているようです。

勉強は出来るに越したことはありませんが、成績ばかりに気を取られた教育では、子供が生きていく上で重要な自発性、主体性、いわゆる「やる気スイッチ」が入れられなくなってしまします。

幼児期に親がレールを敷いてしまわない

子供と大人は時間の感覚が違います。子供は実にゆったりと生きているのです。

親は1分1秒時間に追われていますが、大人の時間感覚を子供に押しつけてはかわいそうです。

先回りして「次はこれしなさいよ」「あれは終わったの?」「先にこっちでしょ」と急き立ててはいませんか?子供にとって、先のことを時間管理しながら動くことは至難の業です。

大人には簡単でも子供はできなくて当然なんです。でも、そこを我慢できずあれこれ指示出ししてしまうと、親を機嫌よくさせておくためには親の言うとおり「黙っていい子やるしかない」となってしまいます。

これではゆっくり「子供時間」で考えるヒマもないのです。

あなたはここの塾でお利口さんになるのよ!幼稚園はここに通うのよ!小学校はここよ!そのためには勉強しなきゃダメよ!と、あれこれ毎日のように子供にレールを敷いてしまってはいませんか?

子供の考える余裕や言いたい言葉を奪ってはいませんか?一度しっかりと振り返ってみてください。

指示口調よりお願い口調で、行動を誘うような声掛けがよい

子供にその都度その都度指示を出すのではなく、1日のうち、朝、昼、夜の3分割で、特に子供がしないといけないこと、あるいはいつも忘れること各1つずつ、タイミングよく「行動を促す」声かけをしてみてはどうでしょうか。

朝「忘れ物がないか点検しようか」。昼「もうすぐ水泳教室の時間だから、そろそろおもちゃを片付けたほうがいいよ」。夜「食べ終わったらお皿運ぶの手伝ってね」。とちょっとゆとりを持たせた声のかけ方です。

それでもできない場合「まあそんなもんか」と冷静に受け止めてください。イラつかずに、再度「さっき何か頼んでたはずだけどな~」と子供に思い出させてください。

きちんと行動できた時は「さすが!」「ありがとう!」「助かるわ~」と、子供自身が誇らしくなるような「ママからのお礼や励まし」で、やる気と勇気が引き出せます。

子供が親の顔色を伺う条件付きの愛情はいらない

「いつもママの言う事を聞くあなたが好き」といった、条件をつけた好きを子供に言ってはいませんか?

「満点とれる子は大好きよ」「そんなことする子は嫌いよ」これらのセリフを聞いたとき、子供は親の気に入るようにしなければ愛してもらえないと感じるのではないでしょうか。

子供は本来自由でダメなこともしてしまいますし、毎日失敗の繰り返しです。そんな中でもたまに褒められたり励まされたりして、どんな状況の自分もママは見てくれていると、常に愛情を確認しています。

子供が褒められることばかり狙ってしているようでは、親との関係が支配する側される側になってしまっているかもしれません。

幼児期の間に大切な生きる力を学ばせる

「生きる力」とは子供の自立のことです。親の役目は子供が世の中で自立して生きていけるようにすることです。

いい成績でいい学校に行けたとしても、この「生きる力」が備わってないと社会人として苦労するのが目に見えています。

「自立」を学ばせ身につけさせることが親として最大のミッションなのです。

生きる力は子供に自分で判断させることで養われる

では、どのように自立させるのかですが、幼児期は「自立の芽を育てる」といった感じでしょうか。

子供に判断させるなんてムリムリ!とお思いでしょうが、そんなことはありません。

じっと子供の様子を見てみてください。例えば、幼稚園でお友達とケンカした時の仲直りの方法はいろいろあります。

ある子は泣きながらごめんねを言い、許してねとギュッとハグする子もいます。字の書ける子はお手紙で謝る子もいます。得意の絵を描いてプレゼントし何もなかったように振舞う子もいます。

このように、日常的に子供は小さな自分の判断を積み重ねているのです。それでもまだお友達に許してもらえなかったらどうするか、また子供は考えるわけです。この時、親はああしたらいいこうしたらいいと答えを用意しないことです。

子どもの状況を見て、後ろからさりげなくサポートはしてもヘルプはしないことです。親がでしゃばって助けてしまうことが習慣化すると、なんでも親の判断を仰ぐことになり自立の芽が育ちません。

子供に失敗させまいと、親が先回りして頑張れば頑張るほど、子どもの能力開花の妨げとなっているのです。親の許可を待つ自分では何も決められない「言われた通りにするいい子」になってしまいます。

サポートは行動への補助で、ヘルプは子供にさせずやってしまうこと

サポートとヘルプの違いについてですが、簡単に言えばサポートは子供の判断材料になりそうなことをそっと囁く感じです。

あくまでも決定するは子供。行動に移すのも子供自身です。

ヘルプは親が「こうしなさい!」と決めてしまい、行動も「こうするんでしょ!」と言いながらしてしまうことです。

ご自身がいつもどんな言葉がけをしてるのかを一度思い返してみてください。もしヘルプばかりしているようですと、子供から生きる力をつける機会を奪ってしまっているので、サポートに回る努力をすべきです。

自立したたくましい人間には必ず「やる気スイッチ」がある

管理教育一筋で育った「ただ成績がいいだけの聞き分けのいい子」は、高学歴を重視する親にとっては思い通り育ったのかもしれません。

しかし、雑多な社会の中では自分で考え、知恵を出し、行動することが求められます。そんな生きる力を幼児期から備えてやるのは、親の責任ある仕事です。

優秀な成績のための管理教育より「やる気スイッチ」の発見が先

嫌々勉強のプリントや通信教育をやらせるよりも、まずこの時期に子どものやる気に火をつけるタイミングや、特徴を捉えることが後々勉強にも良い影響を与えます。

子供の「やる気スイッチ」は、直接勉強につながっているとは思えません。遊びや競争、失敗、成功、上達、達成といった様々な体験からくる感情の積み重ねが鍵です。

「まだまだもう一回やるぞ!」「今度こそ!」と、ワクワクしながらチャレンジするところに「やる気スイッチ」はつながっているのです。

残念ながら、この「やる気スイッチ」だけは、電気スイッチのように親が入れることはできません。子供本人が自ら「よっしゃ~!」とスイッチを入れるものなのです。

「とにかく勉強だけはして」といった知育重視の教育では、「やる気スイッチ」は見えてこないでしょう。

「やる気スイッチ」に必要な体験と失敗には、ガミガミ怒らないで我慢

失敗させないように助けてしまってばかりでは、やる気スイッチが生かせません。子供に必要な体験と失敗には親の辛抱と我慢が肝心です。

何しろ「失敗しそう…あ~やっぱりやってしまった。」ということを前向きに体験させるんですから親もしんどいことには違いありません。

例えば洗濯物を一緒にたたんでとお願いし、少し教えて途中から任せてしまうとか。おそらくたたんだような、たためてないような状況になるでしょう。

初めから上手に出来るわけないんですから良しとしましょう。「ありがとう!他の用事もはかどって助かったわ~」「また手伝ってね!」と声かけすれば、なんとなくうれしい気持ちで「えへん!」なんてやる気が上昇しますよね。

人数分のジュースを用意させてトレーで運ばせてみる。「こぼしそう…」一抹の不安がよぎりますが、案の定こぼしてもガミガミ怒らず、こんな時の対処の仕方を教えておきます。

「乾いたタオルで吸い取ってから、濡れたタオルで拭く」と一度教えれば、きっと幼稚園なんかで同じ状況になったら、ヒーローのごとくカッコよく率先して対処するでしょう。

「えへん!ママに教えてもらったから出来るの。」と自慢できることで子供の自信に繋がりますね。

ママが辛抱強く子供にさせた失敗体験は、決して無駄にはなっていません。ママの知らないところで子供の成長につながっています。

「やる気スイッチ」はこのような「えへん!」の積み重ねです。失敗しながら次の成功体験につながっていきます。

勉強できて当たり前!よりは、楽しい毎日が当たり前!が理想です

子供の頃は毎日が楽しくて当たり前です。なのに毎日辛そうで陰気、ウジウジしているようでは、具合が悪いのではないかと心配します。

大人の顔色ばかり見ているような子供も精神的に問題がありそうす。

もし、なんでも指示してしまっていたな…勉強勉強言いすぎていたかも…と思い当たるママは、少し子供に自由な時間、考える時間、意見できる時間を意識して作ってあげましょう。

急かさず待ってあげることです。「どうしたい?」「どう思う?」「聞かせて」といった声をかけて、子供の言葉を聞いてあげましょう。

「やる気スイッチ」の入った子は、表情が生き生きして、顔がパアーッと明るく声も元気で見た目にわかります。「楽しい!」を自ら見つけた子は、さらに工夫もしますし、新たな挑戦にも果敢に取り組みます。

やる気を持って継続する力は、次へのステップを予感させます。そうです。ここで上手く読み書きや勉強に興味を移すと面白がってスタートできます。

親は子供のやる気を育てて、いろんなことに挑戦できるよう「ちょっとサポート」するだけでいいのです。子供を信じて生きる力を育ててあげましょう。

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