赤ちゃんのいびきの原因とリスクは?病気が潜んでいる可能性も…

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2017/09/05

いびきをかいて寝ている赤ちゃん

赤ちゃんといえばすやすや眠っているものと思いますが、以外にいびきをかいて寝ている赤ちゃんも多いですよね。

我が家の息子も比較的赤ちゃんの時にはいびきをかくことがあり、夜中にびっくりして飛び起きたこともありました。

大人のいびきにはさまざまな病気が隠れている可能性があるといわれていますが、赤ちゃんの場合にはどうなのでしょうか?赤ちゃんのいびきの原因について調べてみました。

どんないびきをしている?いびきの様子をチェックしましょう

いびきの状態によってさまざまな原因が考えられます。まずは気になるいびきの状態をチェックしてみましょう。

音で分かるいびきの原因

いびきも聞いていると特徴的な音が出ていることがあります。この音の特徴を気にすることで、何が原因でいびきをかいているのかを知ることが出来ます。

いびきの音 補足 主な原因
う~ん
スースー
寝言のようないびきや寝息に近い一定間隔のいびき 生理的ないびき
ズズッ 鼻水をすするような音がするいびき 鼻が詰まっている
アレルギー症状
ゼイゼイ 呼吸が苦しそうないびき 扁桃腺肥大
アデノイド肥大

呼吸の仕方も一緒にチェックして

いびきと同時に赤ちゃんの呼吸の仕方もチェックしてみてください。チェックの方法を紹介します。

  • ティッシュペーパーを1枚鼻の近くに当てて動くかどうか
  • 不自然に喉が落ちくぼんでいないか
  • 寝ている時だけではなくいつも口を開けて呼吸をしていないか
ティッシュペーパーを1枚鼻の近くに当てて動くかどうか
二枚重ねのティッシュペーパーを1枚にして赤ちゃんの鼻の近くに広げてみてください。正常な呼吸をしていれば、ティッシュペーパーは規則的な動きをします。

ですが不規則な動きをしたり動かないときには、呼吸が乱れていたり無呼吸の時間帯がある可能性があります。

不自然に喉が落ちくぼんでいないか
赤ちゃんが寝ているときに喉の様子を見てみましょう。不自然にのどぼとけの部分がへこんでいる様子はないでしょうか。

このような状態がある場合には呼吸自体は正常でも酸素がしっかりと取り込めてない可能性があります

寝ている時だけではなくいつも口を開けて呼吸をしていないか
赤ちゃんは基本的に鼻呼吸をしていますが、呼吸をすることが苦しい時には口呼吸をすることがあります。

いびきの主な原因は口呼吸をすることですが、起きている時にも口呼吸をしているということは、口呼吸が習慣化していることが考えられます。本来とは異なる呼吸方法をする何かしらの理由がある可能性が高くなります。

具体的には扁桃腺肥大やアデノイド肥大、上気道抵抗症候群や睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害の可能性もあります

口呼吸についてはこちらを参考にしてみてください。

いびきの音や呼吸の仕方などによっては、普通のいびきではない危険ないびきの可能性もありますので、単なるいびきととらえずにしっかりと確認することも必要です。

いびきはそもそもどうして起こるのか

いびきの状態によって普通のいびきと危険ないびきに分けていくことが出来ます。それがどうして普通なのか、危険なのかというのはいびきが起こる原因で分けていくことが出来ます。

まずいびきというのはいったいどうして起こるのかを確認してみましょう。

いびきは呼吸をするときに空気が通る道である「気道」が狭まってしまったり、気道の粘膜が振動することによっておこる音です。

ちょうど風船を膨らませてから、空気の出入り口が狭い状態で空気を抜くとブブッ~っと大きな音がしますが、この状態を想像すると分かりやすくなります。

この気道がどうして狭くなるのかによって、普通のいびきと危険ないびきに分けていくことが出来ます。

普通のいびきは生理的なものや赤ちゃんの未発達な器官が影響している

赤ちゃんの体の構造は大人と同じではなくまだ未発達な状態です。そのために大人とは異なる理由でいびきをかくことがあります。

喉の構造がまだ未発達なため

お腹の中で目覚ましい成長を遂げて生れてきた赤ちゃんですが、やはりまだまだ未熟な部分が沢山あります。鼻やのどといった呼吸を行うための呼吸器の構造も未熟な状態になっています。

喉の位置も大人に比べると高い位置にあります。また、舌も上の方になるため、仰向けになって眠っていると、どうしても気道が狭くなりやすいという特徴があります。

成長と共に喉の構造や舌の位置も変化していきますのでこれは生理的な物ということができます。

舌小帯短縮症によるもの

舌と歯茎をつなぐ小帯というものが、舌の裏側に隠れています。この小帯が通常の状態よりも短かったり、長かったりすることで、舌の動きが制限されてしまうことがあります。この症状を舌小帯短縮症といいます。

舌小帯短縮症の場合の特徴として、舌を前に伸ばした時に、舌がハート形になるというものがあります。これは小帯に舌が引っ張られるためです。

この舌小帯短縮症が原因でいびきをかくことがあります。以前は手術を行って治療をしていたことがありますが、現在小児科学会では積極的な手術は行わないという方針となっています。

舌が落ち込んで気道をふさいでいることも

寝ている間はさまざまな筋肉の緊張が解けて緩んでしまいますが、赤ちゃんもこれ同じです。

舌の周りの筋肉が緩み、喉に舌が落ち込んでしまうことで気道をふさいでしまうということも起こります。

これは喉が大人よりも高い位置にあり、舌も高い位置にあるために起こることになります。

体型が関係していることもある

まるまると太った赤ちゃんはぷくぷくとしていてとってもかわいいのですが、この体型が問題となってしまいいびきをかくということもあります。

喉の気道も、鼻の穴もとっても細い赤ちゃんは、どうしても太ることで気道も鼻の穴も狭くなってしまいいびきをかいてしまうことがあります。

これは大人でも細い人よりも太めの人の方がいびきをかくのと同じです。

赤ちゃんは基本的に1歳くらいになって動き回り始めると自然と痩せて幼児体型に変わっていきますが、赤ちゃんの時代はどうしてもぷくぷくとした体型になりやすくなります。

このような器官の構造上の問題によっていびきが起こっているときには寝ている体勢を変えてあげるなどをすることで改善することも多くなります。

気になるいびきとはどのようなものなのか

健康に問題があるようなちょっと気になるいびきもあります。どのようなことが原因で起こるいびきに危険性があるのかをチェックしていきましょう。

鼻づまりによっておこるいびき

基本的に鼻呼吸の赤ちゃんですが、鼻が詰まってしまうと呼吸をすることが出来なくなるために口呼吸を行うことになります。

口呼吸を行うことでいびきをかきやすくなります。

風邪をひいてしまっているかも
風邪をひいていると赤ちゃんも大量に鼻水が出てきます。大人に比べると赤ちゃんの鼻の穴はとっても小さいので、すぐに詰まってしまいます。

風邪が悪化すると鼻水の様子もより粘度が高まるため詰まりやすくなってしまいます。風邪が悪化すると喉の奥で炎症が起こり気道も狭くなりやすいため、さらにいびきがひどくなることもあります。

鼻もつまり気道も狭くなると呼吸困難になってしまう危険性もありますので注意が必要です。

鼻づまりが原因で長い間いびきをかいている場合、鼻詰まりから他の病気になってしまう危険性もあります。

  • 副鼻腔炎(蓄膿症)
  • 後鼻漏症候群
  • 中耳炎
  • 難聴

このような病気の原因になってしまうこともありますので、鼻詰まりが長引くときには耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう。

鼻づまりについてはこちらも参考にしてみてください。

アレルギーによって鼻が詰まっている可能性も
ハウスダストやダニ、カビなどがアレルゲンとなって鼻づまりが起こることもあります。

アレルギー性の鼻水は透明でサラサラの状態のものが多いのですが、赤ちゃんの小さな鼻の場合、鼻水が固まってしまって詰まってしまうこともあります。普段から透明な鼻水が出ている場合には要注意です

舌癒着症によって呼吸がスムーズに行えない

赤ちゃんの舌は大人に比べると高い位置にあるものですが、中には大人よりも前に舌の付け根がある赤ちゃんもいます。このような状態を舌癒着症といいます。

舌癒着症の赤ちゃんの喉は、喉頭蓋や喉頭の位置なども通常よりも高い位置にあり、空気の流れが非常に悪い状況になっています。このためいびきをかくことになります。

舌癒着症の治療は小児科では一般的に手術による治療を行わないという方針の先生が多くいます。口腔外科や耳鼻咽喉科などに相談をしてみることもお勧めです。

扁桃腺肥大やアデノイド肥大による可能性も

喉の奥には口や鼻から細菌などが入ってきてしまった場合に体を守るための免疫システムが備わっています。口から見えるところにある口蓋扁桃と咽頭扁桃(アデノイド)という器官になります。

口蓋扁桃は俗に扁桃腺と呼ばれているの器官で、この器官が腫れたように肥大するのが扁桃腺肥大といい、さらに奥にある咽頭扁桃が腫れたように肥大するのがアデノイド肥大です。

幼児期の子供にはこの扁桃肥大やアデノイド肥大はよく見られる症状になります。扁桃腺肥大は7歳くらいがピークで10歳くらいで小さくなり、アデノイド肥大は4歳くらいから始まり6歳くらいがピークで、18歳くらいには退化していきます。

扁桃腺は口を覗くと見えますが、ここが肥大していると喉までの間が狭くなるためいびきをかきやすくなります。アデノイド肥大になると鼻の奥の方の鼻の穴が塞がれてしまうために口呼吸になっていびきをかきやすくなります。

扁桃肥大になると扁桃腺の炎症や高熱を起こしやすくなりますので注意も必要です。

睡眠障害によってもいびきをかく

睡眠障害は良質な睡眠をとる時に障害となる様々な病気の総称です。赤ちゃんに起こる睡眠障害の代表的なものとしては、睡眠時無呼吸症候群や上気道抵抗症候群といったものがあげられます。舌癒着症の赤ちゃんも睡眠時無呼吸症候群を起こしやすくなります。

呼吸が止まってしまうことがある睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群は寝ている間に一定期間呼吸が止まってしまう状態です。

扁桃肥大やアデノイド肥大の赤ちゃんの中には、睡眠時無呼吸症候群を引き起こしてしまっていることがあります。これは肥大した扁桃腺やアデノイドが寝ている間に気道をふさいでしまうためです。

通常扁桃腺肥大やアデノイド肥大は治療を積極的に行うことは少なくなりますが、睡眠時無呼吸症候群などの症状によって睡眠の阻害がひどい場合には治療を行うこともあります。

睡眠時無呼吸症候群かどうかが疑われるポイントを紹介します。

  • 呼吸をすると胸のあたりが落ちくぼむ
  • 寝返りの打ち方が激しい
  • 日中に元気がなくぼんやりとしていることが多い
  • 寝ているときに呼吸が止まっていることがある

睡眠障害についてはこちらに詳しく載っています。

浅い眠りが続く上気道抵抗症候群
睡眠障害の中でも実は健康状態に悪影響を及ぼすと言われているのがこの上気道抵抗症候群です。

深い眠りになかなかつくことが出来ず、ただでさえ浅い眠りが多い赤ちゃんが深い眠りを取ることが出来ない状態になると、成長を阻害する可能性もあります。

赤ちゃんは寝ている間に成長ホルモンが分泌されてどんどん大きくなりますので、この状態が続くことは非常に危険です。

上気道抵抗症候群が疑われるポイントとしては次のようなものがあります。

  • 寝起きがとても悪い
  • 寝相が悪く寝ている間動き回ることが多い
  • 日中も元気がなくぼんやりとしていることが多い

赤ちゃんの寝相が悪い理由についてはこちらを参考にしてみてください。

いびきの専門は耳鼻科、動画などを撮影するのもおすすめ

危険なタイプのいびきかなと感じたら、まず耳鼻科を受診してください。いびきについての専門家は耳鼻科になっています。

寝ているときの赤ちゃんの様子などをスマホやタブレットなどで動画撮影を行って耳鼻科の先生にチェックしてもらうようにすると状況が分かりやすくなります。

あまり心配し過ぎなくても大丈夫

だいたい半数以上の赤ちゃんは何かしらかの原因でいびきをかくといわれています。いびきをかいているからといって心配し過ぎる必要はありません。

普段赤ちゃんの御機嫌がよく、起きているときには元気に遊んでいる様子があれば、治療などが必要なケースは少なく、成長と共にいびきの原因が改善していきます。

初めての育児の場合には、いびきにびっくりして心配に思うこともあると思いますが、いびきをかいていても寝ているときに何度も起きてしまうというようなことがなければ大きな問題はありません。

ただ、いつもと呼吸がちょっと違う、いびきの様子が違うというときには、一度耳鼻科に相談をしてみることもおすすめです。

赤ちゃんのいびき対策についてはこちらを参考にしてみてください。

みんなのコメント
  • 去らばトマトケチャップさん

    すごく分かりやすかった‼参考になりました‼ありがとうございます?

  • いびきがすごい11才?さん

    いびきの事がすごく分かりやすくてものすごく分かりやすい‼ありがとうございます❗私もトマトケチャップさんとおんなじなのでよくわかりました‼ありがとう⁉いびきがすごい11才でした‼?

  • バナナママ2児の母さん

    マジありがとうございます?私の子供も今、いびきがすごいので探していたらあって検索してみて正解でした‼ありがとう??✨いびきって1度あったら1週間位続くので寝れなくて夫と話し合っていました‼この記事を書いてくれたかたマジで感謝感激ありがとうございます❗これからも記事出してください‼お待ちしています?私

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