高齢出産ほどリスク大…ダウン症の子供が生まれる確率や原因

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2017/07/31

高齢出産の女性

ダウン症、正式名称「ダウン症候群」は、21番目の染色体が1本多く、計3本(トリソミー症)となることで起きる先天性の病気です。

高齢出産を迎える妊婦さんは、歳を重ねるほどにダウン症の子供が産まれる確率が増加します。また、ダウン症だけでなく様々な先天性の疾患を抱える確率も増えると言われています。

なぜ高齢出産ではダウン症児が生まれる確率が増加するのでしょうか。その原因についてご紹介します。

妊婦の年齢で変化するダウン症の子供が産まれる確率

妊婦の年齢が上がると、ダウン症の子供が産まれる確率もあがります。

女性が妊娠する適齢期は20~35歳と言われていて、35歳を過ぎると、生殖機能の老化や機能低下が原因で様々なリスクが増加するとされています。

ダウン症に関しても例外ではなく35歳を過ぎるとリスク増加が顕著になってきます。

ダウン症の出生確率

  • 【20歳での妊娠】1667人に1人
  • 【30歳での妊娠】952人に1人
  • 【35歳での妊娠】378人に1人
  • 【40歳での妊娠】106人に1人
  • 【45歳での妊娠】30人に1人

このように年齢と共に確率が高くなっていきます。

ダウン症の子供が産まれる理由

ダウン症の子供が産まれる理由は主に2つあります。

受精卵の分裂異常

ダウン症と言う疾患は、親の加齢による卵子・精子の機能低下によって起きやすいと言われています。

年齢を重ねると、卵子・精子が老化したり機能が衰えるため分裂異常が起こります。精子・卵子の状態で分裂異常が起きる場合、受精卵になった後に分裂異常が起きる場合があります。

分裂異常が起きると大抵は流産するケースが多いですが、そのまま強い生命力を保ち成長すると、何らかの障害を抱えている可能性が高くなります。

ダウン症が遺伝する

親がダウン症の因子を持ち、遺伝によってダウン症の子供が産まれる場合もあります。しかしその確率はダウン症全体の2、3%です。

また、ダウン症で最も多い種類のダウン症は遺伝が原因ではなく、ほとんどが分裂異常が原因です。

加齢と共に分裂異常が起きやすくなる

年齢を重ねると、様々な妊娠リスクが生じます。なぜ歳を重ねると分裂異常が増加していくのでしょうか?その原因をまとめました。

生殖機能の老化が原因

卵子は、大人になってから生成されるのではなく赤ちゃんの時から生殖器で保有していて、保有数も決まっています。そのため、歳を重ねるごとに卵子は数が少なくなり老化を重ねていきます。

それが35歳を境に、卵子が損傷したり機能低下が原因で妊娠しづらくなったり、妊娠する過程で分裂異常を起こす確率が高くなります。

ホルモンの減少が原因

女性は、月経・排卵を毎月繰り返して妊娠の準備をしていますが、その際に必ず必要なのが女性ホルモンです。

女性ホルモンは主に2種類、エストロゲン(卵胞ホルモン)、プロゲステロン(黄体ホルモン)があります。この女性ホルモンが正常に分泌されなければ、排卵が起きませんし生理もきません。

若いうちはこの女性ホルモンが多く分泌されるようになっていますが、加齢と共に分泌が減少していきます。

とは言えど、女性ホルモンが減少するのは老化だけが原因ではありません。

不規則な生活、過度なダイエット、過剰なストレスなど心身への大きな負担によっても変化します。

女性ホルモンの分泌が減ると正しい排卵が起きなくなるため、生殖器機能が低下していきます。

対策や予防方法の有無について

結論から言うと、根本的にダウン症を防ぐ方法はありません。また、ダウン症の治療方法も未だ確立されていません。

その中でも、ダウン症の確率を減らすために様々な考察がなされています。リスクの大きい高齢出産でありながらも、できるだけリスクを減少させる方法をまとめました。

妊婦さんの葉酸サプリのススメ

厚生労働省では、妊婦さんの葉酸摂取が先天性疾患のひとつ神経管閉鎖障害のリスク低減に効果があると報告しています。

葉酸は柑橘類や野菜、レバーなどに多く含まれていますが、食べ物から摂取しても代謝の過程で様々な影響を受け、摂取できるのは全体の50%以下と言われています。

しかし、サプリメントで葉酸を摂取すると、その葉酸の構造的違いから摂取率が大幅にアップするとされています。そのため、葉酸摂取はサプリメントの利用をおすすめしています。

ダウン症も先天性疾患の一種ですので、葉酸の摂取は積極的に行っていきたいところです。

しかし、葉酸のリスク低減に関する研究は今も続けられていて、科学的根拠はいまだ十分ではありません。

また、葉酸の効果は女性だけでなく男性にもありますから妊娠する前から男女共に摂取を続ける事がポイントです。

女性ホルモンを安定させる

女性ホルモンを安定的に分泌させ、できるだけ卵子を老化させないためには、規則正しい健康的な生活が重要です。食事・睡眠は十分にとり、適度な運動が必要です。

エストロゲンと同じ働きをすると言われている大豆イソフラボンの摂取を意識したり、ビタミン類をしっかり摂取すると良いとされています。

夜更かしは控えて寝る前にテレビやスマホで脳に刺激を与えないようにし、質の良い睡眠を心掛けます。

ストレスの多い生活なら上手に発散して溜め込まない工夫が必要です。ストレス過剰な状態が改善できないようであれば、生活環境から変えていく事も検討したほうが良いでしょう。

ただし、ホルモンバランスの異常は個人的な体質も関係しています。規則正しい生活を心掛けていても、遺伝的な問題、疾患による影響、個人差によって状況が大きく異なります。

血行不良を改善する

女性は特に筋肉量が少ないこともあり、冷えやむくみなどの悩みを抱えている方が多いと思います。

冷えやむくみは主に血行不良が原因です。血行が悪くなると着床しにくくなったり、卵子の老化が加速する原因にもなります。

適度な運動を心掛けて、筋肉量低下を予防したり身体の巡りを良くする事が大切です。

過度な心配は逆効果。パートナーともよく相談を

「生まれてくる子供が病気だったらどうしよう」と心配ばかりをしているとストレスになります。

先ほども述べましたが、ストレスは不妊の原因にもなりますし卵子の老化を加速させます。妊娠中であれば、ストレスは胎児に悪影響です。

確かに高齢出産はリスクが大きいですが、年齢が若くてもダウン症の可能性はゼロではありませんし、年齢よりも個人差が大きいとも言われています。

心配ばかりせずに、体調管理に努めて規則正しく穏やかな生活を心掛けましょう。

過剰に不安にならないためにもパートナーともよく相談する事も大切です。メリット・デメリットや起こりうる事態を含め、正しい知識を得る事で気持ちも落ち着くはずです。

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