デメリットはあるの?モンテッソーリ教育を受けさせる上の注意

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2017/09/04

協調性がない子供

モンテッソーリ教育は、子供の知性の発達を促す新しい教育方として、20世紀初頭からたびたびブームになってきました。

ですが、その独特の教育理論のために、いくつかのデメリットがあることも報告されています。

知的発達に効果のある一方で、どのようなデメリットがあるのでしょうか。解説していきます。

自律するあまり、子供らしさが無くなる

モンテッソーリ教育では、子供の自発性を重んじています。あくまで子供が自分の興味にしたがって働くことを促します。

そのために自律した精神性が育つのですが、その時子供たちはまだ5~6歳程度です。少々大人じみてしまうという懸念があります。

成長が早まると、周囲から浮いてしまう

モンテッソーリ教育を受けたことで、早くに大人から自立することを身に付けてしまうと、小学校に入ったとき他の子から浮いてしまいます。

もちろん、自立していることはよいことです。ですが、モンテッソーリ教育を受けてこなかった子との差が大きいと、少し心配です。

一番不安な事は、いじめの対象にされてしまうこと。子供たちは自分とは違う雰囲気の相手をいじめる傾向にあります。

そのためクラスに馴染めず、友だちが出来にくかったりするデメリットがあるのです。親としては気掛かりですね。

協調性の無い子になってしまう…

モンテッソーリ教育法の基本は、「仕事」と呼ばれる自分の作業に集中することを基本にしています。

基本的に、仕事は単独で行われます。子供が自分でやりたいことを選び、自分でその行為を全うするのです。

さらに、仕事に使われる道具はワンセットずつしか準備されていません。誰かと一緒に使うというシステムではないのです。

そのため、自分本意で行動する事が多くなり、集団に協調することが出来なくなると言う報告があります。

協調性を育む教育部門もあります

協調性の発達に少し不安なところもある教育法ですが、もちろんそれを補うようなプログラムも設定されています。

先に述べましたが、モンテッソーリ教育で使われる「教具」は基本ワンセットだけです。

このひとつしかない道具を、お互いに譲り合ったり、使う順番を交渉したりすることによって、しぜんとコミュニケーション力も付いていくのです。

また、ゲーム形式で行われる部門もあります。算数や言語の習得を目的とした教具が、その場合に使用されます。

自分の興味に没頭することが目標のモンテッソーリ教育です。でも、あくまで利己的にならないための工夫もなされているのです。

活発すぎる子には向いていないかも?

モンテッソーリ教育のお仕事は、通常室内で1人、集中して行うものです。一つの作業に一定時間取り組む我慢強さが必要です。

そのため、活発で外で遊ぶのが好き、インドアな遊びを好まないというお子さんには、ストレスになってしまうというデメリットもあります。

そのため、幼稚園や保育園を選ぶ際に、モンテッソーリ教育の行われていない所を選ぶパパママも多いようです。

特に男の子は外で力強く遊んでほしいですよね。室内中心の教育を子供のころから習慣づけると、活動性、運動面での粘り強さが育たないという懸念があります。

外遊びの時間を設けてメリハリをつけている園もあります

屋内で個人的な作業に集中させるというのが、モンテッソーリ教育の一般的なイメージです。ですが、丸一日室内にいるわけではありません。

作業の時間は作業の時間とし、外遊びの時間も取り入れることで、知的な発達と体力の向上を図るなど、メリハリをつけて取り組んでいるところもあります。

それでも、子供には個性があるものです。どうしても道具を使った作業ではなく、外で遊具を使って遊んでいたいという子もいるでしょう。

屋内、屋外で気持ちの切り替えを付けられるのもいいことです。でも、屋内作業に馴染めない子には、モンテッソーリ式はあまり向いていないかもしれませんね。

自分のお仕事に集中しすぎて、わがままになってしまう

お仕事は、敏感期と呼ばれる子供の興味が高まるタイミングを狙って行われます。一つのお仕事を選ぶとき、当然子供はその仕事に興味深々です。

なので、もし同じお仕事をしたがっているお友達が居ても、道具を貸してあげたくなくて、わがままになってしまう傾向があります。

モンテッソーリ教育では、子供の自由な発達やもともと備わっている自発性を重んじています。

その点を強調しすぎるあまり、子供が自分以外の友達のことを考えず、身勝手な行動を取るようになるのです。

進学後には、わがままは通じない!

日本では、公立の小学校に入学するとモンテッソーリ教育の様な自主性を重んじる教化は、あまりなされません。

むしろ逆で、みんなと足並みをそろえて活動することが求められます。これはモンテッソーリ教育が否定しているテーマでもあります。

モンテッソーリは子供の自発性を重んじていたので、入学後の先生の言うことを聞かなかったり、自分のやりたい教科ばかり選ぶということもありえます。

そのため自分勝手で集団の和を乱す、問題児として扱われてしまうこともあります。そしてせっかく培われた自発性が抑え込まれてしまいます。

先生が見守って、上手にトラブルを避けます

教具の使い方によっては、子供がわがままになってしまって友達や先生とトラブルになってしまうと述べました。

でも、わがまま、ケンカというキイワードは、子供たちがお互いに自己をぶつけ合って、その後に相手を受け入れるため、必要なものなのです。

敏感期に自分のやりたい事に関してわがままになることも、発達には欠かせません。そして、わがままになり過ぎている時は、先生が上手にサポートしてくれます。

モンテッソーリ教育を受けていて、家庭でも我が強くなってしまったな、と感じたら、パパママが上手にブレーキを掛けなくてはいけませんよ。

親子のコミュニケーション力を鍛えるチャンスだと思いましょう。わがままになることも子供には大事なのです。

我が強いと言うことは、それだけ個性がはっきりしていると言う事。最初のうちはどう接したらいいか悩むかもしれませんが、これも成長のうちだと思ってください。

教育者、教育機関の問題も!

日本でもモンテッソーリ教育を取り入れた幼稚園や保育園があります。入園の基準にしているママもいますよね。

ですが、保育園などで行われるモンテッソーリ教育には、まだまだ不備が多いのです。子供に教示する上で、これが大きなデメリットになっています。

知識を持っている指導者が少ない

モンテッソーリ教育の理論に必要なのは、多数の教具を使った自発的学習を、大人が見守ることです。

ですが、教具の種類と特性を覚えるのはなかなか大変です。教具について理解し、子供をサポート出来るようになるには、時間がかかります。

このため、モンテッソーリの理論を身に付けた指導者がなかなか育ちません。施設によっては、きちんとした知識を持たない職員を採用していることも。

これでは本来のモンテッソーリ教育を受けたとは言えません。指導者の教育が難しいこと、きちんとした教化に結び付かないこと。

この2つが、日本でモンテッソーリ教育を受講しようとするときの、大きな問題と言えます。

お子さんにモンテッソーリ式の教育を受けさせたい場合には、働いている職員が認定協会の資格を持っているかを、あらかじめ調べておきましょう。

デメリットもしっかり把握して!子供に合った教育法を選びましょう

日本では、まだモンテッソーリ教育がそれほど浸透していません。設備を調え指導者を育てるのが大変なのです。

この教育法には、子供の知性を伸ばすための優れた点がたくさんあります。ですが、早くから知的に成長し過ぎてしまう懸念もあるのです。

子供はその子に合ったペースで成長していけばいいのです。保育園でモンテッソーリ教育を受けさせたい場合は、事前に見学してよく検討してください。

▼モンテッソーリ教育についてはコチラも参考にしてみて!

▼シュタイナー教育についてはコチラも参考にしてみて!

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