妊婦は自転車に乗っても大丈夫?妊娠時期別のポイントや注意点

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2017/12/12

自転車と妊婦さんの画像

日頃から主な移動手段が自転車だった人にとって、妊娠したとたん「自転車に乗らない」という選択はしにくいものですよね。

「現実的には乗らざるを得ない、でも赤ちゃんは大丈夫なの…?」そう不安に思われる方も多いでしょう。

今回は妊婦と自転車との上手な付き合い方をご紹介します。

そもそも大丈夫?「妊婦が自転車に乗ること」について

まず、そもそも妊娠中に自転車に乗っていいのかどうかがわからずに不安に思っている方もいるでしょう。

「乗っちゃダメ!」と言われる理由には、どのようなものがあるのでしょうか。

妊婦は自転車を控えるべき!と言われる理由

周りの人間だけではなく、場合によっては医師からも「自転車は控えた方が…」と言われる理由には、以下のようなものがあります。

  • ホルモンバランスの変化の影響で注意力が散漫になりがち
  • とっさの判断力が鈍くなっているため、事故の危険度が上がる
  • 自転車に乗ることによる振動がおなかの張りにつながり、切迫早産の危険性がある
  • 自転車をこぐときにおなかに力が入ってしまう
  • おなかが大きくなってくると、バランスが取りづらく、転倒の危険性がある
  • 大きいおなかを意識して無理のある姿勢で運転することで、骨盤の歪みから腰痛を引き起こす可能性がある

では、実際のところ妊婦が自転車に乗ることは、「控えるべき」ことなのでしょうか?

考えられるリスクとともにチェックしていきましょう。

妊娠経過が順調ならば問題なし

妊婦健診で「経過が順調」だと言われているならば、自転車に乗ることは控えねばならないことではありません。

ただし、今までの普段の生活で自転車にまったく乗らない生活をしてきた人が、急に妊娠してから自転車生活を始めるのは、「慣れ」という点で問題です。

さらに、妊娠中はこれまでと体が変わります。おなかが大きくなってくれば、その分バランスが取りにくくなるため、転倒してしまう危険性があるのです。

ほとんど乗ることがなく、不慣れな場合は避けておく方が安心でしょう。

これまで日常生活の中で自転車に乗ってきたという方が、今までどおりのレベルで乗るのであれば、さほど過敏にならなくても大丈夫ですよ。

ただし、医師から「今は安静にした方がいい」と言われた場合は、指示に従うようにしましょうね!

控えるべき時期はある?「妊婦の自転車生活」

妊娠初期から妊娠後期まで、時期によって自転車の乗車を控えるべきなのでしょうか。時期別に見ていきましょう。

妊娠初期は「つわり」の程度次第!「不正出血」リスクに注意

妊娠初期は、まだ妊娠前と体型が変わらないため、自転車に乗りやすい時期であるといえるでしょう。

自転車の振動が子宮に影響を与えて、赤ちゃんに害を及ぼすのではないか…と不安になる妊婦の方が多いですが、妊娠経過が順調であるならば、過敏になる必要はないと考えられています。

赤ちゃんは羊水に包まれているので、日常的に自転車に乗る程度で生じる揺れは影響がないとされているのです。

経過が順調である場合、妊娠中の夫婦生活は禁止されていません。夫婦生活よりも振動の少ない自転車の利用を、むやみやたらと怖がる必要がないことがわかりますね。

そのため、診察で「おなかの張りが見られる」、「安静にした方がいい」と指導を受けた場合を除き、普段の生活レベルで自転車に乗ることは問題ありません。

ただし、妊娠初期は、特に体調に変化が見られる時期でもあります。

  • 眠気
  • 集中力の低下
  • つわり

こうした症状が目立つ場合は、転倒を起こしてしまう可能性があるため、症状が軽いときのみに利用する、症状が治まるまでは乗らないなど、控える方が安心です。

また、初期のリスクとして大きいものは、不正出血です。切迫流産と診断される可能性が高いため、即座に自転車を中止し、病院で診察を受けましょう。

安定期だから大丈夫?妊娠中期の自転車生活

妊娠中期は、いわゆる「安定期」と呼ばれる時期に当たります。そのため、「この時期ならば自転車に乗っても大丈夫だろう」と思われる妊婦の方も多いのではないでしょうか。

いくら安定期だからといって、無理をすることは禁物です。

そのため、体調の悪いときは避ける、妊婦健診時に「張り気味じゃない?」などと指摘された場合はやめておくなど、体と相談して乗ることが大切です。

妊娠中期のリスクは、ずばり転倒する危険です。

人によっておなかが大きくなるペースは異なりますが、早い人では自転車に乗る際に邪魔だと感じるくらい大きくなってくる方もいます。

重心が妊娠前と変わってくるため、転倒には細心の注意が必要です。

骨盤や転倒に注意!妊娠後期の自転車生活

妊娠後期には、おなかがかなり大きくなってくるため、以下のようなリスクがあります。

  • ペダルをこぐことでおなかに圧がかかる
  • おなかが張ることで切迫早産を引き起こす
  • 骨盤が歪むことで恥骨痛・腰痛につながる
  • バランスを崩して転倒する

妊娠後期は、おなかがだいぶ前にせり出してきているため、そもそも自転車に乗りづらくなる人も多いでしょう。

おなかが張りやすくなってくる時期でもあります。無理に行動をしていたら、切迫早産になり入院することになってしまう可能性もあるため、くれぐれも油断は禁物です。

特に臨月に入ったあとは、いつ陣痛がくるのかわからないため、控える方が安心です。

妊婦が自転車に乗るメリット

「危ない…」、「不安…」と思われる妊娠中の自転車生活ですが、妊婦が自転車に乗ることで受けられるメリットもありますよ。

運動不足は安産にも大敵!「運動不足解消」

妊婦にとって、運動不足は大敵です。出産時には体力が必要になるので、適度な運動をして体力をつけておく必要があります。

特に現代の女性は、昔の女性と違って、家事も家電製品を利用できる環境にあるため、普段から体を使う機会が少なくなっているという特徴があります。

出産時には足腰の筋肉が重要です。昔の日本女性は、床のぞうきんがけなど、足腰を使う家事が多かったので、特別に意識する必要はありませんでした。

しかし現代ではなかなか足腰を使わないため、自分で鍛える必要があります。そのために自転車のペダル踏みの動きが役に立つとされているのです。

イギリスやデンマークなど、妊娠中に自転車に乗ることは、体力増強や運動不足対策として良いことであると指導されている国もあるのですよ!

買い物の荷物を持たずに済む

スーパーに買い物に行く際、自転車を使っていけば、買ったものをカゴに入れることができますよね。

妊娠中は、できるだけ重いものを持つことを避けたいもの。買い物に行く場合は、徒歩よりも自転車の方が母体に与える負担が少ないということも起こりうるのです。

一概に「自転車よりも徒歩の方がいい!」とはいえないのではないでしょうか。

妊婦の自転車生活、気をつけるべきこと

では、妊娠中に自転車に乗るときに気をつけておいた方がいいこともチェックしておきましょう!

両足がきちんと地面につくようにサドルを調整しておく

まずは、サドルの高さが自分の身長にきちんと合っているかを確認しておきましょう。

妊娠していない状況なら、つま先が片方つく程度の高さであっても、早々転倒するようなことは起きません。

しかし、妊娠中は体のバランス感覚がこれまでとは異なり、不安定になりがちです。妊婦が自転車に乗る際に1番気をつけなければならないことが「転倒」してしまうこと。

そのため、しっかりと両足が地面につくようにサドルを下げておきましょう。

立ちこぎはしない!サドルに座ってゆっくりこぐ

妊娠をしていないときには、つい立ちこぎをしてしまっていた方もいるのではないでしょうか。

立ちこぎをすると、どうしても下腹部に力が多少なりとも入ってしまうものです。

下腹部に力を入れすぎると、おなかの張りに繋がるため、妊娠中に自転車に乗るときは「サドルに座ってこぐ」ことを意識しておきましょう。

またスピードの出しすぎも、バランスを崩して転倒したときの影響が大きくなり、危険です。勢いよくこぎ続けると、その分おなかに力も加わってしまいます。

こぎ方は今までより「ゆっくり」を心がけましょう!

上り坂は無理をせず押して歩く

こちらも、「立ちこぎ」同様、下腹部に加わる力が理由です。

上り坂をこぐときには立ちこぎをするという方も多いでしょう。また、座ってこぐとしても、上り坂はおなかに力を込めてしまいがちです。

普段は無理なく上れていても、妊娠中は無理せず、自転車から降りて押して歩く方が安心ですよ。

乗りすぎ注意!日常生活レベルの範囲で無理なく乗ろう

いくら経過が順調であったとしても、あまりにも長時間乗り続けることは、体に負担が生じます。

元気なつもりでも、妊娠中は疲れやすいものです。

また、すぐに帰れない距離に行けば行くほど、体調が急変したときのリスクも大きくなります。

日頃から移動に慣れている、家から近い場所へのみ、乗るようにしたいものですね。

雨天は厳禁!雨上がりも気をつけて

傘差し片手運転はそもそも道路交通法で禁じられていますが、たとえレインコートを着ている場合でも、妊婦が雨の日に自転車に乗ることは避けておきたいものです。

また、雨上がりすぐに自転車に乗る際も、細心の注意を払うことが必要です。側溝のふた部分など、雨に濡れると滑りやすくなるところは、意外とあるものですよ。

悪天候時に外出しなけらばならないときは、小雨であっても無理せず、徒歩やバス、タクシーを利用しましょうね。

心身共に不安定な場合は乗らない選択を

妊娠中、特に妊娠初期には、ホルモンバランスの変化やつわりの影響で、心身共に不安定になる女性が多いです。

集中力の欠如や眠気、イライラが激しくなる人も。

そうした平静ではない状況にあるときは、無理せずに「乗らない」選択をできるようにしたいものです。

肉体的に問題がなくても、精神状態によっては事故を起こす危険性が高まります。難しいことではありますが、自分の状況を客観的に見て判断できるように意識したいものですね。

危ない道は避けよう!道路を選ぶ

万が一のことを考えて、自転車で走る道を考えることも大切なことでしょう。自転車は原則車道の左側を走るルールになっていますが、自転車の走行が可能な道路標識がある場合や「安全のためやむを得ない場合」は歩道を走行しても良いとされています。

そのため、妊婦が自転車に乗る際は、歩道を走行することをおすすめします。

交通量が多いのに歩道がない道路など、「危険だな」と感じる道路は、妊娠中は控えておく方がいいでしょう。

あとは、やはり普段から使い慣れている道を選びたいものですね。

医師から安静指導を受けている間は決して乗らない

妊婦健診の場で、医師から「おなかが張り気味だから、できるだけ安静にしておいた方が良いでしょう」と指示をされたら、その指示は必ず守りましょう。

「おなかが張る」という状況は、軽度であれば妊婦自身では気づけないこともあります。

そのため、「張ってる感じは全然ないし、大丈夫だろう」と自己判断をすることは、非常に危険です。

次の健診時に状態を診てもらった上で、自転車生活を再開しても良いのかどうか確認しましょうね!

出先でおなかが張る・痛むとき、どうする?

自転車で外出中、おなかが張り出してきたり、痛み出してきてしまった場合は、すぐに自転車を安全なところに停め、しばらく休憩しましょう。

すぐに張りや痛みが治まるようでしたら、落ち着いてからゆっくりと自転車で帰る・押しながら歩いて帰り、様子を見ながら、次回の妊婦健診で医師に診てもらいましょう。

もし、なかなか張り・痛みが引かない、または一旦引いたのに動くと張りが来てしまう場合は、1度その場で産婦人科に電話を掛けて、どうすることがベストか、判断を仰ぎましょう。

痛みの度合いによっては、緊急で病院に向かう必要が生じることもあります。

正直に詳細を伝え、医師の指示に従って下さいね。

すぐに自転車を中止した方がいい状態

その他、このような症状が現われたら、即休憩を取りましょう。

  • 不正出血
  • 胎動が感じられなくなる

不正出血が起こってしまっている状態は危険な状況である可能性が高いため、すぐに産婦人科に電話をしましょう。

自転車に乗って帰宅したあとにこうした症状が現われたときも、同じくすぐに連絡をして、指示に従って受診をする必要があります。

胎動については、ただ赤ちゃんが寝ていて動かなかっただけということも多いため、一定時間様子を調べましょう。

こちらも医師の指示に従いましょうね。

適度な運動は安産にも!無理のない範囲で自転車を活用しよう

諸外国で乗ることを勧められている国もあるように、妊娠中の自転車=禁止ではありません。

しかし、妊娠中の体調は、普段とはやはり異なるもの。

きちんと安全に乗れるように意識・対策をし、体調がすぐれないときには決して無理をしないなど、母体を最優先して判断することが必要ではないでしょうか。

普段から自転車に乗って生活する人は、健診のたびに医師に確認をとっておくと安心ですね。

適度な運動は安産への良い手助けにつながります。むやみやたらと「控えるべき」と避けてしまわずに、上手に自転車生活を送って下さいね!

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