妊婦が冬に気を付けるべきこと、乾燥や冷え、感染症から親子の体を守ろう!

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2017/11/26

妊婦が温かく冬を過ごしている様子

妊婦さん、特に臨月が近くなってお腹の大きなママに冬場の冷えは大敵です。寒い時期は出来るだけ身体を暖かくして、体温を下げないことが重要です。

お母さんの体温が低くなるということは、お腹の中に居る赤ちゃんの体まで冷えてしまうということに繋がります。

妊婦さんが身体を冷やすことでどんなことが起きるのでしょうか。また、寒い季節に妊娠時期を過ごすママは、どんなことに気を付けて過ごせばいいのでしょうか。

出産時のリスクを減らすためにも「身体を冷やさない」

妊娠中から身体を冷やしていると、出産時にお母さんや赤ちゃんへのリスクが心配されます。それは血流と関係しています。

身体を冷やすということは、体の中の血の巡りが悪くなると言うことです。血流が悪くなると、お母さんの血液から栄養や酸素をもらっている胎児には大問題です。

お母さんの体温が低くなることで起きる、出産時や産後の危険性について見て行きましょう。

妊娠すると身体が冷えやすくなります

妊婦さんは、注意しても自然と身体が冷えやすいと言われています。もともと女性は男性に比べて身体が冷えやすくなっています。

理由は骨盤の中の構造にあります。骨盤自体がいくつもの骨が組み合わさった複雑な構造をしている上に、その中には子宮や卵巣などが詰まっています。

そのためもともと女性の体内は血の巡りが悪くなりやすく、お腹回りが冷えやすいのです。妊娠すると子宮の形がどんどん変化することで、この傾向は更に高まります。

更に、女性ホルモンバランスが変化する影響で自律神経に乱れが生じます。自律神経は血流や反射など、自分の意思では動かせない働きを制御しています。

体温の調節も行っている自立神経に乱れが生じることによって、身体が冷えやすくなってしまうのです。

もっとも、妊娠すると体温が高くなりますが、人体には恒常性という機能があります。これは、体の状態を常に一定に保とうとする働きの事です。

体温が上がってしまうと、それを下げようとする働きが活発になります。体温が常に高い状態にある妊娠中は、体温が下がりやすくもなっている複雑な状態なのです。

冷えによって早産や難産のリスクが高まります

先ず心配なのは、冷え症になってしまうことで陣痛が弱くなることです。身体が冷えていることは、筋肉が常に緊張していることに繋がります。

妊娠中に体が変に力んでいることはあまり好ましくありません。それは、緊張していることによって神経が痛みに敏感になってしまうからです。

痛みに敏感になるということは、身体が外部からの刺激に対して臨戦態勢を取っていることに繋がります。

そのため、痛みを回避しようとする作用が起こって陣痛が弱くなってしまうのです。陣痛が弱いとお母さんがいきんでも赤ちゃんは上手くお腹の外にでることが出来ません。

陣痛は子宮の収縮によって起こるものです。子宮が収縮する力が弱いと、最悪の場合は帝王切開になってしまうことも。

また冷え症によって血流が悪くなっていると、お腹の中の赤ちゃんに充分な酸素が届きません。そのため発育不全が起こったり低体重出産になったりします。

また冷えは子宮の機能も低下させ、胎盤が上手く形成されなくなるので、流産や早産の原因になるのです。

防寒対策は服装や小物で工夫

このような出産時のリスクを回避するためにも、冬場は服装に注意して特に体の末端が冷えないようにすることが重要です。

手足の先が冷えることによって冷たい血液が全身を巡ってしまうからです。そのため身体全体が冷たく冷えてしまいます。

冷え対策には、服装や小物やアイテムなどを工夫して身体を温めるようにしましょう。お母さんの血液が温められると、それが胎児にも運ばれて赤ちゃんの体も温まります。

そのため、赤ちゃんの体に充分な酸素と栄養が行きわたり、発育も順調になり、出産時の様々なリスクも回避できます。

冷えを防ぐのに効果的なアイテムは次のようなものです。

  • マフラー
  • レッグウォーマー
  • 湯たんぽ
  • 腹巻、腹帯
  • エアコン
  • カイロ
  • お灸

いちばん簡単なことは、エアコンを使って部屋の温度を暖かく保つことです。

その中に居る妊婦さんの体も温まります。ただ、室内の温度差が大きくなると体に負担が掛かります。

そのため、暖かい室内から冷たい所に移る時は、一枚多く部屋着を着てから移動するなどの工夫を心がけましょう。

お灸
お灸は様々な効能がある昔からの民間療法です。これは妊婦さんの冷え解消にも大きな効果を期待できます。

特に「安産のツボ」と言われている、三陰交というツボくるぶしから指4本分ほど上のツボが重要です。

ここをお灸で温めることによって、冷えを解消するとともに、お産の時の陣痛の痛みを軽くすることが出来ると言われています。

しかし妊娠初期にこの三陰交を刺激しすぎると、血流が良くなりすぎる事から子宮に圧力を加えてしまって、流産しやすくなるというリスクがあります。

この説は根拠がない、と言う医師もいますが、安全期すためにも妊娠初期でのお灸の施術は治療院の先生とよく相談してから行いましょう。

マフラーやレッグウォーマーは、首周りや足首など太い血管やリンパが通っているところを温めるのに効果的です。

また外出するときには妊娠中のためのママコートや暖かい素材の妊娠用パンツ、靴下、タイツ、などのアイテムを使って足元からの冷えを防ぎましょう。

同じく湯たんぽは寝ている間に身体が冷えてしまうことを防ぎます。お布団に入れておくと、朝まで適度に身体を温めてくれるので、お腹の中の赤ちゃんも気持ちよくなりますよ。

体を温める食事を積極的に摂取していこう!

食べ物には、体を温める食材と冷やす食材があります。

体を温める食材
  • 野菜類  人参やじゃがいも、ごぼうや大根などの根菜類。血流を促す作用のあるかぼちゃなど
  • 果物   りんごやさくらんぼ、ぶどうやドライフルーツ全般
  • 肉や魚  赤身や白身の魚やタコ、いかなど
  • 調味料  ごま油や味噌、しょうゆやきなこなど
  • 体を冷やす食材
  • 野菜類  なすやトマト、レタスやインゲン、ピーマンなどの夏野菜
  • 果物   南国の暖かい地域で収穫されるバナナやメロン、キウイやみかんなど
  • 肉や魚  かまぼこやちくわ、ハムやベーコン
  • 調味料  酢やこしょう、カレー粉やわさびなど

血流を良くして、体を内側から温めるためには、体を冷やすものを少し控え、温めるものを食事に取り入れようにしましょう。

といっても、体を冷やす食材にも栄養価の高いものや、個人の好みで食べたいというものもありますよね。

体を冷やす食べ物は、生ではなくできるだけ火を通したり、漬物や干物にすると性質が変わるので、調理法を工夫してみましょう。

また、しょうがやキムチなどの発酵食品は、血流を促し体をポカポカにしてくれるので食事にとりいれましょう。

入浴や足浴も効果あり!

冬場はぬるま湯にゆっくり浸かると、血流が良くなって体が温まります。

ただ、妊娠中はほてりやすいので休憩を挟むようにし、長時間の入浴は控えるなど無理しないように気をつけましょう。

冷えは足元から来るので、室内でも桶にお湯を入れて足浴をするのもおすすめです。

寒くなると「お腹が張りやすくなる」ので要注意

冬は、妊婦さんのお腹が張りやすくなる季節だと言われています。やはり気温が下がって寒くなる事と関係してきます。

寒くなると体は熱を逃がさないように血管を収縮させるので、ぎゅっと緊張した状態になります。この状態が長く続くと、お腹の筋肉も収縮してしまいます。

お腹が張ってお腹の筋肉が硬くなっていることは、妊娠中期まではあまり歓迎できません。お腹に力が入ると、早産や流産の原因になるからです。

冬場はこのお腹のはりに要注意です。寒さのせいでお腹に力が入ってぎゅっと固く閉まっている状態だと、子宮の収縮を早めてしまうからです。

お腹が張り始めるのは妊娠30週以降が望ましいとされています。冬場にこの週数を迎える妊婦さんは、出産への準備期間が始まっています。

お腹の赤ちゃんも大きく育っています。万一早産になっても充分生育して行けます。問題はそれ以前の週数の妊婦さんですね。

冬場にお腹の張りが強くなったのを感じたら、先ずは体を温めて緊張している筋肉をほぐしましょう。

適度な運動や、足湯などが効果的です。運動することで全身の筋肉を動かす事が出来れば、血流も良くなって精神的な緊張も抑えられます。

気持ちがリラックスすると、自然に体もリラックスできます。お腹が張っていると、とにかく安静にしなくては、と思いがちですが、ある程度運動することも張り止めには大切です。

感染症や肌荒れ対策のため「乾燥」に気を付ける

冬はインフルエンザなどの感染症が流行しやすい時期です。空気が乾燥して、ママの鼻やのどの粘膜が乾いてウイルスが侵入しやすくなります。

加えて妊娠中は赤ちゃんへ免疫細胞を送るために、ママの体の免疫力が弱くなっています。そのため人込みの中でウイルスをもらいやすくなるのです。

妊婦さんが高熱を出すと、抗生物質を処方してもらうことが出来ません。抗生物質は胎内の細菌の働きを抑えるものですが、胎盤を通じて赤ちゃんにも届きます。

その結果、体が作られている最中の胎児が影響を受けて、先天的な疾患や奇形を発症することもあるのです。

そこで、妊娠中の冬に外出する際はウイルスをもらわないようにマスクの着用を心がけましょう。

また旬の冬野菜を食べてビタミンを補うとともに、暖かい鍋料理などで体温を上げることも風邪予防には効果大ですよ。

乾燥による肌のトラブルにも対処しましょう

妊娠するとホルモンバランスの変化から、それまでと肌質が変わってしまう方も多くいらっしゃいます。

中には酷い乾燥に悩まされるという方も。冬場の乾燥した空気は肌荒れを更に悪くさせます。

特に冬は空気が乾燥するので肌がかさつきやすく、痒くなってかきむしって赤く腫れたり、傷ができることもあります。

原因はママの体の水分が赤ちゃんに送られてしまうからなんですね。そのせいでママ自身の身体の中の水分が減って、肌が荒れてしまうのです。

これを防ぐためには、保湿クリームなどを使って肌の水分が余計に失われることを防ぐのが重要です。

また肌の酷い乾燥は妊娠線を作りやすくします。妊娠線とは、お腹の皮が急激に伸びる事によって出来る皮膚の亀裂です。妊娠後期には特にケアが大切です。

保湿クリーム選びは重要です。おすすめなのは天然成分の入ったオイルやクリームで、お腹や肌全体にマッサージするように塗り込みます。

乾燥から肌が守られると、ほっとした気持ちになります。ストレス解消にもなりますから、お気に入りのアロマの物などを選んでもいいですね。

特に入浴後や朝の洗顔後は肌の水分が奪われ、かさつきやすいのですぐに肌の保湿ケアをしたほうがよいでしょう。コラーゲンやヒアルロン酸などの、保湿成分入りの化粧水や乳液などをたっぷりなじませましょう。

膝やすね、肘やお腹周りはかさついて白い粉を吹きやすいので、朝夜2回はボディクリームをしっかり塗りましょう。日中も肌のかさつきが気になる前に、こまめにクリームなどで保湿しましょう。

痒くてかきむしって傷ができたり、湿疹になってしまったら市販の保湿クリームでは治りにくくなります。塗り薬を処方してもらうと治りが早くなるので、一度皮膚科を受診することをおすすめします。

体を清潔にする

妊娠中はホルモンバランスが乱れやすくなるため、体がほてって冬でも汗をかきやすく、汗をかいた部分がかゆみを感じたり、赤くかぶれることもあります。

汗をかいたらパウダーシートで拭いたり着替えたり、お風呂に入るなどして体を清潔に保ちましょう。

肌に優しい素材の肌着を

肌を刺激しやすいざらっとした素材、もしくは締めつけるタイプの下着や服を着ていると、ゴムの跡や肌に触れている生地が皮膚を刺激して、余計かゆみがひどくなります。

コットンなど肌触りがなめらかで、吸湿性や伸縮性のある素材でできており、ゆったりとした締めつけのないデザイン、サイズの下着や服を選んで身につけるようにしましょう。

室内の湿度を一定に保つ

室内でエアコンを使っている場合は特に乾燥しやすくなります。肌の乾燥を防ぐには、室内に加湿器を置いて、湿度を常時60パーセント前後に保ちましょう。

加湿器がない場合は、濡らした大きめのバスタオルをかけて置くだけでも、加湿効果があります。

雪道や滑りやすくなっている道での「転倒」に注意!お腹や腰を強打する可能性も

冬場に外を歩く時は、凍結や積雪などで悪くなっている足場に注意することが大切です。お腹が大きくなってきたら、更に注意が必要です。

お腹が大きくなってくると、重心が体の前方になってしまうので、妊婦さんの姿勢のバランスが悪くなります。

そんな時に雪道を歩くと、道が滑りやすいのと併せて転倒しやすくなります。妊婦さんが転んだら、どんな状態になるのでしょうか。

羊水に守られている赤ちゃんは衝撃に強い

お腹の中の赤ちゃんは、分厚い羊水のクッションで守られています。多少のお腹への衝撃ならば、羊水が防いでくれるので胎児への直接的な影響はありません。

万一転んでしまっても、すぐに腹痛が起こったり破水したりしなければお腹の赤ちゃんは大丈夫。むしろママの方が心配です。

妊娠中はお腹が大きく重くなるので、腰痛を起こす方が多いです。もし転倒して腰を打ってしまったら更に痛みを悪化させてしまいます。

腰は体の中心を支えている大切なパーツです。ここを悪くしてしまうと、身動き一つとるのも一苦労になってしまいます。

雪が降っている時の外出はなるべく避けましょう。どうしても出かけなくてはならない場合は、滑り止めの付いたしっかりしたブーツなどを準備しておきましょう。

イベントの多い冬、「食べ過ぎ」に注意!

冬は何かとイベントの多い時期ですね。クリスマスやお正月を始め、仕事をされている方は忘新年会のお出かけも増えると思います。

加えて食事が美味しくなる時期です。ついつい食べ過ぎて、冬太りしてしまう危険がある季節なのですね。

急な体重の増加は、妊娠高血圧症候群などを起こしかねません。妊娠高血圧症になると以下のような症状が現れます。

  • 高血圧
  • むくみ
  • 蛋白尿
  • 常位胎盤早期剥離

特に常位胎盤早期剥離は深刻な状態で、出産を前にして胎盤が子宮壁から剥がれ落ちてしまうために、大量の出血を伴います。

そのため胎児には酸素が送られなくなり、母体は失血性ショックのリスクを負います。深刻な場合は早産や死産の可能性もあります。

このような事態を避けるためにも、冬は体重の管理に特に気を付けるべき季節です。もともと気温が下がり体を動かす機会が少なくなる時期です。

通常でも冬は太りやすいです。妊娠中は更に太りやすくなっているものだと思って注意を怠らないようにしてください。

それでも、口寂しくなってつい何か食べたくなってしまったら、カロリー控えめで、お腹を満たしやすい食べ物でしのぎましょう。

食べ過ぎを防げる食べ物でしのごう!

するめやおしゃぶり昆布

固いので歯ごたえがあって、少量を食べるのに時間がかかるので食べ過ぎを予防にもなります。ヘルシーなのでカロリーオーバーの心配はないですが、塩分を含むので大量に食べないように気をつけましょう。

野菜
ブロッコリーや枝豆などは少し硬めにゆでておけば、食べる際に歯ごたえが出ます。じゃがいもやさつまいもなどは薄く切って、油をできるだけ使わないで焼き、調味料も控えめにしましょう。ポテトチップス風になって美味しく食べられます。
ナッツ類
落花生など殻付きのものを準備し、殻を取りながら食べると食べ過ぎずに済みます。
ドライフルーツ

フルーツでも生のままだとすぐに食べ終わってしまい、つい食べ過ぎます。ドライタイプのものなら噛みごたえがあるので、時間をかけて食べられます。

体を動かす

お腹が大きくなってくると動くのが辛かったり、寒くて外に出るのが億劫になると体を動かさなくなります。でも、安定期に入り医師の許可が出れば、妊婦さんでも適度な運動をしたほうが却って体にはよいものです。

動かずにいると筋力がなくなったり、つい食べ物に手が伸びてしまいがちになります。急に運動を始めても体がついていかないので、まずは室内で体を伸ばしたり、テレビをみながらでも足踏みするところからスタートしましょう。

体が慣れたら、昼間の太陽が出ている暖かいうちに家の回りを散歩しましょう。また、家だとなかなか腰が上がらないという妊婦さんなら、スイミングやヨガなどマタニティ向けのレッスンに通ってみるのもよいでしょう。

何かに集中する

家でテレビをみながら横になるなど、特に何もしていないとつい食べ物のことを考えて、必要ないのに間食してしまうこともあるでしょう。

ベビーアイテムの準備や部屋の片付け、編み物などの手芸や資格取得の勉強など、自分が苦にならずに何か集中してできることを、毎日の生活に取り入れましょう。

産後はやりたくても、しばらくは赤ちゃんのお世話に追われてしまいとにかく自分の時間がなくなるので何もできません。時間のある今だからこそ、やっておきたいことを無理のない範囲で計画的に進めましょう。

病気や冷えなど冬にありがちなトラブルに注意しながら、冬のマタニティライフを充実させましょう。

温度差による血圧上昇の対策

妊娠中は、赤ちゃんに優先的に栄養分や酸素が送られるため、血液量が妊娠前よりも増えます。多量の血液を循環させるために、血管は広がった状態になっています。

冬の時期に暖かい室内もしくは屋内から、気温差が激しい寒い外に急に出ると、寒さで血管が収縮して血圧が一気に高くなることもあります。動悸や息苦しさを感じたり、めまいを起こす場合もあるので注意が必要です。

室温の上げすぎに注意

外の気温が低く寒いからといって、室内の温度を上げすぎると外との温度差が大きくなるので、出入りの際に血圧が一気にあがります。そのため、エアコンなどの温度をあまり上げすぎないようにしましょう。

湿度があれば、室温が多少低くても温かさを感じるので加湿器を使いましょう。寒い場合は、保温効果のある靴下を履いたり、首にマフラーを巻くなどして体を温めましょう。

脱衣場や浴室を温める

お風呂に入る時に、寒い脱衣場で服を脱いで、浴室に入り、一気に熱いお風呂につかると急激な温度の変化で血圧が上昇して、心臓に負担がかかりやすくなります。

脱衣場や浴室を暖房で暖めるか、なければ温かいシャワーをしばらく出しておくと室温があがります。

風邪予防には?

妊娠中は、赤ちゃんに栄養を取られるため母体の免疫力はかなり低下します。 妊娠前は丈夫だったのに、妊娠したとたん体調を崩しやすくなったという妊婦さんもいます。

特に冬の寒い時期は、ちょっと寝冷えしたり、寒いところに出かけただけでも風邪をひいてしまうものです。また、毎年12月に入ると、インフルエンザも流行してきます。

妊娠中にインフルエンザに感染すると、肺炎や脳症になるなど重症化しやすいので、感染らないように気をつける必要があります。

免疫力アップの食事

風邪やインフルエンザを予防するには、食事にも気をつけましょう。体に入ってくるウイルスを排除するために、免疫力を高める食品を食事に取り入れましょう。

免疫力アップのためには、人参やレバーなどに含まれるビタミンAやいちごやホウレン草に含まれるビタミンC、レバーに含まれる亜鉛などのビタミンやミネラルをたっぷり摂ることが大事です。

更に、のどの粘膜などをカバーするには納豆や里芋などのネバネバとした食品も効果的です。

また、風邪をひいた時に体を温めたり、咳を鎮めるのによいとされるしょうがや、ウイルスの侵入を防ぐとされる乳酸菌を含んだ、今話題のヨーグルトなども積極的に食べるようにしましょう。

適度な運動と十分な睡眠

体を動かすと血の巡りがよくなって、体内の免疫細胞は全身に行き渡りやすくなり、免疫力アップにつながります。

妊娠中なので無理は禁物ですが、寒いからといって部屋の中ばかりにこもっていないで、体調が良い時はウォーキングなど軽めの運動や、ストレッチなどを行いましょう。

更に、睡眠中は免疫細胞が作られやすいのでゆっくり体を安め、しっかり寝ることも大事です。寒さでよく眠れない時は、湯たんぽなどで足元を温めてみましょう。

手洗いうがい・消毒

外から帰宅したり、来客が帰った際は手洗いとうがいはしっかり行いましょう。うがいはできれば市販のうがい薬を使い、まず口の中のバイキンを排除するために口を軽くすすぎ、喉の奥まで水を含んで3回以上は行いましょう。

手洗いはできれば泡の出るハンドソープを使い、手のひらや手の甲、指の間や手首もしっかり洗い、指先を手のひらの上でこするようして爪の間も丁寧に洗いましょう。手洗い後はアルコール消毒もしておくと安心です。

外出時の注意

人の多い場所はそれだけウイルスが浮遊している可能性も高いので、人ごみへの外出はできるだけ控えましょう。

外出時は近場であっても、念のため常にマスクを着用しましょう。マスクは顔にしっかり密着させて、ウイルスを吸わないように鼻と口をしっかり覆いましょう。使い捨てのものを着用し、帰宅したらマスクの外側に触れないようにして捨てましょう。

体調が悪くなったら

熱っぽくて体がだるかったり、喉がイガイガして咳が出るなど体調が悪くなったら、早めに病院にかかりましょう。

妊娠中は赤ちゃんに影響を及ぼす薬もあるので、市販の風邪薬を安易に飲むのだけはやめましょう。妊婦さんにも処方できる薬を常備しているので、できればかかりつけの産院を受診したほうがよいでしょう。

妊婦さんにとって危険の多い冬。安全に過ごす工夫を

冬は気温が下がるともに、雪が降って悪路になったりインフルエンザなどの感染症が流行しやすくなります。病気をもらいやすい季節ですのでお腹の赤ちゃんのためにも、特に注意が必要ですね。

冬の過ごし方の基本は何と言っても暖かくすることです。外出の用事は出来るだけ作らない様して、家の中で適度に運動しましょう。

お仕事中の妊婦さんは、冬用コートやあったかグッズをうまく使って、通勤退勤の時の冷えを防いでください。

そして外に出る時には必ずマスクを!これを心がけているだけでも、風邪を引きやすいリスクを減らすことが出来ますから。
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