産後の尿漏れはいつまで?症状を改善する過ごし方とおすすめの対策

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2018/08/23

妊娠や出産で骨盤底筋周辺の筋肉が傷ついたことで起こる「尿漏れ」。出産したママなら1度は悩んだことがあるのではないでしょうか。

口に出すことも相談することもできず、1人で抱え込んでいるママも多いかもしれません。産後は身体が回復したら、尿漏れ対策を行うことで改善することができますよ。

放っておくとひどくなることもあるので、まずはトレーニングを試してみましょう。
尿漏れを防ぐ過ごし方や運動を知って、ぜひ役立ててくださいね。

産後の尿漏れとは?

妊娠中に大きくなった子宮が膀胱を圧迫し、さらにお産によって骨盤底筋付近の靭帯や筋肉が傷ついたり、緩んだりしてしまうと尿をしっかり膀胱にとめることができず、ふとしたときに尿が漏れてしまいます。

出産時に膀胱の働きをコントロールする神経も正常に働かなくなってしまうことがあります。

そのため産後は尿漏れだけでなく様々な排尿トラブルが起こる可能性があります。神経は徐々に回復していきますが、骨盤底筋はケアしていく必要があるんです。

産後の尿漏れは「腹圧性尿失禁」というタイプが多く、くしゃみや咳、ちょっとした弾みでお腹に力が入ったときにチョロっと漏れてしまうことです。

骨盤底筋が元に戻れば尿漏れも解決しますが、ひどい場合は産後1年以上経っているにもかかわらず、尿漏れが改善されないこともあります。

生活で気になるときは、おりものシートや尿漏れパッドを敷いて対処していきますが、改善が見られない場合は病院へ受診します。

経膣分娩と帝王切開の尿漏れ

あるデータによると、経腟分娩の人は帝王切開の人より1.7倍尿漏れが多かったことが分かっています。

経腟分娩は、いきむときに腹圧がかかり骨盤底筋付近の筋肉が傷つきやすいので、尿漏れになるリスクは帝王切開の人より高くなります。

しかし、妊娠中に大きくなった子宮が膀胱を圧迫することで、帝王切開の人も妊娠中から尿漏れを経験していたり、産後もそのまま尿漏れが続いてる人もいます。

妊娠中・産後の排尿トラブル体験談

ではここで実際に産前・産後に排尿トラブルを経験した女性たちの声を集めてみました。

  • 妊娠後期に数回尿漏れを経験。外出の際にはかならず尿漏れ用のパッドをするようにしていた
  • 妊娠中・産後ともにくしゃみをすると尿漏れしてしまうことが。生理用のナプキンでは不快だったので専用のパッドを使うようにしていた
  • 出産直後はトイレに行くと便座に座る前にもう排尿が始まっていてビックリ。それ以来尿意を感じていなくても早目にトイレに行くようにしていた
  • 1カ月検診の時に病院で骨盤底筋を引き締める体操を教えてもらって実践していた。助産師さんに「初めが肝心」と言われた

産後は全く症状が出なかった方から1カ月で治まった、あるいは1年ほど悩まされたという方もいて個人差が大きいことがうかがえました。

尿漏れはいつまで続く?

出産で傷ついた骨盤底筋は、回復が順調に進むと産後1~2ヶ月で尿漏れが治まると言われてますが、分娩方法の違いや授乳の有無、女性ホルモンの影響によって個人差があります。

産後3ヶ月で尿漏れが治まった人もいれば、月経が再開する1年まで続いた人もいます。尿漏れをそのまま放置していまうと、産後から5年以上経っても尿漏れが続くというデータもあります。

尿漏れを長引かせないためにも早めに対策を行っていきたいですね。

尿漏れを防ぐ産後の過ごし方

尿漏れを防ぐためにも産後は身体を休め、無理をしないことが大切です。産後1~2ヶ月に無理をしてしまうと、症状を長引かせてしまいます。

  • 産後6~8週間は動き回らない
  • 重い荷物は避ける
  • 骨盤底の負担を減らす
  • ガードルは着用しない
出産当日~3日目

骨盤底筋のダメージに加えて、急に小さくなった子宮に圧迫されなくなったことで膀胱や尿道がうまく機能しないことでのトラブルも起こりやすい時期。

産院では尿意がなくても早目にトイレに行くように指導されることでしょう。神経がダメージを受けていることで今までではありえないような「トイレに全く間に合わない」「いつまでも尿がダラダラと出る」ということも。

もし尿意がないからとトイレに行かないままでいると、膀胱炎になってしまう可能性もありますので病院での指示に従って。

精神的なダメージが大きいですが「しっかりケアしよう」と前向きな気持ちを持って。体験するママが多いトラブルですから気軽に相談してみましょう。

産後4日目~1ヶ月

少しずつ骨盤底筋を元に戻していくことが大切ですが、まだ力を入れるようなことには耐えられないのでやめておきましょう。

まずは内臓をしっかり支えられるようになるよう骨盤底筋を回復させましょう。そのためには「重いものを持たない」「できるだけ横になって休む」ことを心がければOK。

産後1ヶ月を過ぎたら

会陰の痛みが治まる頃から、今度は産後のダメージから回復してきた骨盤底筋を鍛える体操を始めていきましょう。(下記に詳細あり)

産後4ヶ月以降

先ほど体験談のところでご紹介しましたが、症状の程度や期間はとても個人差の大きいものです。ただ産後4か月くらいには治まったという方がほとんど。

骨盤底筋のケアもしたけれど、それを過ぎてもまだ続く場合には泌尿器科を受診してきちんと治療する方が安心ですね。

昔は、産後すぐにガードルをつけてお腹を引き締めることが良いとされていましたが、ガードルをつけてしまうと子宮や膀胱が下がり、骨盤底筋や靭帯の回復を遅らせてしまいます。

産後1ヶ月以上はガードルをつけず、まずは身体を休めることを優先します。骨盤底に負荷をかけないように動き回ったり、重い荷物を持つことも避けましょう。

産後の尿漏れ対策

産後の尿漏れ対策として、いくつかケア方法を紹介します。骨盤底の筋肉を鍛えることで尿漏れが改善されやすくなります。

次のような経験をした人はぜひトレーニングを行いましょう。

  • 妊娠中から産後まで尿漏れがひどかった
  • 分娩時間が長かった(5時間以上)
  • 3500g以上の赤ちゃんを生んだ
  • 産後1週間以上子宮が下がっている感覚がある

会陰の痛みが治まり、身体の調子が良い時に1日2回、10分を目安に毎日行うと効果的です。

骨盤底筋体操

骨盤底筋体操は、仰向けの状態や椅子に座りながらでも行うことができます。自分の行いやすい方法で試してください。

【仰向けで行う骨盤底筋体操】

  1. 仰向けに寝て、足を肩幅に開き両膝を軽く曲げます。
  2. 下腹部の上に片手を乗せ、1分間に14秒肛門や膣をお腹側に引き上げるように締めていきます(肛門、膣、尿道全体をじわじわと引き上げる感じです)
  3. 締めた後は力を抜いて、50秒程体をリラックスさせます
  4. 1分間に「しめる」「ゆるめる」を10分を目安に繰り返します

※締めるときはお腹、足、腰に力が入らないように注意!
※14秒締めるのがきつい場合は、5秒から始めても構いません

【椅子に座って行う骨盤底筋体操】

  1. 椅子の背にもたれて深く腰かけます(身体の力は抜きましょう)
  2. 仰向けと同様、1分間に14秒肛門や膣をお腹側に引き上げるように締めます
  3. 締めた後は力を抜いてリラックスします
  4. 1分間に「しめる」「ゆるめる」を10分を目安に繰り返します

※座った姿勢はお腹に力が入りやすいので、手を当てながら腹筋を使わないようにするのがポイントです。

これをとにかく続けていくことで骨盤底筋がしっかり鍛えられていきます。目をつぶりどこに力が入っているかに集中するとうまくいきやすいですよ。

気付いたときに骨盤底筋を引き締めるようにしておくとより効果的ですね。

産後は内臓が下がったままでポッコリお腹になり便秘にもなりやすいのですが、この体操で内臓を引き上げる骨盤底筋を鍛えることで予防する効果が期待できます。

またこの体操と同時に生活習慣も見直すようにしましょう。肥満や便秘は骨盤底筋にとって大敵。質の良い食事と適度な運動で改善していきたいですね。

骨盤底ウォーキング

歩くだけで骨盤底筋のトレーニングができます。骨盤を意識しながらウォーキングすることで、骨盤周辺のインナーマッスルが使われ、骨盤底筋が締まります。

  1. 背筋を伸ばし、腰から足を踏み出すように歩きます(猫背や出っ尻の姿勢にならないように注意)
  2. 30分~60分続けてウォーキングします
注意点
多くの人は膝から前に出る「膝歩き」をしています。膝歩きは、本来歩くときに使う筋肉や股関節、骨盤周辺の筋肉が十分に使われず効果が発揮されないので腰から足を踏み出すように歩きます。

骨盤底トレーニング

自宅でかんたんにできる骨盤底トレーニングです。特別な道具は必要なく、ボールやクッション、枕を挟んで行えます。

【骨盤はさみ】

  1. 枕を膝の間にはさみ、太ももがきつくなるとこまで膝を曲げます
  2. 肩の力を抜き、枕が落ちないように内ももに力を入れながら腰を反らせてお尻は後ろへ出します(40秒ほどキープ)
  3. 背中を丸め、今度はお尻をひっこめるように前へ出します(膝は曲げたままの状態です)
  4. この動作を2~3回行います

膝に挟んだ枕を落とさないように、肛門や膣を締めてお尻の動きを変えていきます。太ももの筋肉が痛くなるので、初めはキープ時間を少なめにしていきましょう。

それでも改善しないときは病院へ

産後の尿漏れは、産後1~2ヶ月経つと自然に治ることもありますが、骨盤底筋の体操を続けても尿漏れが改善しない場合は、産婦人科や泌尿器科を受診することも大切です。

下の悩みで病院に行くのは気が引ける、と思ってしまいがちですが放っておくとひどくなり、治りも遅くなってしまいます。

病院を受診する前に、まずは助産師さんに相談してみるのも良いすね。

将来への影響は?

産後だけの症状で治まればいいのですが、今後10年以上経ってからの症状に差が出てくるとすればこれは大変なことですよね!

こんな人は要注意!

個人差が大きいということは尿漏れしやすい・しにくいという条件があるということですよね。尿漏れに悩まされる可能性が高いケースを見ていきましょう。

妊娠・出産に関する要因
  • 2回以上の経膣分娩を経験している
  • 妊娠中から尿漏れに悩まされていた
  • 35歳を過ぎてから初めて出産した
  • 3,500g以上ある大きな赤ちゃんを出産した
  • 子宮口が十分開いてから出産するまでに5時間以上かかった

妊娠中にも骨盤底筋に負担がかかりますが、やはり大きなダメージを受けるのが出産時。帝王切開より経膣分娩で出産し、より赤ちゃんが大きく分娩に時間がかかった場合には特に注意が必要です。

体型や体質などに関する要因
  • 身長が高い、あるいは体重が重い
  • 便秘気味で排便時に長くいきむことが多い
  • 鼻炎や喘息でくしゃみや咳をすることが多い
  • 仕事などで長時間立ちっぱなしになる、あるいは重いものを持つことが多い

これらの要因は普段から骨盤底筋に負担をかけるような体型であったり習慣があることで、妊娠・出産しなくても尿漏れしやすい傾向にあるということ。

様々な条件を挙げてきましたが当てはまるものが多い人ほど気を付けて骨盤底筋をケアしていく必要があるということですね。

年齢を重ねることで何が起こる?

尿漏れになる可能性の高い人が分かりましたが、誰にでも訪れる「加齢」が尿漏れとどう関わっているのでしょうか?

実は人間に尻尾がなくなったことで尻尾を動かす骨盤底筋を動かすことがなくなったことに加えて、直立歩行するようになったことで内臓を支えるために常に骨盤底筋に大きな負担がかかるようになったんですって。

年齢を重ねると筋肉は弱ってきますよね。長く働いてきた骨盤底筋も緩んでしまうので尿漏れを起こしやすくなっているのに、妊娠・出産で骨盤底筋が大きくダメージを受けた人はさらに心配が大きくなってしまいますね。

産後の尿漏れ対策は身体が回復してから初めていきましょう!

出産を経験したママが1度は悩んだことのあるマイナートラブルです。妊娠中から尿漏れが頻繁にあり、産後は治ると思っていたら逆にひどくなることもあります。

産後すぐは、身体が元に戻ろうとする大切な時期なので無理をすることはできませんが、身体が回復したら骨盤底筋体操を行うと早く尿漏れを改善することができます。

ついつい自分のことは後回しになりがちですが、症状を長引かせないためにも育児の合間を見ながら少しずつできるようになると良いですね。

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