逆子の種類を確認!赤ちゃんが蹴る位置から足の位置を推測してみて

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2018/01/12

一口に逆子といっても、おなかの中での赤ちゃんの姿勢(胎位)はさまざま。逆子の中にも、いくつかの種類があります。

逆子=帝王切開ではなく、逆子の種類によっては自然分娩がしやすいものもあるんですよ。

単純に足が下を向いている逆子だけではなく、ひざが下向きになっている逆子、おしりが下にある逆子などもあります。そしてさらに両足とも同じ形か、片足ずつバラバラかという見分け方があります。

「逆子が早く治ってほしいな」と思っているママなら、おなかを蹴る赤ちゃんの様子から、どのあたりに足があるのか、自分の逆子の種類を確認できるとうれしいですよね。逆子の種類それぞれについて、簡単に整理してみましょう。

分類ポイントは足・ひざ・おしりの、どこが下にあるか

逆子は医学用語では骨盤位(こつばんい)と呼ばれますが、その骨盤位の中でも細かく種類が別れています。ちょっと難しいですが、専門用語に沿って、紹介していくことにします(専門用語がわかると、診察室での医師の話がわかりやすく感じられるようになるかも!?)。

1.足が下にある逆子

逆子と聞くと、足が下にある姿勢を思い浮かべる人が多いかもしれません。でも、足が単純に下を向いているケースは、全体の約20%ほどです。足が下にある逆子には2種類あります。

【全足位(ぜんそくい)】

全足位は両足が下に伸びている状態。ちょうど子宮内で胎児が立っているようなかんじ。

【不全足位(ふぜんそくい)】

不全足位は片足が下に伸びている状態。子宮内で胎児が片足立ちをしているイメージ。

2.ひざが下にある逆子

胎児のひざが下を向いているケース(膝位)もあります。この姿勢は全体の約1%ほどだといわれています。ひざが下にある逆子も2種類です。

【全膝位(ぜんしつい)】

全膝位は両方のひざが曲がって下にある状態。子宮の中で胎児がひざ立ちしているような感じです。

【不全膝位(ふぜんしつい)】

不全膝位は片方の膝が曲がって下にある状態。子宮の中で胎児がまるで片ひざを立てているようなかんじです。

膝位と似ている言葉で「胸膝位(きょうしつい)」があります。これはおなかの中の逆子の状態を示すものではなく、逆子体操の1つです。うつ伏せになって、ひざを立て、おしりを上げた姿勢のことです。

3.おしりが下にある逆子

実は逆子の8割が、おしりを下にしている姿勢になっています。おしりを下にした姿勢については3パターンに分かれています。

【単殿位(たんでんい)】

単殿位は、お尻(臀部)がいちばん下にある状態。両足は上に上がってV字のようなかたちになっています。

【全複殿位(ぜんふくでんい)】

全腹殿位では、お尻と両足が下にあります。ちょうど体育すわりをしているような状態に見えます。

【不全殿位(ふぜんでんい)】

不全殿位では、お尻と片足が下にあります。体育すわりをしながら片足を上げて、まるでダンスをしているような!?

【横位(おうい)】
横位は、おなかの中で体を横向きにしている状態。とても珍しいパターンで、横位になるのは全体の0.3〜0.4%ほどの妊婦さんだけ。

ちなみに横位の反対で、縦位(じゅうい)という言葉もあります。赤ちゃんが下を向いていても、上を向いていても胎児と子宮の縦軸が縦でそろっていれば、縦位だとみなされます。

どのあたりを蹴られているか胎児の足の場所を推測

胎児がいちばん激しく動かせる部分は足です。胎児はおなかの中で激しくキッキングをしています。

妊娠後期になれば、おなか中で蹴られている場所から足の位置を推測できます。どのあたりをキックされているかを、感覚をとぎすまして感じてみましょう。

膀胱のあたりをキックされているのなら、足は下にある確率が高いですね。逆子で膀胱を蹴る赤ちゃんだと、ママが頻尿気味になったり、おなかの張りを感じやすくなるという症状も見られます。

反対に、あばら骨あたりに衝撃を感じるなら、足が上を向いていると考えられます。頭を下に向けて、出産への準備万端といったところでしょうか。

胎動の感じ方には個人差があります。ごくまれにパワフルな赤ちゃんが力強くパンチをしていたというケースもありますので、あくまでも目安です。

妊娠中期までの赤ちゃんにとっては、おなかの中で一回転すること(ローリング)は珍しいことではありません。グニュグニュっと、大きく回転する感覚がしたときは一回転したときかもしれませんね。

殿位系ななら経膣分娩の希望が通るかも

ちなみに、全足位などで足を下にして体を伸ばしている状態であるほど、分娩時に難産になってしまう確率が高いといわれています。産道に赤ちゃんの足が引っかかってしまうのです。

一方でおしりが下にある殿位系タイプの逆子であれば、比較的、経膣分娩について相談しやすいようです。おしりは頭の次に大きい部分です。おしりで産道を進むことができれば、自然に産まれてくることも可能なのです。

とはいえ通常は、赤ちゃんは頭を回旋させて狭い産道を通り抜けて産まれてくるものです。おしりからとなると、なかなか回旋がうまくいかず、お産に時間がかかるなどのリスクが高い出産となります。

妊婦の健康状態にも厳しいチェックが入ります。どうしても自然分娩にこだわりたいと相談するなら、緊急の帝王切開にも対応できたりNICU(新生児集中治療室)があるなどの体制の整った病院にお願いしたいですね。

臨月になるまで逆子は確定しない

赤ちゃんが頭を下に向けている状態は「頭位(とうい)」といいます。検診のときに医師がナースに頭位と言っていたら、その時点では「あ、逆子ではないんだな」と捉えてOKです。

妊娠中期までの赤ちゃんは羊水の中にプカプカと浮いて常に動いています。一度の検診で骨盤位だったからといって、それが確定しているわけではありません。

臨月になるまでに逆子が自然に治るケースは多いです。いつもおなかの中の赤ちゃんの足がある場所を気にかけておけば、逆子が治ったときのことがなんとなくわかるかもしれません。

逆に、ごくまれではありますが、臨月になってからグルンと一回転してしまうこともあります。つまり場合によっては臨月で逆子になる可能性もあるということです。

赤ちゃんの居心地のよいおなかを整えるために、下腹部を冷やさないようにしておきたいですね。そして、いつも赤ちゃんの「足」のある場所を感じながら、安産を目指しましょう。

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