震災時の保育園お迎え対策!仕事中被災したらを想定して日頃から準備
震災はいつ起きるか予測できません。当然、子供を保育園・幼稚園に預け仕事をしている時に、震災に遭う可能性もあります。
その場合、「速やかに保護者がお迎えに行かなくてはならない」というルールの園が多いのではないでしょうか。
実際に東日本大震災は平日の14時46分に発生しました。多くの人が子供を預けて仕事をしており、帰宅困難者が続出しましたよね。こんなパパママたちも少なくありませんでした。
- 電車が止まりタクシーで園へ向かったが、地震で道路が寸断され渋滞に巻き込まれた。
- タクシーもつかまらず、4時間以上歩いた。
- レンタカーや自転車を購入して迎えに行ったが、保育園に着いたのは真夜中だった。
- お迎えに行ったら、津波で保育所が倒壊。園児は別の場所へ避難しており、周囲の避難所を探し回った。
- 園の固定電話がつながらず、迎えに行くまで子供の安否確認ができなかった。
仕事中に被災をしたとき、子供の安否確認と園へお迎えに行く手段を考えたことがありますか?
もしもの時慌てないために!震災を想定したお迎え、これを機に対策してください。
この記事の目次
職場から園までの経路を知って、徒歩でのお迎えに備えて!
冒頭の体験談にもあるように、被災した時には歩いてお迎えに行く可能性があります。
しかし、公共交通機関で通勤の方の場合、乗車区間の道路状況について全く知らない方も多いのではないでしょうか。
車や自転車通勤の場合も、いつもの道路が通れる保証はありませんし、車や自転車が被害を受けて使えなくなる可能性もあります。
まずは、勤務先から園、自宅へ歩いて帰る道順の把握が重要です。さらに、道中で役立ちそうな公衆電話やコンビニ等の位置も確認しておきましょう。
Googleマップを使って、歩いて帰る道を調べておきましょう
勤務先から園、自宅への徒歩経路を調べるには、Googleマップがお勧めです。
Googleマップには、自宅や職場を設定し、通勤経路を検索できる機能があります。通勤経路は「徒歩」「車」「電車・バス」など複数選択できます。
Googleマップ
https://www.google.co.jp/maps/
まずは、Googleマップを使って、職場から園までの徒歩での通勤経路を調べましょう。
- Googleマップに、自宅・職場の場所を設定する方法
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- Googleアカウントにログインした状態で、Googleマップを開きます。
- 検索ボックスに「自宅」又は「職場」と入力します。
- 検索ボックスの下にある[場所を設定]をクリックします。
- 自宅か職場の住所を入力し、Enter キーを押します。
- Googleマップに、保育園・幼稚園の場所を設定する方法
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- Googleアカウントにログインした状態で、Googleマップを開きます。
- 検索ボックスに「園の名前」又は「園の住所」を入力します。
- [保存]を押します。
- 職場から園までの徒歩経路を検索する方法
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- 検索ボックスの右にある[ルート]をクリックします。
- [徒歩]を押します。
- 保存した場所が一覧で表示されます。
- 出発地に [職場] を選択し、目的地に園を選択すると、徒歩での経路が表示されます。
Googleマップは、地図上の色々な施設を検索することもできます。飲料など調達できるコンビニは、ぜひ調べておきましょう。
- 付近の場所を検索する方法
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- 検索ボックスに住所を入力し[検索]をクリックします。
- [付近を検索]をクリックします。
- 検索する場所の種類(「コンビニ」など)を入力し[検索]をクリックします。
- 検索結果が赤いアイコン で表示されます。
職場から園までの距離が長い方は、レンタカーを借りたりや自転車を購入できるお店もチェックしておくと安心です。
通信規制や故障でスマートフォンが使用できない場合、公衆電話が役に立ちます。
公衆電話は災害等の緊急時に通信規制が実施される場合であっても、通信規制の対象外として優先的に取り扱われるそうです。
公衆電話の設置場所は、以下のサイトで検索できます。
NTT東日本 公衆電話インフォメーション
http://service.geospace.jp/ptd-ntteast/PublicTelSite/TopPage/
NTT西日本 公衆電話インフォメーション
http://www.ntt-west.co.jp/ptd/map/
Googleマップには、自分オリジナルの地図が作れる「マイマップ機能」があります。上記で調べた内容を記したマイマップを作成しておき、緊急時にスマートフォンから確認できるようにしてください。
マイマップの作成方法
- Googleアカウントにログインした状態で、Googleマップを開きます。
- [メニュー]>[マイプレイス]>[マイマップ]>[地図を作成]の順にクリックします。
- [ルートを追加]ボタンを押し、徒歩経路を記載してください。
- [マーカーを追加]ボタンを押し、コンビニや公衆電話の位置を記載してください。
災害時はスマートフォンが使えない恐れもありますから、紙にも印刷をして通勤バッグに入れておいてくださいね。
乗車区間の町並みを覚えておけば、いざという時に迷子にならずに済みます
電車通勤の方は、乗車区間の町並みを知らないケースが多いかと思います。
大きなビル、印象的な看板などを覚えておけば、万が一歩いて帰宅する日が来たときに目印になってくれます。
普段は読書やスマホに集中している方も、たまには電車の外を眺め町並みを覚える日を作りましょう。
被災時のお迎え対策用に、用意しておきたいもの
ライフラインが絶たれ視界や足元が悪い中、お迎えに行くのは本当に大変です。普段の通勤服に通勤バッグを抱え、何時間も歩くことは難しいですよね。
自宅には防災グッズを揃えている方も多いかと思います。同様に、職場からお迎えに行く間に必要なものは「お迎え対策用防災グッズ」として別途用意しておきましょう。
「お迎え対策用防災グッズ」に揃えておきたいものを紹介します。
- 職場から保育園・幼稚園や自宅までの地図
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前項で説明した通りです。
- 現金
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携帯電話が通じにくくなるため公衆電話を利用したり、飲み物や食料をコンビニで購入するかもしれません。小銭を用意しましょう。
通勤距離が長い方は、タクシーやレンタカーを利用したり、自転車の購入できる金額もあるとベストです。クレジットカードは使えない可能性がありますから、現金を所持しましょう。
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連絡先のメモ
- 震災時、携帯電話が無事である保障はありません。携帯電話がなくても、家族や幼稚園・保育園の連絡先がわかるようにしてください。
- 筆記用具と付箋
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伝言を残したい時や、大事な情報などを書き留めておく際に大変便利です。手帳に挟んでおくのがお勧めです。
- 携帯電話やスマートフォンの充電器又は予備バッテリー
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家族の安否確認や園への連絡はもちろん、災害情報、ラジオ、SNSなどでの情報収集に欠かせません。携帯電話の電池切れは絶対に避けてください。
携帯電話の調子が悪くなったら、早め早めに修理や買い替えを検討しましょう。
- スニーカー
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瓦礫や水没で足元が悪かったり、保育園・幼稚園まで歩いて迎えに行く場合に役立ちます。避難用の靴も売られていますが、普段使いできるものでも構いません。普段パンプスの方は絶対に用意してください。
- マスク
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瓦礫が崩れ粉塵が舞い散っている可能性もあります。病気の伝染防止にも役立ちます。
- タオル
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汗拭きはもちろん、止血にも利用できます。
- レインコート
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雨や雪の場合に役立ちます。背負ったリュックサックまで覆える大きいサイズが理想です。また、ビニールシートの代わりにもなります。
- 抱っこひも又はスリング
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3歳くらいまでのお子さんをお持ちで、保育園・幼稚園と自宅の距離が長い方はぜひ検討してください。たたむと手のひらサイズになるものがお勧めです。
- 懐中電灯
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街が停電で真っ暗なとき便利です。
- 軍手
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手で瓦礫をかきわけながら歩いたり、手の保温にも役立ちます。
- 使い捨てカイロ
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冬季の寒さ対策に必要です。
- 絆創膏
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簡易なけがの応急処置に役立ちます。
- 生理用品
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普段一日分のみ持ち歩いている方は、数枚ストックしておくと安心です。
- ブランケット
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シートや上着の代わりにもなります。たたむとコンパクトになるものをストックしてください。
- ホイッスル
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疲労時に大きな声は出しにくいもの。ほんの少しの息で居場所を知らせられます。
なるべくかさばらないものが理想です。100円ショップも利用すれば、安価に揃えられますよね。
防災グッズの準備はついつい後回しになりがちですが、思い切って今から準備しましょう!
お迎え対策用の防災グッズの置き場は、通勤バッグと職場にわけて!
お迎え対策用の防災グッズ、結構な量がありますよね。この保管場所も重要です。
通勤途中で被災する可能性も考慮すると、常に持ち歩くべきかもしれません。しかし、特に公共交通機関で通勤されている方は、毎日この量を持ち歩くのは不可能ですよね。
通勤バッグに入れるものをさらに厳選し、その他は職場へ置いておく必要があります。
【日頃から通勤バッグへ入れておくべき防災グッズ】
職場から保育園・幼稚園や自宅までの地図、現金、連絡先のメモ、筆記用具と付箋、携帯電話やスマートフォンの充電器又は予備バッテリー
必要性が特に高いと思われる携帯電話関連と、地図、貴重品、普段でも役立つ小物は通勤バッグに入れておきましょう。
【職場へ置いておく防災グッズ】
スニーカー、マスク、タオル、レインコート、抱っこひも又はスリング、懐中電灯、軍手、使い捨てカイロ、絆創膏、生理用品、ブランケット、ホイッスル
リュックサックなど両手が空けられるカバンにまとめ、デスク回りやロッカーに入れましょう。車通勤の方は車の中でもOKです。
こちらは一般的な例です。職場から園までの距離などによっても、必要なものは異なるか思います。ご自身の状況に合わせて、お迎え対策用の防災グッズを準備してくださいね。
園の被災時マニュアルを知って、もしもの時に備えて!
災害が起きたら、当然子供たちも被災をします。そのとき、先生はどのように対応してくださるのでしょうか。
昨今の大地震を教訓に、被災時のマニュアルを保護者に配布や、親子行事で避難訓練や話し合いを実施している園が増えてきたようです。その一方で、何も行われていない園もあるようです。
震災が起きてから「園側から災害時のマニュアルを聞いたことがなかったから、何も分からない」では済まされませんよね。
職場からすぐにはお迎えに行けないからこそ、災害時の園側の方針を把握することも大切です。
園と必ず連絡が取れることが大切。連絡手段を複数確保して!
被災時に必ず園の代表電話が通じるとは限りません。しかし、代表電話番号しか知らされていないという方も、多いのではないでしょうか。
その場合、代表電話がつながらないときの連絡手段を、園と協議する必要があります。
保育士さんに携帯番号やメール、ブログ、SNSなど複数の緊急連絡先を用意していただけないか、お願いしましょう。
また、園だけでなく保護者の携帯番号がつながらない可能性もあります。職場、自宅、親族など、保護者側も複数の連絡先を園へ伝える必要があります。
出張など会社の所在地以外に出向く場合も、都度連絡先を知らせるように心がけてください。
園舎が被災する可能性も。子供たちは何を持って、どこへ避難する?
園児たちは定期的に避難訓練を行っているかと思いますが、どのような訓練内容かご存知でしょうか。中には、教室から園庭へ集合して終了という園もあるかと思います。
園舎に待機して問題がなければ、そのまま園で保護者のお迎えを待っているでしょう。
しかし、園舎が被災し待機不可能になれば、園庭に避難後別の場所へ移動する可能性があります。
東日本大震災のときも、地震発生後何時間も歩いて迎えに行ったら子供がいなくて、近所の小学校や公民館を探し回った方がいたようです。
緊急避難を予定している施設名は事前に公開していただけるよう、園へお願いをしてください。
お子さんにも、「被災したら先生やお友達と緊急避難場所へ避難し、親はその避難先にお迎えに行く」ことを伝えておきましょう。お子さんが落ち着いて避難できるかは、普段の園や保護者の心がけにも影響します。
その際、園が準備している非常用持出品も教えてもらいましょう。長距離通勤で当日中のお迎えが難しそう、お子さんに持病やアレルギーがあるなど、皆さんそれぞれ懸念事項がありますよね。
持出品が我が子に適しているか確認が必要です。
送迎バスの乗車中に被災する可能性も。送迎経路の避難先も把握を!
送迎に幼稚園バスを利用している場合、送迎バス内で被災する可能性もありますよね。
園児宅にも園にも戻れない場合は、安全確保のため経路中にある避難所に移動することも考えられます。
送迎バスに乗った後に被災し、お子さんがどこへ行ったのか分からなくのは絶対に避けたいですよね。
まずは、お子さんの送迎ルートを把握し、バスが何時にどこを走っているのか確認してください。合わせて、経路の付近で緊急避難できそうな場所も調べておきましょう。
中には「この辺りを走っているときに被災したら、ここへ避難する」といった取り決めをしている園もあります。
送迎バスでの被災マニュアルも作成できないか、保育者側にお願いすることも大切です。
いざという時、お迎えを頼める人間関係も必要!
あらゆる対策をしておいても、実際に被災すれば両親ともに帰宅難民になり、お迎えにいけない状態になるかもしれません。
いざという時に備えて、祖父母などの親族、お子さんのクラスメイトのパパやママ、近所のママ友など、緊急時のお迎えを頼めるような関係を作ることも大切です。
お子さんのクラスメイトのパパやママとは、親子行事や保護者会に積極的に参加し、時間をかけて少しずつでも知り合っていくことが大事です。
仕事と親子行事の両立は本当に難しいですが、休日だけでも積極的に参加して親同士会話を交わしておきましょう。
親族や近所のママ友の場合、普段園のことを何も知らないのに、いきなりお迎えに行くのは難しいもの。
園の場所や連絡先、被災時のルールも共有してください。親族であれば、運動会などの行事も参加してもらいましょう。
普段から心がけたいことは、お迎えを頼む人とお子さんの交流です。非常事態でも落ち着いてパパママの帰宅を待てるよう、関係性を築くことが大切です。
お子さんの性格はもちろん、食物アレルギーや持病も理解してもらいましょう。
「もしパパママがお仕事中に地震が来たら、○○さんが園までお迎えに行くかもしれないよ。」と、普段からお子さんと話しておくことも大事です。
今日から早速、震災対策を始めてください
大震災が起きれば誰もがパニックになります。
でも、事前にシミュレーションし災害対策がされていれば、不安も随分と違うものです。
園に預けていても、任せっきりではなくて自分の子は自分で守るという気持ちが大事です。ぜひ今から、防災グッズの準備や園への確認を始めてください。
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