【シーン別】常位胎盤早期剥離が起きた時の対処法と3つの治療法

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2017/08/25

胎盤剥離かもしれないという腹痛を訴えている妊婦さん

陣痛が起こる前に胎盤が剥がれてしまう症状「常位胎盤早期剥離」は、対処の難しい妊娠中の病気です。そのため治療が遅れてしまうこともあります。

発症した時の症状は、我慢できないほどの腹痛や大量の出血です。このような事態に陥ったら、どう行動すればいいのでしょうか。

外出中や仕事中に腹痛が起きた時の対処法を纏めました。またどのような治療法があるのかも併せて見て行きます。

自宅、外出先で発症した時の対処

胎盤剥離はいつ、どんな場所で発症するか予測がつきません。忙しく動いている時に起こることもあれば、自宅でのんびりしている時に起こることもあります。

家に居る時と職場に居る時は、出来る対処にも違いがあります。周囲に人が居る時と一人でいる時など、状況の違いによってどう対処すればいいのかまとめます。

在宅中に徴候が感じられたら救急搬送の依頼を

常位胎盤早期剥離は、時間との勝負になります。そのため、胎盤剥離の徴候が感じられると報告を受けた場合、病院では優先して患者を受け入れる態勢が出来つつあります。

大量の出血、急激な腹痛、めまいや吐き気など異常を感じたら、あわてずに、でも迅速に病院に連絡しましょう。

自宅に家族が居る場合には、自家用車で病院に連れて行ってもらうように頼んでください。

その際はかかりつけの病院に、腹痛の度合いや週数などを告げて、胎盤剥離ではと相談しておきましょう。

腹痛はかなり強いものです。我慢できないほど強い痛みを感じる時は、多少大げさでもそのことを訴えるべきです。

東京都では、胎盤剥離の「疑い」という程度の申請でも、救急車が患者を優先して搬送するようになりました。わずかでも兆しが見えたら、救急車を呼んでもいいのです。

そのために妊婦さんは胎盤剥離の前兆について、両親学級などでしっかり教わってください。

▼常位胎盤早期剥離の徴候についてはコチラも参考にしてみて!

外出中に発症の疑いが見られた時

職場に居る時、急にお腹が張ったり痛くなったりしても、同僚の人に気兼ねして早退が出来ないこともありますよね。

残念ながら、現状では働く妊婦さんへの理解が進んでいるとは言えません。妊娠経験のある先輩ママでさえ、早剥に対する知識がないこともあるのです。

ですが、仕事中や外出先で急激な腹痛や出血に見舞われた場合、一人で病院まで行くことは大変ですし危険です。

屋外、職場で早剥の徴候に気付いた時のために次の対策を取っておきましょう。

  • 同僚、上司には、「医師からの注意」として胎盤剥離の危険を報告しておく
  • 出血、腹痛の場合には迅速に救急車を呼んでもらう
  • 救急車の到着までは動かず安静を保つ
  • 理解が得られない場合には、「妊娠悪阻」などの診断書を書いてもらって早期退職も考える
  • いつアクシデントが起きても良い様に、携帯電話などの通信手段は身に着けておく
理解の無い職場というのは、組織自体が問題を抱えている場合もあります。妊婦さんが長く働くには不適切な環境かもしれません。

妊娠したら大事なのは、赤ちゃんなのか自分の仕事なのかを、よく考えることも大切です。

買い物など外出中にアクシデントが起こったら、誰でもいいので助けを求めてください。出来る事なら自力で救急車を呼びましょう。

もし、自分が居る場所を説明できなかったら、自動販売機を探します。救急搬送の必要があった場合に備えて、自販機にはそこの住所が書いてありますから。

▼胎盤剥離が起こったときの母子のリスクについてはコチラも参考にしてみて!

胎盤剥離が起こった場合の治療法3つ

早剥の時の赤ちゃんの死亡率は50%と言われています。これはかなり高い確率です。早期の対処が必要な理由ですね。

赤ちゃんの命を救うため、またママの負担を減らすために、どのような治療が行われるのでしょうか。

緊急帝王切開で胎児を救う

23週以降に胎盤剥離が起こったら、速やかに帝王切開を行って胎児を外に出し、自力呼吸をさせます。

胎児はお腹の中で、自力呼吸をしていません。胎盤から酸素をもらっています。胎盤が無くなることは、胎児に酸素が届かなくなることです。

そのため胎盤剥離の治療現場では、ほとんどが帝王切開手術を行います。早く手術に踏み切ることで、それだけ赤ちゃんの危険を減らせます。

また、術後に子宮からの出血が大量で母体の生命維持に関わることも。その場合は子宮摘出手術が行われます。

入院して安静を保ち、出産を待つ

胎盤の剥がれ方が軽く、出血も見られない状態なら、入院して安静に過ごすという治療方法が取られます。

これは、子宮と胎盤の間に出来た血の塊が小さく、まだ出血に至っていないからです。身体を休めることで、血の塊が破れることを防ぎます。

そしてそのまま赤ちゃんが充分育つまで順調にいけば、通常分娩で出産することも出来ます。

34週以降に早剥が起きたら、誘発分娩を行います

帝王切開は開腹手術なので産後ママの体に負担をかけます。そのため、出来るかぎり経腟分娩で出産することが理想です。

胎盤剥離が妊娠34週以降に起こった場合、まだ経腟分娩で出産できるかもしれません。そのため、陣痛促進剤を使い誘発分娩を行います。

ただ、それには胎児の健康状態に問題が無いことが必要不可欠です。さらに、促進剤は利き方に個人差があり、用いても陣痛が来ない場合もあります。

誘発分娩になっても、万一の時は帝王切開になる可能性を忘れないでください。赤ちゃんの安全が第一ですから。

母体のDICに対する対処法

早剥が起こると、母体にはDIC(播種性血管内凝固症候群)という症状が現れるかもしれません。

これは、本来なら体内に出てから凝固する作用を持っている血液が、身体の中で固まってしまう症例です。

これを防ぐために、抗凝固剤というものが使用されます。主に使用されているものがヘパリンという薬剤で、これは妊婦さんにも比較的安全に投与できます。

抗凝固剤には胎児に害のあるものありますが、だからこそ安全なものが処方されますので、心配しないでくださいね。

早い対処が求めらる胎盤剥離。救急搬送の必要も考えて

常位胎盤早期剥離の対応はとにかく早く。これに尽きます。早ければ早いほど、胎児やママの命や健康を守ることが出来るからです。

胎盤剥離の原因は特定されていません。どんなに気を付けていても万全の対策は難しいのです。

腹痛、出血などの症状が現れたら、すぐに病院に連絡を取ることです。「赤ちゃんは元気です。」そう言ってもらえればいいのですから、ためらってはいけません。

「妊娠は病気ではない。」と昔の人は言いますよね。でもママの体はそれまでと違い大きく変化しているのです。

そんな危機感の無い方の言葉には耳を貸さずに、赤ちゃんを守るためにも妊娠中は慎重すぎるくらいの気持ちでいるのが丁度良いですよ。

▼胎盤剥離の原因についてはコチラも参考にしてみて!

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