テレビは赤ちゃんにどう影響?視力は大丈夫?テレビと上手く付き合う方法

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2017/01/25

「テレビに子守をさせてはいけません。」この言葉は子育ての現場で注意事項としてよく耳にします。

でも夕飯をつくったり掃除をしたり、何か用事があるときに、ついテレビをつけっぱなしにして赤ちゃんの注意を反らしたくなりますよね。

また、赤ちゃんと部屋で二人っきり過ごしていると間が持たなくて我慢できない!それでテレビを一緒に見ることに逃げてしまっていませんか。

でも長時間の視聴になると、赤ちゃんの視力への影響も心配です。赤ちゃんとテレビ、上手に付き合うにはどんな対処方法があるのでしょうか。

もし長時間テレビを見る生活習慣が着いてしまっている場合、どんな対策を取ればいいのでしょう。以下に見ていきます。

テレビに近づきすぎると赤ちゃんの視力に影響が出ることも!

テレビをつけているといつの間にか赤ちゃんがじっと見入っているということがありませんか?赤ちゃんはテレビが好きなのかな?と思ってしまいますよね。

でも赤ちゃんは特にテレビが好きなわけではありません。それにじっと見入っているからと言ってテレビを見ているわけではありません。

それは赤ちゃんの視力が私たちが思っているほどはよくないからです。赤ちゃんの目どのくらい見えているか知っていますか?

赤ちゃんの視力
新生児にはほとんど視力がありません。明るいか暗いかの判断がどうにかが出来る程度でしょう。

生後6か月で視力が0.2程度、1歳で0.4程度になります。4.5歳でやっと1.0程度になり、大人と同じくらいにものが見えるようになります。

個人差はありますが概ねこのようにして赤ちゃんの視力は発達していくのです。

赤ちゃんはテレビに注目していてもテレビを見ているわけではないのです。色々な音が聞こえて色が様々に変化するからそこに惹かれています。

幼児番組などは目が良く見えない赤ちゃんが注視しやすいように、ビビッドな色合いのセットを組んだり色に変化をつけるなどの工夫をしています。

赤ちゃんは視力がとても弱いので、テレビの方を見ていてもあまり目に影響はないと言われています。

現状で赤ちゃんの弱視とテレビに関する研究はあまりされていないので、はっきりしたことは言えません。

ですが乳幼児期からテレビを見続けた赤ちゃんの視力が、非常に悪くなったという報告が無いのも事実です。

むしろ気を付けるべきなのは、テレビを横向きから見る癖が着いてしまうことです。そうなるとものをまっすぐ見ることが出来なくなってしまいます。

眼視機能と言って左右の目で同時にでものを見る力が育たなくなり、斜視になりやすくなってしまうのです。

また、テレビをつけっぱなしにすることによって次のような不安なことがあります。

  • ママが食事の時間にテレビをつけっぱなしにしていると、赤ちゃんの注意力が散漫になって食事の習慣がつかない
  • ママが授乳中にテレビを見ていて赤ちゃんに注意を向けていないと、お乳を飲んでいる赤ちゃんがサイレンンとべびーになってしまう。

視力への悪影響以外にも、テレビを付けたままにすることによって子供にはこのような反応が現れるのです。

加えてテレビから出ている光線は目やその奥にある脳の神経を刺激しやすく、特に緊張や興奮を促す交感神経を活発にさせてしまいます。

赤ちゃんはものが良く見え合いのでぎりぎりまで近づいて画面を見ています。これではなおのこと目にストレスになります。

テレビと赤ちゃんの視力との関係性はこれからの研究が待たれるところです。しかし未発達の眼を守るためにも至近距離で画面を見せないようにしてください。

テレビのある場所にゲージで囲いをしたり、テレビをつけている時にはベビーチェアに座らせるなどテレビから距離を取る工夫をした方が良いでしょう。

赤ちゃんにとってテレビは強い刺激に!

先の項でも書いたように、テレビは赤ちゃんにとってとても魅力的なツールです。まず音がひっきりなしに聞こえてきます。

赤ちゃんはとても好奇心旺盛なので、意味は分からなくても大きな音がする方には自然と興味を惹かれるのです。

テレビは赤ちゃんにとっては非常に刺激的です。長時間テレビをつけていると赤ちゃんはそっちに注意を奪われたままになります。

長時間テレビの音や光の刺激を受けている赤ちゃんの目や耳には、大きな負担がかかります。

その結果赤ちゃんの体や心にはどんな変化が起きるのでしょうか。健やかな成長に対してどのような影響があるのでしょうか。

あまり長時間赤ちゃんだけでテレビを見せるのは要注意

子供に一人で長時間テレビを見せていることの注意点として、視力への影響よりも言語の発達が挙げられます。

テレビを見る生活習慣が定着している赤ちゃんは、そうでない赤ちゃんと比較して言葉を身に着けつる時期が遅くなる可能性があるからです。

テレビを見ることと赤ちゃんの言語発達には独特な関係性が見られ、そのため赤ちゃんに一人でテレビを見させ続けることが危険視されているのです。

統計ではテレビを一日に4時間以上見ている赤ちゃんは、そうでない赤ちゃんに比べ言葉が出始める時期に遅れが見られます。

乳幼児のテレビ視聴の発達への影響を検討するため,3地域の1歳6ケ月健診対象児計1900名について調査を行い,内外の知見と併せて検討しました.この結果,長時間視聴は1歳6ケ月時点における意味のある言葉(有意語)の出現の遅れと関係があること,特に日常やテレビ視聴時に親子の会話が少ない家庭の長時間視聴児で有意語出現が遅れる率が高いこと,このようなテレビの影響にほとんどの親が気づいていないことが示されました.

そこでおすすめの方法が、テレビの音を消しておくことです。赤ちゃんは視力より先に聴覚が発達するので、音がしないと注意が向きにくくなります。

経験上我が家の赤ちゃんも、私がテレビを見ている時に音を消して字幕だけで見ていたら、あまり画面に集中していませんでした。

テレビの見過ぎによる赤ちゃんへの悪影響は「コミュニケーション不足」

何故赤ちゃんが一人でテレビを視聴し続けることが良くない影響を与えるのでしょうか。それはテレビというメディアの性質にあります。

テレビの情報は作り手からの一方通行です。次々に内容が変わっていくだけで、コミュニケーションという手法を取っていません。

ですからテレビを見ているとき赤ちゃんは、一方的に刺激を受け取り続けている状態なのです。一方通行な情報ばかり受け取っていると、子供の中で人とコミュニケーションを取る力が育ちません。

テレビによって赤ちゃんがコミュニケーション不足になると、どのような結果がもたらされるのでしょうか。

コミュニケーション不足の原因は「一人時間の長さ」

専門家の意見としては、テレビを見続けることによる不安は、視力への影響よりも赤ちゃんを一人にしてしまうことのようです。

テレビは本来便利なツールです。そのため、大人もつい自分のためにテレビをつけてしまいがちです。

それにテレビを見せておくと子様がおとなしくなってくれるので、ついついつけっぱなしにして他の家事をしたくなってしまいますよね。

ちょっと洗濯物を干したりするときにテレビを見せて赤ちゃんを一人にしてしまう、ということは子育て中のママにはよくある事でしょう。

しかしそれでは赤ちゃんの「一人時間」が長くなってしまいます。一人きりで一方的に刺激を受け取りすぎているのです。

そのような状態が長く続くと、子どもには下記のような症状が現れてしまうケースがあるのです。

  • 他人と視線が合わなくなってくる
  • 顔から表情が失われていく
  • ママの呼びかけに足して反応が薄くなる
  • 集中力が無くなる
  • 暴力的なシーンに影響されてぺちぺち叩きをしてしまう

注意欠陥障害の一因にもなると危惧されています。

一人時間が長くなってしまうとこのような影響があり、結果言語の発達やコミュニケーションに関わっていくのです。

2歳以下の子供にとって、テレビのつけっぱなしで心配なのは、視力への影響よりもむしろこのようなコミュニケーション能力の低下です。

その対策として、小児科の医師達の間では、2歳までには長時間一人でテレビを見せることを控えるようにと提言されています。

テレビを見た後はしっかり声掛けを!スキンシップをとってあげましょう

赤ちゃんがテレビを長時間見続けることは、デメリットばかりではありません。メリットも充分あるのです。

それはスキンシップの材料になるということです。言いましたようにテレビは情報であふれています。

テレビを見ることによって、実生活では見ることの出来ない動物や場所の映像を体験することが出来きますね。子供は初めて見る景色や生き物に強い興味を持ちます。旨く活用して、赤ちゃんと触れ合っていきましょう。

例えばの例を挙げますね。

  • 子供向け番組で犬や猫を見たら散歩に出かけて、「テレビで見たワンワンがいるね」などと声掛けする。
  • キャラクターの出てくるテレビを見たらそのキャラクターの絵本を用意して「さっきテレビで見た○○だよ。」と言いながら読んであげる。

家庭で赤ちゃんと二人で過ごすときにテレビは身近な存在ですから、一緒に画面を見ている時に出来るだけ声掛けをしてあげることが大切です。

特に普段なかなか触れ合うこと出来ないパパもテレビを間に挟んでいたら赤ちゃんと会話がしやすいという利点があるようです。

我が家のパパも赤ちゃんとの接し方が苦手だったので仕方なくテレビをつけているうちに、だんだんとそれが触れ合いの手段になっていきました。

赤ちゃんが本当に好きなのはテレビよりもはお父さんお母さんの声なのです。テレビの音に集中してしまった後はしっかり声をかけてあげてください。

テレビをコミュニケーションのツールにして、赤ちゃんと過ごす時間を楽しもう!

子供へのテレビの悪影響は様々な仮説が唱えられています。一番大きなものでは注意欠陥障害の原因になるのが不安ですね。

まだ詳しい調査や研究が進んでいなくてはっきりとしたことが言えない分野もありますが、大切なのは子供を一人きりにしないということです。

小さな赤ちゃんの育児とは親と子2人、あるいは家庭で家族と一緒の遊びの時間をいかにたくさん取ってあげるかが必要になります。そうすることで目や脳の正常な発達を促したり、人とのコミュニケーショントレーニングにもなるのです。

ですから赤ちゃんにテレビを見せるときは可能な限り一人きりで見せずに一緒に見ながらいろいろな会話をしましょう。

まだ言葉がしゃべれない赤ちゃんですが、徐々にママの言葉に声や動きで反応を返してくれるようになります。

「あー、うー。」と軟語が出てくるようになったり、手をバタバタさせて笑うようになってきます。これが対人関係の始まりなのです。

ママが言葉をかける、それに対して赤ちゃんが何かを返したいと思うからこそ体や声の動きが見えてくるのです。それはとてもいいことです。

また、子どもがテレビを見ている時の目つきや姿勢にも注意してあげてください。近視や斜視の原因になってしまうことがあります。

テレビそのものはとても便利なものです。肝心なのは使い方を間違えなければいいのです。テレビ=即子供への悪影響とは考えないでくださいね。

親子でテレビを見る時間がよいコミュニケーションの時間になって、その後の豊かな成長と精神性発達の助けになるといいですね。

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