胎動が痛いし激しいけどどんな赤ちゃんか心配…原因や対処法
妊娠中期から感じられるようになる胎動。赤ちゃんがお腹の中で元気に育っている!と感じることのできる経験です。
胎動を感じられるのは嬉しいことですが、中には痛いほどに激しい胎動を感じてしまう人もいます。
今回は胎動が激しい・痛い時の原因や赤ちゃんへの影響について紹介します。
この記事の目次
妊娠後期に起こる激しい・痛い胎動の原因
なぜ妊娠後期になると、胎動が激しくなったり、痛みを伴ったりするようになるのでしょうか?
赤ちゃんが元気に育っている証拠!
妊娠後期・8~10ヶ月頃になると、赤ちゃんの体がだいぶ出来上がってきて、起きている時間も長くなり、お腹の中で活発に動くようになります。
赤ちゃんの活発な動きが子宮の壁を通して伝わってくるので、胎動を「激しい」「痛い」と感じるようになるのです。
赤ちゃんは元気に動いているだけで、苦しんでいるわけではないので安心してください!
赤ちゃんの筋力や循環器が発達し、動きが多様化してきたから
赤ちゃんの筋力や循環器が発達してくると、胎動が激しくなると言われています。
筋力や循環器の発達によって、手足を伸ばして子宮壁を蹴る動き(キッキング)、体をグルンと回転する(ローリング)など、ダイナミックな動きが増えてくるからです。
その動きがママの肋骨や膀胱などの内臓にぶつかると「痛い」と感じるのです。
夜になると胎動が激しくなるのはなぜ?
先輩ママの中には、「夜になると胎動が激しくなる」と感じた人が多かったようです。
実は妊娠中期頃になると、胎児は昼起きて夜寝る、という生活ではなく、20分寝て20分起きる、という睡眠サイクルを繰り返すようになります。
というのも、日中はママの活動のために、体内の栄養や酸素がママによって使われています。
夜になってママの活動が落ち着いてくると、赤ちゃんの方に栄養や酸素が多く送られるため、赤ちゃんは活発に動くようになるのです。
なので、夜寝ようとして横になったら激しく動き始めた!と感じる妊婦さんが多いんですね。
胎児が起きている時間が増えてくると、胎動が激しくなってきたと感じる
また、妊娠中期ごろから胎動が増えてどんどん激しくなってきた、と感じる妊婦さんもいるようです。
実は妊娠初期の胎児は、ただ羊水の中を漂って、ほとんど眠って過ごしていますが、先ほど書いたように、妊娠中期ごろから起きる時間が長くなります。
起きている時間に活動をするので、胎動が増えたように感じるのです。
臨月と胎動との関係!注意点や対策
臨月には赤ちゃんがお腹の外に出る準備をするので、一般的に胎動が落ち着くと言われていますが、その頃にも激しい胎動や痛みを伴った胎動を感じる妊婦さんはいます。
大丈夫なのかな?と不安になるかもしれませんが、臨月に胎動が激しくても、特に問題はありません。赤ちゃんが元気な証拠です。
先輩ママの経験談
実際に臨月の頃、胎動が激しかった先輩ママの経験談を紹介します。
- 臨月に入っても下腹部をどかどか蹴飛ばされていた。陣痛が来てからも激しく動いていた。
- 子宮口を広げるような感じで押されて尿意を感じた。
- 骨盤あたりを赤ちゃんが頭突きしていて、恥骨あたりに痛みを感じた。
臨月の頃の胎動はおへそより下あたりに感じることが多いようです。
胎動と陣痛の違いは?
臨月にあんまり胎動が激しいと、「陣痛と見分けがつかないんじゃないか?」と不安になる人もいるかもしれません。
しかし、胎動の痛みと陣痛の痛みは感じ方が違うので、間違えることはないと思います。
胎動は一時的に起こる痛みですが、陣痛は規則的に痛みがやってきて引いていく、という風に発生し、その痛みの間隔が徐々に短くなり、痛みも増していきます。
胎動で注意した方がいいとき
時々胎動が激しくてお腹の張りを感じる、ということがあるかもしれません。その場合も少しして張りが収まれば、特に問題はありません。
また、逆に「今まで感じてた胎動がなくなった!」という場合も、赤ちゃんに元気ななくなったサインかもしれないので、早めにかかりつけの産婦人科を受診しましょう。
胎動が激しくても破水はしない
出産予定日が近づいてきた頃に激しい胎動を感じると、「この胎動のせいで破水してしまうのでは?」とハラハラしてしまうママもいるかもしれません。
ただ、胎動のせいで破水することはまずないので、安心してください。
ただ、妊娠後期にお腹が痛い、という場合、その痛みが頻繁にあるようなら、それは激しい胎動が原因ではなく、お腹の張りが原因かもしれません。
お腹の張りから来る痛みは、腹部全体が締め付けられるような痛みです。子宮収縮を起こしている危険性があります。
胎動が激しい・痛い時にできること
胎動が激しい時・痛い時にできることは、残念ながらほとんどありません。しかし、気休めかもしれないですが、いくつか対策を紹介します。
- 態勢を変えてみる
- 胃や膀胱などの内臓を蹴られて痛い!というママは、姿勢や態勢を変えてみましょう。ママの動きに反応して、赤ちゃんが態勢を変えてくれて位置が変わり、痛みが和らぐかもしれません。
- 声をかけたり音楽を聞かせてみたりする
- 妊娠後期になると、胎児も聴覚が発達して、お腹の外の音を聞くことができると言われています。声をかけたり、音楽を聞かせることで、赤ちゃんが反応して態勢を変えることもあります。
胎動によるトラブルの対処法
胎動のせいで眠れない、尿漏れしてしまった、などのトラブルもよく聞かれます。その対処法についても紹介します。
胎動で眠れないとき
胎動が激しくてなかなか眠れない、夜中に目がさめてしまう、というママは結構いるのではないでしょうか。
赤ちゃんの動きをコントロールすることは難しいので、赤ちゃん40分の睡眠サイクルに合わせて、胎動が落ち着いたタイミングで一緒に眠るしかありません。
寝る時間も、夜、と決めるのではなく、「今赤ちゃんが寝ていて落ち着いているな」と感じたときに、昼寝や仮眠をこまめに取ることをおすすめします。
寝不足は妊婦の体に大敵です!上手に睡眠不足を解消できるといいですね。
膀胱をキックされて尿漏れ!
妊婦さんは赤ちゃんによって膀胱を圧迫されているので、ただでさえトイレが近くなります。
胎動が激しい赤ちゃんだとさらに膀胱をキックされて尿漏れしちゃった!という人もいるようです。
できる対策を2つ紹介します。
- トイレにこまめに行くようにする
- 膀胱に尿をなるべく溜め込まず、頻繁にトイレで排尿するようにしましょう。出す尿がなければ、尿漏れすることもありません。
- 尿漏れパッドを使ってみる
- とはいえ、外出していたりすると頻繁にトイレに行くことが難しい場合もありますよね。念のため尿漏れパッドを使用してみるのも良いと思います。
胎動で気持ち悪い・食べられない
胎動のせいで気持ちが悪くなる、食べられなくなる、という人も結構いるようです。
これは赤ちゃんが動いて胃を圧迫しているから。妊娠初期につわりがなかったのに、後期になって胃がムカムカする後期つわりを経験した人も少なくありません。
これも赤ちゃんが元気な証拠ですが、ママがごはんを食べないと、赤ちゃんに栄養が行きません。
- 小分けにしてちょっとずつ食べる
- 食べられない人は、食べやすいものを少しずつ小分けにして、ちょっとずつ食べるなどして、きちんと栄養は取りましょう!
赤ちゃんの胎動が落ち着いた時を狙って食べると良いと思います。
- 消化に良いものを食べるようにする
- 胃が圧迫されているせいで、妊娠後期は特に胃もたれを起こしやすい状態にあります。
ちなみに筆者も妊娠後期に脂っこいものを食べたせいで胃もたれになり、結果的に切迫早産を経験してしまいました。
妊娠後期には、なるべく消化に良いものを食べるように心がけましょう。
出産間際に赤ちゃんが下に下がってくると、ムカムカもすっきりしてくるので、少しの辛抱です。
胎動が激しいと男の子?胎動にまつわる迷信
胎動によって性別がわかる、障害があるかどうかがわかる、という話を聞いたことがある人もいるかもしれません。本当なのでしょうか?
胎動が激しいと男の子、弱いと女の子?
胎動が激しいと男の子、弱いと女の子、という噂がありますが、医学的根拠は全くありません。
男の子=元気、女の子=おしとやか、という昔からのステレオタイプがこのような説を生んだと思われます。
- 胎動が弱いとダウン症?
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胎動が弱いとダウン症などの可能性があるという噂もあります。
これも医学的根拠のない迷信です。ダウン症の特徴である「筋力が弱い」という症状から生まれた説だと思われます。
胎動には個人差があり、本当に人それぞれ違うので、それによって性別や障害の有無がわかることは決してありません。
出産間際には胎動は落ち着いてきます
胎動を感じ始める妊娠中期から妊娠後期にかけては、赤ちゃんは子宮の中で自由に動き回るため、激しい痛みを感じることもありますが、徐々に体が大きくなって赤ちゃんは子宮の中で身動きが取れなくなります。
また、臨月になると赤ちゃんは出産に向けて準備を開始します。頭を下を向けて頭を骨盤にはめるため、子宮に手足が当たりにくくなるので、胎動が弱い、少なくなったと感じるようになります。
赤ちゃんが元気な証拠!激しい胎動もポジティブに考えよう
胎動による痛みに対してはできることも少なく我慢するしかないのでつらいですが、神経質になりすぎると、赤ちゃんにも悪影響です。
赤ちゃんが元気な証拠だ!とポジティブに考えましょう。
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