幼児教育5か条!親からの良い影響が思春期の非行対策に
育児の「これぞ決定版」というバイブルのようなものがあれば嬉しいですよね。ですが、残念ながら子供一人一人の個性や家庭環境が違い、親の性格や、育ち、経済力も様々ですから、親それぞれが悩み迷いながら子供を育てるわけです。
「子育ては親育て」という言葉があるように、親もいろんな情報を学び、成長し、その子にあった接し方を考える必要があります。
特に社会と関わりはじめる3歳~小学校低学年までは、人間形成の基礎が出来る時なので、この時期の家庭教育はとても大切です。あとになって取り返すことができません。
常に5年、10年先を想像しながら子育てすることが、小学校高学年、中学校の思春期に非行に走ることなく、安定した気持ちで学校生活を送ることができるポイントなのです。難しい思春期に悩まないで済む幼児期の育て方についてお伝えします。
幼少期の5つの親の接し方が、非行に走らず自立した子供に成長させる
まだ幼い我が子が大人になった姿は、想像しにくいかもしれませんが、パパママ自身の思春期の頃を思い出してください。ご近所の若者の姿を見てください。その隣に我が子の成長した様子をイメージしてください。どんな学生になっていますか?
将来、非行やいじめに関わって欲しくありませんよね。素行が悪く学校から呼び出されたり、ましてや警察ざたになったりしないよう、今注意しておくべき5か条を詳しく見ていきましょう。
- その1 落ち着いた家庭環境でムラのない育児をする
- その2 過干渉にならず自立の芽を育てる
- その3 親が手本となり正しい規範意識を身につけさせる
- その4 非行の素地となるような環境を遠ざける
- その5 親同士、先生、地域で見守りの連携をとる
その1 落ち着いた家庭環境でムラのない育児をする
暖かい雰囲気で、整頓された居心地のいい家は子供もリラックスできます。夫婦で子育ての価値観が共有されていることも大切です。
小さなことも夫婦で褒めてあげてください。特に叱るときは一貫した叱り方がいいですね。同じことをしても、ある日はきつく叱られ、ある日はお咎めなしでは、子供の正しい善悪の判断が育ちません。
親も人間ですから、機嫌の良い日も悪い日もあると思いますが、それでも気を付けたいことはあります。ムラのある育児をしないように!ということです。
ムラのある育児というのは、子供と接するときに感情に任せて怒鳴り散らしたり、無視をしたりする日があれば、逆に上機嫌で子供にベタベタ優しくしたりと、育児に一本筋が通ってなくて安定感がないことを言います。
親のすること言うことがいつも予測できないと、子供が戸惑います。ビクビク親の顔色を伺ってばかりの子供になります。
子供は毎日の生活の中で、これをしたら叱られた。これをしたら褒められた。と、自分なりの良い悪いのものさしを作っていきます。
正しい善悪のものさしができるためには、親が何を叱り何を褒めるかある程度一定した判断が大切になってきます。この判断は、夫婦が足並揃っていることも重要です。
また夫婦仲が良いことも大切です。喧嘩ばかりしていると、子供はいつも不安で神経質になります。
夫婦お互い良いところも悪いところもあって当たり前です。完璧な人なんかいないと思い笑って受け止めましょう。かつて好きで一緒になったとは言え、毎日同じ顔を見続けているとあまり会話もしなくなった…なんてことはありませんか?
夫婦間でも「おはよう」「ありがとう」「頑張って」といった毎日の一言がとても大切です。「あいさつ」「感謝」「励まし」です。ちなみに一番辛いのは「無関心」です。故、マザーテレサも「愛の反対は無関心である」と言っていました。
夫婦でちょっとしたコミュニケーションを心がけましょう。お互いを気にかけ大切にしている仲の良い夫婦の様子は、子供に大きな安心をもたらせます。
その2 過干渉にならず自立の芽を育てる
子供を見ていると危なっかしい気がして、ついあれこれと口出ししてしまいます。何度同じことを言わせるのかと思いながら、急かしたり禁止を出したりしつこく友人関係にまで意見していませんか?
子供には子供の世界、ペースがあります。親は少し我慢して「見守る」努力をしましょう。このままでは失敗するとわかっていても時には干渉せずわざと失敗させてみるのもありです。
子供は失敗と成功を繰り返すことで自ら成長、自立していきます。
例えば、忘れ物についてですが、小学校に上がったらランドセルや持ち物(体操服としましょう)は前の晩に準備しておきますよね。でも、翌朝家を出る時になって玄関にしっかり置き忘れていく…よくあることです。
一応「体操服忘れず持って行きなさいよ」と出る寸前に声はかけておきますが、返事をしながらも何故か忘れていくのが子供です。こんな場合、体操服を学校まで届けますか?ここはぐっと我慢しましょう。
学校で、体操服を忘れたことに気づき、「どうしよう…」「どうしたらいいのか」「先生に言おうか」「友達に借りようか」「家に取りに帰ろうか」「体育休もうか」子供はいろいろ必死で考えます。
子供のこのどうしようか…と「考える行為」が、学校がよく提唱している「生きる力」に育っていくんです。
もちろん、帰宅したら叱らず、興味津々な顔で子供にどうしたのか話を聞いてみてください。子供にとって大事件を乗り越えた、よく頑張った大変な一日だったに違いありません。
この大事件で、忘れ物しないようにかなり注意するようになるはずです。でも、やっぱり忘れるんですけどね…。きっと少しだけたくましくなっていると思いますよ。
子供が困らないように失敗しないようにと世話を焼きすぎるのは、かえって子供の成長を妨げることになります。
「注意しなくても考えなくても、いつも親がしてくれるし、失敗もないしそれでいい」と、なっていませんか?
いつも答えを用意してやるのではなく、「自分で考えなさい」と、考える習慣を付けさせることも自立の芽を育てます。
その3 親が手本となり正しい規範意識を身につけさせる
幼少期に規範意識がブレずに身についているかどうかは、親次第なのです。
親が手本となり正しいか正しくないかということをちゃんと理解させ、いつも正しい判断ができるようにするということです。
大人は世の中が白黒だけで済まないことを知っていて、グレーで解決することもありますが、幼少期にそれを見せてはいけません。
「車が走っていなければ、赤信号でも渡ってしまう」とか、「歩いて幼稚園に通うルールなのに平気で自転車に乗せる」など、大人の都合でのルール無視はご法度です。
正しい規範意識が身に付いた上に、成長とともに少しずつ大人の知恵を教えていくのがベストです。
一つ例をお話します。私の住む地域の中学校は自転車通学が禁止されています。校則を破って自転車に乗ってくる多数の生徒は、徒歩通園ルールがある幼稚園に通っていた時期に、親が自転車に乗せて通っていました。先生や親に何度怒られてもどこ吹く風です。
子供は大好きな幼稚園の先生と歩いて来ようねと約束しています。でも親には早く自転車に乗りなさいと言われ、幼いなりに板挟みになって苦しかったと思います。
幼少期に親がルールを破る様子を当たり前のように見せられていて、生意気盛りの年頃に急にルールを守れと言われても、そんな親に従うわけがありません。
いかに、幼児期にとった安易な親の行動が後々に影響するかということです。大事な思春期に親の意見に耳を貸す子になるかどうかは、幼少期からの親子関係を通して親のことを大人として信頼してくれているかどうかです。
その4 非行の素地となるような環境を遠ざける
子供は親の真似をしたがるものです。親自身も服装や言葉遣いに気を付け、ガラの悪い雰囲気にならないようにしましょう。親がヘアカラーをするついでに子供を茶髪にするのもあまりオススメできません。子供の柔らかい頭皮にもよくありません。
茶髪は素行の悪い子達が真っ先に目を付け、狙って声をかけてきます。まだ幼いことをいいことに、意味もわからないまま万引きをさせたりするということもあるようです。
小学校に入る頃には、ちょっと悪ぶった子供たちに目をつけられないように親が注意を払いましょう。子供がどこで誰と遊んでいるか親は把握しておきましょう。
また、ゲームセンターなど子供同士で行ってはいけない所をちゃんと教えていたり、遊びに行った際の帰宅時間も決めておきましょう。
ゲームで遊んでいるのなら、殴ったり蹴ったりの暴力的な内容のものは避けましょう。好奇心から実際に真似てやってみたくなります。子供は現実とバーチャルな世界がハッキリしないところがありますので注意が必要です。
また、子供の目に付くところで美味しそうにタバコを吸うのは考えものです。
子供に美味しいおやつのような印象を与え、タバコを吸ってみたいと思わせかねないので吸うときは場所や吸う姿を選びましょう。
その5 親同士と先生、そして地域で見守りの連携をとる
親同士や地域が連携して積極的に子供たちに挨拶や声掛けをし、大人たちが見守っている!と子供に安心感を持たせましょう。
お住まいの地域によっては、事件、事故、不審者情報などをいち早くメール配信しているところもありますので利用してみましょう。
また、上の子がいるママ友からの情報は有益です。小学校や中学校が荒れていないかなど聞いておくといいですね。心配なことがあれば遠慮せず先生に聞いてみましょう。
非行の芽は小さいうちに摘んでしまわなければなりません。今やネット社会ですから、大人が無関心でいると、薬物や出会い系サイトで援助交際など取り返しのつかないところまでドンドン進んでしまいます。
非行の初歩であるタバコやお酒の時点ででストップできないと、万引きや暴力、恐喝、そして傷害とどんどんエスカレートしていきます。
また非行少年たちが近所にいるとなると、わが子への影響もあるかもしれませんし、万が一声をかけられたらと思うと他人事ではありません。
コンビニや路地でたむろしている少年たちに、「今晩は」とか「気をつけて帰りなさいよ」とか通りすがりに少し声をかけるだけでも、彼らは「近所の人に見られている」「顔がバレているかも」と思い、非行にブレーキがかかるそうです。
なかなか怖くてできませんが、立ち止まらずソフトに言いっぱなしで通り過ぎればいいようです。私は、自分が自転車やバイクに乗っている時に出くわせばひと声かけるようにしています。追いかけてこれない状態じゃないとやっぱり怖いですから。
親が思うように子が育つのではなく、親がするように子は育つ
いい子に育ってほしい、立派な大人になって欲しいなど、子供に託す夢はいろいろあるものです。しかしながら、子供にとって人としての一番のバイブル、お手本はは両親なのです。
社会人ともなれば、他にもリスペクトしたい人物との出会いも出てくるでしょうが、子供のうちは、親が手本であり、親がするように真似て育っていくのです。
成長と共に、行動範囲が広くなって目の届かない事も出てきますが、子供の日々の様子を観察し、持ち物をチェックし、何か変わった気配がないか敏感に感じ取りましょう。そうしていればきっと危ない非行の芽があれば気付くはずです。
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