赤ちゃんと腹ばいで遊ぼう!効果と練習方法、時期や注意すべき点
赤ちゃんの腹ばいと言えば、うつぶせの状態で首を持ち上げた状態から、お腹を床につけたまま前に進むずりばい、四つん這いで進むハイハイがあります。
腹ばいの効果、練習を始める時期や練習の仕方、嫌がったり吐いたりする場合の対処方法など、赤ちゃんの腹ばいについてお話しします。
この記事の目次
【腹ばいの効果】腹ばいの状態が赤ちゃんの成長を促す
腹ばいは寝返りがうてるようになると自然にできるようになりますが、あえて腹ばいの状態にすることで、赤ちゃんにとって良い効果がもたらされます。
胸部が鍛えられることで呼吸が深くなる
仰向けだと背中側は床についており圧迫された状態ですが、腹ばいになることで背中側の肺が発達しやすくなります。
また、胸を張って状態を起こそうとすることで、胸部も鍛えられます。
赤ちゃんの視界が広がり脳の発達を促す
仰向けの状態の赤ちゃんが腹ばいになり、首を持ち上げられるようになると、視界ががらりと変わります。
仰向けで寝かされている赤ちゃんは大人が意識して視界を変えないと、いつも天井や照明をみている状態になります。
首を持ち上げようとするだけで首や肩の筋肉が発達する
腹ばい状態にすると、首座り前の赤ちゃんでも自然と顔を持ち上げようとする姿を見ることが出来ます。もちろん、すぐに首が持ち上がるわけではありません。
少しずつを腹ばいの練習を繰り返すと、個人差もありますが練習を始めて1ヵ月ごろには、数秒でも首を持ち上げるようになる赤ちゃんもいます。
徐々に筋肉がついてくると、最初は腹ばいにさせられるのを嫌がっていた赤ちゃんも、周りの様子を目で追うようになってきます。
そのうちに腹ばいの状態でママのいる方向に、首を動かそうとし始めます。
頭蓋変形を防ぐTOTSテクニック(絶壁頭予防法)の中のタミータイム
頭の変形の対策として「TOTS(トッツ)テクニック)」というものがあり、その中の一つ最初のTにタミータイムと呼ばれるものがあります。
- タミータイム(T)
- 寝ている時は仰向けに、起きている時は腹ばいにさせます。
- おかわり抱っこ(O)
- 授乳の時は両側の乳首を均等に吸わせるようにするなど、片方ばかりで抱っこしないようにする。
- ときどき向き変え(T)
- 仰向けで寝かせるときは、時々下になる向きを変えるようにする。
- そっちこっち枕(S)
- 赤ちゃんは見慣れたものを見ると安心し、気に入ったものばかりを見る向き癖がついてしまうため、頭の方向が同じにならないように変えてやり向き癖がつくのを防ぎます。
ゲップがでにくいときは腹ばいでゲップがでやすくなる
赤ちゃんを授乳後ゲップをさせないまま寝かせてしまうと、吐き戻したミルクで窒息してしまう危険性もあるため、授乳後のゲップは必須です。
でも、縦抱きや座らせた状態で背中をさすっても、ゲップがなかなかでない時がありますよね。
赤ちゃんを太ももの上に腹ばいにさせて、腰から肩にかけてゆっくりさするととゲップが出やすくなります。
- 自分の体重でお腹が圧迫される
- 赤ちゃんの胃の上部は背中側に傾いている
うつぶせの状態に慣れているので寝返り時期に泣くことが少ない
寝返りをする時期になり、寝返りができるようになったことを喜んでいるパパやママ…でも、寝返りした瞬間にギャン泣きになる赤ちゃんも多いです。
寝返りするたびに赤ちゃんが泣くのを、ストレスに感じる方もいます。寝返りができるようになるまで、赤ちゃんにとっては仰向けの状態がスタンダードです。
- いきなり視界が変わり慣れない体勢に困惑してしまう
- 寝返りしたあと自分の思い通りに体が動かせない
【腹ばいの時期】欧米では生後すぐからの腹ばい練習を推奨
日本では仰向けに寝かされたままの赤ちゃんが多いですが、欧米では首が座り前の新生児期から、赤ちゃんを腹ばいにするように指導されます。
赤ちゃんの成長は個人差が大きいので、生後2週間から1ヵ月くらいを目安に様子を見ながら、腹ばいの練習をしてみましょう。
起きている時は目を離さずに腹ばい。寝ている時は仰向けでSIDS防止
乳幼児突然死症候群(SIDS)の危険があるため、仰向けに寝かせることが推奨されているのも理由の一つですが、日本では昔から仰向けに寝かせる習慣がありました。
欧米では仰向けによる頭の変形について日本よりも意識されており、SIDSの予防とともに、斜頭症・絶壁頭に対しての対策も同時に行われてきました。
生後すぐに腹ばいの状態にさせる「タミータイム」を、アメリカ小児科学会では推奨しています。
腹ばいからお座りへ…。無理にお座りをさせない方が良い理由
うつぶせが自分でできるようになると、赤ちゃんは興味があるものがある方向に行こうとずりばいをし始め、足や腰・腕が鍛えられていきます。
やがて、お尻を上に持ち上げハイハイを始め、お尻や腰の筋肉がついてくると自然にお座りができるようになります。
赤ちゃんの首が座ると腰を固定して座らせる椅子などを使って、早くからお座りをさせてしまう方もいますが、赤ちゃんの腰や背骨に負担をかけてしまうこともあります。
- 腰の筋肉が固くなり痛みがでることもある
- 赤ちゃんがハイハイに興味を持たない
- バランス感覚が悪くなる
また、ずりばいやハイハイをする前にお座りをしてしまうと、お座りより視界が低くなるずりばいやハイハイを嫌がるという赤ちゃんもいます。
私自身、息子にクッションを使ってお座りもさせてました。その方が機嫌が良いので家事をするときに助かっていたからです。
息子はハイハイする前につかまり立ち、つかまり立ちでは自分が行きたい場所にいけないと気付いたのか、遅くにハイハイをするようになりました。
関連記事:赤ちゃんにお座りの練習をさせたい!始める時期と注意点
【練習の仕方と注意点】赤ちゃんの状態を常に確認
腹ばいの練習は赤ちゃんの様子を見ながら、安全に実施しましょう。赤ちゃんの首と肩を片手でしっかり支え、もう片手をお腹に添えてゆっくりうつぶせにしましょう。
この時、赤ちゃんは自分で首を横に向けることはできないので、呼吸ができるように顔を優しく横向きにしてあげてください。
無理に体をひねる事が無いように注意しながら、慎重に行う事が大切です。
腹ばいの練習をするときに注意すること
最初は数秒を何回かに分けて、慣れてきたら1分、2分と増やしていき、一日トータル30分くらいを目安に腹ばいの練習してみて下さいね。
- コルクマットや畳、赤ちゃん用布団、床にブランケットをひくなど、ある程度硬さのある場所でおこなう
- 機嫌が良い時に練習する
- 体調が悪い時は練習させない
- 周りに柔らかいクッションやぬいぐるみはおかない
- 嫌がったら数秒で止める
- 授乳直後はNG。授乳後は1時間以上、最低でも30分以上時間をおいてから実施
- 最初は10秒くらいから!様子を見ながら徐々に時間を増やす
- 放置はNG!乳幼児突然死症候群(SIDS)の危険もある
起きている時は腹ばいの状態で目を離さず、寝てしまった時はすぐに仰向けの状態にしましょう。機嫌が悪くなった、疲れてきたときも同様です。
【吐く・嫌がる場合の対処法】ママも一緒に遊びながら実施
腹ばいは生後間もない赤ちゃんにとって、決して楽な状態ではありません。そのため、最初の内は腹ばいにした途端に泣く赤ちゃんが多いです。
また、腹ばいはお腹を圧迫するため、胃の中にミルクがたくさん入っている状態では苦しくなります。
授乳から時間を空ける、ゲップをしっかりさせることも大事ですが、それでも胃の形が未熟な赤ちゃんは吐き戻ししやすいです。
- 吐いても良いようにブランケットをひいておく
- ママの膝の上やお腹の上で実施する
- 首を持ち上げようとしたら、拍手して褒める
- 赤ちゃんの目線でママも腹ばいをしてみる
最初はママの膝の上で実施する、または赤ちゃんの胸の下にタオルを入れると、首が持ち上げやすくなり、目線も上になるので機嫌よくなることもあります。
赤ちゃんの状態をみてあせらずに。腹ばいでお話ししよう
出産したばかりのママには、赤ちゃんの成長がゆっくり過ぎて、もどかしいと感じることも多いですが、少しずつでも確実に成長しています。
寝返り、ハイハイやお座りの目安の月齢はありますが、それにそっていないからといっても異常という訳ではありません。気になる場合は小児科医に相談しましょう。
腹ばいの練習は赤ちゃんの様子を見ながら、焦らずに行いましょう。大人も赤ちゃんの目線に合わせて、腹ばいで話しかけるのもお勧めです。
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