暑い夏に寒い冬!夏と冬の感染症から子供の身を守りましょう
春、新生活を迎えてようやく生活リズムが整い始めたと思っていたら、もうすぐ夏!子どもも大人も楽しみな行事が目白押しですね。
冬も夏同様に行事の多い時期で、こちらも楽しみなことが多いように思います。
両者に言えることは、大きな行事がとにかく多い事ではないでしょうか?夏はお祭りに花火、キャンプやプール。冬はクリスマスにお正月、雪まつり。外出するのが楽しくなるような行事がいっぱい!
しかしこの二つの時期には、似た特性があります。それは、感染症がかなりの猛威を振るい広がるということです。
子どもがかかってしまうと、見ているのも辛いし機嫌も悪い。そして看病していた親も感染してしまったら、自分もきついけれど、子どもの看病もしなければならないという過酷な状況下に陥ってしまいかねません。
そこで、夏と冬に流行するであろう代表的な感染症をいくつかご紹介していきたいと思います。
そもそもなぜ夏と冬に感染症は流行するのか…?
夏と冬に限らず感染症は何かしら流行していますが、夏と冬はニュースになるほど流行しますよね。あれはなぜなのか…。
夏も冬もかかってしまうとかなり強烈な感染症やウイルスが多いと感じるのは、読者の方も少なくはないと思います。
ではなぜ夏と冬に感染症が大流行するのでしょうか?それには夏と冬で異なる理由があります!
夏に感染症が流行する理由
感染症のウイルスは高温多湿を好みます。ウイルスが好むこの状態が、まさに梅雨から夏の期間!ウイルスは環境さえ整えば、爆発的に増殖します。
そして人間はと言えば、夏の暑さで食欲不振になりがち。しかも夏休みに突入するから食生活が乱れたり、生活のリズムも崩れがちになります。
要するにウイルスが増殖して元気いっぱい状態の時、私達の体力が消耗状態で弱っている。なので、かかった場合は重症化しやすい状況なのです。
冬に感染症が流行する理由
夏に元気に増殖して猛威を振るったウイルス達。蚊のように冬には死んでくれればいいのですが、話はそう上手くできていません。
冬に流行するウイルス達は低温低湿度を好み、夏よりも長く生きる上に感染力も高くなっています。そして乾燥していることで、くしゃみや咳での感染範囲も広がります。
人の体温はどうしても気温と一緒に下がってしまいます。体温が下がるということは、免疫力の低下にもつながります。
夏に流行する感染症をピックアップ!症状と感染経路
暑くなるにつれて、幼稚園や小学校でこれから流行するであろう感染症について知っておきましょう。
手足口病について
- 潜伏期間
- 夏に子どもがかかる病気では有名なものの一つです。潜伏期間は2~5日で、発症までにはかなりバラつきがあります。
- 感染経路
- 感染経路は、3種類あります。水疱に触ってしまいウイルスに感染する接触感染。つばや咳でウイルスを吸い込んでしまう飛沫感染。そして感染している人の分泌物や排泄物から感染する経口感染。手足口病は子どもの病気ではありません。
大人も免疫力が低下していたら感染します。しかも子どもより重症になるケースもあり、大人の場合水疱に痛みを感じることもあります。
- 幼稚園や保育園への出席停止の有無
- 手足口病に関しては、出席停止はありません。完全に防ぐことが不可能に限りなく近いからです。とはいっても園内規則で出席停止になる場合もあるので、通っている園に問い合わせて職員からの指示をあおってください。
症状としては2~3日の発熱に始まりのどの痛みも伴いますが、最大の特徴は手足にできる痛みもかゆみもない水疱です。
口の中に口内炎ができ、手のひらは足の裏にも水疱が現れます。口の中やお尻、膝裏にも現れ、ウイルスが胃腸風邪のウイルスの一種のため嘔吐や下痢を起こすこともあります。
治り始めるのは、発症から1週間から10日ほど。つば等からウイルスが抜けるまで約2週間、排泄物からは約1か月検出されます。
ちなみに手足口病のウイルスは10種類以上あるので、一度かかっても他のウイルスから再度手足口病になる可能性は十分あります。
特に出席停止という話がない場合は、口内炎が完治したかと手足の水泡が乾燥しているかをポイントにすることをお勧めします。
口内炎があると給食が食べられません。そして水疱が乾燥していなければ、他のお子さんに手足口病を広めてしまう危険性があります。
特に脱水に気を付けましょう。ごくまれにですが髄膜炎を発症することがあります。頭痛と嘔吐がひどい場合は、早めに再診しましょう。
りんご病について
- 潜伏期間
- 10~15日程度です。風邪に似た症状(発熱・咳・鼻水など)はありますが、そのほかの症状がないため発見は難しいです。
- 感染経路
- 感染経路は2種類です。咳やくしゃみを吸い込んで感染する飛沫感染と、感染者がウイルスの付着した手で触った個所に触れて感染する接触感染です。
- 幼稚園や保育園の出席停止の有無
- 手足口病同様に出席停止はありません。そして大人がかかった場合、重症化しやすいです。大人がかかった場合、太ももや腕やおなかに紅斑が出た後、強い関節痛や高熱が出ることがあります。
妊娠している方がりんご病になった場合流産の危険があるので、マスク等で防ぎましょう。
りんご病はその名の通り頬が赤くなります。夜になって外気温が下がっても頬の赤みが抜けない状態を見て、初めてりんご病に気が付くことが殆どです。頬が赤くなって1~2日ほどで手足にレース状の赤い発疹が現れます。この紅斑はかゆみがあり、まれに胸や背中、おなかにも現れることがあります。症状そのものは1週間ほどで治まります。
ヘルパンギーナについて
- 潜伏期間
- 2~5日、長くても1週間です。潜伏期間内の身体の異変はありません。だから家族に感染していても気づかず、菌をばら撒いてしまうこともあります。
- 感染経路
- 基本的にはくしゃみや咳をした際に空気に菌をばら撒いてしまい、それを吸い込んで感染するいわゆる空気感染が主です。赤ちゃんや幼児が感染している場合、おもちゃをなめていてそれを素手で触ったことによる感染もあります。
- 幼稚園や保育園の出席停止の有無
- 手足口病やりんご病と同じで、出席停止をしなければならない法律はありません。しかし通っている幼稚園や保育園では規則を設けている場合もあります。発症した際には園に問い合わせて、職員からの指示を待ちましょう。
代表的な夏風邪です。何の前触れもなくいきなり高熱を出します。口内炎や口の中に水疱が複数できます。咽頭炎(咽やの一般的に言う喉ちんこの炎症)も同時に発症するので、食事をする際に咽が痛くなることがよくみられます。二次感染(上の子のウイルスを下の子がもらってしまう等)した場合や、大人が感染すると症状が重くなってしまいます。39度以上の高熱や倦怠感、関節痛を発症することもあります。1週間程度で症状は軽くなり、回復しはじめます。
風疹(三日ばしか)について
風疹は一度かかると免疫が付きます。風疹も大人がかかると重症化しやすく、脳炎や髄膜炎を起こす可能性があります。
- 潜伏期間
- 2週間から3週間と、これまで取り上げてきたものの中では一番長い潜伏期間になります。
- 感染経路
- 咳やくしゃみ等の飛沫感染が殆どです。咳やくしゃみが出るようだったら早めにマスクをして、他の人に移さないよう気を付けましょう。
- 幼稚園や保育園の出席停止の有無
- 出席停止期間は、発疹が消えるまでです。何日間という期間は明白ではありませんが、感染症なので、他の人に移さないようしっかりと発疹が壊滅したかを確認して、医師の診断書が必要であれば園に提出しましょう!
顔に発疹が現れ、それが一気に全身に広がります。それと同時に38度くらいの発熱をして、耳や首の下のリンパ腺が腫れます。
症状そのものは麻疹と似ていますが、「三日ばしか」と呼ばれる通り3日ほどで症状が治まります。発熱や発疹等の症状があまりはっきりせず、気が付かないまま完治してしまう方もいらっしゃるようです。
食中毒の種類と感染経路
食中毒とは、有害な細菌が繁殖した状態の食べ物を摂取してしまい、腹痛や嘔吐、下痢を伴う発熱と急性胃腸炎をさしています。
かかると怖い食中毒は、大まかに6つの種類があることを御存じですか?
- ・細菌性食中毒
- 細菌を含んだ食べ物を摂取してしまい、食中毒になってしまった状態のことをさしています。これにも2種類のバリエーションがあります。
- ・感染型
- 何らかの理由で菌が体に大量に侵入してしまい、死滅するはずの菌が腸まで生き残っていて発症する食中毒です。ひと昔前に大流行したО157やサルモネラ菌がこれに当てはまります。そのほかにも赤痢や腸炎ビブリオなども含まれます。
- ・毒素型
- 食中毒菌が食べ物の中で毒素を発生させ、それを摂取することで起こる食中毒です。黄色ブドウ球菌やボツリヌス菌といった、一度は聞いたことのあるウイルスです。
- ・ウイルス性食中毒
- ウイルスが原因で発症する食中毒です。腸管で増殖し、冬場に猛威を振るいます。ノロウイルスやロタウイルスなど、名前を聞くとすぐにピンとくるひどい食中毒です。
- ・自然型
- 読んで字のごとく、自然の中にあるものの毒成分を体に取り入れることで発症する食中毒です。海のものではフグ毒、山のものならキノコなどの毒をさしています。
- ・化学性食中毒
- 農薬等の化学薬品の誤飲や、ヒスタミン食中毒等のことをさします。ヒスタミン食中毒とは、魚(マグロやイワシ等の青魚)を室温で放置した際に一部のアミノ酸を細菌が分解して有毒物質であるヒスタミンに変えてしまいそれを食べることで発症する食中毒です。
夏特有のプールを介した感染症
子ども達が大好きなプール!夏の暑さが吹っ飛びますね!でも気を付けなければ、ウイルスは虎視眈々と子ども達を狙っています!
プール熱(咽頭結膜炎)について
- 潜伏期間
- 5~7日間です。アデノウイルスの感染力は非常に強烈なので、兄弟がいる家庭は十分に注意してください。
- 感染経路
- 飛沫感染と接触感染が主です。ウイルスは唾液や便にも含まれているので、プールに何らかの形でウイルスが流れて、ウイルスを含んだ水が目の粘膜や口を介して体に侵入し、発症します。プールに入る前と出た後はしっかりとシャワーで洗い流し、目も洗いましょう!
- 幼稚園や保育園の出席停止の有無
- 発熱や結膜炎等の症状が治まって2日間経過した後、病院を再診して医師からの診断書を提出する形になります。前述しましたが、アデノウイルスは感染力が非常に高いので、医師の許可が下りるまで安静に過ごしましょう。
39度以上の高熱が4~5日間続き、結膜炎や咽頭痛を伴います。
そのほかにも頭痛や腹痛、嘔吐下痢や食欲減退の症状も見られるので脱水状態にならないようにできるだけこまめに水分補給をしましょう。
流行性結膜炎(はやり目)について
- 潜伏期間
- 感染者と接触して5~12日後に発症します。プール熱と同じアデノウイルスが原因なので、感染力が高いので注意が必要です。
- 感染経路
- 流行性結膜炎に感染している人が目をかいて、その手でタオルなどを使いそれに触れて目をかいてしまうことによる接触感染が主です。
ウイルスそのものの感染力が非常に高いので、感染が確認でき次第菌を持っている人が触れたであろう場所(ドアノブやおもちゃ等)をこまめに消毒しましょう。
- 幼稚園や保育園の出席停止の有無
- まず受診するのは眼科です。医師から流行性結膜炎の診断を下されたら、完治するまで出席停止となります。
先ほども触れましたが、感染力が非常に高いので園や学校での大流行を防ぐために法律で定められています。処方された目薬等を使い切るか症状が治まったと感じたら眼科を再診して、医師から完治したと診断を受けてから登園や登校の再開が可能です。
出席停止期間の具体的な日数は決まっていませんが、完治していない状態で登園・登校すると大流行の危険が非常に高い恐ろしい病気です。
比較的長い潜伏期間を経て、いきなり発症します。結膜(白目)の部分が充血して、涙と目やにがたくさん出ます。かゆみはありませんが痛みを感じることがあり、目の周辺やあごの下のリンパ腺が腫れます。発症から1週間ほどで症状が落ち着いてきます。
※プール熱と流行性結膜炎の違い
プール熱はその名の通りプールの水を介して発症し、はやり目はプールのみならず菌がある場所を触って目に触れると発症します。同じアデノウイルスならばプール熱とはやり目は何が違うのだろうかと思われる方がいらっしゃるかと思いまが、アデノウイルスはかなりの種類があり、プール熱とはやり目ではウイルスの種類と型が異なります。
水いぼについて
- 潜伏期間
- 1~2週間が潜伏期間となりますが、半年くらいの長期にわたって菌が体に潜伏する場合があります。
- 感染経路
- 先ほども触れましたが、水いぼが破れたときに出る汁によって感染します。感染している人とはタオルを共有する等の接触を防ぎ、よく触れる部分はこまめに消毒しましょう。
- 幼稚園や保育園の出席停止の有無
- 出席停止はありませんが、子ども同士で触れ合う環境が整っている場合は園や学校を休むことをお勧めします。接触感染が主なので流行してしまう可能性があります。
水いぼそのものは、2~5ミリほどのピンクや白みがかった発疹です。
身体全体のどこにでもできて、かゆみを伴います。かいて汁が感染していない皮膚に付着したら、そこにまた水いぼができてしまいます。
何より厄介なのが関節にできてしまうことです。脇や内股等の肌が触れ合う部分は、ふとした時に水いぼが潰れ、肌同士が触れてしまうとそこに再度発症します。水いぼが水いぼを呼ぶ、過酷なパターンです。
また大人が発症した場合、陰部にできることが多いです。
冬に流行する感染症
寒い冬!乾燥が感染拡大の大きなカギを握っています!
ロタウイルスについて
- 潜伏期間
- 潜伏期間は非常に短く、1~2日で発症します。5歳までの子どもがほぼ100%感染します。
- 感染経路
- ロタウイルスに感染している人が食べ残したものを食べたり、嘔吐物等に触れてしまい感染する経口感染が殆どです。しかも感染力が強いのが特徴です。ロタウイルスと診断を受けた場合、ドアノブ等のよく手が触れる部分をこまめに消毒し、食器や調理器具は熱湯に1分以上浸けて殺菌してください。
- 幼稚園や保育園の出席停止
- 法律では出席停止措置はありませんが、幼稚園等では独自の判断で出席停止措置を取る場合が大半です。ロタウイルスに感染したことが分かった場合、園や学校に連絡して指示を待ってください。
大人がかかった場合は発熱などの軽い症状で、1日ほどで治まることもあります。しかし子どもは話が違います。というのも、大人は何度もかかっているから体が慣れて症状が軽い場合が殆どなのです。潜伏期間が短いため二次感染の危険がかなり強いですが、何度も発症していれば抗体もできます。しかし子どもは抗体を持っていません。だから症状も重く、重症化したり合併症を起こしやすいのです。
目に見えて異変を感じるのは、便の色でしょう。白色便性下痢というお米のとぎ汁のような白い水のような便が出ます。
症状としては、激しい嘔吐や下痢を一日に何度も繰り返します。見ているのも辛い状態ですね…。親ならば自分に移して早く良くなってと思うでしょう…。嘔吐は体力も気力も水分もすべて奪っていきます。嘔吐してきつそうでも、何とか水分補給はさせてあげてください。3日~1週間程度で回復に向かいます。
怖いのは合併症です。痙攣、肝機能の異常、急性腎不全や脳症、心筋炎…、最悪の場合死に至るケースもあります。経過観察をよくして、少しでも様子がおかしいと感じたら速やかに病院を再診しましょう。
嘔吐物等が付着した衣類は普通の洗剤では菌が死滅しません。
次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤に含まれている場合があるのでご確認を!)で洗濯をして、嘔吐物の処理を行うときはゴム手袋とマスクをつけ、使用後は紙にくるんで袋に入れて蒸発したウイルスが部屋にまん延しないように気を付けてください。
床を拭く場合は使用した雑巾等を再度使うことはせず破棄し、床を薄めた次亜塩素酸ナトリウムで殺菌してください。
ノロウイルスについて
- 潜伏期間
- ロタウイルス同様1~2日間で発症します。
- 感染経路
- 汚染された食べ物や嘔吐物に接触してしまって感染する接触感染、飛沫物を吸収して発症する飛沫感染、嘔吐物等の処理の際殺菌が不十分で菌が空気の中に舞い上がってそれを吸い込み感染する空気感染。
お分かりですね。とにかく移ります。しかも数年おきに新型ウイルスが発生します。
- 幼稚園や保育園の出席停止
- これだけの感染力と重症度がありますが、出席停止措置はありません。しかし感染力が高く、拡大感染しやすいので園で出席停止措置を設けている場合は十二分にあります。感染が確認されたら園に連絡しましょう。
微熱が出たかと思うとチクチクとした腹痛を経て、込み上げてくるような猛烈な吐き気や嘔吐をいきなり発症します。
嘔吐が治まってきたら今度は下痢が始まり、自分の意思とは関係なく水のような便が排出されてしまうほどのひどさです。37~38度の発熱も見られます。大体は一週間程度で症状が治まり始めます。
免疫力の高い大人なら発症しなかったり、症状も1日や2日で治まり始めます。しかし子どもやお年寄りは重症化しやすく、脱水状態になる可能性があります。感染力も非常に強く、ロタウイルスよりも強力です。
アルコールや熱のも耐性を持っています。効果的に殺菌作用があるのは、次亜塩素酸水です。
症状が治まったら登園可能ですが、園によっては診断書が必要な場合があります。病院で二次感染する可能性もあるので、園と病院に相談してどのような措置を取るのかを確認しましょう。
インフルエンザについて
- 潜伏期間
- 1~3日間で発症します。感染力も普通の風邪よりもかなり強いです。
- 感染経路
- 咳やくしゃみで発生する飛沫に含まれ細菌を吸い込んで感染する飛沫感染、ドアノブや便座など菌を持っている人が触ったところに菌がいて同じ場所に触って感染する接触感染、排出物等に含まれていた菌が空気中に飛散してそれを吸い込み感染する空気感染があります。要するにどこからでも感染してしまう可能性が、十二分にあるという事です。
- 幼稚園や保育園の出席停止
- 法律により、出席停止が定められています。インフルエンザを発症した後の登園する条件として、発症から5日が経っていることと解熱後3日が過ぎていることがあげられます。日数の数え方は、発熱した日が発症となり発症日と解熱日をカウントせず翌日から日数として数えます。
【 気になる症状 】
突然38度以上の高熱が出て、ひどい倦怠感に襲われ食欲不振に見舞われます。熱が高いと関節の節々が痛み、咳や鼻水等の症状も現れます。インフルエンザ菌は自らの力で増殖することはできませんが、他の生物に感染した際には爆発的な勢いで自らのコピーを量産します。
人に感染するのはA型・B型・C型の三種類で、A型に至っては動物も感染します。新型や変異もあります。
何より怖いのは合併症です。肺炎や脳炎や中耳炎を引き起こす可能性があります。脳炎や肺炎は最悪の場合生死にかかわるので、油断はできません。
RSウイルスについて
- 潜伏期間
- 2~8日間の間に発症します。大体は4~6日のうちに発症します。
- 感染経路
- くしゃみや咳などによる飛沫感染、同じものに触れて感染する接触感染が殆どです。こまめな消毒を心がけてください。
- 幼稚園や保育園の出席停止
- 出席停止の決まりはありませんが、無理をして登園させてクラスの子に移してしまう可能性があります。保護者が妊娠している場合は早産等の危険性もあり、乳児がいる家庭にRSウイルスを感染させてしまった場合赤ちゃんが重症化しかねません。症状が完全に治まってからの登園をお勧めします。
発熱、鼻水が数日続きます。最大の特徴は、乾いた咳です。
幼児や大人に関しては、役7割が軽傷(軽い風邪のような症状)で完治します。しかし3割は呼吸が浅くなり呼吸数が増えたり、痰が詰まりゼーゼーとした呼吸になったりします。睡眠もとりにくくなり、肺炎や細気管支炎を引き起こす場合もあります。
そして乳児が感染してしまった場合高熱を出し、重症化しやすく入院することも珍しくありません。生まれて時間が経っていなければ経っていないほど重症化しやすい上に、場合によっては命の危険も伴います。
溶連菌感染症(イチゴ舌)について
- 潜伏期間
- 2~5日で発症します。感染から一週間以内の発症です。
- 感染経路
- 咳やくしゃみからなる飛沫感染、菌を持っている人の排出したものに菌が含まれていて手などから体に菌が侵入して発症する経口感染です。
- 幼稚園や保育園の出席停止
- 法律で完治するまで出席停止扱いになります。感染者の病状が完治状態になり、食事が普段通りできて医師の承諾がでて登園可能になります。園によっては診断書を提出する場合があるので、園に相談しましょう。
最初は風邪と似た症状です。高熱(38~39度)、のどの痛みと嘔吐が初期の症状です。溶連菌感染症は合併症を引き起こしやすいので、注意が必要です。発熱後、全身にかゆみのある発疹が出て、舌にイチゴに似たぶつぶつが現れます。解熱後手足の皮がむけることがあります。
病院を受診すると抗生物質を処方されると思います。解熱しても症状が治まっていても自己判断せず、処方された抗生物質を飲み切って菌を完全に撲滅しましょう。というのも、溶連菌感染症に伴う合併症は、かなり怖い病気だからです。リウマチ熱、急性糸球体腎炎、しょう紅熱等悪化するとひとたまりもありません。
溶連菌が体内から全滅したかは、2~3週間後に病院で検査するほか知る手段がありません。症状が治まったからと言って、油断は禁物です!
マイコプラズマ肺炎について
マイコプラズマ肺炎にも合併症があり、中耳炎を始め関節炎、無菌性髄膜炎や脳炎と言った脳の炎症を起こす場合もあります。
また、肝炎、心筋炎、膵炎等にも注意してください。
- 潜伏期間
- 2~3週間で発症します。冬の感染症の中では潜伏期間が一番長いです。
- 感染経路
- 咳やくしゃみからなる飛沫感染と、感染者との接触による接触感染のふたつが主です。
- 幼稚園や保育園の出席停止
- 出席停止が法律によって定められています。期間は日数ではなく、医師が登園しても感染しないと判断を下して初めて登園可能になります。
咳が続くと寝不足にもなりがちです。そして咳が出る状態で登園した際、他の園児に移しかねません。そうなると大流行してしまう可能性があるので、医師の判断をしっかりと聞きましょう。
発熱や全身の倦怠感、頭痛と言った風邪に似た症状がまず現れます。マイコプラズマ肺炎の最大の特徴は、痰が絡まない乾いた咳です。
咳は日を重ねるごとに酷くなり、熱等の症状が治まっても一か月ほど咳のみが残ります。咳のし過ぎで声が枯れたり、耳が痛くなったり、のどを痛めたりしやすくなります。
夏と冬の感染経路&出席停止早見表
飛沫感染 | 接触感染 | 空気感染 | 経口感染 | 出席停止 | |
---|---|---|---|---|---|
【 夏 季 】 | |||||
手足口病 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
りんご病 | ◯ | ◯ | |||
ヘルパンギーナ | ◯ | ||||
風疹 | ◯ | ◯ | |||
プール熱 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
流行性結膜炎 | ◯ | ◯ | |||
水いぼ | ◯ | ||||
【 冬 季 】 | |||||
ロタウイルス | ◯ | ||||
ノロウイルス | ◯ | ◯ | ◯ | ||
インフルエンザ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
RSウイルス | ◯ | ◯ | |||
溶連菌感染症 | ◯ | ◯ | ◯ |
かかると怖い感染症ですが、未然に防ぐことが可能です。家族を守るのはまずは手洗い!手洗いうがいを正しく行うことによって、経口感染や接触感染を防ぐことが可能です!
家族で取り組める感染予防はどうしたらいいの?
手を洗うことは習慣ですが、ついつい水洗いで済ませてしまったりしていませんか?
冬だと冷たい水を触るのは億劫ですよね…。しかし、手洗いが恐ろしい感染症から自分と家族を守ってくれています!
子どもがよくやる失敗として、すすぎが甘く指の間に石鹸が残っている状態があります。
せっかく石鹸で頑張って手を洗っても、石鹸が洗い残されていたら効果はありません。この場合、近くにいる大人が、石鹸が落ちているか確認してあげましょう。
直接手に触れてぬるぬるしていないかの確認をしてもいいですし、子どもに「ぬるぬるが落ちるまでしっかり洗い流してね」と声掛けをして手洗いの様子を見守ってあげるのも効果的です。
手洗いで押さえておきたいポイント
手を洗うと聞くと、石鹸のついた手のひらをこすり合わせて泡を立てて手の甲と指の間を洗い十分に流水で洗い流すということがすぐに浮かぶ手洗い方法ではないでしょうか?
それでは少し心もとないのが本音です。そこで、手洗いの隠しポイントが存在します!
手首と親指の付け根ですは綺麗に洗えていますか?
手首はご存知の方も多いと思いますが、親指の付け根は案外盲点ではないでしょうか。手のひらを洗った際親指以外はそのままの流れで指の間や手の甲までしっかりと洗い、爪の中も洗えます。
しかし忘れがちなのがよく使う親指。
他の指が指の間を洗っている時、親指はどうなっていますか?ピーンとたったまま暇を持て余していませんか?
親指の指の間を他の指と一緒に洗うのは、子どもでもそうですが大人も簡単ではありません。だから、親指は他の指を洗い終えて最後に念入りに洗ってあげましょう。
感染症に気を付けて、季節の行事を満喫しましょう!
感染症は家庭だけで100%防ぐのは、残念ながら不可能です。
子どもが幼稚園に通っていれば、園で菌をもらってくることもあります。園でも気を付けてはいますが、やはり集団生活をしているので絶対に防げるわけではないのです。
しかし日頃の手洗い等の習慣が、感染症との距離を保ってくれます!外で思いっきり遊んで、たくさん思い出を作って、家に帰ったら手洗いうがいに殺菌消毒!
毎日の積み重ねで、季節の行事を思い切り楽しみましょう!
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