産後の食欲不振、その原因と解消方法!母乳への影響が気になるママへ

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2018/08/07

出産後、赤ちゃんを家に迎えて慌ただしい生活を送っていると、疲れのあまり食欲不振になってしまうママがいます。

食欲不振が何日も続くと、母乳の栄養状態が心配になってしまい「食べなければ」というプレッシャーを抱える場合も少なくありません。

正しい知識と解消に向けたアプローチで、健康をしっかり保って赤ちゃんとの生活を乗り切りましょう。

産後の食欲不振の原因とメカニズム

産後の食欲不振にかいくつのの原因が考えられます。自分で対処できるものから医療の力を必要とするものまで段階は様々です。

産後の食欲不振は「体重減少」「吐き気」などの症状

出産後のママは身体に大きなダメージを受けています。にもかかわらず、3時間おきの授乳やおむつ替え、沐浴など赤ちゃんのお世話に追われて疲れをとる暇がありません。

すると気分が落ち込み、無気力感と疲労で食べ物が口に運べなくなってしまう人がいます。

食欲減退によって体重が減少してしまったり、脱水症状による吐き気・貧血によるめまいなどの症状が出るのが産後の食欲不振です。

原因はホルモンバランスの変化と育児ストレス

産後の食欲不振に陥る原因の一つにホルモンバランスの変化が挙げられます。

妊娠中はエストロゲン・プロゲステロンという女性ホルモンが大量に分泌されています。しかし出産を終えるとこれらのホルモン量が著しく低下するために、自律神経のバランスを崩しやすくなることがわかっています。

不安感やイライラを訴える「マタニティブルー」もこのホルモンの働きによることが分かっており、食欲不振と大きく関連しています。

また、新生児のうちは24時間体制で育児が必要なためママの心と体には大きなストレスがかかります。この育児疲れ・フラストレーションが食欲不振の原因とも言われています。

夏バテによるダブルパンチの可能性も

食欲不振はホルモンバランスやストレスだけでなく、季節による要因も見逃せません。

夏という季節は体がバテやすく、だるさ・気力の落ち込みと重なって食欲不振を招きやすくなります。

室内と外の気温差で自律神経が乱れやすくなる上、冷たい食べ物を摂りすぎてしまうと内臓が冷えて胃腸機能が低下します。

ちゃんと食べないと母乳に影響が出るって本当?

完全母乳育児の場合、「ちゃんと食事を摂らないと良いおっぱいがでないのでは」と考えがちです。実際にそのような指導をする助産師さんも未だいるようです。

しかし”ママの食事内容と母乳の質や量について関係性”を証明するエビデンスはありません。母乳の質や量は人によってばらつきが多く、個人の体質によるところが大きいのです。

「食べなきゃ」と強迫的に思いつめてストレスを抱えるより、いっそミルク育児への切り替えを検討するなど気持ちを楽に持つことが大切です。

放っておくと「産後うつ」になってしまうかも

産後の食欲不振は体重減少を招き、母体の回復を遅らせます。また肌荒れや貧血などを引き起こすほか、生理の再開が遅くなることもあります。

原因はホルモンバランスの乱れですが、これはうつ症状と関係が深く、長い間続くことによって「産後うつ」に進行するおそれもあります。

また反対に、産後うつの症状の一つとして「食欲不振」も指摘されています。赤ちゃんのお世話が思った通りにできないなどストレスを抱えていると発症しやすくなります。

原因であるホルモンバランスは自力でコントロールすることが難しいため、早めに産科や心療内科に相談して、授乳中でも飲める薬の処方を受けるのがよいでしょう。

産後の食欲がない時におすすめの食べ物

食欲がなくなると摂取する栄養素にも偏りが出てきて、特にビタミンやミネラルが不足しがちになります。ビタミンやミネラルの不足は体力低下につながり、食欲不振への悪循環を招きます。

そのためビタミンが豊富に含まれる「肉類」や「豆類」、ミネラルも同時に取れる「玄米」や「雑穀米」がおすすめです。

また、疲れによる免疫力の低下には、タンパク質や抗酸化ビタミン(βカロテン・ビタミンC・ビタミンE)の補給が効果的です。

タンパク質は魚介類や大豆、乳製品などに多く含まれるほか、抗酸化ビタミンは主に緑黄色野菜やアーモンド、ナッツ等の植物油に含まれています。

ただし食欲がない中でこれらを取り入れた食事を作るのは難しいです。そんな時は市販のサプリメントや健康食品の力を借りて、効率よく摂取しましょう。

産後の食欲不振を解消する2つのポイント

産後の食欲不振は不眠と並んでママを悩ませる症状です。いずれもホルモンバランスの変化と育児の疲れ・ストレスによって引き起こされます。

また夏バテなど胃腸機能の低下によっても食欲不振は起こりますので、以下の2つのポイントを参考に解消へアプローチしてみてください。

体を温めて内臓機能を上げよう

夏バテは室内と外の気温差、冷たい食べ物による内臓の冷えなどが原因で起こります。

そのため、体を温めて一定に保つことが食欲不振の解消に効果的と言われています。

  • 靴下を履いて足元の冷えを防ぐ
  • 飲み物は常温〜ホットを心がける
  • 生姜など血流を促進する食べ物を摂る  など

日常的なストレスを解消しよう

育児にまつわるストレスは日々絶えませんが、毎日繰り返されるものは考え方やオペレーションを切り替えて、ストレスと感じないようにする工夫が重要です。

たとえばおっぱいが出にくいことで悩んでいる場合、母乳育児にこだわりすぎずミルク育児のメリットに着目して考えを切り替えてみましょう。

ミルク育児はパパやほかの家族でも授乳できるのでママの負担が減ります。またミルクは栄養バランスに優れていますのでビタミンK欠乏症が起こりにくいメリットがあります。

母乳を卒業するとママの食事や飲み物が自由になるので、パパにお世話を任せて外でアルコールを楽しむことだってできますよ。

「できていない」「さぼっている」と考えるのではなく、違うアプローチへのきっかけだと割り切って発想転換しましょう。

SNSや育児サロンで子育ての悩みをだれかに打ち明けるのもおすすめです。

同じ悩みを持ったママと愚痴を言い合ったり、先輩ママからコツを聞いたりすることで、ストレス解消と同時に有益な情報を得ることもあります。

特に仕事をしていたり2人以上育てているママは時短テクに優れていることが多いです。また、地域ママとつながることで保育園や小児科の評判を聞くことができるかもしれません。

家事や育児は適度に手を抜いて自分の時間を作りましょう。この機会に、パパやほかの家族と役割分担について話し合うのもおすすめです。

もしもママが風邪で寝込んだときにだれも家事や育児ができないのは困りますよね。そういうときに備えて、パパやほかの家族が役割をシェアしあえる環境づくりはとても重要です。

人の力を使うことに引け目を感じないで、より盤石な家庭づくりの一環ととらえていきましょう。

このように周囲を巻き込み自分の負担を減らすことが、産後の食欲不振から解放される第一歩です。

家族や支援サービスを頼って体をしっかり休めよう

産後ママの心身に起こるトラブルは、自分の気持ちや努力では回復が難しいこともあります。

仕方ないことと割り切って、周囲や医療機関を頼ることが回復への近道と考えましょう。ママに笑顔が増えれば赤ちゃんにも良い影響を与えることでしょう。

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