出生前診断のデメリットは?安易に受けられない危険性とリスク

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2017/08/24

出生前診断を受けようかどうしようか迷っている妊婦さん

出生前診断をすることで、お腹の中にいるときから赤ちゃんが重い病にかかっていないか?を調べることができる一方、様々なデメリットもあります。

実際に検査を受けるリスク。また、結果を知ってしまったことで迫られる辛い選択。そこには、安易に決められない危険性も潜んでいます。

出生前診断の検討をはじめたら、必ずデメリットにも耳を傾け、夫婦でしっかりと話し合いをするようにしましょう。

診断を安易に受けられない理由

ある一定の年齢を過ぎると、遺伝子に異常を抱えた赤ちゃんが生まれてくる可能性が高くなります。

お腹の中の赤ちゃんの様子が分かることで、命を守る対策ができる一方、安易な気持ちで受けると思ってもいなかった結果を知らされることも。

中には、その結果を受け止めきれない夫婦も多くいます。

その結果 妊娠中にもかかわらず、出産への期待や希望を失ってしまう可能性もあります。結果として、中絶という道を選んでしまうご家族も多くいるのが現実です。

安易な気持ちで受けるものではなく、しっかりとデメリットを知ったうえで検査を検討するようにしましょう。

検査を受けるには、条件が決まっている

出生前診断を受けるには、いくつかの厳しい条件があります。誰もが容易に受けられる検査ではありません。

診断を受けられる対象者

  • 両親のどちらかに染色体異常が見られる場合
  • 染色体異常・先天性疾患の子供を出産した経験がある
  • 染色体の異常・先天性疾患が原因で、子供を亡くした経験がある
  • 35歳を過ぎての出産

これらの条件お通り、染色体異や先天性の疾患を患った子供を出産するリスクが高い妊婦のみ、検査を受ける事が許されています。

ですから、医師と相談しながら。また病院によっては、遺伝子の専門的な知識を持った医師とカウンセリングを受けながら検査の受診について、慎重に考えていきます。

検査によっては、受けられる病院が少ない

出生前診断は、どこの病院でも受けられるわけではありません。

特に危険を伴う絨毛検査や新型出生前検査(NITP)のように新しい検査方法に関しては、受けられる病院が限られています。

このような特殊な検査は、比較的大きな総合病院などで受けられる場合が多いようです。

絨毛検査など、赤ちゃんにリスクのある難しい検査は、経験豊富な医師がいる病院で受けるのが安心でしょう。

「検査だけ受けたい!」といっても、その病院で検査だけの受け付けはしていない可能性もありますし、検査結果によってはその後、その病院へ通院。という可能性もあります。

病院を選ぶのであれば、今後も通院可能な病院を選ぶ必要があります。

医師からの紹介もありますので、通われている産婦人科の医師に早めに相談してみましょう。

検査によっては、赤ちゃんに危険が及ぶこともある

出生前診断には、様々な種類があります。超音波などによる画像診断もあれば、ママの血液から赤ちゃんの染色体を調べる検査まであります。

しかし中には、詳しく調べるために赤ちゃんを守る羊水や絨毛・臍帯から直接細胞を検査する方法もあります。

直接赤ちゃんに関わる部分から細胞を採取するため、流産のリスクがある事は念頭に入れておかなくてはなりません。

たとえ超音波検査だけ。ママの血液から調べるだけ。と思っていても、そこで異常が発見されると、確定的な結果を知るために、羊水検査や絨毛検査へ進む可能性もあります。

検査のリスクについては、予め医師に確認をしておきましょう。

可能性までしかわからない検査もある

どの検査も、調べたい事がすべてわかるわけではありません。

中には、染色体異常の可能性まで判定して、さらなる精密検査の必要性を選別する検査もあります。

その場合は、決定的な染色体異常の病名まで知ることができません。

ですから、結果的に「染色体異常の可能性が高い。」と判定された場合は、本当に異常があるのか?確定的になったわけではありませんので、不安要素がのこることになります。

検査 問題点
NT超音波検査 ・形の異常のみ判別できる。臓器の機能的な部分までの判断は難しい
・具体的な染色体異常の種類までは判定できない
母体血清マーカー検査 「ダウン症」「18トリソミー」「開放性神経管疾患症」の確率までしかわからない。

▼18トリソミーについてはコチラも参考にしてみて!

▼21トリソミーについてはコチラも参考にしてみて!

特定の種類しか判別できない検査もある

母体血胎児染色体検査は、「NIPT」「新型出生前診断」とも呼ばれています。

ママの血液を採取して、胎児の染色体を調べる事ができるので比較的安全な検査ですが、特定の種類の染色体異常のみしか判別することができません。

検査では、「21トリソミー」「18トリソミー」「13トリソミー」のみの判別となります。

つまり、ほかの染色体異や先天性の疾患については調べることができませんので、不安が残る可能性があります。

結果として知りたい病が何か?を検討したうえで検査をする必要があります。

▼出生前診断の種類についてはコチラも参考にしてみて!

流産の危険性のある検査

検査によっては、直接母体の腹壁から針を刺して羊水を採取したり、直接胎盤の細胞を採取したりするなど、流産の危険性を秘めた検査もあります。

結果がわかることで安心できる反面、赤ちゃんの命の危険にもリスクがある事を念頭に入れておきましょう。

検査 リスク
絨毛検査  比較的早い時期に実施する検査のため、 流産のリスクが1%あるとされています。
羊水検査    お腹に針を刺して羊水を採取するため、流産の危険性がある

胎児仮死の危険性のある「胎児血検査」

「胎児血採血」とは、赤ちゃんの臍の緒から直接採血をして、診断をする血検査のことを言います。

一見とても合理的な検査のように感じますが、赤ちゃんにとっては、危険を伴う検査でもあります

胎児の臍帯から穿刺するため、胎児仮死の危険があり、信州大学医学部附属病院遺伝子診療部のサイトでは、死亡率は約1%とされています。

理論上、血液検査からわかる病をすべて診断することが可能と言われていますが、その一方で大変リスクの大きい診断となります。

針が腸に刺さり腹膜炎のきっかけに。合併症の恐れのある検査も…

直接母体の細胞をとる検査などは、詳しい検査結果が得られる一方で、誤ってほかの臓器を傷つけてしまう可能性があります。

例えば絨毛検査。この検査は、絨毛と呼ばれる妊娠早期の胎盤の一部を摂取することで、赤ちゃんの染色体異常や遺伝子の疾患について詳しく診断することができます。

検査方法には2つのパターンがあり、母親のお腹に直接針を通して、注射器で採取する方法。または、子宮頸管を通して採取する方法のどちらかです。


超音波で画像を見ながらの検査になるので、針が腸に刺さり腹膜炎のきっかけになる可能性や、出血・破水・合併症の恐れも少なからずあります。

検査といっても、腹膜炎や合併症のリスクがある事を忘れてはいけません。 

検査を受けられる期間に限りがある

検査を受けるには、それぞれ適した時期があります。

妊娠期間が進むと、母体血中の胎児由来の遺伝子濃度が減少するため、妊娠してから比較的早い時期に、調べる検査もあります。

検査によっては、つわりで体調がすぐれない時期に検査を行ったり、大切な決断を迫られる可能性があるという事を念頭に入れておきましょう。

また「超音波検査」や「母体血清マーカー検査」を受ける時期によっては、「受けたい検査に間に合わず、受けられなかった。」という事になってしまう可能性もあるので、注意が必要です。

とても難しい決断ですが、検査を受けるのであればスケージュールを考えて、医師と相談しながら話を進めるとよいでしょう。

検査結果が出るまでに時間がかかることも…

ママたちの声の中で、「検査の結果が出るまでの間、とても気持ちが落ち込んだ。」という声もありました。

基本的な流れでは、超音波や母体血清マーカーの結果により、染色体異常の確率が高い妊婦さんが絨毛検査や羊水検査などの確定的な検査を受ける事になります。

医師から1度は、「染色体異常や先天性疾患を持った赤ちゃんの可能性が高い。」と言われているだけに、絨毛検査や羊水検査の結果が出るまでは「心配で心配で仕方なかった。」「自分の周りがすべて灰色の世界のように感じて過ごす日々だった。」

という声がありました。

検査結果が出るまでの期間、ママの精神状態がかなり不安定になってしまう可能性があります。

どのくらいの期間結果を待つことになるのか?予め医師にも確認しておいたほうがよいでしょう。

検査をしても、わからない事もたくさんある

診断には、様々な種類がありますが、どの検査も調べることができるのは、ごく一部の異常のみです。

すべての先天性異常を見つけることができるわけではありません。

検査では陰性だったのに、生まれてきた赤ちゃんは弱視だった。知的障害をもった自閉症だった。という方もいます。

リスクをおかして検査を行っても、生まれてからしか分からないこともある。という事を念頭に入れておきましょう。

その点も考慮して、夫婦でしっかりと話し合う必要があります。

日本では、出生前診断で性別を知ることはできない

ある程度の妊娠の週数が過ぎると、「男の子っぽいですね。」「女の子だと思いますよ。」と、エコーを見ながら、先生に性別を教えてもらうことができます。

胎児が成長することで、男の子や女の子の体の特徴が表れてくるからです。先生がエコーを確認しながら、性別の特徴となる体の形を診断し、性別を判断しているのです。

しかし現在の医学の進歩をもって調べれば、胎児が成長する前の妊娠初期の段階で、母親の血液から胎児の性別を診断することが可能です。

しかし、性別によっての産み分けを避けるため、「日本ではX連鎖遺伝病の診断に為の検査以外では、胎児の性別を告知してはならない。」と、日本人類遺伝子学会のガイドラインにも記されています。

ですから日本の場合、基本的に出生前診断を行っても、胎児の性別を知ることはできません。

検査によっては高額な支払いが必要になることも

検査にかかる費用は、実費になります。保険がきかないので、検査の種類や病院によっては、高額になることもあります。

特に新型の検査になると、20万円前後~35万円以上の費用がかかってきます。

その検査で異常がみつかれば、さらに検査を受ける事になり、プラス15万円ほどかかることもあります。

金銭面においても、負担が大きいので考慮しておきましょう。

結果は良い知らせばかりではない

結果はよい知らせばかりではりません。

もしも検査を受けて、染色体異常が見つかった場合を想定して、夫婦で心の準備をしておかなくてはなりません。

妊娠の継続を続けていけるのか?については、夫婦の意見が必ずしも一致しているとは限らないからです。

子供はママ一人で育てていくわけではありません。万が一先天性の病が見つかった場合は、なおの事パパとママの協力体制が不可欠です。

しっかりと話し合いをするようにしましょう。

いざ検査の結果が出てから話し合いを始めていては、意見が一致していなかったときに、お互いぶつかってしまい、納得のいく結論が出せない可能性もあります。

倫理的な問題なので、すぐには答えが出ないかもしれません。

しかし、お互いの気持ちをしっかりと伝え、根気よく何度も話し合いを重ね、検査を受けるかどうかの結論を出すようにしましょう。

夫婦だけで決めていいの?容易ではない命の選択

もしも異常がわかった場合、人工妊娠中絶を行うかどうか…。それは夫婦だけの間だけで決めても良いのでしょうか?

赤ちゃんを楽しみにしているのは、パパやママだけではありません。おじいちゃんやおばあちゃんも、大切な赤ちゃんを思う気持ちは一緒です。

夫婦でしっかりと話し合った内容について、おじいちゃんやおばあちゃんにも話をしておいた方が良い場合もあります。

未経験の子育てを想像すると、不安ばかりがつのるものです。

実際に先天性の疾患を持った子供を生んだことのある方のお話や、経験談を耳にすることも必要でしょう。

想像だけでは気が付かなかったことに気が付き、考え方が変わったり、より納得のいく答えが見つかるかもしれません。

経験談の話をなかなか聞くことができない場合は、医師や専門知識を持ったカウンセラーの話を聞くこともできます。

いろいろな話を聞いて、後悔をしないように納得のいく結論を出すようにしましょう。

▼出生前診断のメリットについてはコチラも参考にしてみて!

ママは一人で悩まない。納得のいく話し合いを

出生前診断を受けようか悩んでいる方は、常に赤ちゃんの事を思い、心配をされている方だと思います。

受けなければ不安が残るでしょうし、診断を受けて結果に何もなければ、「安心した。検査を受けてよかった。」と思うでしょう。

しかし、もしも診断結果で異常が見つかってしまったら…。その時のママの精神的負担には、大きなものがあります。

もしものことを考えながら「検査を受けるか?」「受けないか?」を考えることは、とても大切なことです。

しかし、ママが一人で思いつめたり、悩まない事も大切なことです。パパやご両親・まわりで経験をされた方がいれば相談してみるのもよいでしょう。

家族と話し合っても、なかなかどうするか?決められない場合は、専門知識を持った医師に相談してみましょう。

赤ちゃんは、パパの赤ちゃんでもあります。ママが一人で責任を感じたり、悩むことは、お腹の赤ちゃんにも良い影響をあたえません。

大切なことは家族で話し合い、ご自身の気持ちはしっかりと伝えるようにしましょう。そして、検査を受けるか?受けないか?お互い納得のいく答えを一緒に決めるようにしましょう。

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