羊水はどんな役割があるの?赤ちゃんの成長と共に変化する役割
羊水というとどのようなイメージを持っていますか?お腹の中にある袋の中に満たされている液体で、その中で赤ちゃんが浮いているようなイメージを持つ人は多くいます。
この赤ちゃんを包むようにある羊水には様々な役割を担っています。今回はこの羊水が担っている役割について詳しく紹介していきます。
お腹の中の赤ちゃんの成長と羊水の変化
お腹の中の赤ちゃんの成長と共に、羊水には様々な変化があります。まずは妊娠の段階ごとの羊水の変化の様子を確認しておきましょう。
【妊娠初期の羊水】主にお母さん由来の水分
妊娠初期の羊水は主にお母さんの血液の水分から作られますが、羊膜からにじみ出てくる水分や赤ちゃんの皮膚からにじみ出てくる水分なども交じり合います。
まだ量は少ない状態ですが、赤ちゃんの成長と共に羊水の量も増えていきます。
【妊娠中期以降の羊水】赤ちゃんの尿が排出される
妊娠初期は主にお母さんの血液から作られる羊水ですが、羊水を赤ちゃんがのみ、その飲み込んだ羊水が腎臓を通り尿として排出されることでまた羊水に溶け込むようになります。
お母さんの血液からも羊水は作られますが、赤ちゃんの尿から作られる羊水の量の方が多くなります。
【出産時の羊水】ばい菌から赤ちゃんを守り産道を通りやすくする
羊水に含まれている成分には殺菌作用を持つものがあります。出産時には卵膜が破け破水することで産道を羊水が勢いよく流れていきます。これによって産道付近のばい菌などを洗い流してくれます。
さらに、産道に水分を与えて潤し、赤ちゃんが産道をスムーズに通りやすくしてくれます。
羊水には赤ちゃんを守り、機能を高める重要な役割がある!
羊水は単なる水ではなく、さまざまな役割を持っている水分となっています。その役割につて詳しく見ていきましょう。
赤ちゃんを守る役割を果たす
羊水はさまざまなものから赤ちゃんを守る役割をはたしています。では、そのさまざまなものとはいったいどのような物なのでしょうか?
- 衝撃から守るクッションになる
- 妊婦さんが転倒してしまったり、おなかをちょっとぶつけてしまったりした場合、赤ちゃんは大丈夫かと心配になりますよね。
おなかの中の赤ちゃんは、羊水によって守られているため強い衝撃を受けることがありません。また、羊水は強い子宮の筋肉の圧迫からも赤ちゃんを守ってくれる働きをしています。
羊水はクッション代わりになって赤ちゃんを卵膜の外からの刺激からるという役割を果たしてくれています。
- 細菌やバイ菌から守る殺菌作用がある
- 羊水の99%は水分ですが、残りの1%には様々な成分が含まれています。その中にリゾチーム、トランスフェリン、ラクトフェリンなどの抗菌物質が含まれています。
これらの抗菌物質は赤ちゃんが細菌に感染してしまうリスクから守ってくれています。
さらに、赤ちゃんが羊水を飲んでおしっこを排出するようになると、赤ちゃんのおしっこに含まれているトリプシンインヒビターという物質も羊水に排出されます。
この物質は羊水の中で炎症を抑える働きをしてくれます。
羊水には他にも赤ちゃんを病気から守ることができる免疫物質を含んでいるため、万が一お母さんが感染症にかかってしまっても、赤ちゃんが感染しないように守ってくれます。
出産時には産道をこの抗菌物質や炎症を抑える物質、免疫物質などによって洗い流し、出産時に赤ちゃんが感染症にかかってしまう事を防ぐ役割も担います。
- 無防備な皮膚を守るバリアになる
- 生まれたての赤ちゃんはとてもお肌がデリケートな状態ですが、おなかの中にいる赤ちゃんのお肌も非常にデリケートです。
羊水の中にはヒアルロン酸も含まれているために、このデリケートなお肌を守る役割もしています。
水分保持成分であるヒアルロン酸によって、赤ちゃんの皮膚はうるおい乾燥しないで済むようになっています。
さらに出産時は産道を潤し、赤ちゃんがスムーズに生まれてくることが出来るようにしてくれる役割も担っています。
- 赤ちゃんの体温を一定に保たせてくれる
- お腹の中の赤ちゃんは自分で体温を一定に保つことが出来ません。
でも羊水があることでお母さんが熱を出して体温が上がってしあった場合や、寒い日にお母さんが冷えてしまった場合でも、赤ちゃんは体温を一定に保つことが出来ます。
羊水は生暖かくなっていますが、ちょうど人肌くらいの温度です。心地よい温泉に入っているような感じですね。
赤ちゃんの身体の機能を高める役割を果たす
赤ちゃんを守ることがその主な機能と思われている羊水ですが、実は身体のさまざまな機能を高める役割も果たしてます。具体的にはどのような機能を高めていくのでしょうか?
- 呼吸器の機能を高めます
- お腹の中では、赤ちゃんはまだ肺呼吸を行っていません。お母さんの胎盤を通して酸素をもらい、動脈管から肺へ血液を介して酸素を送っています。
赤ちゃんは羊水を飲み込み、そして肺に羊水を送り込むことで酸素を肺に送り込む練習を行います。羊水が肺に入り、肺胞を満たしたのち、肺から気道を通って羊水を排出する。ということを繰り返します。
この肺へ羊水を送り肺から出すことを繰り返すことで肺の機能を高めて呼吸器の機能を高めていく役割はとても重要なものとなっています。
- 消化器や腎臓機能を高めていきます
- 赤ちゃんは口から羊水を飲み込むことで消化管に羊水を送り込みます。これによって消化器の機能を使う練習を行い、消化器の機能を高めていくことが出来ます。
生まれてすぐに母乳を飲んで消化することが出来るのは、この練習のおかげです。
また、飲み込んだ羊水は血液に吸収され腎臓へと送られ、老廃物を濾して尿を作るという練習も行っていきます。つまり、おしっこをつくる練習も行います。
腎臓で越された老廃物は臍帯を介して胎盤へ、そしてお母さんへと送られ、おしっこのなかには含まれません。腎臓でつくられたおしっこは泌尿器を通じて排出され、羊水に溶け込んでいきます。
赤ちゃんが飲み込む羊水の量とおしっことして排出する羊水の量のバランスが取れることで、妊娠が進むにつれて羊水が増え適切な量にしていくことができます。この繰り返しによって、赤ちゃんは消化器や腎臓機能を高めていくことが出来ます。
- 身体的機能を高めます
- 赤ちゃんは羊水の中で自由に動き回り体を動かしています。妊娠を実感できる胎動を感じることが出来るのは、赤ちゃんがこのように自由に動き回ることが出来るためです。
妊婦健診に行くと、超音波検査でおなかの中で赤ちゃんの手がグーパーグーパーと動いている様子や、足を動かしている様子、腕を動かしている様子などを見ることが出来ます。これはすべて羊水がちゃんと卵膜の中にあるためです。
私たちが 陸上よりも水中の方が負担が少ない状態で関節などを動かすことが出来るように、赤ちゃんも羊水があるからこそ関節などを動かすことが出来るということになります。
羊水の中で赤ちゃんが動き回ることで、身体的な機能を高めていくことが出来るんですね。
▼羊水の状態でわかるトラブルについてはコチラも参考にしてみて!
羊水の役割はとても重要!ストレスをためず羊水を良い状態に保とう
お腹の中で赤ちゃんを包んでいる羊水の役割は、想像をしている以上に重要な役割を担っています。
できればよい状態をキープしてあげたいですよね。良い状態でキープするためには、やはりお母さんの食生活などがとても大切です。
身体によいものを食べ、体に負担がかからない程度に運動をすることなどを心掛け、ストレスをため込まないことも羊水を良い状態でキープするには大切なことになります。
妊娠中はさまざまなストレスも感じますが、できるだけ妊娠を楽しめるようにしていきましょう。
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わをんさん
すご!!まじやばい
めちゃべんきょうになった
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ベリーさん
ちょうど知りたいと思っていたので勉強になりました♪
お母さんの食生活によって、羊水の味も変わるなんてビックリですね! -
死に神さん
羊水ってとても大事なんだね。
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モモちゃんさん
私は、5年生です。理科で生命について、調べ学習をしています!羊水の事が良くわかりました。授業で発表します!!
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無記名さんさん
私は、5年生です。理科で人の誕生の調べ学習をしています。羊水の働きのことなどがよくわかりました。授業で発表します!!(^。^)
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カルピスソーセージさん
僕も5年生で、人の誕生について調べていて、羊水のことがよく知れてよかったです。このサイトすごい見やすかったのです。^=^
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おーおうさん
よくよくよーすいのことがしれました
MARCH(マーチ)では、妊娠や子育ての先輩たちが、ためになる情報を毎日配信しています!新米ママ&パパはぜひご覧ください♪
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