保育士の給料は上がる?気になる初任給、ボーナス、退職金など

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2018/10/23

保育士の給料は低めと言われていますが、実際のところどうなのか気になる人は多いのではないでしょうか。

今回は、保育士の給料事情について掘り下げていきたいと思います!保育士は昇給が見込めるのか、初任給、ボーナス、退職金について触れていきます。

保育士を目指す人、就活中の人はぜひ参考にしてください。

保育士の給料や賞与について

厚生労働省による平成29年賃金構造基本統計調査を確認すると、職種別の平均給料などの調査結果を知ることができました。

企業規模計(10人以上)の区分での調査結果は以下のとおりです。

男性保育士 女性保育士
月収 245,300円 221,300円
賞与 723,400円 658,300円

ただし、これはあくまでも平均です!勤務年数でも違いがあるので、働き始めの20代の場合は、20万を下回ることもよくあります。

経験年数0年つまり初年度の場合は、次のようになっています。

男性保育士 女性保育士
月収 202,300円 197,000円
賞与 613,000円 528,000円

それ以外に学歴や、都心部か地方かといった働く地域によっても給料は変わってきます。

ただし、民間の保育園に就職し、年を追うごとにどんどん昇給するといったことは、よほどの待遇の良い職場でないと難しいです。

当然ですが、給料の全部が収入になるわけではありません。住民税などの税金や保険料など数万円が差し引かれた額が手元に残ります。

低賃金だが、政府による給与改善の動きが見られる!

保育士は、他業種と比較しても、約10万円給料が低いので、やはり低賃金といわれます。

しかし、今は政府による給与改善の動きが少しずつみられています。保育士不足が深刻化している現況を踏まえ、国を挙げて保育士を確保するための取組みがなされています。

2015年度に子ども子育て新制度において約3%(9,000円)の処遇改善を行いましたが、それに上乗せして2%(6,000円)アップとなっています。

そして、これからも良い方向に改善していくものと思われます。

保育士は景気に左右されにくいので比較的収入が安定!

また、保育士という職業は景気に左右されにくいという面があります。

そのため、賞与は例年どおり支給される場合がほとんどで、「今年は景気が悪くてボーナスが出なかった」というような話はまずないと思って良いでしょう。

そういう意味では、収入が安定している職業といえます!

公立保育園は地方公務員なので好待遇!

地方自治体によっては、公立の保育園で働く保育士を募集しています。高倍率で難関ですが、採用されれば地方公務員として働くことができます。

自治体の公務員の給与体系をもとに支払われ、給料は安定しています。

定期昇給も見込めますし、よほどのことがない限り解雇されることもないでしょう。公立保育園の保育士の離職率が低いのは、好待遇だからといえそうです。

生涯保育士として勤務したいのであれば、公立保育園で働くのはいかがでしょうか。

保育士はみな退職金が必ずもらえるという訳ではない!

退職金に関しては、公務員ならその自治体の退職金制度があります。地方公務員と同額が支給されます。1年以上勤務していれば、退職金を受給できます。

地方公務員が定年まで勤めた場合の退職金は2,000万円以上とかなりの高額が支給されます。

地方公務員の退職手当制度については、総務省のHPに詳細が記載されているので気になる人はチェックしてください。

私立の場合は、福祉医療機構のの退職金制度に加入しているかチェック!

私立の施設の場合は、注意が必要です。なぜなら、退職金制度は法律で決められているわけではないので、全ての施設で退職金があるとは限らないからです。

近年は、退職金制度を設ける施設が増えてきましたが、退職金を支払わなくても違法ではないので、事前に自分で確認しておくのが安心です。

退職金制度があるかないかで、生涯年収に大きな差が生まれます!

退職金制度を設けている場合は、求人票に「退職金あり」などと明記されていることがほとんどなので、見逃さないようにしてくださいね。

私立の場合は、多くが社会福祉法人であり、独立行政法人福祉医療機構による退職金制度(社会福祉施設職員等退職手当共済)に加わっていることが多いです。

そこから退職金が支払われます。この場合、次の3つをもとに退職金が決定されます。

  • 勤続年数
  • 退職前6か月の平均の月給
  • 退職理由
福祉医療機構のHPより、「退職手当金計算シュミレーション」ができるようになっているので、参考にしてみてください。

定年まで勤めあげた場合でも、公立保育士の退職金と比較すると大きく差があります。

また、退職手当共済に加入していない社会福祉法人もありますし、株式会社が運営している保育園は独自の就業規則によって退職金の額が決められています。

パートやアルバイトの場合は支給されないことがほとんど

退職金を受け取ることができるのは、基本的に正社員の正規雇用の場合に限ります。

退職金の支給には勤務年数が関係していて、正社員であっても、勤続年数1年未満の場合は支給されないでしょう。

多くの施設では1年以上で退職金を受け取ることができますが、3年以上と規則で決まっているところもあります。就業規則をよく見ておきましょう。

原則、退職金は長く働けば働くほど、支給される金額が増えていきますよ。

保育士の福利厚生や諸手当について

基本給が同じであっても、福利厚生や諸手当によっては、手取り収入が大きく変わります。

給料以外に支給される諸手当については、時間外手当(いわゆる残業代)や、施設によっては夜勤手当などがあります。

児童養護施設などに勤務する場合は、「特殊業務手当」として3~4%程度加算されることもあります。保育園でも、園の行事などに対して「特殊業務」が支給される場合がありますよ!

住宅手当(家賃補助)、通勤手当、家族手当などについては、施設によって差が大きいので、仕事探しをする際は、これらについて施設ごとに比較しておくことをおすすめします。

住宅手当が手厚い場合、生活にゆとりが持てるなど暮らしぶりに大きく影響します。
求人探しをする場合は、給与だけでなく、福利厚生面も考慮して検討してみてください。

自分なりの給料のラインを決めよう

いかがでしたか。今回は保育士の給料事情について取り上げました。

子どもたちの成長を見ることができるなど、お金でははかることのできないやりがいが保育士にはありますが、労働の対価としての収入も大事な条件といえるのではないでしょうか。

保育士自身、心の余裕があることで子どもたちへの接し方もより良いものになるはずです。

実際に就職して働き始めた後で給与面に不満が出たとしても、職場を変えない限り改善は難しいので、面倒でも事前に調べておくことをおすすめします。

自分の生活費などを視覚化するなどして、自分なりの給料のラインを決めると良いですよ!

職場の雰囲気や人間関係、施設の方針だけでなく、給与という視点でも満足のいく職場を見つけてくださいね。

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