妊娠中におすすめの運動でキレイと安産を!ママの体ケア
個人差はありますが、つわりも治まり、いわゆる安定期に入る妊娠5ヶ月ごろ。病院でも適度な運動を心がけるように言われるのではないでしょうか。
妊娠初期は体調が悪くて家にこもりきりだったママさんは、お出かけを楽しんだり、ウォーキングを始めたりして少しずつ身体を動かせると思ってワクワクするかも知れませんね。
妊娠中は、以前とはまるで体調が変わってしまいます。
暑さにも冷えにも弱くなり、ちょっとした動きでもすぐに息切れがして、立ちくらみやめまいが起きたり、治まったと思った吐き気がぶり返したりもします。
そんな、思うように身体を動かせない妊娠期間中でも快適に楽しく続けられ、お腹の赤ちゃんにも安心して行える運動にはどんなものがあるのでしょうか。
なぜ妊婦さんに運動が必要なの?
妊娠中期になり、体調に問題がなければ、産院の定期健診や母親学級で適度な運動を取り入れるように言われると思います。
それには以下のような理由があります。
急な体重増加の予防
この時期になると、つわりが治まってくるために食欲が出てきて、ついつい食べ過ぎてしまう妊婦さんがいらっしゃいます。
妊娠中に体重が増えすぎると、産道(赤ちゃんの通り道)にも脂肪がつき、出産時になかなか赤ちゃんが出てきてくれない…ということにもなりかねません。
また太りすぎは妊娠高血圧症候群の原因となる可能性がありますので、病院でも体重増加についてはかなり厳しくチェックしていると思います。
しかし食事制限をしすぎると、ママもお腹の赤ちゃんも栄養不足となる恐れがありますので、適度に身体を動かしてカロリーを消費することが大事なのです。
妊娠中のマイナートラブルの改善
マイナートラブルとは、妊娠したことによって妊婦さんの身体に現れる、直ちに深刻とはならないが不快な症状のことです。
中でも多くの妊婦さんに見られる、便秘・手足のむくみ・足のつり・腰痛などのマイナートラブルは運動によって血流をアップさせることで軽減させられます。
ストレスの発散
妊娠中は不安になって、ついつい良くない事を考えたり、身体がしんどいので家にこもりきりになってしまいがち…。
そんなときでも、思い切って外に出てみたり、軽く身体を動かしてみたりすると、気が晴れてスッキリとし、いい気分転換になります。
出産に必要な体力の維持
出産は体力勝負!
ですが、妊娠中は思うように身体が動かせず、また体調不良の日も多いので、どうしても運動不足になり長い妊娠期間に筋力が低下してしまいます。
スムーズなお産のためにも、出来る限り体力をつけておいた方が望ましいです。
マタニティヨガ、人気の理由は?
多くの芸能人、海外セレブが取り入れていることで近年ブームとなっているヨガ。
妊娠中の運動にもオススメということで、たくさんのマタニティヨガの書籍・DVDが発売されていたり、あちこちのジムや産院でマタニティヨガ教室が開かれていたり…。
でも、なぜこんなに人気があるのでしょう?
ヨガの呼吸法、リラックス法が出産に適している
ヨガといえば奇抜なポーズをとったりして難しそう、というイメージがありますが、実は一番大事なのは呼吸だそうです。
深く呼吸をし、リラックスしながらポーズをとり、自分の身体に意識を集中します。それが出産時にとても役に立つ訓練になると言われています。
実際、出産のときには深く呼吸をしてお腹の赤ちゃんに酸素を送ってあげることと、リラックスして身体に余計な力が入らないようにすることがとても大切です。
身体への意識が高まる
ヨガは深く呼吸をし、ポーズをとりながら自分の身体の声に耳を傾けます。日頃そのように心がけていると、自分の身体の変化・不調に敏感に気付くようになるそうです。
自分の身体に敏感になると、体調不良の原因を分析して、深刻な状態になる前に改善(睡眠をしっかりとる、栄養のあるものを食べるように心掛ける…など)するという良い習慣が身に付くかも知れません。
自分のペースで無理なく出来る
ちょっとキツイなと感じたら易しいポーズにしてみたり、回数を減らしてみたり…など、その時の気分や体調に合わせて調整することが容易です。
逆に、物足りないと感じるようでしたら、少しポーズの難易度を上げたり、ポーズの時間を長く取ってみたり…という調整も出来ます。
手軽に始められる
今はどこの本屋さんにも多数のマタニティヨガ関連の書籍が並んでいますが、オススメはDVD付きのものです。
DVDを見ながら行えば、自宅で一人でも目の前で先生が教えてくれているかのように分かりやすくヨガの練習をすることが出来ます。
また、ヨガを始めるのに特別な道具は必要なく、最少でも柔らかい床(敷物)と動きやすい服装さえあればOKです。
全身が写せる鏡があった方が分かりやすいですが、リビングの大きな窓ガラスなどを利用することも出来ます。
長く続けられる(産後の回復力もアップ!)
ヨガは、妊娠期間中だけでなく、あらゆる年代の方に適した運動法です。長く続ければ続けるほどポーズもキレイに決められるようになり、ハマっていく人が多いそうです。
妊娠・出産にも体力が必要ですが、産後の育児でも体力を使います。特に最初の頃は一日中赤ちゃんを抱っこしたり、おっぱいをあげたりして、肩も腰もガチガチに…。
ヨガをすれば、無理なく育児疲れの身体をほぐすことが出来ます。
また、産後早いうちに、出産で広がった骨盤を体操で締めておくと、その後の体型戻しがスムーズになると言われています。
血流を良くし、全身の筋肉を無理なくバランスよく引き締めてくれるヨガは産後にも最適です。
妊婦さんにオススメの運動法は、他にも色々あります!
もちろん、マタニティヨガだけが全ての妊婦さんにとって最良の運動法というわけではありません。
ヨガはどうも好みじゃない…、大勢で一緒にやる運動の方がダラダラしなくて自分には合っている…など、様々な意見があると思います。
他にも、妊婦さん向けの運動法は色々なものがありますので、お好みに合うものを見つけて下さい。色々試してみるのも楽しいと思います。
比較的時間のあるマタニティ期間に、もしかしたらあなたの一生モノになる運動法と出会えるかも知れません!
マタニティビクス
マタニティビクスが誕生したのは、1983年。
一般社団法人日本マタニティフィットネス協会が産婦人科医の監修の元、妊産婦さんの健康づくりのために開発したものです。
軽快なリズムに合わせて身体を動かすエクササイズで、大きなお腹でも出来るように構成されていて、インストラクターに安全を確認してもらいながら行えるので安心です。
産院・フィットネスジム・または個人指導で、全国で実施されているそうなので、興味のある方はお近くの施設を探してみて下さい。
マタニティスイミング
水泳も、妊婦さんに人気の運動法です。水の中は浮力があるので、大きなお腹になってからも負担が少なく運動できるのが特徴です。
スイミングの他に、分娩に役立つ呼吸法も身につけられるそうです。
マタニティスイミングを行っているほとんどのジムで専任のインストラクターや助産士さんが健康チェックを行ってくれるので安心です。
もし泳げなくてもインストラクターがわかりやすく指導してくれますし、水中ウォーキングというプログラムもありますので、心配無いそうです。
ウォーキング
ウォーキングもヨガ同様、一人でも気楽に行える運動法です。必要な道具も歩きやすい靴だけでいいのでお手軽です。
車通りが少なく空気のきれいな、なるべく段差の無い道を選んで、景色を楽しみながらゆっくりとお散歩すると、とても良い気分転換になるのではないでしょうか?
臨月に入ると産院で「陣痛が起きやすいように毎日いっぱい歩いて下さいね!」とわれる方も多いと思います。
ですが破水など不測の事態が起こった際、すぐ産院に連絡出来るように、あまり自宅から離れずにウォーキングを行いましょう。
安産体操・ストレッチ
産院の母親学級などで助産士さんに教えてもらえることが多いと思いますので、分からないことは何でも聞けますし、安心して行えます。
数分の軽い体操・ストレッチですが、むくみや足のつりや便秘といったマイナートラブルに効果を期待できるそうです。
急にやり慣れない運動を始めて体調を崩すよりは、産院で教わったものから始めてみるのもいいかも知れません。
パパも一緒にやってみよう
ヨガやストレッチをする時には、ぜひパパにも手伝ってもらいましょう。
母親(父親)学級でも教えてもらえると思いますが、ネットで検索すると色々出てきます。
お腹が大きくなってくると血液の循環が悪くなるので、肩こりや腰痛、足のむくみなどの症状が出てきます。そんな時に有効なのが妊婦体操やストレッチ。筋肉疲労や機能低下を防いで出産を楽に迎えられるので、ふたりでやってみよう!
また、ある程度動いて疲れたなと思ったら、パパにマッサージをしてもらうのもオススメです。ついでに妊娠線予防のクリームもパパに塗ってもらえれば、胎教にも良い素敵な毎日の習慣になるでしょう。
マッサージをしてもらったら、お返しに(ほんの少しの間でも)パパにもマッサージしてあげると、口には出さなくても寂しい思いをしているパパもきっと喜んでくれるはずですよ!
ヨガにプラスして日常の動作にも意識しよう
臨月になると、これまで以上の体重増加に悩む方が多いと思います。里帰り出産の場合は家事をする機会が少なくなり、ついダラダラした生活になりがち。
また、あと少しで出産だから…という気のゆるみから食べすぎが抑えられなくなってしまうことも。
臨月には昇降運動やスクワットを取り入れると良いと言われています。
これらの運動は子宮口を柔らかくし、股関節を柔軟にする効果があるそうです。赤ちゃんが早く降りてきてくれて、スムーズなお産になることが期待できます。
上り下りには常に階段を使うように意識すると昇降運動になりますし、トイレ掃除や床の雑巾がけに励むと立ったり座ったりの作業でいいスクワットの運動になります。
臨月はお医者様から止められていない限り、これまで以上によく動くことが推奨されていますので、ヨガやウォーキングといった運動に加え、日常の動作も活用して安産を目指しましょう。
運動に適した時期と注意するべきこと
妊娠中の身体は普段とはまるで違いますので、注意が必要です。
少しでも不安を感じることがありましたら、直ちに運動をやめて安静にするか病院を受診することをお勧めします。
運動は安定期に入ってから
妊娠初期でもお医者様から特に注意をされている方でなければ普段どおりの生活をして問題はありません。ですが、体調が不安定で出血も起こしやすい時期です。
流産の不安を感じながら運動をするのでは逆にストレスになってしまいます。
運動法により多少の差はありますが、一般的に運動を始めるのは体調が落ち着いてくる安定期からが良いとされています。
安定期とは妊娠5ヶ月(16週)頃からのことです。体調に問題がなければ、安定期から分娩直前まで運動を続けられます。
避けるべき運動
妊娠期間中を通して、避けた方がよい運動もあります。
- 球技や他人と身体がぶつかる恐れのある運動
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お腹に強い衝撃を与える恐れがあり、赤ちゃんが大変危険なのでやめましょう
- すぐに中断することが難しい運動
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チーム制で得点を争う競技などに参加すると、体調に変化を感じても途中で抜けたいと言いづらかったりします。また、ママ自身もついつい体調のことを忘れて熱くなってしまうことも…。
- 短時間の激しい運動
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短距離走、重量挙げのような筋力トレーニングなど瞬発的に体力を使う運動は体調の変化に気付きにくいですし、身体の負担も大きいのでやめましょう。
- 自転車などの乗り物
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振動がお腹に悪いという人もいますが、その点については意見が分かれているようです。ですが自転車やバイクのような乗り物は転倒の恐れがあり、お腹の赤ちゃんに大変危険ですので、やはり妊娠期間中には避けておいた方が無難でしょう。
お腹の張り・出血に注意しよう
運動中にお腹の張りを感じたら、直ちに安静にして様子をみましょう。
胎動を伴うお腹の張り・30分以内に治まるお腹の張りは心配のないことが多いですが、そうでない場合は病院へ。
また、出血は妊娠初期にはよく見られるものですが、妊娠中期(安定期)の出血は異常事態と捉えて直ちに病院を受診した方が安心です。
不安な点はお医者様に確認を!
少しでも不安に思うことがありましたら、悩んでいてもストレスになるばかりですので思い切って受診することをお勧めします。
「こんなことで受診して怒られないかしら…」と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、そんなことは決してありませんので安心してくださいね!
妊娠中は無理をすることは絶対に禁物です。
しかし適度な運動には多くのメリットがあり、ストレス解消にも役立ってくれます。それに、妊娠期間中に体力を維持しておくことは出産の時にも本当に役立ちます。
ぜひ楽しんで続けられる運動法を見つけて、健康的で快適なマタニティライフを送ってくださいね!そして産後も元気でキレイなママでいられるように、一緒に頑張りましょう。
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